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こーひーぶれいく
3−A

3代目掲示板パロディ集(1)


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No. 178
いきなり 反アルスラーン
じょびん 2000/12/18(Mon) 16:20
えー、はじめまして。
ずいぶん前からこのページ見てますが、書きこみは初めてです。
で、最近の反創龍伝ねたを読んでて、
なぜかアルスラーンで書いてみたくなり、書いてしまいました。
(本編はもう読んでませんが・・・)
駄文ですが、ご笑納ください。

反アルスラーン戦記 〜アンドラゴラスの逆襲〜

5巻「征馬孤影」P229あたりより

陽が西に傾きかけた刻限。国王アンドラゴラスは、謁見の場に文武の廷臣を集めた。百騎長以上の身分のものが全て召集され、石畳にひざまづく。
 王太子アルスラーンは、黄金の冑を脱いで左腕に抱え、最前列で恭しく頭を下げる。
 「汝に命じる」
 ずしりとはらに響く声。しかし、以後に続くであろう言葉のほうが我が身には響くであろう事を、アルスラーンは考えていた。
 「王都奪還の先鋒に任じる。」
 アルスラーンはあっけにとられるように父を仰ぎ見た。兵権の侵犯を問われ、追放かあるいは更なる重罪を申し付けられるものと覚悟していた。それが、召し上げられるどころか兵馬を与えられ、先鋒という武人の栄誉を与えようという。
 一瞬の自失のあと、アルスラーンは恭しく言上した。
 「勅命、謹んでお受けいたします。」
 あるいは、父は自分を見こんでくれているのではないか・・・
 それは、この場の諸将に共通の感慨だった。なんといっても、自ら立てた王太子である。あるいは、長い獄舎生活で王の酷薄さも薄れたのではないか。
 そんな諸将群臣の中で、ナルサスだけが微妙に異なる表情で言上した。
 「陛下、不肖ではありますが、私とダリューンとで殿下を補佐いたしたく・・・」
 「先鋒に加えろというのか?」
 「兵権に口を挟むは、まことに恐れ多き事ながら・・・」
 「補佐にはキシュワードを置く。汝らは本営において余を補佐せよ。」
 この命で、ナルサスの疑惑は確信に変わっていた。
 王太子を先鋒に置くのは、親心などではない。膝下に置く事で雄飛を妨げ、いい様に使うつもりであろう。先鋒を命じたのは、いつ討たれてもいいように。いや、いつ討たれても「おかしくない」ように。刃はどこからでも襲ってくるだろう。場合によっては、本軍をもって先鋒軍もろとも・・・・
 壇上の国王に、常に無い恐ろしさをナルサスは覚えた。これだけの状況下に敵を追いやって、なお群臣に悟らせない。むしろ王太子に対する好意の表れともとれるようにしてしまっている。ダリューン、ナルサスの両翼を取ってしまった事を訝る向きもあろうが、キシュワードをつけた事で相殺してしまった。しかし、キシュワードは王の命に背いてまで、王太子を助けるであろうか。王にしてみれば、補佐など知らぬ間にいつでもすげ替える事ができる。アルスラーンを殺す事を命じた上でも。
 ナルサスは、初めて強敵に出会った。その感じは、喜びよりも恐怖だった。


つづく?


No. 465
Re^3: 田中芳樹と創竜伝
とっしー 2001/02/01(Thu) 08:31
 創竜伝ワールドの日本へGo!
 先生はなぜかいろんなことを知っていますが、作者の推敲時間が足りなかったせいでは多分ないです(^^;
 出来も前作以上、その比ではないできの悪さですがご勘弁。



