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2011年05月の記事は以下のとおりです。

田中芳樹のサヨク思想と怠惰思想

http://twitter.com/adachi_hiro/status/68804117979594752
田中芳樹さんが左翼思想って時々聞くけど、本人をよく知る身としては、そんなこと言うと左翼の人に怒られるぞ、と心配になってしまう。RT @shachi RT @kanose: 『銀英伝』で政治に目覚めるという中二病あるあるネタがあったけど、今なら佐藤大輔左の田中芳樹、右の佐藤大輔

http://twitter.com/adachi_hiro/status/68805786008162305
<田中さんは、単におちょくる相手は弱いモノより、政府とか国家とか、強いモノにしたほうが面白いだろ、っていうだけだからなあ。>

http://twitter.com/adachi_hiro/status/68812841091727361
<@kyosuke_mori 作品に作家個人の思想が反映されるのは当然だとは思いますし、作品から読者が何を読み取るかは自由だと思うのですが、エンターテインメント作品なんだから、もっと気楽に楽しんでくれれば良いのになあ、という気もしますねえ。>

作品設定やストーリー的には何の関係もないはずの「南京大虐殺」だの「従軍慰安婦強制連行」だのといった「左なヨタ話」を作中に堂々と書き綴ったりしている時点で「左翼(サヨク)」のレッテルを貼られても文句は言えないのではないですかねぇ(苦笑)。
創竜伝でしばしば展開されている愛国心や国旗国歌の問題なども、日教組辺りが掲げているスローガンそのまんまだったりしますし、創竜伝13巻で掲げていた政策提言の内容も今のサヨクな民主党政権のそれと全く同じシロモノなのですが。
対談本「イギリス病のすすめ」やコラム本「書物の森でつまずいて…」などでも同種の主張が垣間見られますし、田中芳樹が「どちらかと言えば左」な思想の持ち主であることはまず間違いありますまい。
そしてそれ以上に問題なのは、それこそ「エンターテインメント作品」の中に、しかもストーリーの必然性もなく、作中の設定にすらも反する形でそれらの思想が挿入されることです。
アレらの愚劣な社会評論の挿入で、創竜伝や薬師寺シリーズが「エンターテインメント作品」としてどれほどまでのダメージを被ったのか、まさか知らないわけではないでしょうに。
「エンターテインメント作品なんだから、もっと気楽に楽しんでくれれば良いのになあ」というのであれば、「エンターテイメントに徹した作品」をちゃんと書いて欲しいものなのですが。

http://twitter.com/adachi_hiro/status/68854863286640641
<いや。そんな立派なものじゃない。RT @mikaponta: 三年寝太郎思想? RT @adachi_hiro: 怠惰思想だね。RT @Keitakamikita: 無欲思想家だと思う。 RT @adachi_hiro: 田中さんが左翼思想?そんなこと言うと左翼の人に怒られるぞ>

http://twitter.com/adachi_hiro/status/68855013241393153
誰かが書いてくれるなら、自分が書く必要はないなあ。早く誰か書いてくれないかなあ。って、いつも言ってる。RT @kp_pu239: @adachi_hiro @Keitakamikita 怠惰って思想なのか?

ならば「キング・コング」のリメイク小説を書くに当たって、田中芳樹が一体どう考えていたのか、是非とも知りたいところではありますね。
「キング・コング」のリメイク小説なんて、原作の知識がありさえすれば田中芳樹以外の作家や翻訳家でも書くことは充分に可能でしょう。
実際、集英社から刊行された田中小説版以外にも「キング・コング」のリメイク小説が、2005年12月のリメイク映画公開に合わせる形で複数種類刊行されていますし。

角川文庫版
http://www.amazon.co.jp/dp/4042808026
創元推理文庫版
http://www.amazon.co.jp/dp/4488569013
偕成社版
http://www.amazon.co.jp/dp/4037906503
ハヤカワ文庫NV版
http://www.amazon.co.jp/dp/4150410984

