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2011年04月11日の記事は以下のとおりです。

田中芳樹のどこが「単なるエンターテイメント作家」なのか?

自身の作品執筆スタンスについて、田中芳樹がとんでもない認識を持っていたことが判明しました↓

http://twitter.com/adachi_hiro/status/56902510480334848
<田中芳樹さん。自分は単なるエンターテイメント作家だから、政治的信条を作品に織り込んだりはしない、と。「でも、銀英伝では、民主主義の素晴らしさを語っていたのでは」と聞いたら、あのレベルの認識は現代人ならば当然持っているだろう、と。いやいや、そうでもありませんよ。>

……田中芳樹にとって、創竜伝と薬師寺シリーズって一体どういう位置付けになっているのかと、思わず本人に聞いてみたくなる発言ですね。
アレらの「作品に織り込」まれている「政治的信条」の山が、結果としてどれほどまでに作品のエンターテイメント性を毀損しているのか、まさか知らないわけではないでしょうに。
特に創竜伝などは、巻毎に刊行当時の時事問題を組み込んだがために、旧ソ連やバブル経済の問題に見られるような「作品設定上の矛盾」が、新刊が出る度にどんどん拡大していく始末ですし。
しかもアレらの内容と全く同じことを、田中芳樹は対談・評論本やインタビュー記事等でも自分の口で、しかも「素の本音」「提言」として直接のたまったりしているのですから、まさに自身の「政治的信条を作品に織り込」んでいる以外の何物でもないわけです。
全てを知った上であえて現実から目を逸らしているのかもしれませんが、それでもここまでおバカなタワゴトを公然と吐き散らせるとは、田中芳樹もなかなかどうしてトリューニヒト並に厚顔無恥かつ太い神経の持ち主であると断言せざるをえないですね(爆)。

あと、「あのレベルの認識は現代人ならば当然持っているだろう」って、銀英伝に限定してさえもありえない認識が披露されまくっている部分が多々あったりするのですが。
シビリアン・コントロールの問題や「お前が戦争に行け」論などは、創竜伝と薬師寺シリーズ、さらには作者自身の発言でも似たりよったり主張が繰り返されていますし、「民主主義の素晴らしさ」も普通に挿入されていますよね。
ひょっとすると田中芳樹は、自分の「政治的信条」の是非をただの一度として検討したことすらなく、ごく自然に存在する空気のようなものであるとずっと思い込んでいたりするのでしょうか?
普遍性がない上にダブスタばかりですし、明らかに偏向イデオロギーに毒されている以外の何物でもないのですけどね、実際には。

それにしても、本来は社長氏こそがこういうツッコミをしなければならないはずなのですが、質問の内容もやり方も正直言って甘すぎますね。
正直、創竜伝と薬師寺シリーズで田中芳樹が散々揶揄している「政治家と癒着している記者クラブ」並の甘さと言っても過言ではないのではないかと(笑)。
まあ、そういう質問をやってしまうと、田中芳樹どころか会社事情からしても都合が悪すぎるので、あえてヌルい質問でお茶を濁したという「やむにやまれぬ事情」もあったのかもしれませんが。
創竜伝と薬師寺シリーズに「多大なまでの政治的信条が織り込まれている」という矛盾した事実を【自分達の口から】明らかにしてしまったら、ファンからの総スカンを食らうのは目に見えていますからねぇ(苦笑)。

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