<某学院大学院の日本史ゼミのお時間です>

 わが国は無能極まりない政治家、高級官僚たちが牛耳っているのにも関わらず、世界第二位の経済超大国として繁栄するにいたっています。
 この奇跡としかいうほかない繁栄の最大の功労者には米国資本(4人姉妹)の言うなりにならないよう黒社会から強力に日本を指導してきた船津老をあげねばならないでしょう。
 はい。始君。質問かい?
 え? 日本が豊かになったのは物言わぬ大衆の勤勉のおかげだって?
 うーん。困ったな。いいですか。私が尊敬する作家の作品にこういう一節がある。「戦術的勝利をいくら集めても戦略的勝利にはなりえない」
 つまり戦後政治の大方針がベターであったからこそ、大衆レベルの勤勉が生きてくるわけですよ。上の大方針が拙いと大陸中国の<大躍進>のようにやればやるほど国が貧しくなるわけです。なんだ、まだ不満そうだね。君にはあとであの人の小説を貸してあげよう。読んでみなさい。いいね。

 さて敗戦後まもなく大陸より運び込んできた巨大な資産を背景に、強固な民族資本を築き上げた船津は、4人姉妹の代理人(マッカーサーか?)と交渉し、経済的自立を勝ち得た。
 朝鮮戦争特需、ベトナム戦争特需で日本経済は大きく飛躍する。が、なんといっても大きかったのは戦後の賠償問題の解決だと私は思っている。
 今から30年ほど前、大陸中国との国交が回復したとき、もちあがったのが先の戦争の賠償問題だった。日本はこれを一銭も「払っていない」んだよ。
 おや、意外だったかね。この伝奇小説を読んでみたまえ。文庫や漫画にもなったくらいだから君たちの中にも読んだことがある者もいるだろう。作者は中国に大変造詣が深い人で諸葛亮孔明と書くだけで怒り狂うほどの中国マニアさ。それに常々日中友好を強調している人でもある。ところが中国の社会基盤整備に海外からの援助金が使われているなどと書いてあるところがあるかね?
 もしそれが事実ならまたとない日中友好の材料になるだろうに。
 ところが無いんだよ、これが。つまりそういう用途のカネは出ていないんだ。
 考えてみれば当たり前の話で中国なんぞに大金を投じていたら、この歴代そりも揃って無能者ばかりの政府の経済政策ではすぐに金融破綻が生じていただろう。先の富士山噴火のあとの復旧も遅れたかもしれない。
 中国人も自力更生を強調してるし、そういうことだ。もっとも私は中国人の作った橋やビルは怖くてたまらないがね。
 一部で勘繰られているような巨額の中国ODAなんて「やってない」んだよ。
 これも反中論者だという船津氏の功績なのかもしれないね。
                  (…続くのだろうか?)


No. 574
はじめに
新Q太郎 2001/02/12(Mon) 02:43
最近ほんとに思想的に貢献しない(笑)私だが、また新しいネタを書く。

…しかし……これもマイナーだよお。
「グラップラー刃牙」という作品知ってますか?
その中での32人トーナメントってご存知ですか?

もし知らなかったら、絶対に意味がわからないので飛ばしてください。
忠告しましたからね、もう、そういう人は置いてきますよ(笑)

リンク先も参照のこと。

http://salad.2ch.net/test/read.cgi?bbs=ymag&key=976983706


No. 575
帝国 入場ォォォォ!!!
新Q太郎 2001/02/12(Mon) 02:46
(別のリンクも貼ったので参考にしてください)

http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=philo&key=980211486

----------『帝国軍ッ入場オオオ!!』-------------------------


「領民殺しは生きていた!!更なる研鑚を積み尊大貴族が甦った!!!
 選民!!ブラウンシュヴァイク公だァ――――!!!


「陰謀ありならこいつが怖い!!
 帝国の内務尚書 オーベルシュタインだ!!! 」


「帝国軍の本隊は今や黒色槍騎兵にある!! オレの突撃を止める
 奴はいないのか!! フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト!!!」


