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2010年11月の記事は以下のとおりです。

中国漁船衝突事件のビデオ流出問題について2

存在感ゼロのカンガンスに変わって現内閣を壟断している仙谷由人が、中国漁船衝突事件のビデオ流出問題についてまたもや金切り声を上げているようです↓

仙谷氏が国家公務員法の罰則強化に言及 「厳正に対処する」
http://megalodon.jp/2010-1109-0028-44/sankei.jp.msn.com/politics/policy/101108/plc1011081126008-n1.htm

海保「激励」電話に仙谷氏が不快感 「犯罪を称揚するのか」
http://megalodon.jp/2010-1108-2206-35/sankei.jp.msn.com/politics/policy/101108/plc1011082022017-n1.htm

これまで何度も述べているように、そもそも今回のビデオ流出問題って、海上保安庁が逮捕した中国人船長を「法を捻じ曲げて」勝手に釈放した那覇地検の決定を、カンガンス内閣が追認したことに端を発しているわけです。
それを無視して「犯人検挙」をがなりたてたところで、「お前が言うな!」の一言でお終いでしょう。
しかも仙谷由人は1ヶ月ほど前に、小沢一郎の強制起訴問題についてこんなことをのたまっているんですよね↓

仙谷官房長官「有罪確定まで推定無罪」
http://megalodon.jp/2010-1109-0047-25/sankei.jp.msn.com/politics/situation/101004/stt1010041630001-n1.htm

2010年11月8日時点では、尖閣ビデオを流出させた人間は「有罪確定」どころか未だ特定すらされていないわけなのですが、推定無罪の原則については考慮しなくても良いのでしょうか(笑)。
しかも今回の件については、「民主党に対する内部告発」という観点から、流出者を公益通報者保護法で保護すべきだという声も少なからず上がっているわけなのですし。
最初に法を逸脱した行為に走ったのは一体誰だったのか、ということも含め、自分に都合の悪い過去の言動の数々はすっかり忘却し去っているようで、この辺りはさすが「健忘」長官の面目躍如といったところですね(爆)。

熊本市長選挙で無所属・現職の幸山政史が三選達成

任期満了に伴い、2010年11月7日に3人の立候補者で争われた熊本市長選挙は、無所属で現職の幸山政史が連続3回目の当選を果たしました。
最終的な投票率は36.18%で史上2番目の低さだったとか。

http://megalodon.jp/2010-1108-0935-25/kumanichi.com/news/local/main/20101107006.shtml

今回の選挙で現職が当選したのは、やはり何と言っても2012年4月に実施される熊本市の政令指定都市移行の道筋を確立させた功績が大きいでしょう。
何しろ、熊本市は私が知っている限りでも90年代前半から「政令指定都市化」が叫ばれていたにもかかわらず、これまで全く実現してこなかったのですから。
特にこれと言った大きな失政がなく、逆に熊本市の悲願とも言える功績を挙げてきた、となれば、やはり引き続き現職に市長を続けてもらいたいとなるのは必然というものでしょう。

熊本市は2011年にも九州新幹線全線開業を控えており、政令指定都市移行以外の面でも、今後の熊本市政は重要な局面を迎えることになります。
政令指定都市・熊本の初代市長として、市政の健全な発展に尽力してもらいたいものですね。

テレビドラマ版「SP 警視庁警備部警護課第四係」エピソード1&2感想

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この間観に行った映画「SP 野望篇」のテレビドラマ版「SP 警視庁警備部警護課第四係」のエピソード1&2をDVDで観賞しました。
映画版が「エピソード5」としてテレビドラマ版の延長線上でストーリーが展開されている上、映画版ではそれまでのあらすじや作中設定などについての説明が全くなかったため、そちらも確認してみることにしたわけですね。
何せ、私は映画版で初めてテレビドラマの存在を知ったクチでしたし(-_-;;)。

さすがに映画版には劣るものの、テレビドラマ版でも主人公である井上薫の派手なアクションは健在で、こちらもなかなか面白かったですね。
エピソード2で主人公の能力についての「科学的な」説明があり、作中における主人公の能力の発動源が判明します。
また、映画版では冷戦状態だった主人公と上司・尾形総一郎は、この時点では理想的とすら言えるほどの相互信頼関係を構築していましたね。

