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2010年12月10日の記事は以下のとおりです。

「野望円舞曲」シリーズ完結と今年の田中作品刊行実績

田中芳樹原案・荻野目悠樹著「野望円舞曲」シリーズの最終巻となる10巻が本日刊行されました。

http://www.tokuma.jp/bunko/dual-bunko/91ce671b5186821e66f210

結局、今年刊行された田中芳樹関連作品は「野望円舞曲」シリーズの9巻(4月刊行)と10巻しかないことになりますね。
田中芳樹「直筆の」作品はゼロ。
実はこの「1月~12月までの1年の間に田中芳樹が全く作品を刊行しなかった」という事例は、全く意外なことに、1982年に田中芳樹が銀英伝を初刊行して以来、はじめてのことだったりするんですよね。
これまでの田中芳樹は、最低でも年1回以上は新刊を出していて、体調不良が囁かれていた去年でさえ、文藝春秋社から「蘭陵王」が刊行されています。
「らいとすたっふ」社長氏のブログを読む限りでは、すでに田中芳樹は体調不良から回復しているハズなのですが、それでこのザマなわけです。
今年に入ってからずっと書き続けているはずの「髑髏城の花嫁」も、未だに執筆を終えていないことが判明する始末ですし↓

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12285258305118208
<昨夜、田中さんと来年の執筆予定について打ち合わせ。長らくお待たせしている作品も再始動させなきゃ。でも、まずはいま書いている作品を書き終えないとね。

そのくせ、銀英伝舞台版のパンフレットにはしっかり寄稿しているようで↓

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12154598517112832
田中さんがパンフ用の原稿を書きました。明日、稽古場に持っていきますね。 RT @Nshatner: ジェームズ・メルカッツ、今日の稽古でも泣かせてくれました! RT @yamineco: ぜひ同盟編でもジェームス・メルカッツの活躍の場をw RT @Nshatner:>

他にも「某漫画家」と会食をしたりその総括に明け暮れたりとか↓

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12141714928050176
<田中芳樹さんと某漫画家さんの会食、終わった~。いやはや、楽しかったです。>

http://twitter.com/adachi_hiro/status/12324188652052480
<田中芳樹さんから電話。「昨日の会食の総括をしたいので、これから行くよ」とのこと。会食の総括?「あれが旨かった」とか、語り合うのかなあ。>

本業が滞っている事実から目を背けて副業に逃避しているようにしか見えないのが何とも言えないところです(T_T)。
今年の4月にYahoo!ニュースで報じられた「タイタニア4巻『烈風篇』刊行」の話などは、一体いつになったら実現するのやら。
作者個人のストレス解消にもってこいの薬師寺シリーズも、3年近く間が開いてしまっていますからねぇ(苦笑)。

「孔子平和賞」 の茶番劇

劉暁波のノーベル平和賞受賞に反発した中国が急遽設立した「孔子平和賞」の授賞式が12月9日に行われました。
しかし、初代受賞者に選ばれた台湾の「連戦」中国国民党名誉主席は受賞を拒絶。

http://megalodon.jp/2010-1210-1047-39/sankei.jp.msn.com/world/china/101209/chn1012092107004-n1.htm

「インターネットを通じた投票に基づいた」とされる選定の過程や基準なども一切非公開、受賞者本人への通知すら全く行っておらず、最後は全く無関係の少女にトロフィーを渡してお茶を濁すという、最初から最後まで茶番の連続としか言いようのないシロモノでした。
本家本元のノーベル平和賞自体、「政治利用されている」「平和への実効性が疑問視される」など、数あるノーベル賞の中でも特に批判が絶えない賞なのですが、「孔子平和賞」はその負の側面をさらに凝縮している感じです。
こんな賞を設立して、一体中国は何がしたかったのでしょうか?

ちなみに、田中芳樹もノーベル平和賞については、1994年6月に刊行された山田風太郎著「柳生忍法帖 上」(講談社ノベルス・スペシャル)に寄稿したコラムでこんなことを書いていたりします↓

書物の森でつまずいて…… P78~P79
山田風太郎著「柳生忍法帖 上」 虚像の魔力
<「再発見」のほうには明確な記憶がある。『山田風太郎全集』に収められた『おぼろ忍法帖』で、当時はまだ『魔界転生』と改題されてはいなかった。時期は一九七四年の十月である。このとき、『おぼろ忍法帖』をカウンターに持っていった私に、顔見知りになった区立図書館の司書さんがいったのだ。
「あんた、信じられる? 佐藤栄作がノーベル平和賞をとったんだよ。いまニュースでいってたけどね。何だかノーベル賞のありがたみが消えてしまったね。佐藤栄作だもんねえ」
 というわけで、
ノーベル平和賞に対する日本人多数の認識が変わったのと、私が山田風太郎を再発見したのは同じ日のことであった。>

佐藤栄作のノーベル平和賞選定がノルウェーのノーベル賞委員会で決定されたのは1974年10月8日なので、このエピソードもその当日または翌日辺りの話ということになりますね。
まあ、ノーベル平和賞は佐藤栄作以前にも、「あの」ヒトラーでさえも1939年に受賞候補者としてノミネートされていたという事例すらあるのですから、いかにおかしな賞であるかは分かりそうなものなのですが。
最近でも、アメリカのオバマ大統領が「核なき世界」の演説をしたという、ただそれだけの理由で授賞したという実例がありますし。
ノーベル平和賞についてかくのごとき認識を持っている田中芳樹が、よもや「孔子平和賞」を絶賛するとは「本来ならば」考えにくいところですが、果たしてあの中国礼賛論者にそんな常識が通用するのかどうか……(-_-;;)。

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