「特に理由はないッ貴族が無能なのは当たりまえ!!
 メルカッツにはないしょだ!!! ボンボン!
 フレーゲル男爵がきてくれた―――!!! 」


「地味ィィィいッ発言不要!!『しまった』!!『チェックメイト』!!!
 エルンスト・フォン・アイゼナッハだ!!!」


「歯止めの無い虐殺がしたいから皇帝になったのだ!!
 流血帝の残虐さを見せてやる!!アウグスト2世! 」


「要塞は実戦で使えてナンボのもん!超実戦ワープ!!
 ガイエスブルグからシャフト工学博士の登場だ!!」


「めい土の土産に皇帝暗殺とはよく言ったもの!!
 病人のゼッフル粒子が今テーブル下でバクハツする!!
 ハインリッヒ・フォン・キュンメル先生だ―――!!! 」


「全艦隊戦のベスト・ディフェンスは私の中にある!!
 防御の神様が来たッ 鉄壁ミュラー!!! 」


「ベルトはオレのもの邪魔するやつは思いきり殴り思いきり斬るだけ!!
 白兵戦の王者 オフレッサー上級大将!!」


「艦隊速度の速さこそが宇宙最強の代名詞だ!!
 まさかこの男がきてくれるとはッッ 疾風ウォルフガング・
 ミッターマイヤー!!!」


「若き皇帝が帰ってきたッ
 どこへ行っていたンだッ 金髪の孺子ッ
 俺達は君を待っていたッッッラインハルトの登場だ―――――ッ」


No. 583
Re^3: 同盟 入場ォォォォ!!!
モトラ 2001/02/12(Mon) 22:34
その手の早さはイゼルローン いや同盟軍 なんのなんの銀河一!
声も同じだ「イゼルローンの諸星あたる」ッ 又の名を「同盟軍の種馬」ッ
オリビエ・ポプランここにありィィィィィ!!!

…こんなカンジでしょうか。


No. 585
便乗します
日傘 2001/02/12(Mon) 23:53
 便乗します。


「最後に笑うのはこのわたしッ!!!
猛者どもの砦、八月政府総帥ィィ!!!
フレデリカ・グリーンヒル・ヤンが現れたッッッ!!!」


「絢爛豪華ッ! 人呼んでネクタイを締めた衆愚政治ィ!
ヨブ・トリューニヒト!!! 電・撃・参・戦!!!」


「まさに眠れる竜! 目立たない!? 影が薄い!?
そんなものは、鍋に入れて喰っちまえェェェ!!!
民主共和政治の英才教育! 竜堂ォォォ! 余ゥゥゥ!!!」


 最後のはフライングッすね……。


No. 589
うーん脱線
本ページ管理人 2001/02/13(Tue) 01:09
グラップラー刃牙からバキになってイカンことに、この名アナウンサーの実況がないことがあるんじゃないかと思ったりして(笑)


エロォォォォォいッ!!問答無用!!
薔薇の騎士ワルター・V・シェーンコップだ!!


門閥貴族は保護されているッッ!
超実戦門閥貴族の雄タンネンベルク伯の登場だ!!


…21巻じゃないのが混じっているけど、まあいいでしょ。

更に脱線ですけど、多分あのアナウンサーのモデル
http://www.kvision.ne.jp/~eiichi/furutati.html
アンドレ・ザ・ジャイアントの事を、デカいという理由だけで「一人民族大移動!」とか言ってましたね、このひと(^^;)


No. 590
シェーンコップ
新Q太郎 2001/02/13(Tue) 01:28
> エロォォォォォいッ!!問答無用!!
> 薔薇の騎士ワルター・V・シェーンコップだ!!

とすると……

シェーンコップ
「気楽なもんだぜ 純愛キャラなんてものはよォ
だいたいよォ、一人とラブコメしてりゃいいんだからなァお前らは」

ユリアン(な・・・なに言ってやがんだ…大佐)

ポプラン「クス・・・そこまで言うか、シェーンコップ・・・・・・・・」

シェーンコップ
「一人の娘を口説けばいいなんてよォ
俺達に言わせりゃ夢のようなハナシだぜ
俺たちにはそんな甘ったれたことは許されないんだよ
たとえかつての相手を忘れて、同人女性ファンの顰蹙を買おうとも、
色男キャラははよけないッッ 女とは全て付き合うッ」

ユリアン「・・・・・・・・・」

シェーンコップ
「お前ら主役級には無理な芸当だろう」


ところでもちろん、アルスラーンも創竜伝でもコレやってOKです。
いや、問題はそういうところにはないのだが(笑)


No. 598
バ…バ・・・刃牙ネタだァァァァ〜〜〜ッッッ!!!
画聖マニの再来(自称) 2001/02/13(Tue) 23:07
・シビリアンコントロールの原則

ヤン
「戦場と、艦隊と、将兵さえ用意してくれれば、
やりますよ。今すぐにでもね。
アンタら(政治家)はヨーイドンだけかけてくれればいい。」


・戦場の美学

ヤン
「たかだか戦争で勝つなどという単純な行為に正々堂々だの
武人の矜持などと・・・。
上等の料理にハチミツをぶちまける如き思想!!!」

 う〜ん、思った以上に遊べますね。(笑)
ところで刃牙=ラインハルトとすると、ファイナルはこんなカンジですか?

