エントリー

2011年01月の記事は以下のとおりです。

映画「ソーシャル・ネットワーク」感想

ファイル 248-1.jpg

映画「ソーシャル・ネットワーク」観に行ってきました。
世界最大のSNSに成長したFacebook(フェイスブック)の創設者で、天才肌ながら奇矯な人物として描かれているマーク・ザッカーバーグと、彼の親友だったエドゥアルド・サベリンの2人を軸に展開する、ノンフィクションの人間ドラマ作品です。
作中では男女が絡み合ったり、女性が服を脱ぐシーンが含まれていたりするためか、この作品はPG-12指定されています。

映画「ソーシャル・ネットワーク」は、天才であるが故に反社会的な振る舞いが目立つ主人公に凡人が振り回され、そこから亀裂が生まれて訴訟にまで至る、という構図で物語が展開していきます。
この映画のストーリーは、作中でも展開されている裁判の当事者となっているエドゥアルド・サベリンの視点に基づいた証言を元に構築されているとのこと。
作中におけるエドゥアルド・サベリンは、マーク・ザッカーバーグの早口かつ奇矯な言動と、自分に無断で進められる会社運営の数々に振り回されるわ、タチの悪い女には引っかかるわと、見ていて思わず同情したくなってしまう不幸っぷりで描かれています。
その一方で、主人公たるマーク・ザッカーバーグは、物語冒頭ではエリカという女性に早口で奇矯な言動を披露してフラれ、その腹いせに彼女の悪口雑言をブログに書き殴った挙句、ハーバード大の女性の顔を格付けするサイト「フェイスマッシュ」を即興で作成・公開し、大学から処分を受けるなど、序盤から「天才とバカは紙一重」を地で行く人物として描写されています。
ちなみにマーク・ザッカーバーグをこっぴどくフッたエリカ・オルブライトは、物語の最後でFacebookにアカウント登録していることが明らかになるのですが、誰がFacebookを創設したのか当然知っているでしょうに、そこに自分の個人情報を載せるなんて凄く豪胆な女性だなぁ、というのが感想でしたね(苦笑)。

マーク・ザッカーバーグとエドゥアルド・サベリンの関係は当初良好だったのですが、音楽無料配信サービス「ナップスター」の創設者であるショーン・パーカーが2人に接近し、Facebookの運営に関与するようになってから仲が急激に悪化します。
天才肌同士で意気投合し、Facebookを飛躍的に拡大していくマーク・ザッカーバーグとショーン・パーカー。
それに対し、地道な努力が全く報われず、プライベートではヒステリー女の口撃に晒されるエドゥアルド・サベリン。
ショーン・パーカーに敵意を抱き、マーク・ザッカーバーグに対しても不信感を抱いたエドゥアルド・サベリンは、2人に無断で会社の口座を凍結させてしまい、さらにそのことで所持していた株の大部分を剥奪されるという報復を受けた結果、訴訟にまでもつれ込むことになります。
ただ、作中におけるエドゥアルド・サベリンの行動は、個人的には「理解や同情はできても共感や賛同はできない」というのが本音だったりします。
動機が「会社の悪事を暴く」的なものですらないばかりか、彼の勝手な行動が創業期のFacebookの活動に少なからぬ障害を与えかねないものだったことは事実なのですし。
常識的な行動に終始しすぎて努力が空回りしていた、という側面が否めないですね。

この親友2人を当事者とする訴訟とは別に、「ソーシャル・ネットワーク」ではもう1件、「Facebookは自分達のサイトを盗作して製作した」とする「ConnectU論争」と呼ばれる訴訟が取り上げられています。
知名度的にはこちらの方が有名な話のようなのですが、映画の中では扱いが比較的小さい上、原告であるウィンクルボス兄弟&ディヴィヤ・ナレンドラの主張に対し、被告たるマーク・ザッカーバーグは「聞く耳持たない」的な態度に終始していました。
原告側の人物描写も「姑息」「権威主義」といった類の言葉で全てが表現できるような言動ばかり披露される始末で、こちらについては同情すらもできませんでしたね。
こちらの裁判は結局、Facebook側が原告に対し6500万ドルの和解金を支払うことで終息したとのこと。