ただひとつ、事件解決後に、警察が事件の存在そのものを「なかったこと」にして殊更真相を隠そうとするのについては、正直疑問に思わずにはいられませんでしたね。
何故そんなことをするのかもさることながら、「そもそも物理的に不可能なのではないか?」と思える点も少なくありませんでしたし。
事件についての緘口令などを布いたところで、事件の目撃者の誰か一人でも真相を告白したりすれば、いとも簡単に事件は表沙汰になります。
事件が大規模になればなるほど、目撃者が増えれば増えるほど、緘口令の実行は困難さを増してくるのです。

事件が密室の中、それも数十人程度の政治家やマスコミ関係者の中で起こったエピソード1であれば、ある程度統制も効きやすいですから、それなりに緘口令も有効に機能しえるかもしれません。
しかし、事件に巻き込まれた上、テロリスト達の病院占拠宣言まで直接聞いている人間だけでも百人以上、しかも病院関係者のみならず、一般の患者や見舞い客なども被害者に多く含まれているであろうエピソード2では、そもそも事件の真相を隠蔽するのは不可能でしょう。
さらに病院の外では「何が起こったのか」と病院を取り巻いている野次馬までいたわけですし。
警察上層部では「ガス爆発」として事件の事後処理を行う方針だったようですが、すくなくとも病院の中にいてテロリスト達の病院占拠宣言を聞いた上に拳銃を突きつけられての強制移動を余儀なくされた人達がそれで納得するわけがありません。
しかも今はインターネット時代。
個人であっても事件の真相をブログや掲示板、SNSなどでいくらでも拡散することができるのです。
一般の患者や見舞い客に緘口令を命じる権限が警察にあるわけもありませんし、統制しようのないことを無理矢理統制しようとすれば、今度はその反発から緘口令を逸脱しようとする人間が出てきてしまうでしょう。

警察がそのような隠蔽工作にひた走るのは、事件の存在が世間一般に流布されることで混乱が発生するのを避けるため、といった類の治安維持の理由でもあるのでしょうが、病院テロのような一般人が巻き込まれた大規模な事件までそれで押し通そうとするのはさすがに無理筋なのではないかと。
そのような警察の事後処理対応に苦言を呈していた尾形総一郎も、「そんなことがそもそも可能なのか?」ということについてこそ、まずはツッコミを入れるべきではなかったのかと。

また機会があったらエピソード3&4、それといくつかあるらしい番外編も観てみたいものですね。

中国漁船衝突事件のビデオ流出問題について

11月5日に発生した、中国漁船衝突事件のビデオ流出問題。
中国の顔色を伺いながらビデオの非公開を決め込んでいた菅内閣および仙谷「健忘」長官は、梯子を外された怒りもあってか、ここぞとばかりにビデオ流出者の逮捕をがなり立てています。

http://megalodon.jp/2010-1106-1919-05/headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101105-00000985-yom-soci

しかし実際問題として、今の政府にそんなことが可能なのでしょうか?
そもそも、今回の問題を招いた元凶は、中国漁船衝突事件で問題だらけの対応を繰り出しまくっていた民主党にあります。
それに対し、尖閣ビデオの流出は「政府の不当な行為に対する義挙」的なイメージと評価を大多数の国民から与えられているわけです。
その行為を「犯罪」として扱い「容疑者」を逮捕する、というだけでも国民からの総スカンを食らうことは必至ですし、ましてや起訴などしようものならば、現在の民主党の立場では更なる矛盾を露呈することになってしまいます。
何しろ、起訴便宜主義の定義を捻じ曲げ中国漁船の船長の釈放を行った那覇地検の独断専行を「APECの成功」という目先の利権から追認した前科が民主党にはあるわけですからね。
領海侵犯は「日中友好」の名の下に「法を捻じ曲げ」免罪しながら、ビデオ流出は「法を厳格に適用して」裁くというのでは、法の公正もへったくれもあったものではありません。

また、今回の事件では、民主党にも情報管理についての責任問題が発生します。
下手に公開の裁判を行おうものならば、裁判の場で民主党もまた「被告」と一緒に糾弾される事態が発生するのは最初から目に見えています。
ことある毎に他者に責任を擦り付け、己の責任を回避するのを得意とする民主党にとって、これは自滅の道以外の何物でもないでしょう。

