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2012年01月19日の記事は以下のとおりです。

創竜伝や薬師寺シリーズは「自分で納得のできる作品」なのか?

https://twitter.com/adachi_hiro/status/159063321834815489
<@ogawaissui 田中さんがよく言っている言葉は、「いま書いている作品が遺作になる覚悟」ということ。続けて「作品の評価は他人に任せるしかないけど、自分で納得のできない作品は残したくない」とのことです。>

……いや、言っていること自体は立派だと思うのですけど、じゃあ田中芳樹的には「あの」創竜伝や薬師寺シリーズなどが「自分で納得ができる作品」ということになるのでしょうか?
内容自体が徹底的に破綻しまくっている上に論の一貫性や整合性も全く顧みられていない場当たり的かつ余計な時事評論を作中に挿入しまくり、ストーリーの流れを阻害しまくった挙句、肝心要の物語構成&設定も支離滅裂かつ矛盾だらけと、まるで良いところを見出しようのないアレらの作品群が?
薬師寺シリーズ8巻なんて、執筆当時の安倍内閣&麻生氏憎しで書き綴ったのが祟って、発刊した瞬間から内容的に時代遅れな産物と化してしまっていましたよね?
普通だったら、必死こいて自分自身を説得しようとしても到底納得なんて出来るものではないと思うのですけどねぇ、あんなシロモノでは。

それに、最新刊であるはずの「髑髏城の花嫁」でさえも、過去の作品と比較してこれと言った違いがまるで見当たらないのですけど。
創竜伝にも登場したようなイギリス礼賛論があるかと思えば、薬師寺シリーズにも見られた「オカルトに依存しながらオカルトを全否定する」構図もしっかりブチこまれており、何より主人公の女性キャラクターはあたかも金太郎飴のごとく薬師寺涼子そっくりな性格をしていますし。
「いま書いている作品が遺作になる覚悟」とやらは、すくなくとも作品の品質を上げる方向にはまるで機能していないとしか言いようがないのですが。
ああいうのを自分で書いていておかしいとは思わないのでしょうかねぇ、田中芳樹は。

本当に「いま書いている作品が遺作になる覚悟」で「自分で納得のできない作品は残したくない」というのであれば、すくなくとも創竜伝と薬師寺シリーズを書くのだけは止めた方が確実に良いだろうと思えてならないのですが。
あんなのが「遺作」になるなんて、「晩節を汚す」以外の何物にもなりようがないのですから。

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