Twitterでは複数アカウントが認められている事実
- 2010/06/06 12:50
- カテゴリー:タナウツSEO・SMO, サイト改造裏話
Twitterを利用しているユーザーは、最低一度はTwitterのヘルプページを閲覧し、規約やルールに関する文章を読んだことがあるかと思います。
しかしそこには、実はTwitterでは「ユーザーひとりで複数のアカウントを所有することが【公式に認められている】」という事実が存在しているということをご存知でしょうか?
かくいう私自身、実は昨日まで「Twitterはmixiと同じように複数アカウントの所持【それ自体】を禁止している」とばかり思っていたんですよね。
Twitterのヘルプコーナーである「Twitterルール」ページ内の「スパムと不正利用」欄には、以下のようなことが明記されています。
http://jptwitterhelp.blogspot.com/search/label/Twitter%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AB
―――――――――――――――――――――――――――
*シリアルアカウント:秩序を乱すことや不正利用を目的として、連続したアカウントを作成することを禁じます。大量にアカウントを作成した場合、その全てのアカウントが凍結の対象となります。
*ユーザー名の無断占拠:ユーザー名の無断占拠を禁じます。半年以上活動していないアカウントは事前通知なしに削除する可能性があります。どのような行為が無断占拠とみなされるか決定する際に、考慮に入れる事項を以下に掲げます。
・ 多数のアカウントを作成する。
・ ユーザー名を他のユーザーが使用できないようにする目的でアカウントを
作成する
・ 売買目的でアカウントを作成する
・ 第三者のコンテンツを流用して投稿し、その第三者の名のもとに利用を
継続する
―――――――――――――――――――――――――――
これを素直に読めば、Twitterではその活動内容を問わず「大量にアカウントを作成する」「多数のアカウントを作成する」行為そのものを「不正利用」「無断占拠」と定義している、という解釈が充分に成立します。
また、複数アカウント所持そのものを禁止しているmixiなどでは、当然のことながら「複数アカウント所持=秩序を乱すことや不正利用」という定義になりますし、上記の文章からmixiの定義をTwitterにそのまま照らし合わせても何の不思議もないでしょう。
実際私は、ここから
「大量にアカウント=多数のアカウント=複数のアカウント=2つ以上のアカウント」
という風に脳内変換で全部結び付けられ、「ああ、Twitterでもアカウントは2つ以上持ってはいけないんだな」などとすっかり頭から思い込んでいたわけです。
ところが昨日、アスク!リツイートのポイント稼ぎのためにキャンペーン広告レポートの感想を書こうとしてレポートを読んでみたところ、フォロワー増&マーケティング戦略のひとつとして複数アカウントが推奨されていたんですよね。
http://www.mind-support.com/tw2.pdf
それを読んだ感想は当然「これって規約違反じゃないの?」というものでした。
そこで私は、わざと目立つ文章を書いてRTしてもらおうという意図も兼ね、以下のようなツイートをアスク!リツイートに登録しました↓
http://twitter.com/tanautsunet/status/15461325717
<複数アカウントを活用したフォロワー集めは、Twitterの規約に違反していると運営側から見做され、関連アカウント全てを永久削除されてしまう可能性があるのでは? かなりのリスクが伴う手法だと思うのですが。>
そしたらレポートの作者の方から以下のツイートと同内容のダイレクトメールが来まして↓
http://twitter.com/shikaku_ishida/status/15468022241
<レポート内の複数アカウントについて。ツイッター側では『秩序を乱すことや不正利用を目的として、連続したアカウントを作成すること』は禁じています。それぞれのアカウントを大切に育てること(続く)>
http://twitter.com/shikaku_ishida/status/15468118388
<内容あるツイート&フォロワーさんとの関係を築くことが前提にあれば、規制にかからないのかなと思っております。その辺りはツイッター側の判断にもなりますので、レポート内からヘルプページにリンクさせて頂いた次第です。>
この説明によれば、Twitterでは「秩序を乱すことや不正利用を目的とした」または「半年以上活動していない無断占拠とみなされる」複数アカウントが禁止の対象なのであって、複数アカウントの所持「そのもの」は認められているとのこと。
ここで初めて私は、「Twitterは複数アカウント所持が認められている」という事実の存在を知ったわけです。
その説明を受けた後、真偽を確かめるべくTwitterのアカウントに関する情報を調べ、ぶち当たったのが、2010年2月5日に発生したUCC上島珈琲のTwitterスパムボット事件。
この事件は、UCC上島珈琲がTwitterで所有していた総計11のアカウントから同一のメッセージが自動送信され、それを受け取ったユーザー達の間で「スパムではないか」と騒がれたというもの。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1002/09/news081.html
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1002/09/news081_2.html
この事件ではTwitter運営側からも3つほどがアカウント停止を受けているのですが、その理由は「複数のアカウントから同一のメッセージが送信されたことが『秩序を乱すことや不正利用』に該当する」というもので、「複数のアカウントを所持していたこと【それ自体】」は特に問題視されていなかったとのこと。
この事例から、件のレポートを書いていた作者の方の説明が正しかったことを確認することができたわけです。
ただそうは言っても、Twitter側も複数アカウント所持を無条件で認めているわけではなく、複数アカウント所持にスパム認定&アカウント削除等のリスクが付き纏うこともこれまた事実だったので、Twitterヘルプの説明だけでは問題大有りだからその辺に関する注意はレポート中にも促しておいた方が良いと、これは私の方から提案。
作者の方にもその辺りのことは理解して頂けたようで、結果、件のレポートには【追記】が付加されるようになりました(6ページ後半の部分)。
それにしても今回の件では、Twitterヘルプページの「とんち問答」「古文書解読」のごとき文章構成と、mixiルールをそのままTwitterに投影していた私自身の勘違いと思い込みぶりに、何度も苦笑せずにはいられませんでしたね。
特に「ユーザー名の無断占拠」に関するルール説明は、文章構成が支離滅裂で誤解&恣意的な解釈の余地大有りですし。
ただ、私と同様に「Twitterはmixiと同じように複数アカウントの所持【それ自体】を禁止している」と考えている人は意外と多いような気もするのですが、その辺り、どんなものなのでしょうか。