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2010年12月の記事は以下のとおりです。

銀英伝舞台版公式サイトのキャスト情報更新

銀英伝舞台版公式サイトで、脇役キャラクターを誰が演じるのかについての情報が公開されました。

銀英伝舞台版公式サイト
http://www.gineiden.jp/
銀英伝舞台版キャスト一覧(2ページ目)
http://www.gineiden.jp/teikoku/cast2.html

ミッターマイヤー・ロイエンタール以外のラインハルト陣営の諸提督、および門閥貴族陣営のキャラクターについての情報が開示されています。
主要人物の配役枠にヒルダが追加されたのに伴い何故か消滅していたオフレッサー枠も配役情報込みで復活していますね。
ただ、配役の人の写真画像がなくなってしまったので、各人物の容姿をいちいち外部サイトに確認しに行かなければならなくなったのは少々不便なところ。
いずれこちらでも、主要人物達と同じように、各キャラクターに扮した配役さん達の画像が公開されることになるのでしょうか?

このキャスト一覧を見る限り、今回の銀英伝舞台版のストーリーはリップシュタット戦役がメインになることは確実のようですね。
ベーネミュンデ侯爵夫人が登場人物として全く出ていない辺り、アスターテ会戦以前の外伝ストーリーがメインという私の予想はどうやら外れてしまったようで(-_-;;)。
ベーネミュンデ侯爵夫人が放った刺客を次々と倒していくラインハルト&キルヒアイス、その流れで起こるミッターマイヤー&ロイエンタールとの出会いなど、舞台にしやすそうな話はたくさんあったと思うのですが、やはり時間制限の問題と「外伝」というポジションのマイナーさがネックになったのでしょうか。

ところで、今回の銀英伝舞台版公式サイトの情報公開で、稽古の様子をレポートする過程で非公開情報を迂闊にも漏洩してしまっていた「らいとすたっふ」の社長氏は結果的に救われた形になりましたね。
何しろ社長氏は、銀英伝舞台版公式サイトがキャスト情報を更新する12月16日以前の段階で「岡本メックリンガー」だの「園岡ブラウンシュバイク」だのといった「非公開の」キャスト情報を当然のように語っていたのですから(笑)。
「公式に出ていないとしたら、私としてはお伝え出来ないんですよ」などと自分で語っていながら何ともマヌケな話ではあったのですが、とにもかくにも今回の更新で、銀英伝舞台版における脇役達のキャスト情報は大っぴらに出せる情報となったわけです。
順番が逆だったら何の問題もなかったのですけどねぇ(爆)。

銀英伝舞台版の断片情報2&社長氏の情報漏洩

前回に引き続き、銀英伝舞台版における稽古の様子をレポートしている社長氏ツイートのまとめです。

http://twitter.com/adachi_hiro/status/13461829950906368
<舞台版「銀河英雄伝説」稽古場なう。ラインハルトとヒルダの初対面シーン。ちょっと演技を変えるだけで、まったく印象が変わるんだね。勉強になるなあ。>

http://twitter.com/adachi_hiro/status/13476401780887552
<舞台版「銀河英雄伝説」稽古場なう。考えてみたら、ヒルダがラインハルトに「マリーンドルフ家はローエングラム陣営に味方する」と告げるシーンは、ヒルダ一世一代のプレゼンテーションだったんだよな。>

今回の銀英伝舞台版って、やはりラインハルト&キルヒアイスの幼少時代とリップシュタット戦役をメインに据えている、ということになるのでしょうかね。
アスターテやアムリッツァなどは本当にどうするつもりなのやら。

http://twitter.com/adachi_hiro/status/13486163478183936
<舞台版「銀河英雄伝説」稽古場なう。ネタばれしちゃうけど……舞台版でもキルヒアイス、死ぬから。うん。>

これで、銀英伝舞台版はリップシュタット戦役の終わりまで演じられることが確定。
いや、確定するまでは「リップシュタット戦役を前後編に分ける」という可能性もないわけではないので(^^;;)。

http://twitter.com/adachi_hiro/status/14919575774691329
<舞台版「銀河英雄伝説」稽古場なう。門閥貴族たちの舞踏会、東山ロイエンタールと、貴族の女性。で、女性に「オトコに声を掛けるときの演技」をつける岡本メックリンガー。え?>

門閥貴族たちの舞踏会でロイエンタールと貴族の女性が一緒にいる、という話は原作にはないですね。
これは舞台版のオリジナルストーリーということになるのでしょうか?
それと、メックリンガーの配役の人が「岡本光太郎」ということが新たに判明しましたね。
これって銀英伝舞台版の公式サイトでも一切公開されていなかった情報だったはずなのですが……。

http://twitter.com/adachi_hiro/status/14927861488033792
<舞台版「銀河英雄伝説」稽古場なう。園岡ブラウンシュバイクと、石鍋リッテンハイム。やっぱりベテランの演技は凄いっす。>

