ネット規制を伴うコンピュータ監視法案を閣議決定した民主党
民主党がネット上の言論規制を強化する強硬手段に打って出ています。
菅直人ことカンガンス内閣は、捜査当局が裁判所の捜査令状なしでインターネットのプロバイダに特定利用者の通信記録保全を要請できるコンピュータ監視法案(正式名は「情報処理の高度化等に対処するための刑法等の一部を改正する法律案」)を閣議決定しています↓
http://megalodon.jp/2011-0326-1139-25/www.pjnews.net/news/909/20110317_5
http://megalodon.jp/2011-0411-2217-23/zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110411-00000017-pseven-pol
ただ、上2つのソース元情報では「震災後に」閣議決定されたかのようなニュアンスですが、実際には「情報処理の高度化等に対処するための刑法等の一部を改正する法律案」が閣議決定されたのは2011年3月11日の午前中なのだそうで↓
http://www.kantei.go.jp/jp/kakugi/2011/kakugi-2011031101.html
【震災前に】閣議決定されたコンピュータ監視法案は今後国会に提出され、審議される流れになります。
ただいずれにせよ、コンピュータ監視法案が問題だらけの法案である事実に変わりはないですね。
これは東京都青少年健全育成条例にも当てはまることなのですが、この手の規制は運用者の恣意的な判断ひとつで、本来規制されるべきではないはずのものまでもが規制対象になりかねないという問題があります。
しかも、これを閣議決定したのは「あの」民主党です。
もし万が一法案が国会を通過してしまおうものならば、自身に対する批判的な言動を封殺することを目的に、なりふり構わぬネット規制に打って出る可能性も否定できません。
組織犯罪に使用用途が限定される等様々な制約がある上に国会報告まで義務づけられている通信傍受法と比較しても、運用範囲が広すぎ&制約が少ないために濫用される恐れがあり、その点でも極めて危険な法案であると言えます。
民主党が法案の問題点を何も知らないで閣議決定したのであれば無能のそしりは免れませんし、知った上での所業だったのであればこの上ない悪党です。
原発問題も被災者救援もグダグダな対応に終始している民主党を叩き潰すと共に、震災のドサクサでこの問題法案が国会を通過しないよう、注視していく必要があるのではないでしょうか。
それにしても、東京都青少年健全育成条例といい、今回のコンピュータ監視法案といい、最近思想の左右を問わず言論統制に走ろうとする動きが多すぎて、何とも嘆かわしい限りですね。
言論の自由は責任と表裏一体であるべきで「言い逃げ」の類は確かに糾弾されなければならないでしょうが、それはあくまでも「言論」によって行われるべきものなのであって、その発言責任を完遂させるためにも「発言・表現の自由」自体は万人に保証されなければならないのです。
もちろん、そこにはデマやいかがわしい表現が流されるといったリスクも当然伴いますが、だからと言ってその大元である「発言・表現の自由」自体を規制してしまったら元も子もありません。
「発言・表現の自由」というのは【リスクと発言責任をも含めての自由】なのであって、リスクだけを事前に取り除くことなど不可能なのです。
リスクを犯して発言する自由、それこそが何物にも替え難い宝であるという基本中の基本に、誰もが一度立ち返ってみる必要があるのではないかと思えてならないのですけどね。