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2011年03月31日の記事は以下のとおりです。

ウソと欺瞞の産物でもある「自粛」ムードの深刻な拡大

東日本大震災以降、「自粛」ムードの拡大が止まるところを知りません。
ついには東京都知事である石原慎太郎氏自ら、
「同胞の痛みを分かち合うことで初めて連帯感ができてくる」
「戦争の時はみんな自分を抑え、こらえた。戦には敗れたが、あの時の日本人の連帯感は美しい」
などとして、東京都民に事実上の「花見自粛要請」まで出してしまう始末です↓

http://megalodon.jp/2011-0331-2005-28/www.sankeibiz.jp/macro/news/110330/mca1103302006015-n1.htm

この手の「自粛」が横行する真の理由が、実は「被災者に対する配慮」などではなく、打算・自己保身・自己満足の類の言い換えでしかないことは、当ブログでも何度か指摘してきました。
東京都をはじめとする関東地方で「自粛」が掲げられる理由はもう少し事情が異なりますが、それでも「被災者に対する配慮」が真の理由でないことには変わりありません。
8月に開催予定だった東京湾大華火祭の中止が発表された際にも、表向きの理由としては確かに「被災者への配慮」が掲げられていました。
しかし実際には、警察や消防他との安全上の調整が困難を極めることや、公共交通機関を動かすための電力が不足するという、極めて散文的かつ事務的な事情の方が大きかったのだそうです。
それならば何故、イベントを中止する本当の理由を正直に言わないのでしょうか?

企業や団体、そして地方自治体などといった大きな組織が公然と「自粛」を口にすれば、個人やその他の組織もそれに追随するようになり、ウソの口実があたかもブームであるかのごとく社会に蔓延するようになってしまいます。
本来震災の被害に遭わなかったはずの西日本や北海道でさえ、関東地方を「震源」とする「自粛」ムードが広がっており、あまつさえ「自粛」をしないと何か悪いことでもしているかのごとき「空気」が大手を振ってまかり通っているのです。
こういう時こそ非被災地が中心になって経済を回さなければならないはずなのに、このような「空気」の蔓延は経済活動を悪戯に阻害するだけで、百害あって一利なしでしかありません。

他ならぬ被災者ですら「自粛」よりも「援助」をこそ望んでいます。
打算・自己保身・自己満足に加えて欺瞞の産物ですらある「自粛」のどこにマトモな存在価値があるというのでしょうか?
イベントを何らかの理由で中止にしなければならないのであれば、「被災者への配慮」などというウソの口実ではなく、本当の事情を「公に」説明すべきです。

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