それに、今回の件に限らず、「どんな状況でも、法は法としてきちんと遵守しなければならない」という法治主義的観点に基づいた正論を、こと民主党が唱えるのは空しい限りでしかないんですよね。
当時は違法ではなかった自民党政権時代の事務所費問題について口を極めて罵倒しまくっていたかと思えば、民主党自身の事務所費問題や汚職事件には口を拭って知らん顔を決め込む民主党。
宮崎の口蹄疫問題で初動に失敗した責任を宮崎県に押し付けた挙句、行動すればしたで「例外は一切認められない」と硬直しきった法理論をゴリ押しして貴重な種牛を脅迫まで交えて殺処分させる民主党。
以前から民主党には、法というものを自分達の都合で得手勝手に弄んでいるイメージがどうにも拭えないんですよね。

尖閣問題、ロシア大統領による北方領土訪問、小沢一郎の強制起訴問題……。
今や吉本新喜劇でさえも裸足で逃げ出すような超絶お笑いコント劇場と化している感すらある日本の内憂外患かつ喜劇な現状を、全ての元凶である民主党は一体どのように収束させるつもりなのでしょうか。
できれば内閣総辞職&解散総選挙という、合法的かつ国民のためになる選択肢を選択して欲しいものなのですが。

「ゴーストバスターズ」シリーズ最新作が2011年5月に製作開始

1980年代の名作映画「ゴーストバスターズ」シリーズの最新作が、来年5月より撮影開始されるそうです。
劇場公開は2012年を予定しているとのこと。

http://www.cinematoday.jp/page/N0028132

前作「ゴーストバスターズ2」から実に20年以上も経過しての続編となります。
私個人としても、「ゴーストバスターズ」シリーズは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズとほぼ同時期にハマッた思い出深い映画作品だったりします。
それだけに、続編製作はファンとして嬉しい限りですね。

ただ、往年の登場人物達もすっかり年を取ってしまっていて、さすがに昔と同じアクション系の役柄を演じるのは無理そうな気配ではあるのですが。
主人公であるピーター・ヴェンクマン博士を演じるビル・マーレイなどは、外見からして白髪の爺さんになってしまっていますし↓

ファイル 179-1.jpg

「ゴーストバスターズ3」では、往年の登場人物の他、新たに若いメンバーが登場するとのことですが、果たしてどのような作品になるのか、注目ですね。

11月3日における本当の記念日は「明治節」

11月3日。
この日は日本では「文化の日」「日本国憲法が公布された日」として一般に知られていますが、戦前は明治天皇の誕生日を意味する「明治節」という祝日でした。

1948年、当時日本を占領していたGHQの命令により、「明治節」は廃止されました。
そして、旧「明治節」と同日に日本国憲法が公布されたのも、全くの偶然ではありえないでしょう。
第二次世界大戦後に日本の占領行政を統括したGHQの抑圧支配は苛烈なもので、占領行政に支障を来たす報道が禁じられ、徹底した検閲が行われたことはもちろんのこと、チャンバラ映画の上映を禁止するなどという見当ハズレなことまで真顔で行われる始末でした。
その日本に対する執念とも言えるGHQの抑圧支配の手は日本の記念日にまでおよび、たとえば2月11日の「紀元節」が廃止されたり(日本独立後の1966年に「建国記念の日」として復活)、当時の継宮明仁親王(今上天皇)の誕生日である12月23日をわざわざA級戦犯の処刑日に選んだりしています。
そのような当時の事情から考えれば、何故11月3日の記念日が「明治節」から「文化の日」「日本国憲法が公布された日」へと書き換えられたかについても分かろうと言うものでしょう。

日本国憲法というシロモノは、その内容がどうであれ、当時の日本が置かれていた事情を鑑みれば「占領軍によって拒否権なしに与えられた占領憲法」でしかないでしょう。
日本は1945年のポツダム宣言受諾から1952年のサンフランシスコ講和条約の締結まで、アメリカ軍を主体とする連合国に占領され、言論も統制されていた状態にあり、その最中に公布・施行された日本国憲法は、日本人の手で作られたものとはとても言えたものではありません。
何しろ、日本人が占領軍の意向に背こうものなら何をされるか分からない、そんな時代だったのですからね。
そんなシロモノが公布された事実を記念とし、あまつさえ祝日とされるなど、日本以外では到底考えられない珍事なのではないかと思えてなりません。
何しろ、占領憲法を押し付けた当のアメリカ人でさえ、「日本はアメリカから独立したのに、まだあんなものを後生大事に推戴しているのか!」などと驚いているくらいなのですし(-_-;;)。