         =決勝(ファイナル)=

ラインハルト「・・・・・・・姉上・・・・・・」
アンネローゼ「エラいぞ。その若さでよく皇帝まで登りつめた。心配するな、思い切り叩き潰してあげよう・・・」
ラインハルト「・・・・・・うん、うん・・・・・・・・・・・余もそうするよ・・・」

    ゲシッ!!   バキイッ!!!

ロイエンタール (な・・・)
ミッターマイヤー(なんだ この姉弟は・・・・・・)

うわぁ、意味不明(爆)


No. 599
Re: バ…バ・・・刃牙ネタだァァァァ〜〜〜ッッッ!!!
日傘 2001/02/13(Tue) 23:56
それじゃ、刃牙=ヤンで。おそらく誰もが思いつくネタ。

ヤン (まいったね〜どうも)
   「ここまでリハーサルどおりだと―――」

    フェアじゃない。

解説 「なにが起こった魔術師ヤンッッ 突如ヤンが謎のファイト!!!

 闘っている!!! 闘っているヤンッッッ しかしッ しかし我々にはッッ

 わたしたちの眼に見えているのは――-ヤン一人!!! ヤン一人が闘っているッ」

「右翼迂回! ヤンが反撃ッッ 帝国軍の後退が見えるッッ 追い込むぞヤンッ
 帝国軍返しの密集陣形をヤンが展開ッッ

 一点集中〜〜〜〜〜ッッ  か、壊走〜〜〜ッッ

 起死回生の一点集中にッ 謎の帝国軍が虹色の光彩とともに壊滅するのが、確かに見えました〜〜〜〜ッッ」

ヤン 「艦艇数1万5千隻 将官数100万〜150万人 帝国軍大将もしくは上級大将クラス

 ------が相手だと多分こうなる」

ラインハルト 「シミュレーション……」


No. 606
パルス軍 入場ォォォォ!!!
画聖マニの再来(自称) 2001/02/14(Wed) 22:03
---------『パルス軍ッ 入場ォォォォ!!!』--------------------