田中芳樹が「キング・コング」の小説版を書くなどと言い出した時、私は相当な違和感を覚えていましたし、読んだ後の感想も「何故こんな駄作を書いたんだよ」と言いたくなったくらいだったのですが。
「キング・コング」のリメイク小説なんて「誰かが書いてくれるなら、自分が書く必要はない」典型的な作品だったのではなかったのですかね、田中センセイ。

Microsoftが「Skype」を85億ドルで買収

アメリカのMicrosoftが、インターネット電話「Skype」を85億ドルで買収したと発表しました。
Microsoftが手がけた買収としては最高額となります。

http://megalodon.jp/2011-0511-1508-29/www.itmedia.co.jp/news/articles/1105/10/news120.html

Facebookとgoogleも、初期段階ながら「Skype」との提携を模索していることが以前に報じられていましたが、結果的にはMicrosoftが両者を出し抜いた形です。
Microsoft傘下に入った「Skype」が、Microsoftとライバル関係にある企業(特にgoogle)と提携するようなことにはまずならないでしょうし、今頃Facebookとgoogleは地団駄を踏んで悔しがっているのではないかと。

MicrosoftがSkypeを買収したことにより、メール管理ソフトOutlookや家庭用ゲーム機「Xbox360」などにSkypeのTV電話機能が追加される可能性がある一方、市場では買収の妥当性を疑問視する声も上がっています。
Facebookが「Skype」との初期交渉の際に提示したとされる買収金額が30~40億ドルと言われていたところに、その倍以上の買収金額を動かしたわけです。
そこまでの「高い買い物」を行ったMicrosoftが「Skype」をどう活用していくのか、またどんな戦略を駆使して買収金額を上回る利益を上げていくのか、今後の動向に注目と言ったところでしょうか。

カンガンスの浜岡原発全面停止決定がもたらす問題

2011年5月6日に菅直人ことカンガンスが突如発表した中部電力浜岡原発の全面停止決定。
事前に協議された形跡もなく、首相サイドからして「会見直前に決めた」などと公言するほどに「突発的な思いつき」の類でしかないこの決定は、そもそもの出発点からして「浜岡原発停止の訴訟を恐れたカンガンスの保身」でしかないというのですから呆れ果てるばかりです↓

http://megalodon.jp/2011-0508-1057-32/sankei.jp.msn.com/politics/news/110507/plc11050701110001-n1.htm
http://megalodon.jp/2011-0508-0009-30/sankei.jp.msn.com/politics/news/110507/plc11050701110001-n2.htm

しかもこの決定は、今後も電力不足が囁かれる関東地方や、本来被災地ではないはずの西日本に深刻な事態を引き起こしかねない懸念があります。
日本の各電力会社は、普段から互いに電力の融通を受けることで電力不足を補っており、中部電力は東京電力や九州電力に余力の電力を供給していました。
ところが中部電力は、浜岡原発の停止決定により電力の余力がなくなったため、東京電力および九州電力への供給打ち切りを決定してしまったのです。
九州電力では、九州管内にある玄海原発の2基が本来予定されていた再稼動を延期、川内原発の1基も国の定期検査に入るため今日から運転を停止することになっています。
これらの発電が再開されなければ、九州では経済活動に多大なダメージを与えかねない計画停電を実施しなければならない局面に追い込まれる可能性すらありえるのです。
東京電力への電力支援打ち切りがもたらす弊害については、3月~4月に行われた計画停電の混乱ぶりが何よりも雄弁に物語ってくれるでしょう。
カンガンスの自己保身などのために、何故九州や関東が電力不足に晒されなければならないのでしょうか?

