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2010年11月07日の記事は以下のとおりです。

テレビドラマ版「SP 警視庁警備部警護課第四係」エピソード1&2感想

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この間観に行った映画「SP 野望篇」のテレビドラマ版「SP 警視庁警備部警護課第四係」のエピソード1&2をDVDで観賞しました。
映画版が「エピソード5」としてテレビドラマ版の延長線上でストーリーが展開されている上、映画版ではそれまでのあらすじや作中設定などについての説明が全くなかったため、そちらも確認してみることにしたわけですね。
何せ、私は映画版で初めてテレビドラマの存在を知ったクチでしたし(-_-;;)。

さすがに映画版には劣るものの、テレビドラマ版でも主人公である井上薫の派手なアクションは健在で、こちらもなかなか面白かったですね。
エピソード2で主人公の能力についての「科学的な」説明があり、作中における主人公の能力の発動源が判明します。
また、映画版では冷戦状態だった主人公と上司・尾形総一郎は、この時点では理想的とすら言えるほどの相互信頼関係を構築していましたね。

ただひとつ、事件解決後に、警察が事件の存在そのものを「なかったこと」にして殊更真相を隠そうとするのについては、正直疑問に思わずにはいられませんでしたね。
何故そんなことをするのかもさることながら、「そもそも物理的に不可能なのではないか?」と思える点も少なくありませんでしたし。
事件についての緘口令などを布いたところで、事件の目撃者の誰か一人でも真相を告白したりすれば、いとも簡単に事件は表沙汰になります。
事件が大規模になればなるほど、目撃者が増えれば増えるほど、緘口令の実行は困難さを増してくるのです。

事件が密室の中、それも数十人程度の政治家やマスコミ関係者の中で起こったエピソード1であれば、ある程度統制も効きやすいですから、それなりに緘口令も有効に機能しえるかもしれません。
しかし、事件に巻き込まれた上、テロリスト達の病院占拠宣言まで直接聞いている人間だけでも百人以上、しかも病院関係者のみならず、一般の患者や見舞い客なども被害者に多く含まれているであろうエピソード2では、そもそも事件の真相を隠蔽するのは不可能でしょう。
さらに病院の外では「何が起こったのか」と病院を取り巻いている野次馬までいたわけですし。
警察上層部では「ガス爆発」として事件の事後処理を行う方針だったようですが、すくなくとも病院の中にいてテロリスト達の病院占拠宣言を聞いた上に拳銃を突きつけられての強制移動を余儀なくされた人達がそれで納得するわけがありません。
しかも今はインターネット時代。
個人であっても事件の真相をブログや掲示板、SNSなどでいくらでも拡散することができるのです。
一般の患者や見舞い客に緘口令を命じる権限が警察にあるわけもありませんし、統制しようのないことを無理矢理統制しようとすれば、今度はその反発から緘口令を逸脱しようとする人間が出てきてしまうでしょう。

警察がそのような隠蔽工作にひた走るのは、事件の存在が世間一般に流布されることで混乱が発生するのを避けるため、といった類の治安維持の理由でもあるのでしょうが、病院テロのような一般人が巻き込まれた大規模な事件までそれで押し通そうとするのはさすがに無理筋なのではないかと。
そのような警察の事後処理対応に苦言を呈していた尾形総一郎も、「そんなことがそもそも可能なのか?」ということについてこそ、まずはツッコミを入れるべきではなかったのかと。

また機会があったらエピソード3&4、それといくつかあるらしい番外編も観てみたいものですね。

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