「万騎長は生きていた!!更なる研鑚を積み隻眼将軍が甦った!!!
 ほら吹き!!クバードだァ――――!!!」


「真の忠義を知らしめたい!!パルスの忠臣蔵 ザンデだァ!!」


「弓の腕はパルスで3番目以下だが無口度なら断トツでオレのものだ!!
 ゾットの族長代理 メルレインだ!!!」


「弓矢なら絶対に負けん!!アシ女神の御加護見せたる
 女神官(カーヒーナ) ファランギースだ!!!」


「バーリ・トゥードならこいつが怖い!!トゥラーンの
 吹き矢使い ジムザだ!!」


「鉄鎖術の本場は今やナバタイにある!!オレを驚かせる
 奴はいないのか!!トゥースだ!!!」


「全商品のベスト・プライスは私の中にある!!!
 海運の神様が来たッ グラーゼ!!!」


「黒オォォォォォいッ!!説明不要!!馬まで黒い!!
 黒衣の騎士!!ダリューンだ!!!!」


「双刀は実戦で使えてナンボのモン!!!超実戦二刀流!!
 本家ペシャワールから双刀将軍キシュワードの登場だ!!!」


「正統の王位はオレのもの 邪魔するやつは思いきり刺し
 思いきり斬るだけ!!銀仮面卿ヒルメス!!!」


「地味っぷりに更なる磨きをかけ“お小姓”エラムが帰ってきたァ!!!」


「宮廷画家の仕事はどーしたッ!!軍師の炎 未だ消えずッ!!
 政治・戦略思いのまま!!ナルサスだ!!!」


「特に理由はないッ おてんば娘がワガママなのは当たり前!!
 メルレインにはないしょだ!!!ゾットの女族長!
 アルフリードがきてくれた――――!!!!」


「王太子に惚れこんだからパルス軍に入ったのだ!!
 シンドゥラのマサラ魂見せてやる!!ジャスワント!!!」


「手の早さこそが色事師の代名詞だ!!まさかこの男が
 きてくれるとはッッ 流浪の楽士 ギーヴ!!!」


「王都再建だったらこの人を外せない!!超A級土建将軍
 ザラーヴァントだ!!!」


「狼のDNAが磨いた実戦剣術!!パルスのファルハーディン
 (狼に育てられた者)イスファーンだ!!!」


「若き国王(シャーオ)が帰ってきたッ(7年振りに)
 どこへ行ってたンだッ 解放王ッッ
 俺達は君を待っていたッッッ
 アルスラーンの登場だ―――――ッ!!!」


No. 652
Tの悲劇
てんてんdwp 2001/02/19(Mon) 17:08
以下、私の創作です。フィクションであり事実とは関係ありませんが、案外真相だったりしたらやだなぁ。

その作家は苦悩していた。
彼は決して遅筆ではない。普通の作家並の執筆速度は持ち合わせていた。だが、彼はただ単に運が悪かったのだ。せっかく書いた原稿がことごとく廃棄せざるを得なくなってしまったのだから。
まず、彼はいつものごとく社会批判をしようと日本の選挙について徹底的にこきおろした。彼自身としては満足のいく出来に仕上がったと思ったのだが、彼の小説の主役達の関係する国家がその大統領選で失態をさらしてしまい、この話は廃棄した。
次に、また事件が起こった。なんと国民の船が潜水艦と衝突するという大事故が起こっているにも関わらず、一国の総理がその報告を受けておきながらゴルフに興じていたというのだ。しかもぶつけたほうの国の大統領は即、その対策のために馳せ参じたというのに。
彼は狂喜乱舞して、この総理をモデルに一気に話を書き上げようとした。なに、ぶつけたほうは自分の主役達の関係する国だが、その後の対応の良さでどうとでもなる。彼はそう思った。そして遅れている原稿を一気に書き上げるため集中すべく、全ての情報を遮断して執筆作業に没頭した。
一週間経って、おおよそ満足のいく出来に仕上がったところで彼がテレビのスイッチを入れてみると、なんと、とんでもないことが出ているではないか。ぶつけた国の潜水艦には民間人が載っており、彼に操縦させていた、証拠は取っていなかった、しかも本来行わなければならなかったアクティブソナーすら使っていなかった(彼にはそれが何を意味しているのか完璧には理解していなかったがまずいことだとは思った)という。またもやこの原稿を破棄しなければならなくなったのだ。

自分は遅筆ではない。ただ単に世の中が悪いのだ。彼はそう思いながら、今日もまた書いては廃棄し、書いては廃棄し、を繰り返しているのであった。

(完)


No. 657
Re: Tの喜劇(?)
2001/02/19(Mon) 21:16
これ、もし真相だったら、田中氏が写真週刊誌か芸能新聞の編集者と同程度のメンタリティしか持ってないということになっちゃいますね(笑)。
私の心情としては、まさかいくら何でも実状がこんなにひどいとは思いたくないのですけど…。

p.s.創竜伝の13巻って、さぞセンセにとっては書き応えがあるんでしょうね〜(笑)!