本当に反原発の観点から原発を停止する、というのであれば、全ての原発を対象にすべきですし、原発に代わるだけの代替案も用意して然るべきでしょう。
しかし実際には、単なる自己保身に基づいた単なる思いつきから、訴訟に関わる特定の原発をその場凌ぎで止める決定を下しただけでしかないのです。
そして、その結果足りなくなる電力は、火力などのコストがかかる発電か、そうでなければ他の原発に頼るしかないときているわけです。
政局対策としての政治パフォーマンス以外の何物でもなく、無責任の極みとしか言いようがありません。
どこまで日本の足を引っ張れば気が済むというでしょうか、カンガンスと民主党は。

5月9日はヨーロッパ・デー

5月9日はヨーロッパ・デー。
1950年のこの日、当時のフランス外相ロベール・シューマンが、石炭・鉄鋼をヨーロッパ各国で共同管理するECSC(ヨーロッパ石炭鉄鋼共同体)の創設を提案、1951年のパリ条約によりECSCが正式に発足しました。
ECSCは現在のEU(ヨーロッパ連合)の前身とされており、そのことを記念し、1985年にEUの首脳会議であるヨーロッパ理事会で、この日がヨーロッパ・デーとして制定されています。

しかしここ数年、EUでは大変な問題が持ち上がっています。
ギリシャやアイルランド・ポルトガルなどが深刻な財政危機に陥り、先週末にはついにギリシャが統一通貨ユーロから脱退し自国の独自通貨へ戻ることを検討しているとの報道まで流される事態になりました。
ギリシャも含めたEU各国は報道の否定に躍起になっていますが、一連のEU加盟国の経済問題が、EUの前途に暗い陰を落としているのは紛れもない事実です。

http://megalodon.jp/2011-0508-2152-26/sankei.jp.msn.com/economy/news/110507/fnc11050710000005-n1.htm

ギリシャにとって、ユーロからの離脱は自国の経済を立て直すための有力な選択肢となりえます。
独自通貨を採用している場合、通貨の暴落によって自国の輸出競争力を拡大することができるためです。
しかし、ユーロを採用している限り、ギリシャは経済の建て直しもおぼつかない状態が続くわけです。
日本でも過剰な円高で輸出がやりにくくなっていると盛んに報道されていますが、ギリシャの場合は「経済が破綻しているにもかかわらずユーロ高」という最悪の惨状を呈しているわけです。
統一通貨ユーロの構造的な問題がここにきて露呈している感じですね。
EU、および統一通貨ユーロは今、存続か解体かの大きな岐路に立たされていると言っても過言ではない状況なのではないでしょうか。

もし万が一にも統一通貨ユーロが破綻しようものならば、そのショックは大津波となって世界各国の経済を直撃することになるでしょう。
今後のEUの動向がどうなっていくのか、注視していく必要があるでしょうね。

映画「岳-ガク-」感想

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映画「岳-ガク-」観に行ってきました。
小学館発行の漫画雑誌「ビッグコミックオリジナル」で連載中の石塚真一原作漫画「岳 みんなの山」をベースとする、山岳救助にスポットを当てた小栗旬&長澤まさみ主演の映画作品です。
同じく遭難者の救助活動をテーマにしつつも、舞台が海である「海猿」シリーズとは対極に位置する作品と言えますね。