そして社長氏の情報漏洩行為はまだまだ続きます(笑)。
リッテンハイム侯=石鍋多加史
ブラウンシュヴァイク公=園岡?
……いや、ブラウンシュヴァイク公の中の人とされる「園岡」なる人物は、銀英伝舞台版公式サイトのキャスト一覧にも一切名前が載っていないのですが↓

http://www.gineiden.jp/teikoku/cast.html

銀英伝舞台版の公式サイトにも全く載っていない「秘匿事項」かもしれないであろう情報を、そんなにポンポン出してしまって本当に大丈夫なのでしょうか?
Twitterで社長氏はこんな問答まで行っていたりするというのにねぇ↓

http://twitter.com/kazane12/status/14948228784988160
<@adachi_hiro すみません、自分の仕事が舞台照明なので、興味があってお伺いします。照明はどちらの会社ですか?差し障りなければ教えて頂きたいです>

http://twitter.com/adachi_hiro/status/14953636157202432
<@kazane12 公式のWebを確認していただけますか。もし、公式に出ていないとしたら、私としてはお伝え出来ないんですよ。申し訳ございません。>

にもかかわらず、公式サイトに一切掲載されていないメックリンガー・ブラウンシュヴァイク公・リッテンハイム侯の配役の名前を勝手に公表し、しかもブラウンシュヴァイク公の中の人に至ってはこれまで発表されたキャスト一覧にも載っていない全くの新顔という始末。
社長氏の迂闊な情報管理能力はあまりにも抜けてて正直失笑を禁じえないレベルとしか言いようがありませんね。
まあだからこそ、私などが創竜伝14巻刊行無期限延期問題だの田中芳樹の奥さんがどこかに消えてしまっているだのといった情報を、社長氏から引き出すことができたりするわけなのですが(苦笑)。

http://twitter.com/adachi_hiro/status/14954380239314944
<舞台版「銀河英雄伝説」稽古場なう。松坂ラインハルトを元帥に任ずる長谷川フリードリヒ四世。いま一瞬、華麗な黒真珠の間が見えた!>

アスターテ会戦終了後の元帥叙任式はやるみたいですね。
肝心のアスターテ会戦が演じられるか否かは未だ不明ですが。

今回はこんなところで。

東京都青少年健全育成条例改正案が成立

様々な物議を醸していた東京都青少年健全育成条例改正案が、都議会本会議で可決、成立しました。
来年7月までに施行されるとのこと。

http://megalodon.jp/2010-1215-1759-59/headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101215-00000634-yom-soci

この条例は、規制対象の定義が曖昧で拡大解釈が可能なことから、過剰な自主規制をはじめとする出版業界の萎縮や言論統制に繋がるという指摘が数多く行われています。
2010年11月に東京都議会に提出された東京都青少年健全育成条例改正案の条文は以下のPDFファイルにまとめられているのですが↓

http://yama-ben.cocolog-nifty.com/20101122seishounenjourei.pdf

ここで問題となっているのは、東京都青少年健全育成条例の第7条「図書類等の販売及び興行の自主規制」、第8条「不健全な図書類等の指定」、第9条「表示図書類の販売等の制限」の適用範囲に、以下の項目が追加されることです。

漫画、アニメーションその他の画像(実写を除く。)で、刑罰法規に触れる性交若しくは性交類似行為又は婚姻を禁止されている近親者間における性交若しくは性交類似行為を、不当に賛美し又は誇張するように、描写し又は表現することにより、青少年の性に関する健全な判断能力の形成を妨げ、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの

まず、何故「実写を除く」という文言が入っているのかが意味不明です。
「青少年の健全な成長」を促したいのであれば、実際に被害者もいる「実写」をまず規制すべきであるはずなのに、それが最初から対象外になっています。
現実より空想を優先的に裁くかのごとき条文になっているのが、この条例に多大な反発が集まる大きな理由でしょう。

次に、この条文では「漫画、アニメーションその他の画像」内における「刑罰法規に触れる性交若しくは性交類似行為又は婚姻を禁止されている近親者間における性交若しくは性交類似行為」に該当する表現それ自体を無条件に規制する内容となっています。
たとえば「ドラえもんにおけるしずかちゃんの全裸シーン」などは、作品内では一種のギャグとして描かれているもので、「青少年の性」を意識したものでは全然ないのですが、この条例では問答無用で規制の対象とされます。
また、少女マンガ等でよく描かれる同性愛・ボーイズラブな描写や、キスシーンなどが描かれている男女間の恋愛物を扱った作品も規制の対象たりえます。
さらには、たとえ不倫や売春を「悪」として糾弾するという主旨の作品であっても、その中で不倫や売春の描写を少しでも入れようものならば、その表現自体が「違法」とされて即座に規制されることになります。
こんなのが「青少年の健全な成長」とやらを助けるシロモノになるとは到底思えないのですけどね。