No. 1049
邪コラム〜私はこうして成功した〜
V/C 2001/04/14(Sat) 15:17
〜前略〜

 私の作家としての才能は1980年代の中頃にはすでに尽き果てていた。少なくとも、私はそう判断していた。 しかし、私にはそれまでの著作で得た多数のファンがついているし、ヒット作を出した実績もあるから出版すること自体は簡単だ。
 ならば、田中芳樹というネームバリューを合理的に管理運営することで、作家として生きて行くことは十分に可能ではないのかと考えた。いまさら、作家以外の職業を選択する気にはなれないのだ。私は作家として生きるすべを模索し、成功した。

 まずは顧客としての読者を想定してみた。今までに得たファンを「原資」として運用することになるから、必然的にティーン向けのライトノベルに居続けることになるだろう。当時はいわゆる「フジテレビ的」文化が猖獗を極めていたが、それは私の得意分野ではないからそれに乗ることはできない。しかし、それを苦々しく見る様な層の 「自分はあんな軽薄なのは好みではない」 という自尊心をすくいあげるような作品ならば、私の得意とする分野であり、既存のファンをそのまま運用することができる。一石二鳥だな。
 できれば、本格歴史小説なんか書いて偉そうにしてみたかったが、それは既存読者が大人になる、将来のことになるだろうと考えた。
(実際には読書層のまま大人になった読者は離れてしまうことが多く、これは成功しなかった)

 次に取りかかった作業は、想定した読者が好みそうな小説とはなにか。を分析し、造文システムを構築することだった。
 そもそも商業出版というのは、読者の読みたいものを提供することが第一義であって、それを満たしていれば非生産的であろうが、多少の事実誤認があろうが問題とならない。しかも私の主戦場は未熟な読者が大多数を占めるライトノベルである。思想的にも染まっていないし、知識が少ないから、もっともらしい、青臭い正論を並べていれば、それを真に受けてくれる。作者である私を崇めてくれるかもしれない。

 これに気づいたとき、私は成功を確信することができた。もっともらしいことを並べるのは主観的な記述で十分であり、膨大な労力を要する綿密な取材が不要になる。これなら、私の既存の知識で作品を量産することが可能になる。
 要は、現実を運営している大人や既存権力を、安っぽいが故にわかりやすい理想を持って叩きつづければいいのだ。未熟な彼らは、甘い菓子が大好きでそれを健康と発育に良いと思っている。
 それがいかに非生産的で思考停止的なことか、読者もいつか気づくだろうが、そのころには私も本格歴史小説にシフトしているだろうから、問題はない。

 このころは、読者が大人になるまでが私にとってのモラトリアムだと考えていた。「待ってろよ司馬遼!」と、原稿用紙の隅に殴り書きしたことを覚えている。よもや後発の作家からネタを戴くことになるとは、当時は思いもしなかった。

〜中略〜

 魅力的なキャラクター造形は私にとって難しくなってしまった。しかし、既存フォーマットにのっとったキャラクター造形ならば才能など要しない。どうせ人気キャラクターの構成要素など十年一日なのだ。少女の好むキャラクター開発に余念のない少女マンガやジャニーズが参考にもなるだろう。
 なにより人気イラストレーターに挿し絵を描いてもらえることが一番重要かもしれないな。

〜中略〜

 小説家というよりはルーチンワークの事務作業に近いものがあるのは重々承知の上だが、作家として経済的に成功することが最大の目的である以上、最低の目的合理性はあったと今でも思っている。架空歴史作家としてはともかく、純粋作家としてのリソースは銀英伝ですでに使い果たしてしまっていた。

〜中略〜

 我々の世代にとって背骨であった共産主義の理想社会 (私にとって、それは中共であったが) が否定されてしまったためだ。反動保守になった同世代は数多かったが、私はそれができるほど実社会にもまれていなかった。そのため、新たな資質を獲得することは叶わなかった。純粋小説家としては、資質を使い果たした後も職業作家として安住し得たことが仇となった。

〜中略〜

 おかげで私は経済的に恵まれた人生を送ることができた。その点には素直に感謝している。
 裏切られた・騙された。好きだったのに。というファンもいるだろうが、若年層の方々にはこれを教訓として欲しい。と言ってはあまりに傲慢だろうか。自分の頭でちゃんと考えることを覚えてもらえたと思うのだが。
 20歳を過ぎても真面目に読んでくれた方々にも感謝の念はもちろんあるが、そういう方のクレームはまじめに聞く気がしない。

〜中略〜

「冷静で知的な若者はそんな行動をしない」と日本テレビの社長が言ったことがありますが、これは「信じるヤツはバカ」 という意味です。




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