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2010年09月24日の記事は以下のとおりです。

中国漁船衝突事件の船長釈放問題

尖閣諸島沖で発生した中国漁船衝突事件で逮捕・勾留されていた中国人船長を、那覇地検が処分保留で釈放すると発表しました。

http://megalodon.jp/2010-0924-1804-06/sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100924/crm1009241445019-n1.htm

つい数日前まで「国内法の問題」と中国側の要求を突っぱねていたあの対応は一体何だったのでしょうか?
毎度のことながら、日本の土下座外交ぶりには呆れるばかりですね。

釈放を決定した那覇地検は、その理由として「わが国国民への影響や、今後の日中関係を考慮した」という主張を行っています。
しかし理由はどうであれ、法に拠らない政治的な問題の解決から独断で法を捻じ曲げるなど、法治主義の自殺行為でしかないでしょう。
しかも那覇地検の「判断」とやらは、それまでの民主党政権が主張していた「国内法の問題」云々の発言に真っ向から盾突く形となっています。
たかが一地検「だけ」で、しかも行政府のトップに逆らう政治的な内容の「判断」を下すなど、常識的には到底考えられない越権行為としか言いようがありません。

1891年に起こったロシア皇太子暗殺未遂事件(大津事件)では、当時の最高裁判所に当たる大審院に対し、ロシアの侵略を憂慮する政府から「法を捻じ曲げてでも犯人を死刑にしろ」という圧力がかかりましたが、大審院はこれを退け、当時の法律通りに犯人に無期徒刑(無期懲役)の判決を下しました。
それに対し、今回の事件の対応は、その先人達の偉業を嘲笑うものでしかなく、また今後の日本における刑事事件や外交に大きな禍根を残しかねない愚劣なものとしか評しようがないのですが。

中国漁船衝突事件における日本政府の対応は、内政干渉に屈したと見られる点でも最悪なら、一度言ったことを簡単に翻すという点でも最悪です。
8月に韓国への迎合などのために安易な談話を発表した件といい、民主党は「国の発言」というものの重さが全く分かっていないとしか言いようがありませんね。

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