かつては昭和天皇の誕生日として祝日とされていた4月29日は、昭和天皇が崩御された後、一旦は「みどりの日」として再制定されました。
しかしその後、「昭和の日」の実現を目指す運動が盛り上がり、紆余曲折を経て2007年、「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」という定義を盛り込んだ「昭和の日」に改められています。
ならば、元々は「明治節」であった11月3日も、「欧米列強の侵略や植民地化の危機に晒されながらも独立を維持し、国民生活を豊かにした明治の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」的な主旨で「明治の日」としても良さそうな気もするのですけどね。
尖閣諸島・北方領土・竹島と、「平和を愛する諸国民の公正と信義」とは全く無縁で「信頼」できない周辺諸国に日本の領土が好き勝手に踏み荒らされている昨今の状況ではなおのこと、そう思わずにはいられませんね。

熊本ラーメンの老舗「桂花」が民事再生法の適用を申請

熊本ラーメンの老舗のひとつで、熊本を中心にチェーン店展開を行っている「桂花」が民事再生法の適用を申請しました。
負債総額は約12億6千万円。

http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/101101/sty1011012157008-n1.htm

ラーメン競争の激化に伴い、売上が最盛期(2005年)の12億円から9億6600万円と4分の3近くまで落ち込んでいたとのこと。
今後は味千ラーメンを運営している重光産業の支援で再建を目指すことになります。

桂花ラーメンは味千ラーメンに次ぐ熊本ラーメンのチェーン店代表。
といっても、熊本ラーメンは味千ラーメンのシェアがダントツのトップで、味千ラーメンが国内限定でも100以上、海外も含めれば600以上もの店舗数を誇るのに対し、桂花ラーメンは国内13店舗程度に過ぎないのですが。
私自身、店が近くにないということもあり、桂花ラーメンは2回ほどしか食べに行ったことがなかったりします(-_-;;)。
ただ、味千ラーメンと比較してもマズいラーメンというわけではありませんでしたし、熊本県民としてはやはりショックな話ではありますね。
何とか再建してもらいたいものです。

民主党&カンガンス内閣の支持率急落

フジテレビ系「新報道2001」の首都圏世論調査によると、自民党の政党支持率が民主党のそれを5ヶ月ぶりに上回ったのだそうです↓

http://megalodon.jp/2010-1101-1359-44/sankei.jp.msn.com/politics/situation/101031/stt1010312223001-n1.htm

さらに、菅直人ことカンガンス内閣の支持率も急落しているのだとか↓

http://megalodon.jp/2010-1101-1604-19/sankei.jp.msn.com/politics/situation/101101/stt1011011157003-n1.htm

私個人としては、政治を行う際に支持率を気にするのはナンセンスであると考えています。
政治的結果と国民の支持というのは必ずしも連動しているものではなく、立派な政治的結果を挙げていても国民からソッポを向かれることもあれば、政治がズタズタな惨状を呈しているにもかかわらずパフォーマンスだけで国民から好かれる、ということが事実としてありうるからです。
今回の支持率低下は、人民解放軍野戦軍司令官の肩書を持つ小沢一郎の起訴問題や、中国漁船衝突事件における対応の支離滅裂ぶりが主な要因となっているわけですが、これと全く同じパターンの支持率低下が、かつての自民党政権時代には「カップラーメンの値段」だの「ボールペンのキャップ」だのといったシロモノで発生していたわけです。
また、政党や内閣の支持率が、マスコミ毎にその調査方法が全く異なることから、10%近くも数値に差が出る結果になったりする、というのも今更言うまでもない有名な話でしょう。
その時その時の国民の気分、もっとはっきり言えば「空気」やマスコミの調査方法などで、政治的結果と関係なくいくらでも変わってしまう支持率などというシロモノは、せいぜい「ひとつの目安」程度に考えておけば良いだけのものでしかありえないのです。

