薬師寺シリーズ9巻の2012年2月時点の執筆状況
https://twitter.com/adachi_hiro/status/172828831130980352
<出社~。今日は田中さんが編集さんに「薬師寺…」の新作の原稿を(途中までだけど)渡す日。これで半分は越えたのかな……。>
https://twitter.com/wrightstaff/status/172873076076322818
<田中芳樹最新情報です。『薬師寺涼子の怪奇事件簿』新作ですが、半分まで受け渡しが終わりました。ペースがつかめてきたようです。>
2011年5月下旬頃から執筆が開始されてから9ヶ月も経過してやっと半分とは、相も変わらず、その遅筆ぶりは健在のようで(-_-;;)。
この調子では、薬師寺シリーズの新刊が出るかどうか【だけ】で今年1年が終わってしまいそうですね(T_T)。
これから執筆速度を加速させ原稿執筆を早期に終わらせたとしても、今度は出版社がそれを本にして刊行するまでに3~4ヶ月前後もかかってしまうわけですし。
一体いつまでストレス解消をするつもりなのでしょうかねぇ、田中芳樹は。
しかし、田中芳樹が遅筆なのはいつものことですが、原稿を受け取った出版社の対応までもが遅くなっているというのはどうにも解せないところではあるんですよね。
実は、出版社が田中芳樹サイドより原稿を受け取ってから本を刊行するまでの時間がこれほどまでに増大したのは、ここ最近の話だったりします。
たとえば、2005年に刊行されたアルスラーン戦記11巻の場合、「らいとすたっふ」公式による脱稿宣言が行われ編集者に最終原稿が手渡されたのが8月15日だったのに対し、刊行が9月25日となっています。
また、現時点で最新刊となっている2007年刊行の薬師寺シリーズ8巻も、「らいとすたっふ」社長氏のブログを読む限りでは同年10月中旬~下旬頃に脱稿して12月14日に刊行されています。
この時期までは、脱稿から刊行までだいたい1ヶ月~1ヶ月半、遅くても2ヶ月程度の時間で進行できていたわけですね。
ところが2008年になると、アルスラーン戦記13巻の脱稿が7月10日なのに対し、著書が刊行されたのは10月10日と3ヶ月もかかるようになり、2009年刊行の「蘭陵王」に至っては、5月8日脱稿の9月26日刊行で4ヶ月以上もの時間が必要となっているのです。
脱稿5月6日で著書発売10月31日だった2011年刊行の「髑髏城の花嫁」などは、田中芳樹本人が銀英伝舞台版のニコファーレ会談で直接ネタにしていたくらいですし↓
http://www.gineiden.jp/doumei/special01f.html
司会者:
1500万部、それだけの方たちに届いていて、その中に河村隆一さんもいらっしゃったということですよね。先生、親子2代で読みましたとか、こちらこそありがとうとか、先生に対するコメントもいっぱいリアルタイムで届いていますが、なかなか小説のお仕事ではないことですよね。いかがですか?この会場(ニコファーレ・ニコニコ生放送)の感想は。
田中:
いやぁ、圧倒されまして、何かたいへんな事をしてしまったような感じが(笑)。本当にありがとうございます。ただそれしかいえません。それと、もうひとつ、画面をチラチラ見ているとあの作品はどうなったとか、あの続きはどうしたというコメントがあって、だんだんと、肩の位置が下がってくるんですけれど、小説というのは生き物でして、これは誓っていいますが、遅らせようと思って遅らせたことは一度もございません。作品のほうが、どうしても遅れるのです(笑)。で、いま書いているのは、9月に出るはずだったのが、これはもう強調しますが、出版社の都合で10月になりました(笑)。もし店頭で見かけましたら、手にとって見ていただければ幸いです。最後までずうずうしくも申し訳ありませんでしたが、本当に改めてありがとうございました。
ここ数年の間に出版社側で何かがあったとしか思えないのですが、一体如何なる「大人の事情」でもってこれほどまでに対応が遅れるようになってしまったのか、気になるところではあります。
出版業界も「出版不況」で売上が下がっているとはよく聞くところですが、リストラをやり過ぎて熟練の編集者が減り、対応に支障が生じるようにでもなってしまったのでしょうかねぇ(-_-;;)。
出版社側の対応まで遅くなってしまうと、ただでさえ自分の遅筆を開き直ったり笑いのネタにしたりしている田中芳樹が、ここぞとばかりに「悪いのは全て出版社」と責任転嫁な自己正当化行為を展開しかねないんですよね。
実際、先述のニコファーレ会談でもそういう言動を披露していたわけですし。
田中芳樹にそんな口実を与えないようにするためにも、出版社側にも迅速な対応をしてもらいたいところではあるのですが……。