映画「岳-ガク-」の物語は、ひとりの登山家が北アルプスを登山中、足を滑らせてクレバスに落ちていくシーンから始まります。
すぐさま救助要請が長野県警北部警察署の山岳救助隊に入ることになるのですが、ヘリで現場へ急行するにも時間がかかり過ぎることが問題として取り沙汰されます。
ちょうどそこへ、その日から山岳救助隊に配属されることになっていた椎名久美が部屋へ入ってきます。
椎名久美が部屋に入ってきたことに誰も気づかないまま揉めに揉める山岳救助隊の面々ですが、不意に呟いた山岳救助隊の隊長・野田正人の鶴の一声が全てを決します。
「そうだ、三歩がいる!」
三歩こと島崎三歩は、誰よりも山を愛し、世界中の巨峰を登り歩いてきた山岳救助ボランティア。
彼は普段から北アルプスの山で寝食するほどの「山バカ」であり、この日も現場から比較的近い山中で野宿していたのでした。
野田正人は早速三歩と連絡を取り、ヘリで救助に駆けつけるまでに現場へ駆けつけ応急的な措置をしておくよう依頼します。
ここで呟かれた「三歩?」という疑問の声に、ようやく椎名久美の存在に気づく山岳救助隊の面々。
しかし時間が差し迫っていることもあり、山岳救助隊はその質問に対する回答もそこそこ直ちに行動を開始。
椎名久美も移動するヘリに同乗することを許可され、一緒に現場へ向かうことになります。
一方、島崎三歩は何事もなく無事にクレバスへ辿り着き、クレバスに嵌った形で底への落下を免れていた遭難者を見つけ出し、無事を確認すると「良く頑張った」と励ましつつ、遭難者を担いでクレバスから脱出します。
クレバスから脱出して少し歩いたところで、椎名久美も搭乗している山岳救助隊のヘリが現場に到着し、遭難者は無事に保護されます。
ヘリの中から、遭難者を担いだままヘリに手を振る島崎三歩を眺める椎名久美。
これが2人の出会いとなるのです。

その後の映画「岳-ガク-」のストーリーは、山岳救助隊の新米女性隊員・椎名久美の視点をメインに進行していくことになります。
男だらけの職場で、紅一点として厳しい訓練に励む椎名久美。
しかし物語前半は、その努力も全て空回りしているような印象が否めず、周囲に対しても頑なな態度を取っていたりします。
また、物語中盤付近で休暇中に自主訓練をしている最中、自分の目の前で崖から転落した登山者を目撃することになるのですが、「その場で待機しろ」という山岳救助隊本部からの命令を無視して登山者を助けるべく行動したりしています。
その登山者は結局、崖から落ちた時点で頭蓋骨陥没の致命傷を負っていたのでどの道助からなかったのですが、その後、遺体となった登山者を崖の下に投げ捨てるという決断と下した山岳救助隊と、現場に駆けつけ実行に移した島崎三歩に、椎名久美は反感を抱きます。
挙句、その反感から登山者に八つ当たり的な言動を展開したり、怒りのあまり足元がおろそかになって自身が足を滑らせ遭難してしまったりと、物語中盤までの椎名久美は本当に全く良いところがなかったですね。
昴エアレスキューのヘリパイロットである牧英紀から「お前のような奴を何と言うか知っているか? アマチュアって言うんだよ」と酷評されていた描写は、「全くもってその通り」と思わずにはいられませんでしたね。
まあ、これが物語後半を盛り上げる伏線にもなるのですが。

椎名久美関連の描写に象徴されるように、映画「岳-ガク-」は山岳救助の厳しさと現実を良くも悪くも前面に出している作品であると言えます。
物語中盤の山岳救助は、遭難者を発見することはできても助からないものばかりですし、遺体に対面した遺族が救助活動を行っていたはずの山岳救助隊を罵倒し土下座を要求する描写まで存在します。
幾度も危機的状況に置かれながらも、最終的には誰も死ぬことがなかった映画版「海猿」シリーズとはこの辺りについても対極ですね。
個人的には「ああ、こういう場面、現実にも絶対にありえるだろうなぁ」と思いながら観賞していましたが。