ただ、そういう支持率をあたかも絶対的な神託であるかのごとく神聖視し、ことある毎にかつての自民党政権の挙げ足取りを行い、執拗なまでに政権交代を迫った民主党や日本のマスコミにとって、今回の結果はまさに因果応報もいいところでしょうね(^-^)。
連中が今更「政治的結果と国民の支持率は全く別物だ」などという正論を主張したところで、誰も聞く耳など持ちはしないでしょう。
そもそも民主党は肝心要の政治的結果すらマトモに出せていないわけですし(苦笑)。
民主党の支持率アップに少なからず貢献してきたであろう「事業仕分け」とやらも、回数が嵩むにつれて加速度的にメッキが剥がれてきていますからねぇ。
今後民主党がどこまで「堕ちていく」のか、心の中でせせら笑いつつ、生暖かい目で見守っていこうと思います(爆)。

映画「SP THE MOTION PICTURE 野望篇」感想

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映画「SP 野望篇」観に行ってきました。
フジテレビ系列で放送されたテレビドラマ「SP 警視庁警備部警護課第四係」の映画版。
この映画の正式名称は「SP THE MOTION PICTURE」で、今回の「野望篇」、および来年3月12日公開予定の「革命篇」の二部作で構成される作品となります。
今回は劇場公開日(10月30日)と映画の日が比較的近かったこともあり、月曜日の映画観賞となりました。

ストーリーは、六本木ヒルズで演説を行っている政治家の生命を公衆の面前で消さんとするテロリストを、主人公が持ち前の予知能力で事前に感知するところから始まります。
いざ実行の直前になった正体を見破られテロに失敗した犯人はその場から逃走し、主人公と仲間のSP達が追撃を開始します。
ここからしばらく、逃げるテロリストと主人公による追跡劇が繰り広げられるのですが、この追跡劇は、銃弾が飛び交わないことを除けばハリウッド映画と比較しても遜色のない、緊張感と迫力に溢れたアクションシーンに仕上がっています。
映画の長さ自体が1時間38分しかないこともあってか、アクションシーンはほとんど主人公の独壇場で、他のSP達は皆引き立て役も同然でしたね。

ただ、あえてツッコミを入れれば、特に後半におけるテロリスト達の襲撃方法があまりにもチャチ過ぎる印象を受けました。
映画の冒頭で傘に仕込んだ高性能爆薬を使い、ターゲットを六本木ヒルズごと吹き飛ばそうとしたテロリストのテロ手法に対し、後半は七福神?の覆面を被ったテロリスト達が、ナイフ・消火器・クロスボウ・ダイナマイトなどといった武器を手に直接ターゲットを襲撃するという、何とも地味かつコストパフォーマンスも悪そうな稚拙な作戦が3度にわたって繰り広げられます。
しかもそのうち2回はわざわざ車を使って主人公達の眼前に派手に登場しておきながら、その車そのものを武器ないし爆薬として主人公達に突撃をかますといった類の「はるかに効果的な襲撃方法」は全く使用されることなく、ただひたすら「手作業」の襲撃に専念する始末。
第一、ビルの屋上から主人公を狙撃するためのスナイパーと狙撃銃まで襲撃者達は「最後の切り札」としてきちんと用意しているのですから、襲撃者ひとりひとりに銃やマシンガンの類をわたす程度の準備くらい、普通にできそうな気もするのですけどね。
それができていれば、あの程度のSPの奮闘など鎧袖一触で蹴散らすことも充分に可能だったでしょうに。
夜中の襲撃だからら誰にも気づかれず隠密裏にことを運ぶための措置だった、というのであれば、作中でも大音響の大爆発を引き起こしていたダイナマイトのチョイスが理解不能になってしまいますし、あの襲撃作戦は根本的なところに塞ぎようのない大穴が最初から開いていたのではないかと。

作品自体が二部作構成ということもあり、黒幕達の真の目的や思惑などが今作ではまだ伏線として提示されているだけで謎も解明されておらず、ストーリーについてはまだ評価できる段階にはないですね。
起承転結の「起」としてはまずまずの出来ではありますが。
また、この映画は「テレビドラマ版の続き」的な位置付けのため、テレビドラマ版も事前に把握しておかないと作中の設定や演出が分からなくなる部分も少なからず存在します。
テレビドラマ版を知っているのであれば問題ありませんが、そうでない場合はテレビドラマ版も事前事後いずれにせよ確認することを是非オススメしておきます。

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