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2010年10月19日の記事は以下のとおりです。

仙谷由人の属国化肯定&健忘症認定発言

驚愕のニュースが飛び込んできました↓

仙谷氏「APEC影響懸念で釈放」と丸山氏暴露
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20101018-OYT1T01000.htm
>  18日の参院決算委員会で自民党の丸山和也氏は、事件で逮捕した船長の釈放には、来月横浜で開くアジア太平洋経済協力会議(APEC)に影響することへの懸念があったとし、釈放直後に仙谷官房長官と電話で話した内容を“暴露”。
>
>  「判決まで拘置して強制送還すべきだった」と訴えると、仙谷氏は「APECが吹き飛んでしまう」と答え、「日本が中国の属国になる」との懸念を伝えると、
「属国化は今に始まったことではない」と応じたという。
>
>  仙谷氏は答弁で
「健忘症にかかったか、今暴露された会話の記憶は全くない」と否定。18日夕の記者会見では「何らかのことを友人関係で話したとすれば、国会で質問されるのは不本意だ」と不快感を示した。
(2010年10月18日20時18分 読売新聞)

この短い記事の中に致命的な問題点がいくつもあります。

まず、件の船長釈放は、これまで「わが国国民への影響や、今後の日中関係を考慮した」と言う理由から「那覇地検が独断で決定した」ということになっていたはずなのに、「APEC影響懸念」という、これまでの公式発表を否定する発言が出てきたこと。
件の決定は那覇地検の独断ではなく政府の政治関与が行われていたということになりますし、那覇地検も政府も、ウソの発表で国民を騙していたことになります。
ただでさえ船長の釈放問題については国民の大多数から疑問と批判の声が上がっているというのに、さらにその発表がウソ偽りのものだった、ということになれば、政府の責任は極めて重大です。
政府は何故そのようなウソで国民を欺いたのか、公の場で説明しなければなりません。

次に、仮にも独立国の政治家という重責を担う者が、「属国化は今に始まったことではない」などと軽々しく発言して良いわけがないでしょう。
しかも、ここで言われている「属国化」の主語は、文脈から考えても「中国」以外にはありえないわけですからなおのことです。
一体、日本国民の誰が中国の属国であることを望むというのでしょうか?
また、仮に万が一にも「属国化は今に始まったことではない」というが正しかったとしても、だからと言って「属国化」を推進して良い理由になどなりません。
ここまで凄まじいまでに「売国的な発言」というのは見たことがないですね。

そして最後は、内閣官房長官という要職を担う人間が、自ら率先して「健忘症」を患っているという事実を告白したことです。
昔よく見られたらしい政治家の自己弁護発言「記憶にございません」をこの期に及んで踏襲したかったのかもしれませんが、よりにもよって自ら「健忘症」を患っていると告白してどうするというのでしょうか。
一国の首相や閣僚の健康状態というのは、国によっては国家機密的な扱いを受けることも珍しくないというのに、それを白昼堂々と告白し、自身の身体に問題があることを公の場で暴露する内閣官房長官。
上記2つの件と併せ、頭と思考水準に問題のある人間が内閣官房長官という要職にいること自体、国家としては極めて喜劇的かつ危機的な状態と言えます。
仙谷由人はただちに内閣官房長官を辞任し、頭の病院に入院すべきです。

それにしても、以前から民主党はバカなことばかりやってきたわけですが、ここまで「イッてしまった」ありとあらゆる意味でバカとしかいいようのない売国発言というのもそうそうあるものではないでしょうね。
民主党政権の面々は、下手すれば創竜伝や薬師寺シリーズに登場する悪役達よりもさらに思考水準が下なのかもしれません(爆)。
政治思想が近いことから民主党を支持しているであろう田中芳樹も、さすがにこれは「自分の判断は果たして正しかったのか?」と頭を抱え込みたくなってくるのではないでしょうか。
まさか、一連の発言で「我が意を得たり!」と会心の微笑みを浮かべている、などということはさすがにないだろう……と思いたいところなのですが(苦笑)。