マーク・ザッカーバーグがほとんど無茶苦茶かつ好感度ゼロな人物として描かれているにもかかわらず、微妙に観客を惹きつけるキャラクターになっていたのは面白かったですね。
映画のモデルにされた「本物」のマーク・ザッカーバーグも、映画制作の際の取材は拒否したものの、完成した映画は映画館を借り切ってFacebook社員全員と観賞したのだとか。
本人談によれば、映画の中で描かれている自身の言動や動機に関して異を唱えているものの、作中に登場する衣装や俳優の演技などについては高く評価しているのだそうです。

2011年1月現在、Facebookは未だ日本SNS最大手の一角すら担えていない惨状を呈しているのですが、映画「ソーシャル・ネットワーク」は果たして日本SNS市場におけるFacebookの起爆剤となりえるのでしょうか?

長崎県の「ハウステンボス」が開業以来初の黒字決算達成

長崎県佐世保市にある、オランダの街並みを再現したリゾート施設「ハウステンボス」が、1992年の開業以来初となる黒字決算を達成したのだそうです。

http://megalodon.jp/2011-0118-2158-52/sankei.jp.msn.com/economy/news/110118/biz11011812180080-n1.htm

「ハウステンボス」は2003年に一度経営破綻に追い込まれているのですが、この経営破綻の前に、私は2回ほど「ハウステンボス」に行ったことがあります。
1回目に行った際にはそれなりに盛況な賑わいを見せていたものの、2回目は連休中に訪れたにもかかわらずガラガラな様子だったのが妙に印象に残ったリゾート施設でした。
街並みは確かに綺麗だったのですが、客を惹きつけるだけの娯楽施設に乏しいためにリピーターの確保が難しく、客足は減少の一途を辿る始末だったんですよね。
ただ、近年は中国系の観光客を主な客層として人気を集めているのだそうで、今年の夏には長崎~中国・上海間でカジノフェリーを運航する予定もあるのだとか。

http://megalodon.jp/2011-0118-2203-34/sankei.jp.msn.com/economy/news/110107/biz11010719080270-n1.htm

「ハウステンボス」の今後の運営にはまだ不安要素も少なくありませんが、このまま着実に再建していって欲しいものです。

1月17日は阪神・淡路大震災記念日&竜堂兄弟の誕生日

1月17日は阪神・淡路大震災記念日であり、同時に創竜伝の竜堂兄弟一同の誕生日です。
両者がたまたま同じ日ということを田中芳樹はよくネタにするのですが、今年は1995年の阪神・淡路大震災から16年目に当たります。

阪神・淡路大震災は、それまでの日本の危機管理がまるで杜撰極まりないシロモノであったという事実を白日の下に晒してくれたという点で、実は創竜伝にとっても大打撃な災厄だったりします。
何しろ、創竜伝がそれまで散々強調していた「自衛隊は軍国主義の象徴」論は、阪神・淡路大震災で完全に瓦解してしまい、それまで刊行されていた9巻までの社会評論はその正当性を壊滅的になくしてしまったわけなのですから。
ただ、田中芳樹はそれでも反省どころかメゲることすらなく、軽々と掌を返して今度は10巻および13巻で阪神・淡路大震災における自衛隊および日本政府の対応を「人命軽視」「非常識」と罵り倒していたりします(苦笑)。
まあさすがの田中芳樹にも一定の羞恥心はあるようで、創竜伝は2003年の13巻刊行以降、全く新刊を出さないようにしているようなのですが。
何しろ、2006年には新刊を刊行すると「らいとすたっふ」社長氏が公式に表明していたにもかかわらず、1年後には何ら事情説明すらなく一方的に撤回する始末でしたからねぇ(笑)。

1巻初刊行から今年で24年目に突入しているにもかかわらず、一向に完結の目処が立たない創竜伝。
その14巻が刊行される日は果たして本当に来るのでしょうか?

