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2011年01月15日の記事は以下のとおりです。

映画「アンストッパブル」感想

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2011年映画観賞のトップバッターを飾る最初の映画は「アンストッパブル」。
新米機関士扮するクリス・パインと勤続29年のベテラン機関士役であるデンゼル・ワシントンが主役を演じる、トニー・スコット監督作品です。

映画「アンストッパブル」のストーリーは、2001年5月15日にアメリカのオハイオ州で実際に起こったCSX8888号暴走事故をベースに進行していきます。
CSX8888号暴走事故とは、47両編成の貨物列車が、操車場から約2時間、最高51マイル(約82km)ものスピードで暴走した事件のことを指します。
貨車の中に有毒で燃えやすい溶解フェノールを満載している車両があり、脱線した際には大惨事が予測されたため、州警察と鉄道会社による大規模な停車作戦を展開されたわけです。
映画「アンストッパブル」で777号という機関車が牽引する39両もの貨物列車が暴走するに至った経緯はCSX8888号暴走事故とほぼ同じ。
また、作中で州警察と鉄道会社が行い、失敗に終わっている暴走列車の停止作戦のいくつかは、CSX8888号暴走事故でも実際に用いられていたものです。
実際の事件を元にしたエンターテイメント作品、という点では、以前に紹介した映画「パーフェクト・ストーム」に通じるものがあります。

ただ、ひたすら実際の事件に忠実に作り過ぎてエンターテイメントしては却って失敗した感のある「パーフェクト・ストーム」と異なり、「アンストッパブル」では映画ならではの人物描写や演出が随所に追加されています。
CSX8888号ならぬ777号の暴走速度は優に70マイル(約112km)を超えていましたし、また最大の見せ場としてペンシルバニア州スタントン郊外にあるという90度の方向に曲がる急カーブ(序盤から存在が明示されている)が用意されています。
また架空の列車停止作戦として、別の機関車を暴走列車の前方に回り込ませて追突させ、減速させつつヘリコプターから人を乗り込ませるという、無謀な上に無残に失敗した挙句重傷者まで出た作戦(実際のCSX8888号暴走事故では、列車を暴走させた機関士が軽傷を負った以外には死者も負傷者も出ていない)も展開されていました。
無能な上司が悪戯に事態を悪化させていき、ラストで無様な扱いを受けるというのもハリウッド(に限らず)映画ならではのお約束ですね。

暴走列車および無残に失敗していく停車作戦の迫力満点な描写、および主人公2人の機関士の掛け合いエピソードやアクションシーンの数々は、ハリウッド映画としては充分に見応えのある出来と言えます。
今年最初の映画としてはまずまずのスタートですね。

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