物語前半のボロボロな惨状にさすがに意気消沈していた椎名久美は、山岳救助隊の隊長である野田正人から、島崎三歩の過去を聞かされます。
踏破だけで10日もかかるという断崖絶壁に挑戦していた際、自分と共に競いあっていた友人を失い、その遺体を2日がかりで担いで山を下りたという過去を。
山岳救助で冷酷な判断を平然と実行しているように見える島崎三歩にそんな過去があると知った椎名久美は、反発を抱いていた島崎三歩の元を訪ね、自身の父親の身の上話を始めます。
椎名久美の父親は今の山岳救助隊の元隊長で、椎名久美が幼少の頃、無謀な山岳救助に単身挑み、生命を落とした人物でした。
椎名久美は最初それに反発していたものの、17回忌に父親宛の手紙を読んだことから山岳救助を志すようになったそうです。
この時の会話と島崎三歩の激励で何か吹っ切れるものがあったのか、それ以降の椎名久美の成長ぶりは著しかったですね。
最後には「(遭難者を救うためとはいえ)よくぞそんな決断が下せたものだ」的な非情な決断まで実行に移していますし。

原作は未読なのでどうなのかは分かりませんが、すくなくとも映画「岳-ガク-」については「椎名久美の成長物語」的な側面が大きくクローズアップされているのではないでしょうか。
島崎三歩は一応主人公のはずなのに、「他人の視点から見た島崎三歩」的な描写しかなく、島崎三歩自身がどんなことを考えていたのかがはっきりと分かるような描写はほとんどありませんでしたし。
その辺りは原作ファンから見たら微妙に評価が分かれるところかもしれません。

総務省の流言飛語規制要請と山本弘のデマ規制肯定論

東日本大震災に絡み、国民の不安を悪戯に煽る流言飛語がネット上に流布しているとして、総務省は法令や公序良俗に反する情報の自主的な削除を含めた「適切な対応」をとることをサイト管理者等に要請したと発表しました。
言論統制にも繋がりかねない総務省の対応に、ネット上では不安と反発の声が高まっています↓

http://megalodon.jp/2011-0507-1806-32/r25.yahoo.co.jp/fushigi/jikenbo_detail/?id=20110411-00005906-r25&vos=nr25in0000001
http://megalodon.jp/2011-0428-2305-50/www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban08_01000023.html

山本弘などは「悪質なデマを流す自由」は「言論の自由」に含まれない、などと断言していましたが、現実はこんなものなんですよね。
「悪質なデマ」とは誰がどのような基準で判断するのか、普通の言論が「悪質なデマ」と断定されるのではないか、という問題が常にクローズアップされるわけですし、また全く同じ「悪質なデマ」の流布なのに、恣意的かつダブルスタンダードな手法で特定の誰か「だけ」が規制されないとも限らないのですから。
「悪い表現は弾圧しても構わない」という考え方がいかに危険なシロモノなのか、仮にも売文業を営んでいるはずの山本弘であれば誰よりも真っ先に理解しなければならないはずなのですけどね。

まああの自称SF作家の場合、南京問題やホロコースト問題などでは公然と言論統制推進派の立場で発言したりしていますし、何よりも己の掲示板やブログでも徹底した言論統制や検閲を行ったりしているわけですから、「悪質なデマ」とやらに神経過敏な反応を示したとしても何ら不思議ではないのですが(苦笑)。
ただ、それならば何故都条例のような表現規制問題については規制反対派として論を展開したりするのかが、傍目から見るとどうにも理解に苦しむところではあります。
もちろん、両者の相違には「山本弘個人の正義感や利害」が絡んでいるか否かという、全くもって身も蓋もない理由が絡んでいたりするわけですが(爆)。
己の正義感に反するから南京問題やホロコースト問題は規制しても構わないと主張し、発言を放置すれば己の利害が侵害されるから掲示板やブログでは言論統制を行う。
一方で、都条例による表現規制は自身の利害が侵されるから反対する。
山本弘の言動の基準というのは所詮こんな程度の脆いシロモノでしかないわけで、しかもそのことに対する自覚が微塵もないからこそ、あのキチガイ会長はあれほどまでのダブスタ発言を平気でやらかすわけです。
だからこそ私は、山本弘は本来言論統制推進派の人間であるべきだろう、などと主張したりもするわけなのですけどね。

「髑髏城の花嫁」、ついに脱稿!