映画「アンストッパブル」感想

ファイル 245-1.jpg

2011年映画観賞のトップバッターを飾る最初の映画は「アンストッパブル」。
新米機関士扮するクリス・パインと勤続29年のベテラン機関士役であるデンゼル・ワシントンが主役を演じる、トニー・スコット監督作品です。

映画「アンストッパブル」のストーリーは、2001年5月15日にアメリカのオハイオ州で実際に起こったCSX8888号暴走事故をベースに進行していきます。
CSX8888号暴走事故とは、47両編成の貨物列車が、操車場から約2時間、最高51マイル(約82km)ものスピードで暴走した事件のことを指します。
貨車の中に有毒で燃えやすい溶解フェノールを満載している車両があり、脱線した際には大惨事が予測されたため、州警察と鉄道会社による大規模な停車作戦を展開されたわけです。
映画「アンストッパブル」で777号という機関車が牽引する39両もの貨物列車が暴走するに至った経緯はCSX8888号暴走事故とほぼ同じ。
また、作中で州警察と鉄道会社が行い、失敗に終わっている暴走列車の停止作戦のいくつかは、CSX8888号暴走事故でも実際に用いられていたものです。
実際の事件を元にしたエンターテイメント作品、という点では、以前に紹介した映画「パーフェクト・ストーム」に通じるものがあります。

ただ、ひたすら実際の事件に忠実に作り過ぎてエンターテイメントしては却って失敗した感のある「パーフェクト・ストーム」と異なり、「アンストッパブル」では映画ならではの人物描写や演出が随所に追加されています。
CSX8888号ならぬ777号の暴走速度は優に70マイル(約112km)を超えていましたし、また最大の見せ場としてペンシルバニア州スタントン郊外にあるという90度の方向に曲がる急カーブ(序盤から存在が明示されている)が用意されています。
また架空の列車停止作戦として、別の機関車を暴走列車の前方に回り込ませて追突させ、減速させつつヘリコプターから人を乗り込ませるという、無謀な上に無残に失敗した挙句重傷者まで出た作戦(実際のCSX8888号暴走事故では、列車を暴走させた機関士が軽傷を負った以外には死者も負傷者も出ていない)も展開されていました。
無能な上司が悪戯に事態を悪化させていき、ラストで無様な扱いを受けるというのもハリウッド(に限らず)映画ならではのお約束ですね。

暴走列車および無残に失敗していく停車作戦の迫力満点な描写、および主人公2人の機関士の掛け合いエピソードやアクションシーンの数々は、ハリウッド映画としては充分に見応えのある出来と言えます。
今年最初の映画としてはまずまずのスタートですね。

中国漁船衝突事件の中国人船長と一色正春が不起訴処分に

中国漁船衝突事件で逮捕された中国人船長、および尖閣ビデオを流出させた元海上保安官・一色正春を、検索当局が不起訴(起訴猶予)処分とする方針を固めたとのこと。

http://megalodon.jp/2011-0114-1035-13/sankei.jp.msn.com/affairs/trial/110113/trl1101132322014-n1.htm

これでとりあえず、中国漁船衝突事件絡みのゴタゴタは一段落したことになります。
ただ、この処分結果を受けてなお、自称健忘症患者である仙谷由人、および自らの非を認めるということを知らない民主党は、あくまでも「ビデオは公開すべきでない」「今後も公開する予定はない」などと言い募るつもりなのでしょうか?
民主党は40分以上の尖閣ビデオが流出した後でさえ、わずか6分間のビデオしか公開しないという滑稽な対応をやらかしていましたし。
この事件で失われた日本の国益は少なからぬものがありましたが、国民の反感を買いまくったカンガンス内閣および民主党の支持率を墜落させた点「だけ」は、消極的ながら唯一評価できることなのかもしれません。