そして一番問題なのが、この条例における規制にするか否かについての判断基準が、東京都の恣意によっていくらでも左右されてしまうということ。
上で挙げた規制対象となりえる描写は、東京都が「規制する」といえば規制の対象となり、「規制の対象外」とすれば放置される、といった得手勝手な御都合主義が可能なのです。
これでは東京都の意向によっていくらでも拡大解釈が可能ですし、場合によっては出版社その他企業を脅したり、「袖の下」を要求したりするための道具として使用される危険性すら存在します。
そうでなくても、言論・思想の自由を規制する法律は、本来は共産主義者のみを規制するための法律だったはずの戦前の治安維持法が、いつのまにか宗教や右翼団体や自由主義者に対する弾圧にまで適用されていった例を見れば分かるように、とかく拡大解釈が付き纏うシロモノです。
また、法規制の適用を警戒するあまり、出版社その他企業側の方で法規制以上の自主規制が行われる可能性は極めて高く、またその弊害も大変大きなものがあります。
何故こんな問題だらけの条例をわざわざ通さなければならないのか、理解に苦しむものがありますね。

ところで、この東京都青少年健全育成条例改正案については、我らが田中芳樹が一体どのような態度を取ることになるかが注目されます。
かつての田中芳樹には、「マンガ読んでなかったら小説書く方には進んでなかった」と発言していたり、蔵書にマンガが1000冊以上あることが紹介されていたりと、とにかくマンガ愛好家であることを告白している過去がありますから、それだけを見ると今回の条例にも普通に反対しているように思われます。
しかし、同時に田中芳樹は薬師寺シリーズ8巻「水妖日にご用心」にて、自身の過去の発言を棚に上げて麻生太郎氏のことを「マンガしか読んでない人」などと罵倒していた前科もあり、マンガに対するスタンスが昔と異なっている可能性も完全には否定できないんですよね。
まあ、今回の条例は田中芳樹がさぞかし大嫌いであろう石原慎太郎東京都知事が鳴り物入りで推進していたという経緯もありますし、マンガに対する思い入れよりもむしろそちらに対する悪感情から反対を絶叫しそうな気もするのですが(苦笑)。
次の薬師寺シリーズ最新刊辺りでまたしても登場することになるのでしょうかねぇ>東京都知事。

映画「ロビン・フッド」感想

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映画「ロビン・フッド」観に行ってきました。
12世紀末のイギリスを舞台に伝説上の無法者(アウトロー)にして弓の名手とされるロビン・フッドの活躍を描いた作品。

物語は、十字軍で有名なイングランドのリチャード獅子心王が、フランスのシャールース城を攻撃しているところから始まります。
主人公であるロビン・フッドことロビン・ロングストライドは、リチャード獅子心王の下で十字軍遠征にも従軍しており、シャールース城への攻撃で弓の名手としての実力を如何なく発揮します。
ただ、ロビン自身は十字軍遠征について肯定的ではなかったようで、軍内で喧嘩騒動を起こしてリチャード獅子心王直々の検分を受けていた際には、王の面前でアッコンの捕虜虐殺を批判していたりします。
リチャード獅子心王はロビンに感心しながらも拘束し、処罰を後回しにしてシャールース攻城戦を続けるのですが、その最中に矢を肩に受けあえなく戦死。
王の死でイングランド軍が混乱する中、ロビンは仲間によって救出され、イングランド軍から離脱します。

一方、フランスでは時の君主フィリップ尊厳王が、リチャード獅子心王の暗殺と、その死後を見越した対イングランドの策謀を巡らします。
ここで登場するのが、リチャード獅子心王の弟ジョンの親友であるゴドフリー。
ゴドフリーは、少人数の護衛のみで駆け抜けてくるであろうリチャード獅子心王を、森の中で暗殺する計画を立てます。
ただ、その計画が発動した時はすでにリチャード獅子心王は戦死した後で、結果的には王の遺品となる王冠を携えてイングランドへ帰還する途上の騎士ロバート・ロクスリー率いる部隊を襲撃することになります。
襲撃後にリチャード獅子心王の死を知ったゴドフリーは、王冠を奪って引き上げる方針に切り替えるのですが、そこにイングランド軍から離脱したロビン達が偶然にも遭遇。
戦闘の後、ゴドフリーから王冠を奪取することに成功したロビンは、事切れる寸前のロバート・ロクスリーの遺言を聞き、彼の剣を彼の父親に返すべく、イングランドのノッティンガムへと向かうことになります。
これが序盤のストーリーですね。

映画「ロビン・フッド」では、主人公が「弓の名手」ということもあってか、作中の戦闘では一騎打ちよりも矢戦に重点が置かれており、また要所要所でも弓矢を使った描写が多く盛り込まれています。
序盤のシャールース攻城戦やゴドフリーとの戦いも、ほとんど矢戦がメインの展開でしたし、その後の戦いやクライマックスな場面でも矢戦や弓矢が積極的に活用されています。
騎士の全軍突撃や一騎打ちの描写もないわけではないのですが、メインとはとても言い難い扱いだったりします。
矢戦をメインに据えた映画、といっても良いでしょうね。