田中芳樹がついに「髑髏城の花嫁」の原稿を書き終わったとのことです↓

http://twitter.com/adachi_hiro/status/66401376212746240
<午前中、田中芳樹さんが事務所に顔を出した。『髑髏城の花嫁』の原稿、のこり数枚までいったそうだ。なんとか明日中に片付けて、日曜日は泥のように眠りたいとのこと。果たしてどうなることやら。>

http://twitter.com/adachi_hiro/status/66403255424524288
<田中さんの新作原稿、土曜日のうちに終わらせるという話だったのだけど、つい先ほど電話があって「終わった〜」とのこと。いやはや、ずいぶん長く掛かっちゃったけど、何より。「今日だけは、ゆっくりお休みください」と言っておきました。>

去年の晩秋には完成する予定だったものが、半年以上も遅れてようやく上がったわけです。
これまでの田中芳樹の遅筆ぶりは、シリーズ作品を多く抱え込みすぎていることが主な原因で、執筆ペースそのものは標準とされていたのですが、今回は1作品書くだけで非常に長い時間をかける羽目になっています。
前に刊行された田中芳樹の新刊は文藝春秋社から出た「蘭陵王」となるのですが、これは2009年9月の話ですし、しかも「蘭陵王」が脱稿したのは同年5月↓

「蘭陵王」の脱稿
http://a-hiro.cocolog-nifty.com/diary/2009/05/post-bf1c.html

そこから数えるとゆうに2年近い執筆時間があったはずなのですが、その間田中芳樹は一体何をしていたというのでしょうか?
まあ、2009年後半は田中芳樹が体調不良を訴えていたと社長氏が公式発表していましたから、その分の時間は仕方がないにしても、すくなくとも2010年冒頭付近からは「髑髏城の花嫁」の執筆に田中芳樹は集中できていたはずなんですよね。
2010年4月には、編集者への最初の原稿渡しとなる「初荷」も行われているわけですし。

「髑髏城の花嫁」の初荷
http://a-hiro.cocolog-nifty.com/diary/2010/04/post-d541.html

で、小説のアイデア出しと執筆に苦戦しているのかと思えば、一方ではこんな実態が浮かび上がってくる始末だったり↓

http://twitter.com/adachi_hiro/status/64824234060423168
<田中芳樹さんいわく、「作家というのは、人が休んでいるときにも仕事をしているのだ」。いやいや、あなたの場合、人が働いているときに休んでいるほうが多いでしょう。まあ、連休明けの9日が締切なので、今回の大型連休は真面目に執筆していると思いますが。そう信じますが。>

……こんな惨状で遅筆ぶりを披露されてもねぇ(-_-;;)。
まあ実のところ、田中芳樹の「人が働いているときに休んでいるほうが多い」実情については、田中芳樹に強く出ない社長氏にも大いに責任があるはずなのですけどね。
田中芳樹の執筆スケジュールを管理しているのは社長氏なわけですし、それを公式発表しているのもまた社長氏自身なのですから。
田中芳樹よりも15年半ほど年少(社長氏の生年月日は1968年4月18日)なことや、秘書という立場的な弱さなども影響しているのかもしれませんが、もう少し「読者&編集者代表」として田中芳樹相手に強気に出たとしてもバチは当たらないのではないかと、外部の人間としては思わなくもないのですけどね。

さて、「髑髏城の花嫁」が完結した後の執筆予定は、薬師寺シリーズの新刊、そして次にいよいよタイタニアということになるようです↓

http://twitter.com/adachi_hiro/status/66404642757681152
<「薬師寺」のあとが「タイタニア」ですわ。RT @tamako29: 創竜伝は?アルスラーンは?・・・マダデスカ(´・ω・`)RT @adachi_hiro: この『髑髏城の花嫁』が終わったら、つぎは「薬師寺涼子の怪奇事件簿」に取りかかる予定なんだよね。>