1月14日はキルヒアイスの誕生日

1月14日は、銀英伝の登場人物であるジークフリード・キルヒアイスの誕生日です。
キルヒアイスといえば、現在公演中の銀英伝舞台版で配役として出演している崎本大海の身長問題が何かと取り沙汰されることが多い昨今ですが、さて、舞台における彼の活躍は果たして如何ほどのものなのでしょうか?
私は舞台を直接観に行くことができないので、当面公演DVDの発売待ちということになりますが。

銀英伝舞台版といえば、今頃になって気づいたのですが、総合監修という立場にあるらしい田原正利なる人物のブログの11月27日以降の記事に、銀英伝舞台版について言及されているものがいくつかあったようで。

2010年11月27日記事
http://mtahara.blog75.fc2.com/blog-entry-68.html
2010年12月7日記事
http://mtahara.blog75.fc2.com/blog-entry-71.html
2010年12月8日記事
http://mtahara.blog75.fc2.com/blog-entry-72.html
2010年12月9日記事
http://mtahara.blog75.fc2.com/blog-entry-73.html
2011年1月6日記事
http://mtahara.blog75.fc2.com/blog-entry-75.html
2011年1月7日記事
http://mtahara.blog75.fc2.com/blog-entry-76.html
2011年1月9日記事
http://mtahara.blog75.fc2.com/blog-entry-77.html
2011年1月12日記事
http://mtahara.blog75.fc2.com/blog-entry-79.html

これによると、舞台初日は少なからぬトラブルもあったのだそうで。
リアルタイムにチェックできなかったのが今となっては悔やまれますね(苦笑)。

それと、キルヒアイスといえば私個人にとっては結構思い出深いエピソードがひとつあるので、それについて少し。

キャリアソフトというゲームメーカーが開発したゲームソフトに「ラングリッサー」というシリーズ作品があります。
その3作目となる「ラングリッサーⅢ」のエンディング後に聴くことができる声優さんのフリートークの中に「作中の登場人物のひとりであるエマーリンクというキャラクターがキルヒアイスを元ネタに作られた」という主旨の発言があるんですよね。
作品名については何も言及されてなかったのですが、「キルヒアイス」でメジャーな存在といえば銀英伝のアレ以外にはありえないわけで、「ああ、ラングリッサーシリーズって田中作品から元ネタを抽出していたのね」と納得することしきりでした。
何しろ、「ラングリッサー」シリーズはその全作品に田中作品にある元ネタを加工して採用しているとしか思えない設定やストーリーが大量に存在していて、田中作品のファンであればネタ探しだけでも楽しめること請け合いなのですから。
特に「ラングリッサーⅣ」のパクリ具合は凄まじく、設定どころかキャラクターデザインからしてヤンそっくりの登場人物や、「アンジェリナ」という人名からしてマヴァール年代記のヒロインまんまの女性キャラクターがいたり、ストーリーは銀英伝1巻~2巻の流れをほぼ踏襲していたり、ラスボスはルビンスキー親子の設定が反映されていたりと、ゲーム性もさることながらそのパクリ内容だけで十二分に楽しめた作品だったりします。
「ラングリッサー」の後継ゲーム作品となっている「グローランサー」シリーズにもまた「ラングリッサー」ばりに田中作品からのパクリネタがあちこちに散見されるため、キャリアソフトの製作陣は絶対田中作品の愛読者に違いないという確信までもったものです。

舞台化についても言えることですが、小説に留まらず他の媒体や他作品にも波及するだけの影響力を持つ辺り、何やかや言っても往年の田中芳樹の小説は優れた質を誇る作品だったと言えるでしょう。
そんな田中芳樹が何故、他作品からパクリまくった薬師寺シリーズのごとき作品などを書き殴っているのか、私は今もって全く理解することができないのですが。
田中芳樹が大好きであろう「独創性」という観点から見たら「あの」創竜伝にすら遠く及ばない作品ですからねぇ、アレって。