また、リチャード獅子心王の死後、イングランドは弟のジョンが王位に就くのですが、これがまた凄まじいまでの暗君として描かれています。
イングランドのジョン王は「欠地王」とも呼ばれており、日本ではマグナ・カルタ(大憲章)とセットで語られることが多いのですが、ジョン王自身は別にマグナ・カルタを積極的に肯定していたわけではなく、相次ぐ失政と対外戦争の惨敗、それに伴う重税の数々で諸侯達から叛乱を起こされ、それにすら負けそうになって渋々ながら認めざるをえなかった、というのが実態だったりするんですよね。
そんなジョン王は、華々しい活躍をした先代のリチャード獅子心王と対比されることもあり、イングランド史上最悪の暗君とまで評されている始末です。
映画「ロビン・フッド」におけるジョン王もまた、最初はフランスのスパイである親友のゴドフリーの進言である税の強制徴収策を愚かにも採用し、ゴドフリーの意図通りに圧政の象徴として諸侯達から叛乱を起こされています。
ジョン王は最後の場面でも、諸侯達に認めると約束していたはずのマグナ・カルタを「神に選ばれた自分を制約するとは何事だ!」として破棄していたり、対フランス戦で活躍したロビン・フッドに嫉妬した挙句に「奴に対しては何をしても罪に問わない」という無法者(アウトロー)認定をしたりと、ロクでもないことを平気でやっていたりします。
対フランス戦で自ら率先して先頭に立ってイングランド軍の指揮に当たったシーンでは少々見直しもしたのですが、最後の場面で全てが台無しになりましたね、作中におけるジョン王の評価は。

あと、映画「ロビン・フッド」におけるマグナ・カルタは、石工だったロビンの父親が作ったということになっていたりします。
この辺りはフィクションならではの設定、といったところでしょうか。

熊本における九州新幹線の料金と所要時間の整合性

2011年3月12日に全線開業となる九州新幹線の博多~新八代間の運賃および特別料金が、12月10日にJR九州から国土交通省に認可申請されました。
熊本発着の際にかかる料金は、鹿児島が6760円、博多が4990円、新大阪が18020円となります。

九州新幹線の料金認可申請ニュースリリース
http://ow.ly/3o9Il
PDF版
http://ow.ly/3o9NG

他はともかく、熊本~博多間の料金については正直割高感が否めませんね。
現時点でも、高速バスを使用する際の熊本~福岡間の料金は2000円で、料金という点では明らかに高速バスを使用した方が安くつきます。
となると、所要時間で勝負するしかないのですが、ここで浮上するのが、以前にもネタにした熊本駅の立地問題です。
高速バスを使用した場合にかかる所用時間は、始発から終点まで走るとなると2時間10分~20分前後かかります。
これに対し、九州新幹線を使用した場合の博多~熊本間の所要時間は最短で35分ですから、これだけを見ると九州新幹線を使用した方が圧倒的に早いように見えます。
ところが、九州新幹線が発着するその熊本駅は、熊本市の住民の大多数にとっては「僻地」としか言いようがない熊本市西部の外れに位置する大変不便な駅です。
そのため、この熊本駅に来るための所要時間自体が30分~1時間以上と不必要なまでにかかってしまうというケースが少なからずありえるわけです。
一方、高速バスは熊本市の中心地にある熊本交通センターから、熊本市の人口密集地域たる東部にある九州自動車道の熊本ICまでのルートを結んでおり、こちらの方が熊本駅よりもはるかに利便性は高いわけです。
それから考えると、熊本在住の人間にとっての九州新幹線は、熊本市の東に住んでいる人間であればあるほど不便になっていく、という構造的な問題が存在することになります。
熊本~博多間は、熊本の住民にとってはおそらく一番使用することになるであろう区間であるだけに、その一番の売りがこれでは……と言わざるをえないところでして(-_-;;)。
まあ、仕事&観光目的等で熊本城周辺をはじめとする熊本市中心地まで行く、という用途であれば、高速バスよりも確かに便利ではありますから、それに関する需要は見込めそうですけどね。

一方、新大阪まで行くとなると、今度は高速バスではなく航空機との勝負になってきます。
現時点における熊本~大阪までの航空運賃はだいたい23850円程度ですから、料金だけを見れば新幹線の方が割安感はあります。
しかし、今度は所要時間で大きく水を開けられていて、熊本~大阪間は、航空機が1時間で結んでいるところを、新幹線は2時間59分もかかってしまいます。
そしてさらに厄介なことに、熊本の空の玄関口である阿蘇くまもと空港は熊本市の東に立地しているために熊本駅よりもやはり利便性に優れており、熊本駅の立地はここでも大きく足を引っ張ることになるわけです。