タイタニアの続巻執筆って、私が知る限りでは一昨年の3月から話があったはずなのですが、こんな調子では年内に執筆開始できるかどうかすらも疑わしい限りとしか言いようがないのですけどね(-_-;;)。
作者曰く「個人的なストレス解消のための道具」でしかない薬師寺シリーズの新刊などより、そちらを優先的に書いて欲しいものなのですが。
まあアメリカ同時多発テロ事件の首謀者がアメリカの諜報機関に殺害された件もあるわけですし、潤沢なネタの宝庫である民主党絡みの話は全部スルーしてそちらを重点的に書く方向で、薬師寺シリーズの新刊についてはチャッチャと書き殴って下さることでしょう(苦笑)。
まさか「ストレス解消」に今回と同等以上の時間をかける、などということはないと思いたいところではあるのですが(爆)。

FacebookとgoogleがSkypeとの提携を模索

Facebookとgoogleが、インターネット電話「Skype」との提携を検討しているそうです。
いずれも交渉は未だ初期段階で、どの選択肢が有利であるかは明らかではないとしています。

http://megalodon.jp/2011-0505-1804-58/headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110505-00000402-reu-bus_all

元々そうだったのでしょうけど、Facebookとgoogleの競争がどんどん熾烈を極めるものになっていきますね。
両者はTwitter買収を巡っても交渉合戦を繰り広げていましたし。
既に「google ボイス&ビデオチャット」というサービスを持っているgoogleにとっては、自社の拡大というよりもむしろFacebookの拡大阻止の方が主要な眼目のようではあるのですが。

google ボイス&ビデオチャット
http://www.google.com/chat/video?hl=ja

一方、FacebookとSkypeが提携すれば、Facebookでネット電話もできるようになるわけで、更なるユーザー数獲得と既存ユーザーの活性化&維持に絶大な効果を上げることは確実です。
またSkype側にとっても、6億人のユーザー数を誇るFacebookとの提携は悪い話ではないのではないかと。

様々な企業を巻き込んで拡大する一途を辿るFacebookとgoogleの戦いの行方、果たしてどうなりますかねぇ。

ウサマ・ビンラーディン容疑者の殺害と田中芳樹の今後の動向

2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件の首謀者として行方が追われていた国際テロ組織アルカーイダの最高指導者だったウサマ・ビンラーディン容疑者が、アメリカの諜報機関によって殺害されたと報じられました。
その隠れ家は、パキスタンの首都イスラマバード近郊アボタバードにあったとのこと↓

http://megalodon.jp/2011-0503-2242-53/sankei.jp.msn.com/world/news/110502/mds11050212370003-n1.htm

アメリカにしてみれば、同時多発テロ事件以降、首謀者としてその行方を追い続けていた人物をついに倒すことに成功したわけで、祝杯のひとつも上げたくなるところでしょう。
ただ一方では、報復を目的としたテロの動きが世界的な規模で活発化する懸念もあり、日本でも警戒が強化されています。
アメリカにしてもその他の国々にしても、手放しで喜んで良いというわけにはいかないでしょうね。

ところでアメリカ同時多発テロ事件といえば、その直後に刊行された「イギリス病のすすめ」文庫版のあとがきで、田中芳樹がやたらと狂喜乱舞した文章を掲載していたのを思い出しますね。

イギリス病のすすめ・文庫版あとがき P236
<多くの方のお力ぞえをいただいて二〇世紀に上梓された本が、二一世紀に文庫化されました。「めでたいこっちゃ」と能天気なことを書こうとしていたら、ニューヨークの世界貿易センタービルに、ハイジャックされた旅客機が突っこんでしまいました。テロリズムの犠牲となった無辜の人々に、つつしんで哀悼の意をささげます。
 