内閣改造で、仙谷「健忘」長官の交代が内定

自称健忘症患者の暴言妄言失態製造マシーンである仙谷由人が、14日予定の内閣改造で内閣官房長官の職を退き、民主党の代表代行に就任することが内定した模様。
内閣官房長官の後任は枝野幸男。

http://megalodon.jp/2011-0113-2016-12/sankei.jp.msn.com/politics/situation/110113/stt1101131120004-n1.htm

首相であるカンガンスを差し置いて政治を壟断した挙句、領海侵犯ばかりやり倒す中国相手に敬語を乱発したり密約を交わしたり、尖閣問題では機密でも何でもなかったビデオを勝手に機密扱いして国民の知る権利を蹂躙し、ビデオ流出後は推定無罪の原則を無視して犯人逮捕をがなり立てたりと、とにかく売国行為の限りを尽くした「健忘」長官も、これでようやく内閣官房長官という要職を手放すことになるわけですね。
もうすでに現時点でも日本史上最大級の「売国無能」な内閣官房長官として後世に名が残ることが確定な仙谷由人。
ただし、民主党の「売国」「無能」な人材の豊富さは筆舌に尽くし難いものがありますし、後任が仙谷由人以上に「突き抜けた」人材でないという保証はどこにもありません。
民主党という政党がこの世に存在する限り、日本にとって大きな害をもたらすことは確実なのですから、今後も大いに注視する必要があります。
一刻も早くこの世から消えてくれることこそが、民主党が日本に貢献できる唯一の選択肢だということに、あの連中は一体いつになったら気がつくのでしょうか?

子供がいる世帯からカネを取る子育て支援システム?

民主党がほとんど唯一の目玉商品として傍迷惑にも世に出している「子ども手当」の財源について、「【子供がいる世帯(の世帯主)からも資金の拠出を求める】子ども・子育て支援システム」の導入を民主党は検討しているのだそうです↓

http://megalodon.jp/2011-0112-2056-33/www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110106/dms1101061659014-n1.htm

一方では子供がいる世帯に「子ども手当」をバラ撒きつつ、他方では子育て支援を大義名分に子供がいる世帯から資金の拠出を求める、って一体何がしたいのか理解できません。
受け取った「子ども手当」がそのまま取られてしまうことにもなりかねないわけで、自家撞着もいいところです。
「子ども手当」は、法案成立前から「外国人にも配布される」「数百人でも申請可能」などといった欠陥が野党から指摘されたにもかかわらず、民主党の選挙対策目的から強行採決された問題だらけのシロモノです。
そしてこんな欠陥な制度の財源を巡って民主党はなりふり構わぬ増税路線を絶叫しているときているのですから、一般庶民にとってはたまったものではないのですが。
以前にも、単なる思いつきレベルから「ペット税」の導入などを民主党はがなりたてていましたし。

いいかげん、大多数の国民に多大な負担を強いることが明白な上に外国人へのバラ撒きまで行ってしまう「子ども手当」など、失敗を認めて止めてしまえば良いのに、と民主党の支持者でさえ考えているのではないでしょうか。
第一、民主党は「国民に負担をかけない」ことを公約に掲げて選挙戦を勝ち抜いてきたというのに、この変わり身の早さと厚顔無恥ぶりには呆れるしかありませんね。

ルーピー鳩山の外国人参政権推進宣言

「無能な働き者」のモデルケースとしてその名を轟かせているルーピー鳩山由紀夫元首相が、民団の新年会挨拶で外国人参政権の推進を目指す考えを強調する発言をおこなったとのこと↓

http://megalodon.jp/2011-0111-1357-46/sankei.jp.msn.com/politics/policy/110111/plc1101111305007-n1.htm