九州新幹線が全線開業してしばらくの間は、九州新幹線それ自体が一種の観光資源となるでしょうから客足もそれなりに見込めるでしょう。
しかし、そのブームが過ぎ去って純粋に効率性が重視されるようになった時、九州新幹線と熊本駅は果たして大丈夫なのかと少々心配になるところですね。

理論社が日本BS放送に出版事業を譲渡

民事再生法の適用を申請している理論社が出版部門を譲渡する事業譲渡契約を、BSデジタル放送局の日本BS放送と締結しました。
12月15日に設立される日本BS放送の全額出資による出版社「新・理論社」が、2011年1月11日に出版事業を引き継ぐ予定とのこと。

http://megalodon.jp/2010-1211-2006-06/www.shinbunka.co.jp/news2010/12/101209-01.htm

理論社の出版部門が譲渡されるということは、田中芳樹が現在執筆中の「髑髏城の花嫁」もまた「新・理論社」から刊行されることになるのでしょうか?
今後出版される予定の仕事も全て新会社に移行ということであれば、新しい出版先を探す手間も省けるわけですから。
まあ田中芳樹の場合、講談社や光文社といったバックが控えているわけですし、代替の出版先には不自由しないでしょうけどね。

ただ、理論社のゴタゴタがあったにせよ、田中芳樹の「晩秋」に完了予定の「髑髏城の花嫁」執筆スケジュールが未だに達成されていないというのは正直困りものではあります。
何度も述べているように、去年はともかく今年の田中芳樹はもう体調不良ではないのですから、健康問題のせいにすることはできなくなっているのですが……。
まさか、体調不良のせいで「前以上の怠け癖」がついたというオチを用意しているわけではないでしょうに。
当の本人は未だに己の遅筆をネタにできると思い込んでいるようですが、そんなことを考えているのは正真正銘田中芳樹「だけ」であるという事実くらいはいいかげん直視してもらいたいものなのですが。
「らいとすたっふ」の社長氏など、「営利企業としてそれはどうなの?」と評したくなるほど全く当てにならない執筆スケジュールを毎回毎回発表させられる羽目になっているのですし(-_-;;)。

銀英伝舞台版の断片情報(社長氏ツイートまとめ)

「らいとすたっふ」社長氏のTwitterスペース↓

http://twitter.com/adachi_hiro

にて、銀英伝舞台版の稽古の様子がツイートされています。
銀英伝舞台版の稽古は12月に入ってから本格化したようなのですが、社長氏のツイートでは、メインキャラクター以外の登場人物やストーリー内容についても断片的ながら言及されていたりします。
そのツッコミも兼ねて、今回はそのツイート群を紹介していきたいと思います。

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12304788372848641
<今日も稽古場に行くのですが、松坂さんは本当にオーラを感じます。崎本さんとのコンビも含め、本当に良いキャスティングだと思います。RT @akaruisora0123: @adachi_hiro そう言って頂けると娘が喜びます。私から一言、銀英伝の舞台良さそうですね。>

いや、雰囲気や演技力はともかく、松坂桃李と崎本大海のコンビはそれ以前の段階ですでにマズいでしょう(-_-;;)。
あの二人が並んで立っている画像を見る限り、両者が並んで立つと、原作に反する身長差が誰の目にもはっきり分かってしまうレベルですし↓

ファイル 214-1.jpg
ちなみに画像の人物は、左から宇野実彩子、松坂桃李、崎本大海、白羽ゆり。

舞台でも両者が並んで立つシーンは避けようがないと思うのですが、この辺り、一体どうやって処理するつもりなのでしょうか?

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12379853407920128
<舞台版「銀河英雄伝説」稽古場なう。ラインハルトの「プロージット」に、提督たちが唱和したところ。かっこいいぞ!>

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12380714905374720
<舞台版「銀河英雄伝説」稽古場なう。ビッテンフェルト、苦戦中。>

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12382397660143617
<舞台版「銀河英雄伝説」稽古場なう。ワーレン提督、稽古場に到着。さっそくファイエルの練習開始。>

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12382985437323265
<舞台版「銀河英雄伝説」稽古場なう。いくら芸術家提督だからといって、歌うようにファイエルって言うのはやり過ぎ(笑)。やり直し。>

これまで発表された主要人物以外に、ビッテンフェルト・ワーレン・メックリンガーが「ラインハルト陣営側の人間」として銀英伝舞台版に登場することがこれで確定。

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12421038163894272
<舞台版「銀河英雄伝説」稽古場なう。門閥貴族とラインハルトたちの戦い。リッテンハイムとブラウンシュバイク、やっぱりベテランの味ですなあ。>

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12621716115165185
アンスバッハの演技、凄かったですね。シャトナーさんの演技指導にも感激でした。私、銀河英雄「伝説」が生まれる瞬間を見ていましたよ。 RT @Nshatner: 今日の稽古は、泣けるシーンもたくさんやった。なんと、アンスバッハやリッテンハイムが、泣かせるのだ! これはすごいことだよ。>