「らいとすたっふ」社長氏の田中芳樹についての認識

「らいとすたっふ」の社長氏が、田中芳樹について何やら面白いことをTwitterで呟いているようです↓

http://twitter.com/adachi_hiro/status/27577897689
<『銀河英雄伝説』を読み直している友人が、「いまの政治って、本当に衆愚だよね。田中さんは、この状況を予見して書いた?」と言っていた。田中さんは単なる作家だから、政治的な意図はないと思うよ。でも、過去の歴史に題材をとっているから、きっと昔も似たような国があったということだと思うなあ。>

田中芳樹的には、「自民党政権をモデルに」思いつくまま悪し様に日本の政治や社会の悪口を書き殴っていた、というのが真相でしょう(苦笑)。
それが田中芳樹が敵視しているであろう自民党政権や保守派には全くと言って良いほどに当てはまらず、政治思想的には「同志」とすら言えるであろう民主党政権、および田中芳樹をも含めた民主党支持者に「結果として」当てはまってしまっているというのは皮肉もいいところなのですが(爆)。
創竜伝13巻に記載されている政策提言をはじめとするこれまでの田中芳樹の言動を見る限り、田中芳樹は反自民&民主党支持、そして反日反米思想の持ち主以外の何者でもないのですからねぇ(^-^)。

http://twitter.com/adachi_hiro/status/27578024928
ちなみに田中芳樹さんを「親中派」という人もいるけど、これは誤り。田中さんが好きなのは中国大陸を舞台に花開いた文化だから。で、その文化を「文化大革命」で破壊したのが現在の中国を治める政府。ここからでも、田中さんが持つ現政権へのイメージが判ると思うけど。>

田中芳樹がいつ文化大革命を否定的に論じたというのでしょうか?
文化大革命については、創竜伝7巻で、その首謀者である毛沢東のことを、よりにもよって竜堂続に「毛主席」とまで呼ばせた上、さらに別の中国人キャラクターに「その正当な評価は死後50年まで待つべき」などというタワゴトさえもしゃべらせる始末だったのですけど↓

創竜伝7巻 P125上段~P126上段
<「……狂気というやつは個人をとらえることもあるが、時代をとらえることもある。そして、そのほうがはるかに始末が悪い。日本人もドイツ人も、本来、とりたてて残忍な人々ではないはずだが、自分たちは優秀な民族だと思いあがったとたんに、狂気にとりつかれてしまったのじゃろう」
 しんとして竜堂兄弟は聞きいっている。
「ま、中国侵略は日本の恥だが、中国には中国の恥がある。なかなか一党独裁政治からぬけだせないという、な」
 黄老が話題を変えたのは、日本人である竜堂兄弟を底なしに落ちこませないための配慮であったのだろう。毛沢東のことを彼は話しはじめた。

「毛沢東には偉大な理想と巨大な野心とがあった。そのふたつの流れが合流するところで彼は魚を釣りあげた。中国という巨大な魚をな」
 黄老は複雑すぎる溜息をつき、それを頸すじで受けた続は、あやうく老人を放り出すところだった。
「毛主席は思想的には世界の半分を釣りあげましたね」
「そう、だが釣糸が途中ではずれてしまった。まあ、たぶん、全人類にとっては幸運なことだったろう。彼は大きな男でな、人類がささえるにはちと重すぎたよ」
 黄老は晩年の毛沢東やその後継者たちにさからって、何度めかの獄中生活を送ることになったのだ。
彼に対する正当な評価は、せめて死後五〇年を待つべきじゃろうな。だが、その後継者どもときたら……」>

文化大革命のみならず、大躍進で自国民を数千万単位のオーダーで死に追いやったり、5人にひとりを虐殺したとされるチベット侵攻を敢行したりと、田中芳樹的価値観からすれば全否定されるべき愚行を幾度もやらかした毛沢東に対してこれなのですから、田中芳樹の毛沢東に対する思い入れが充分過ぎるほどに分かろうというものではありませんか(苦笑)。
ちなみに、毛沢東と同じように「大虐殺者」として名を馳せているヒトラーやスターリンについては、かくのごとき留保的な評価を田中芳樹が行ったことはありません。
これ一事だけでも、田中芳樹の「親中」どころか「媚中」ぶり、そして対中ダブルスタンダードぶりが分かろうというものでしょう。