選挙のためなら手段を選ばず、ということなのかもしれませんが、日本人の多くが望まず、また憲法違反の疑いもある外国人参政権の導入を、しかも外国人団体の前で叫ぶ自称宇宙人には困ったものです。
そもそもルーピー鳩山は、かつて自身の名前でこんな答弁書を出していたはずなのですけどね↓

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/174/touh/t174077.htm
答弁書第七七号
内閣総理大臣 鳩山由紀夫
<憲法第十五条第一項及び第九十三条第二項の規定の趣旨については、最高裁判所平成七年二月二十八日判決において、「憲法一五条一項にいう公務員を選定罷免する権利の保障が我が国に在留する外国人に対しても及ぶものと解すべきか否かについて考えると、憲法の右規定は、国民主権の原理に基づき、公務員の終局的任免権が国民に存することを表明したものにほかならないところ、主権が「日本国民」に存するものとする憲法前文及び一条の規定に照らせば、憲法の国民主権の原理における国民とは、日本国民すなわち我が国の国籍を有する者を意味することは明らかである。そうとすれば、公務員を選定罷免する権利を保障した憲法一五条一項の規定は、権利の性質上日本国民のみをその対象とし、右規定による権利の保障は、我が国に在留する外国人には及ばないものと解するのが相当である。そして、地方自治について定める憲法第八章は、九三条二項において、地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が直接これを選挙するものと規定しているのであるが、前記の国民主権の原理及びこれに基づく憲法一五条一項の規定の趣旨に鑑み、地方公共団体が我が国の統治機構の不可欠の要素を成すものであることをも併せ考えると、憲法九三条二項にいう「住民」とは、地方公共団体の区域内に住所を有する日本国民を意味するものと解するのが相当であり、右規定は、我が国に在留する外国人に対して、地方公共団体の長、その議会の議員等の選挙の権利を保障したものということはできない」と判示されており、政府も同様に考えているところである。

首相時代に出している自分の答弁書の存在を無視して外国人参政権の導入を目指すというのは、ルーピー鳩山は憲法違反の所業をそれと承知で行っている、ということにならざるをえないのですが。
ルーピーといい、カンガンスといい、「健忘」長官といい、民主党の「売国無能」な人材の豊富ぶりには感嘆するしかありませんね。
いっそのこと、お笑い界にでも進出すれば、吉本新喜劇も裸足で逃げ出す超一流のお笑い芸人輩出先として珍重もされるでしょうに(苦笑)。

コミック版「大奥」検証考察3 【国内情報が流出する「鎖国」体制の大穴】

ファイル 239-1.gifファイル 239-2.gif

よしながふみ原作のコミック版「大奥」検証考察。
3回目の検証テーマは【国内情報が流出する「鎖国」体制の大穴】となります。
過去の「大奥」に関する記事はこちら↓

映画「大奥」感想&疑問
実写映画版とコミック版1巻の「大奥」比較検証&感想
コミック版「大奥」検証考察1 【史実に反する「赤面疱瘡」の人口激減】
コミック版「大奥」検証考察2 【徳川分家の存在を黙殺する春日局の専横】

コミック版「大奥」の2巻および3巻では、キリシタンの排除と江戸幕府の交易独占を大義名分に、実際には「赤面疱瘡」の大流行とそれに伴う男性人口の激減を諸外国の目から隠すという意図の下、国を閉ざす、いわゆる「鎖国」体制が構築されていくことになります。
2巻では春日局が、3巻では家光(女性)が、諸外国に日本の現状を悟られないようにすることを主目的に、それぞれ「国を閉ざす」政策について言及しており、周囲の人間が「素晴らしい政策です」「何と優れた女傑か」とその「英断」を絶賛している様子が描かれています。
しかしこれ、隠蔽手段として本当に正しく機能しえるものだったのでしょうか?