直後に災厄をこうむったペンタゴンに対しては、正直あまり同情を感じません。これまでさんざん世界各国に無差別爆撃をおこなってきた軍事エリートの総本山ですからね。無差別爆撃がどれほど非人道的なものか、被害者になってみてはじめてわかったのではないでしょうか。簡単に忘れてほしくないものです。>

事件の直後という時期にこんなことをのたまっていた田中芳樹は、今回のウサマ・ビンラーディン容疑者の死亡とアメリカの勝利宣言で、さぞかし創作意欲を刺激されているのではないでしょうか?
奇しくも次の執筆予定作品は「あの」薬師寺シリーズとなっていますし、連休明けには「髑髏城の花嫁」が当初の予定よりも半年以上遅れながらも脱稿するとの「らいとすたっふ」社長氏による事前情報もあります。
薬師寺シリーズでも創竜伝でも、同時多発テロ事件や「正義のアメリカ」的なスローガンは何かとネタにされてきましたからねぇ(苦笑)。
正直、こんなことで創作意欲が掻き立てられるという田中芳樹の性癖もどうかと思わなくもないのですが、今度の薬師寺シリーズの新刊には、「髑髏城の花嫁」など比較にならないほどにハイペースな執筆と刊行、そして何よりも反米思想に彩られたトンデモ社会評論な内容に(悪い意味での)期待がかけられるのではないでしょうか(爆)。

デマ取り締まり肯定論に見る山本弘の言論弾圧体質

山本弘大将軍様も本質的にはやはり言論弾圧肯定論者なんだなぁ、とつくづく実感させてくれる投稿↓

http://www.tondemo.info/material01_2011_04_ae.html
2011年04月03日 09:10 438: 山本弘
> 河北新報
> デマ横行「震災による不安心理が背景に」
> http://www.kahoku.co.jp/news/2011/03/20110322t73030.htm
>
(記事内容紹介)
>
> 読売新聞
> 震災絡みの悪質デマを公表…警察庁、立件も視野
> http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110401-OYT1T00793.htm?from=rss&ref=mixi
(記事内容紹介)
>
>  2ちゃんねるでは「言論統制だ!」って騒いでる奴がいるけど、
そりゃお前らが普段からやましいことがあるからだろ、と思っちゃうんですが。
>  言っとくけど、
「言論の自由」の中に「悪質なデマを流す自由」は含まれないから!
>  それは悪いことだから!

ここぞとばかりに2chに対する憎悪を全開しているとしか言いようがない投稿ですね。
警察の取り締まりを心配している面々は、「悪質デマを取り締まる」と称して、デマではない言論をも取り締まったり、Twitter辺りでリツイートしているだけの人をもまとめて取り締まったりする可能性を懸念しているのでしょうに。
山本弘が常日頃から反対の気炎を上げている都条例の問題も、アニメやマンガに関する表現規制が誰も思いもよらない形で発動したりするかもしれないからこそ、あれだけの反響もあったのですし、他ならぬ山本弘自身、ひとりの自称SF作家としてその危険性を痛感していたはずではなかったのかと。

「悪質なデマは権力で取り締まってもかまわない」という発想は、「青少年に悪影響を及ぼす表現は権力で取り締まってもかまわない」という表現規制推進論者の主張と何ら変わるところがありません。
「言論の自由」というのは「自分の発言には責任を取らなければならない」というものであって「発言そのもの」を規制してはならない、というのが本来の主旨であるはずでしょう。
たとえその内容に反対であったり、デマであったりしたとしても例外ではありません。
大将軍様のバカ発言は笑いのネタでなければ単なるキチガイ以外の何物でもありませんが、だからといって発言そのものを規制すべきではない、というのと同じことです(苦笑)。
あれだけ積極的に都条例や表現規制の問題に関わっておきながら、どうしてこんな簡単な論理が理解できないのでしょうかね、あのキチガイ会長は。
やはり山本弘は、本来表現規制の【推進派】として活動すべき人物ではないのかと、改めて考えざるをえないですね。

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