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2011年08月14日の記事は以下のとおりです。

無線LANの対極の利点と問題を持つPLCアダプタ

ネット環境を構築するに当たって、ルータ/モデムとパソコン間を繋ぐ通信手段の確保は必要不可欠なものです。
そのために長大なLANケーブルを引き回したり、無線LANを導入したりと、どの家でも様々な苦労があったことかと思われるのですが、既存の電気配線を使ったコンセントLANというものはご存知でしょうか?

コンセントLAN(PLC)とは、家庭内の電気配線(電力線)に情報信号を乗せて送る通信技術です。
その技術が導入されているPLCアダプタでは、発信元と送信先にある2つのコンセントに電源コードを差すだけで安定した通信を行うことが可能となります。
LANケーブル引き込み工事のような手間暇をかける必要がなく、取り付けは極めて簡単ですし、無線LANのような複雑なパソコン設定を行う必要もありません。

無線LANは鉄筋製の広い一軒家などの場合、場所によっては通信が届かなかったり不安定になったりといった問題が常に付き纏います。
しかしPLCアダプタの場合、コンセントがある場所であればどこでも接続可能かつ安定的な通信を確保することができるのです。
これは特にパソコン初心者にとっては極めて使い勝手が良いものであると言えるのではないでしょうか。

しかしそのPLCアダプタは、無線LANと比較してもあまり普及しているようには見えないのが実情だったりします。
その主な理由として挙げられるのは、導入の際にかかる初期費用が無線LANよりも高いことと、他の電化製品による影響を受けやすいことでしょうか。
一般的なPLCアダプタ製品の価格相場は8000円~15000円で、これは無線LANのそれ(4000円~8000円)と比較すると実に2倍近くもの開きがあります。
それでいてアパートやマンションなどの狭い住環境では無線LANで事足りるため利点を生かすことができません。
さらにコンセントに他の電化製品の電源コードが差し込まれている場合、その電気ノイズによってPLCアダプタの性能や通信速度に悪影響を及ぼすことがあります。
PLCアダプタを差し込んでいるコンセントには他の電化製品の電源コードを差し込まない、といった措置が要求されることもあり、特にコンセントが少ない家だとかなりの負担になります。
私の家でもPLCアダプタを使っているのですが、最近PLCアダプタの調子がおかしくなった際にはそういった措置で何とか乗り切りましたし。
この辺りの問題点については、まだまだ改善の余地があるところですね。

無線LANとは対極の長所と短所を併せ持つPLCアダプタ。
コンセントが多い一軒家の場合はかなりの威力を発揮すること請け合いなので、そのような住環境で無線LANの不安定な通信に悩んでいる方は、購入を検討してみる価値があるのではないでしょうか?

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