そもそも「鎖国」という言葉と概念自体、17世紀当時は全く存在しないシロモノだったりします。
実は「鎖国」という言葉は、徳川5代将軍綱吉の時代に来日したドイツ人エンゲルベルト・ケンペルが著した「日本誌」の章のひとつ「日本国において自国人の出国、外国人の入国を禁じ、又此国の世界諸国との交通を禁止するにきわめて当然なる理」を、1801年に当時の蘭学者・志筑忠雄が翻訳してまとめた際に作った新造語を起源としており、その著書「鎖国論」が初出とされています。
19世紀に生まれた造語が17世紀当時に使われているわけがなく、実際、江戸幕府が「鎖国令」なる名前の命令を出したことはただの一度たりともありません。
一般に「鎖国令」と呼ばれているものは、

・ 奉書船以外の海外渡航および海外移住5年以上の日本人の帰国を禁止(1633年)
・ 長崎に出島を築造(1634年)
・ 日本人の海外渡航および帰国を全面的に禁止(1635年)
・ ポルトガル人を出島に集める(1636年)
・ ポルトガル船の来航禁止(1639年)

の5つの命令を、後世の人間が後付で命名した俗称に過ぎないのです。
しかも「鎖国」体制下では別に長崎の出島「だけ」で対外貿易が行われていたわけではなく、他にも3箇所、幕府から特例として認められていた外国貿易の窓口が存在します。
具体的には以下の通り↓

蝦夷口――松前藩による蝦夷地アイヌとの貿易
対馬口――対馬藩による李氏朝鮮との貿易
薩摩口――薩摩藩による琉球王国との貿易

琉球王国は1609年に薩摩藩の侵攻を受けて以降は薩摩藩の支配下に入り、薩摩藩への貢納や江戸幕府への使節派遣を行う一方、支那に君臨していた明王朝およびそれに取って代わった清王朝に対しても朝貢を続けていました。
そして、この琉球王国の微妙な立場を利用して、薩摩藩は琉球王国を中継点とした対支那貿易をも行っていたわけです。
さらに史実を紐解いてみれば、長崎の出島および3つの特例貿易窓口以外にも、貿易の巨利に目が眩んだ大商人による密貿易もまた後を絶たず、さらには財政難を理由に藩ぐるみで密貿易に乗り出し多くの関係者が処分された事例(竹島事件)も存在します。
もちろん、貿易の利益を独占したい幕府は、しばしば禁令を出して密貿易の取締りを行っていますし、特例で認めた3藩についても、渡航船の数や貿易の規模について一定の制限を課してはいました。
しかし、それでも巨万の利益が得られる密貿易は後を絶たず、ついに幕末まで完全に根絶することはなかったわけです。
いわゆる「鎖国」というのは、一般に思われているほどに「閉ざされた」体制ではなく、抜け穴がいくつもあるシロモノだった、ということですね。

さて、ここでコミック版「大奥」に話を戻しますが、上記の「鎖国」事情を鑑みれば、作中で語られている「国を閉ざして日本の国情を外国に知られないようにする」がいかに荒唐無稽な構想でしかないことがお分かり頂けるでしょう。
対外貿易を「公に」行っているのが長崎の出島1箇所ではないという時点ですでに「国を閉ざして情報封鎖」構想は瓦解しているのですが、さらに密貿易の存在がそれに追い討ちをかけているわけです。
密貿易すら根絶できないというのに、他国との貿易に際して「赤面疱瘡」絡みの情報統制を完璧に行うなど土台無理な話です。
しかも、「赤面疱瘡」の存在も、それによって日本の男女比率が著しく変わっているという事実も、「大奥」世界の日本人ならば誰でも知っている「当たり前の常識」でしかありません。
「機密を守る一番の方法は、機密の存在そのものを隠蔽し少人数のみで情報を独占すること」という鉄則から考えれば、「赤面疱瘡」絡みの情報ほど機密に向かない情報もないでしょう。
ただでさえ非合法的な密貿易の中で「赤面疱瘡」絡みの情報統制が万全に行われるなど夢物語もいいところで、密貿易が実施されるどこかの過程で確実に「赤面疱瘡」関連の情報は外国の人間に漏れてしまうのは必至というものです。
密貿易の取締以上に至難の業である「赤面疱瘡」絡みの情報統制が完璧に行えると豪語し、それを絶賛する作中の登場人物達が、私にはどうにも滑稽に思えてならないのですけどね。