また、田中芳樹が現在の中華人民共和国をほとんど唯一否定的に論じているのは、文化大革命ではなく天安門事件です。
しかもその内容は、
「自国民を思想のゆえに強制収容所に閉じこめるような国家には、存続する価値はない」
という、田中芳樹が信奉する民主主義真理教の教理である「言論・思想の自由を認めろ!」的なものでしかありません。
さらにそうやって過去に天安門事件を元に中国を批判しておきながら、創竜伝13巻になると今度は一転、中国経済の礼賛論をぶっ放す始末です。

創竜伝13巻 P77下段~P78上段
<ヴィンセントの声がさらに高まる。
「やつらにあるとすれば、経済力や技術力でチャイナやコリアに追いぬかれる恐怖感だ。いったん追いぬかれたら、二度と追いつくことができず、置き去りにされてしまうという恐怖感。ふふふ、自信喪失が後ろ向きのヒステリーに結びついたあげく、この国の保守派どもにできることは、チャイナやコリアの悪口をいいたてることだけになってしまった。コリアは永遠にジャパンに追いつけない、チャイナは五年以内に崩壊する……」
 身ぶり手ぶりをまじえて、大統領補佐官の演説はさらに熱を加えていく。
「毛沢東が死んだときにも、トウ小平が地上から去ったときにも、チャイナは五年以内に崩壊するはずだった。だがそうはならなかった。
いまや、チャイナが五年以内に崩壊するなら、それより二年早くジャパンの経済が壊滅するだろうといわれておる
 総領事は力なくうなずいた。もはや口をはさむことを断念してしまっている。
「ジャパンを肥え太らせる時代は終わった。今度はチャイナを肥え太らせる。肥えて、太って、ふくらんで……血色よくふくれあがったところで……」
 いきなりヴィンセントは両手をひろげた。
「バン!」
 大声を上げると、ようやく口を閉じた。>

しかも、ここで中国経済を礼賛しているヴィンセントなる人物は、創竜伝の作中では四人姉妹における対中国破壊工作の総責任者であり、人民解放軍同士の内戦勃発を画策・実行させた人物として描かれています。
そんな人物が、自分が過去に中国に対して何をしていたのかを忘却し去ってまで、こんなタワゴトを吹聴していたりするわけです(爆)。
創竜伝13巻を何度読んでも、ヴィンセントが何故こんな発言をやらかしたのかについて作中には全く描かれていませんし、そもそも創竜伝12巻までの作中における現代中国は「権力闘争による内戦が勃発してまもなく崩壊するだろう」的な扱いだったはずなのですが(苦笑)。
まさに「作者である田中芳樹自身がこういうことを言いたかったから」以外の何物でもなかったわけで、こういう辻褄の合わないアホなことをするから、「親中派」どころか「媚中派」「【中国の】国粋主義者」などというレッテルを読者から貼られたりしてしまうのですけどね、田中芳樹は。

他にも、夏の魔術シリーズ3巻「白い迷宮」で「無主の地」であったはずの1930年代の満州地方を「中国の土地」などと定義していたり、台湾について「中国(中華人民共和国)に帰属するだろう」などとのたまっていたりと、「中国大陸を舞台に花開いた文化」だけでなく、現代中国の政治や経済についても数限りなくヨイショしているサマが、田中芳樹の言動からは伺うことができます。
そして、その対中国のスタンスが、罵詈雑言を叩きつけまくっている日本の政治や社会と比べてあまりにも正反対&ダブルスタンダードと言って良いほどに礼賛調、または犯罪正当化的な論調で固めているのが、田中芳樹が「親中派」とされる最大の理由なのです。
私などよりもはるかに田中芳樹と長い付き合いであろう「らいとすたっふ」の社長氏ともあろう者が、そんな基本中の基本的なことを知らないはずはないと思うのですけどねぇ~(-_-;;)。

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