一方の門閥貴族陣営では、ブラウンシュヴァイク公・リッテンハイム侯・アンスバッハが出るようで。
まあこちらは、リップシュタット戦役を舞台化するのですから、彼らは出演しない方がありえないのですが、どんな配役の人がどんな風に演じているのやら。

次に、銀英伝舞台版で展開されるらしいストーリー描写。

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12399672098291713
<舞台版「銀河英雄伝説」稽古場なう。フリードリヒ四世陛下、ご崩御。あ、生き返った。テイク2、お願いします。>

今回の舞台はラインハルトとキルヒアイスの出会い辺りからリップシュタット戦役の終結までの話をやるつもりのようなのですが、そうなると、「今回の舞台では一切登場しない」と明言されているはずの同盟側の人間も大きく関わることになるアスターテやアムリッツァの戦いなどをどうやって進行していくのかが問題ですね。
フリードリヒ四世の崩御シーンはアムリッツァ会戦の直後ですし、ラインハルトが成り上がっていくアレらの重要な戦いを「なかったこと」にすることはできないはずなのですが。
あるいは、アスターテとアムリッツァについては、現場で活躍するラインハルト一派ではなく、その当時のアンネローゼやフリードリヒ四世をはじめとする宮廷内の動向を中心にスポットを当てる、という形にでもなるのでしょうか?
原作では全く描かれていない部分になりますから、相当話を作りこむ必要があると思いますが。

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12403546037161984
<舞台版「銀河英雄伝説」稽古場なう。少年時代のラインハルトとキルヒアイスが出会うシーン。初対面の相手の名前にケチを付けるラインハルト。うーむ。>

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12406771708592128
<舞台版「銀河英雄伝説」稽古場なう。アンネローゼに言われて、ラインハルトが地下蔵に探しに行ったワイン。今日は、いま話題の「お〜い、お茶」のペットボトルでした。>

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12407024360882176
そうです。RT @haruchin_n 少年時代も桃李くんがやるの? RT @adachi_hiro: 舞台版「銀河英雄伝説」稽古場なう。少年時代のラインハルトとキルヒアイスが出会うシーン。初対面の相手の名前にケチを付けるラインハルト。うーむ。>

いや、さすがにラインハルトとキルヒアイスの少年時代は、専門の子役を別に設けないとイメージの問題もありますし色々とマズいのではないかと。
少年時代のラインハルトとキルヒアイスが、5歳年長のアンネローゼを見下ろして会話する、というのは、人物描写として根本的に矛盾しているとしか言いようがないでしょう。
183㎝と172㎝の「10歳の少年」って、どう見ても13歳の少女という設定とは思えないグラマラスな女神がいたりする聖闘士星矢の世界じゃあるまいし(苦笑)。
舞台進行によっては、下手をすると、アンネローゼの後宮入りから一挙にアスターテ会戦付近まで作中時間が経過する可能性もありえるわけなのですが、その場合「子供から大人へ成長していく」という過程が全く表現できなくなってしまうのではないでしょうか。
2時間半という限られた舞台公演時間にリップシュタット戦役終結までのストーリーを入れるとなると、「黄金の翼」などの外伝ストーリーを挿入するだけの時間的余裕があるかどうかも怪しい限りですからねぇ。
現時点における社長氏のツイートを読む限りでも、ベーネミュンデ侯爵夫人などは出てくる気配がなさそうですし、この辺りもどうやって処理するのか気になるところです。

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12413361241202688
<舞台版「銀河英雄伝説」稽古場なう。堀川さん、ラインハルトの父を熱演。酔っぱらいの演技をここまで上手く演じるのは難しいだろうなあ。やはり日ごろからの鍛錬がモノを言うんだなあ(笑)。>

アニメ版銀英伝でラインハルトの声を熱演していた声優の堀川りょうはラインハルトの父親役を担当。
以前にもどこかで聞いたことがあったような気がする情報ではあるのですが。

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12430372138651648
<内緒〜。RT @silent_orion017 やはり「かぶり物」?w RT @adachi_hiro: 舞台版「銀河英雄伝説」稽古場なう。皆さまが気にしている艦隊戦。いやあ、こういう見せ方があるとは!詳しくは劇場で!>

http://twitter.com/adachi_hiro/status/13026421031043072
<大丈夫。私も最初は驚きましたが、今では夢中です。「銀英伝」読者のリテラシーを信じましょう。RT @Nshatner: 艦隊戦の演出は、ずいぶん思い切ったことをしてる。原作ファンにこれが受け入れられるかどうかは、ドキドキだが…きっと受け入れられると信じる。現場は興奮に包まれてる。>

未だ謎のヴェールに包まれている艦隊戦については、「空間ディレクション」という聞き慣れない名前の仕事を担当することになっている西田シャトナーなる人物によって演出されるようですね。
Twitterにおける自己紹介を見る限りでは「劇作家、演出家、俳優。そして折り紙作家」なのだとのことで↓

http://twitter.com/Nshatner

社長氏も懇意にしているようで、社長氏のブログでも紹介されています↓

http://a-hiro.cocolog-nifty.com/diary/2010/10/post-1281.html
http://a-hiro.cocolog-nifty.com/diary/2010/11/post-1e03.html

ツイートを読む限りでは、すくなくとも「かぶり物」ではなさ気ですが、銀英伝舞台版が第二章、第三章と続くのであれば、艦隊戦の演出は相当重要な位置付けにならざるをえないところでしょう。
実物が果たしてどんなものなのかはこの目で直接見てみたいのですけど、今回の舞台については私は観に行くことができないのが何とも歯痒い話でして(T_T)。
舞台の様子を収録したDVDとか販売されたりするのでしょうかね?