また、他国との貿易を介して「赤面疱瘡」絡みの情報どころか「赤面疱瘡」そのものが海外に流出し、日本のみならず世界中に広がり猛威を振るう可能性というのはないのでしょうか?
山村の片隅で発生した「赤面疱瘡」が10年ほどで関東一円を、さらに10年で日本全土に蔓延したという作中事実から考えれば、たとえ長崎の出島限定の貿易でさえ「赤面疱瘡」が海外に進出しても何らおかしなことではありません。
ましてや、出島以外にも対外的な貿易口があり、さらには密貿易まで横行している「鎖国」体制では、むしろ「赤面疱瘡」が外国に拡散しない方が変というものです。
「赤面疱瘡」が治療どころか防疫すら困難を極める病気であることは、作中で江戸城内にあるはずの「大奥」内部で「赤面疱瘡」が発生し死者まで出ていることからも明らかです。
まあ「赤面疱瘡」が世界中に伝播して世界各国が壊滅的な大ダメージを被れば、実はそれ自体はむしろ日本の国益および安全保障にかなうことではあるのですが、そうならないのは全くもって不思議な話としか言いようがありませんね。

あと、「鎖国」体制の問題を考える過程でふと思いついたことなのですけど、他国との貿易を行うに際して「20歳以上の男性を輸入する」という選択肢は考えられなかったのでしょうか?
「大奥」世界における男性は「赤面疱瘡」の大流行により激減しており、その貴重な人材の確保は大都市である江戸でさえ汲々としている惨状を呈しています。
しかし海外に目を向ければ、そこには当然のように男性が数多く存在する現実があるわけです。
となれば、海外から男性を輸入し、子種の供給や労働の道具としてこき使い一攫千金を狙う、という人間がひとりくらいいても不思議ではないでしょう。
20歳以上の男性であれば「赤面疱瘡」の脅威からも(稀に感染することはあるにせよ)かなりの確率で回避することもできるわけですし、大量輸入すれば男女人口比率の改善及び人口増大にも寄与します。
しかも17世紀~18世紀中頃までは奴隷貿易が世界的に幅を利かせていた時代でもありますから、対外的な大義名分も充分に成り立ちます。
まあ対外貿易の結果、「赤面疱瘡」が外国でも蔓延するようになってしまったらこの手は早晩使えなくなってしまうわけですが、男性不足に悩んでいた「大奥」世界の日本であれば、商人や藩どころか幕府自身が男性輸入政策に積極的に乗り出しても不思議ではないと思うのですけどね。

次の検証テーマは、「大奥」世界における大奥の子作りシステムについて論じてみたいと思います。

ページ移動

  • ページ
  • 1
  • 2
  • 3

ユーティリティ

2011年01月

- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -

検索

エントリー検索フォーム
キーワード

ページ

  • ページが登録されていません。

新着画像

新着トラックバック

Re:デスクトップパソコンの買い換え戦略 ハードウェア編
2024/12/04 from refreshable braille display
Re:デスクトップパソコンの買い換え戦略 ハードウェア編
2024/11/19 from ヘッドレスト モニター 取り付け
Re:映画「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」感想
2014/11/27 from 黄昏のシネマハウス
Re:映画「プリンセストヨトミ」感想
2014/10/22 from とつぜんブログ
Re:映画「ひみつのアッコちゃん」感想
2014/10/19 from cinema-days 映画な日々

Feed