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2010年11月10日の記事は以下のとおりです。

仙谷「健忘」長官が語る「外交手腕」の惨状

仙谷「健忘」長官曰く、日本の対中・対露外交は韓国やシンガポール・ベトナムからの目線では評価されているし、それに対する反発や批判は19世紀~冷戦時代の思考なのだとか。

http://megalodon.jp/2010-1110-1552-52/sankei.jp.msn.com/politics/policy/101110/plc1011101156006-n1.htm

他国から高く評価される「自国の外交」というのは「その他国に利益を与えてくれる外交」なのであって、自国にとっては逆に「不利益な外交」でしかないことが少なくないのですけどね。
南京大虐殺だの従軍慰安婦だのといったヨタ話を、日本政府が公の談話でバカ正直にも認めてしまった発言は、確かに中国・韓国・北朝鮮では高く評価されているでしょうが、それが日本の国益に叶っていたのかといえば当然否です。
第二次世界大戦当時のイタリアは、その凄まじいまでの伝説的な連戦連敗ぶりから、味方であるドイツ他枢軸国にとっては「生きた災厄」「無能な働き者」以外の何物でもありませんでしたが、連合国にとっては「頼もしく信頼できる敵」としてその行動は非常に高く評価されていました。
他国の外交の評価というのは、あくまでも「自国の利益になるか否か」が最優先の評価基準になるのであって、その基準に基づいた好評価の外交なるものが「評価される国」にとっての利益になるとは限らないどころか、むしろ害にすらなることも珍しくないのです。

逆に自国に偉大な成果をもたらした人間が他国には糞味噌に罵られる、という事例も普通にあります。
アメリカを独立に導いたワシントンは、アメリカでは当然英雄ですが、イギリスでは「国に背いた反逆者」です。
ヨーロッパを席捲したフランスのナポレオン一世は、フランスにとっては英雄でしょうが、彼に侵略された国々にとっては紛れもない侵略者です。
「自国の利益」が何よりの評価基準となる外交を「他国に」、それも「自国の国益が害されているにもかかわらず」褒められるなど、本来屈辱的なこと以外の何物でもないはずなのですけどね。
この程度の基本中の基本的な認識くらい、仮にも政治家を名乗るのであれば持っていて欲しいところなのですが。

まああの「健忘」長官の場合、外交の評価を云々する以前の問題が実はあったりするのですが↓

日ロは「戦争状態」=仙谷長官が誤認
http://megalodon.jp/2010-1110-1602-51/jp.wsj.com/Japan/Politics/node_145729

かつて「漢字の読み間違い」程度のことで国会という場で漢字テストが繰り広げられていた自民党政権時代であれば、これだけでマスコミは世界が終わるかのような報道合戦を繰り広げ、大臣を5回は辞任しなければならない大騒動に発展しているはずですよね、これって。
アレだけマスコミにほとんど依怙贔屓的なまでに守られていながらこの惨状って、もうそれだけで民主党が無能な存在であるという事実が分かろうというものですね。

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