銀英伝舞台版の公演開始まで、残すところあと1ヶ月もないんですよね。
果たしてどんな舞台に仕上がるのやら。

「野望円舞曲」シリーズ完結と今年の田中作品刊行実績

田中芳樹原案・荻野目悠樹著「野望円舞曲」シリーズの最終巻となる10巻が本日刊行されました。

http://www.tokuma.jp/bunko/dual-bunko/91ce671b5186821e66f210

結局、今年刊行された田中芳樹関連作品は「野望円舞曲」シリーズの9巻(4月刊行)と10巻しかないことになりますね。
田中芳樹「直筆の」作品はゼロ。
実はこの「1月~12月までの1年の間に田中芳樹が全く作品を刊行しなかった」という事例は、全く意外なことに、1982年に田中芳樹が銀英伝を初刊行して以来、はじめてのことだったりするんですよね。
これまでの田中芳樹は、最低でも年1回以上は新刊を出していて、体調不良が囁かれていた去年でさえ、文藝春秋社から「蘭陵王」が刊行されています。
「らいとすたっふ」社長氏のブログを読む限りでは、すでに田中芳樹は体調不良から回復しているハズなのですが、それでこのザマなわけです。
今年に入ってからずっと書き続けているはずの「髑髏城の花嫁」も、未だに執筆を終えていないことが判明する始末ですし↓

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12285258305118208
<昨夜、田中さんと来年の執筆予定について打ち合わせ。長らくお待たせしている作品も再始動させなきゃ。でも、まずはいま書いている作品を書き終えないとね。

そのくせ、銀英伝舞台版のパンフレットにはしっかり寄稿しているようで↓

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12154598517112832
田中さんがパンフ用の原稿を書きました。明日、稽古場に持っていきますね。 RT @Nshatner: ジェームズ・メルカッツ、今日の稽古でも泣かせてくれました! RT @yamineco: ぜひ同盟編でもジェームス・メルカッツの活躍の場をw RT @Nshatner:>

他にも「某漫画家」と会食をしたりその総括に明け暮れたりとか↓

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12141714928050176
<田中芳樹さんと某漫画家さんの会食、終わった~。いやはや、楽しかったです。>

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12324188652052480
<田中芳樹さんから電話。「昨日の会食の総括をしたいので、これから行くよ」とのこと。会食の総括?「あれが旨かった」とか、語り合うのかなあ。>

本業が滞っている事実から目を背けて副業に逃避しているようにしか見えないのが何とも言えないところです(T_T)。
今年の4月にYahoo!ニュースで報じられた「タイタニア4巻『烈風篇』刊行」の話などは、一体いつになったら実現するのやら。
作者個人のストレス解消にもってこいの薬師寺シリーズも、3年近く間が開いてしまっていますからねぇ(苦笑)。

「孔子平和賞」 の茶番劇

劉暁波のノーベル平和賞受賞に反発した中国が急遽設立した「孔子平和賞」の授賞式が12月9日に行われました。
しかし、初代受賞者に選ばれた台湾の「連戦」中国国民党名誉主席は受賞を拒絶。

http://megalodon.jp/2010-1210-1047-39/sankei.jp.msn.com/world/china/101209/chn1012092107004-n1.htm

「インターネットを通じた投票に基づいた」とされる選定の過程や基準なども一切非公開、受賞者本人への通知すら全く行っておらず、最後は全く無関係の少女にトロフィーを渡してお茶を濁すという、最初から最後まで茶番の連続としか言いようのないシロモノでした。
本家本元のノーベル平和賞自体、「政治利用されている」「平和への実効性が疑問視される」など、数あるノーベル賞の中でも特に批判が絶えない賞なのですが、「孔子平和賞」はその負の側面をさらに凝縮している感じです。
こんな賞を設立して、一体中国は何がしたかったのでしょうか?

ちなみに、田中芳樹もノーベル平和賞については、1994年6月に刊行された山田風太郎著「柳生忍法帖 上」(講談社ノベルス・スペシャル)に寄稿したコラムでこんなことを書いていたりします↓

書物の森でつまずいて…… P78~P79
山田風太郎著「柳生忍法帖 上」 虚像の魔力
<「再発見」のほうには明確な記憶がある。『山田風太郎全集』に収められた『おぼろ忍法帖』で、当時はまだ『魔界転生』と改題されてはいなかった。時期は一九七四年の十月である。このとき、『おぼろ忍法帖』をカウンターに持っていった私に、顔見知りになった区立図書館の司書さんがいったのだ。
「あんた、信じられる? 佐藤栄作がノーベル平和賞をとったんだよ。いまニュースでいってたけどね。何だかノーベル賞のありがたみが消えてしまったね。佐藤栄作だもんねえ」
 というわけで、
ノーベル平和賞に対する日本人多数の認識が変わったのと、私が山田風太郎を再発見したのは同じ日のことであった。>

佐藤栄作のノーベル平和賞選定がノルウェーのノーベル賞委員会で決定されたのは1974年10月8日なので、このエピソードもその当日または翌日辺りの話ということになりますね。
まあ、ノーベル平和賞は佐藤栄作以前にも、「あの」ヒトラーでさえも1939年に受賞候補者としてノミネートされていたという事例すらあるのですから、いかにおかしな賞であるかは分かりそうなものなのですが。
最近でも、アメリカのオバマ大統領が「核なき世界」の演説をしたという、ただそれだけの理由で授賞したという実例がありますし。
ノーベル平和賞についてかくのごとき認識を持っている田中芳樹が、よもや「孔子平和賞」を絶賛するとは「本来ならば」考えにくいところですが、果たしてあの中国礼賛論者にそんな常識が通用するのかどうか……(-_-;;)。

ウィキリークス創設者に対する別件逮捕について

アメリカ軍の機密資料およびアメリカ外交公電の公開で話題となったウィキリークスの創設者ジュリアン・アサンジが逮捕されました。
逮捕容疑は何と「セックスの際にコンドームを使用しなかったから」。

http://megalodon.jp/2010-1207-2349-56/topics.jp.msn.com/digital/gizmodo/column.aspx?articleid=463636

こんな容疑でインターポールから国際指名手配されていたわけなのですから、「できちゃった婚」をしている人なんてかなり危ないのではありませんかね?
何しろ「セックスの際にコンドームを使用しなかったから」という程度の理由でインターポールから国際指名手配され、各国の捜査機関が血眼になって容疑者を探しているわけです。
こんな基準をバカ正直に万人に適用などしていたら、インターポールどころか世界各国の警察は仕事がパンクするのではないかと思えてならないのですけどね(苦笑)。

まあ真面目な話、今回の逮捕劇は疑問の余地なく別件逮捕もいいところでしょう。
「セックスの際にコンドームを使用しなかったから」を性犯罪と規定しているスウェーデンにしたところで、罰則は最大で5000スウェーデン・クローナ(日本円で約6万円)の罰金でしかなく、わざわざインターポールにお出まし頂くような刑事事件などではありませんし。
やはり、これは機密文書を大量にバラ撒かれたアメリカの報復措置、という側面の方が大きいのでしょう。
ただ、アメリカはアメリカで「スパイ容疑」での逮捕を行うと、言論の自由との兼ね合いの問題もあり、またウィキリークスと連携して情報を公開していた他のマスメディアの記者達までも逮捕しなければならなくなるなどの事情もあり、正面突破は事実上できない状態にあったわけです。
だからこそ、なりふり構わず各国に依頼して「スウェーデン国内法の微罪容疑で別件逮捕」という荒業に踏み切らざるをえなかったのでしょうけど、この事件、裁判が行われるとしたら、法的にはどういう罪状でもって法廷で裁かれることになるのでしょうかね?
別件逮捕の後に本件の容疑が固まり再逮捕、できなければ「闇に葬る」というパターンにアメリカとしては持って行きたいところなのでしょうけど……。
この手の政治的な事件の裁判って、推定無罪の原則などかなぐり捨てて何が何でも有罪判決を「上からの圧力で」出させることがほとんどですから、「公正かつ被告人に有利な裁判」というのは期待のしようもありませんからねぇ(-_-;;)。

それにしてもこのウィキリークスの機密情報公開事件、大のアメリカ嫌いであろう田中芳樹御大にとってはこれ以上ないほど狂喜乱舞したくなるようなネタだったでしょうね。
何しろ、湾岸戦争やイラク戦争、さらには911のアメリカ同時多発テロ事件後におけるアメリカの対応について、アレだけボロクソなまでに罵り倒していたわけなのですし(苦笑)。
日本で散々失態をやらかしまくっている今の民主党政権については、自身もすくなくとも政策的には支持しているであろう手前なかなかネタにはしにくいでしょうから、こちらを次の薬師寺シリーズ新刊辺りでメインのネタにする可能性はかなり高いのではないでしょうか。
未だ執筆完了の報告がない「髑髏城の花嫁」の次の執筆作品はちょうど薬師寺シリーズの新刊らしいですし。
まあネットの知識に疎いであろう田中芳樹が今回の事件についてどこまで踏み込めるのかは、正直疑問な点も多いのですけどね。

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