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2012年03月の記事は以下のとおりです。

ジェームズ・キャメロン監督が語る「3D映画への熱い思い」の矛盾

映画「タイタニック」3D版の日本公開に合わせて来日したジェームズ・キャメロン監督が「2Dで撮影した名作は3Dに変換するしかない」と3D映画への熱い思いを語っています↓

http://www.cinematoday.jp/page/N0040756
>  [シネマトゥデイ映画ニュース] 超メガヒット大作を3D化した映画『タイタニック 3D』のプロモーションで来日したジェームズ・キャメロン監督が30日、都内で行われた記者会見に出席し、3D映画へのこだわりについて熱く語った。監督の来日は映画『アバター』以来、2年半ぶり。この日は製作のジョン・ランドーも出席した。
>
>  会見でキャメロン監督はまず『アバター』での来日後に起きた東日本大震災に触れ、「多大な被害にお見舞いを申し上げたい。そして、その後の日本人の強さと、見事に立ち直ったことに敬意を表したい」とコメントした。
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>  次いで、オリジナルの発表から15年後に改めて『タイタニック』を3D化することの意義を説明。タイタニック号の悲劇から100年ということもあり、「タイタニックの事件に再び注目を集めたいと思った」と明かすと、
3D化については「2Dで撮影した名作は3Dに変換するしかない」とフィルム・メーカーとして自身の考えを展開した。
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>  
「わたしは3Dが好きだ。3Dになると、俳優の演技がよく見え、観る側により臨場感を与えることができる。今回も3D化したことで、本作のドラマ性をより高めることができた」と熱弁を振るうとともに、60週間の変換作業には計300人ものスタッフがかかわり、費用にして1,800万ドル(約14億4,000万円・1ドル80円計算)が掛かったことを明かした。
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>  オリジナル映像の全フレームを改めてチェックするなど、完ぺき主義者として知られるキャメロン監督のこだわりが随所に見られる本作。今後の予定について、キャメロン監督は代表作『ターミネーター』などの3D化についても「やる気はある!」と断言。3D映画の可能性を追求するキャメロン監督の姿勢が印象に残る会見となった。(福住佐知子)

しかしジェームズ・キャメロン監督は以前、「2Dで撮影した映画を3Dで公開するなど、まったくの無意味」とも語っていたのではないのでしょうか?

http://www.cinematoday.jp/page/N0025070
>  後処理で3Dにした映画を観ると、往々にして画像が暗く、鮮明な立体感にも欠けるという違いが表れます。ちなみに日本でも大ヒットしたティム・バートン監督の『アリス・イン・ワンダーランド』も後処理で3Dにしたものです。後処理決定を下したバートン監督に対して、『アバター』のキャメロン監督は、「2Dで撮影した映画を3Dで公開するなど、まったくの無意味」と公の場で厳しく批判し、話題になりました。

映画「タイタニック」の3D版を試写会で観賞した限り、ジェームズ・キャメロン監督がかつて主張した「2Dで撮影した映画を3Dで公開するなど、まったくの無意味」の方に理があるとしか思えず、「2Dで撮影した名作は3Dに変換するしかない」とはとても言えたものではないのですけど、ジェームズ・キャメロン監督はいつから趣旨換えしたというのでしょうか?
今の主張がジェームズ・キャメロン監督の本心だというのであれば、すくなくとも自身が以前批判したティム・バートン監督には「あの批判は完全に間違っていた」という謝罪の一言くらいはあって然るべきではないのかと。
これではティム・バートン監督は、いい面の皮としか言いようがありませんね(T_T)。

それに、旧作映画の3D版が劇場公開されると、有限である映画館のスクリーンがその分取られてしまい、結果として本来観賞できるはずの新作映画が上映されなくなるという問題もあります。
現状でさえ、地方の映画館では、都会で上映される作品数の半分以下、下手すれば3分の1以下の映画本数しか上映されないという地域格差の問題があるのに、旧作3D映画の台頭はその傾向をさらに悪化させかねません。
しかも旧作映画は既にレンタルDVDなどでも観賞可能であり、「どの媒体よりも先んじて観賞できる」という元来映画が持つ強力な売りのひとつが存在せず、かつ現状の3D映像では「観賞費用が無駄に高いだけ」にしかなっていないわけです。
旧作映画のファンでさえ、映画館まで行く手間と映画料金の高さを鑑みれば「レンタルDVDで充分」と考える人は決して少なくないでしょう。

「スターウォーズ」や「タイタニック」に限らず、旧作3D映画が下手に大ヒットでもした日には、新作を製作する意欲が映画制作者達から失われてしまい、それが旧作3D映画の乱造という形になってますます新作が上映されなくなり製作も至難となり、さらにそれが映画制作者達の……という負のスパイラルまでもが発生しかねず、最悪、映画産業衰退の引き金を引いてしまうことにもなりかねません。
何しろ、映画の製作工程という観点から見れば、1から映画を製作するよりも3D化する【だけ】の方がはるかに容易かつ費用も抑制できることは間違いないのですから。
旧作3D映画が一時の泡沫の流行で終わってくれることを、映画ファンのひとりとしては心から願わずにはいられませんね。

熊本市慈恵病院の「赤ちゃんポスト」制度の実態

熊本市島崎にある医療法人聖粒会・慈恵病院で実施されている「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」の運用状況が公表されました。
それによると、「子供を預ける施設が見つからないから」「子供の相続遺産を着服するため」などといった身勝手な理由から子供を捨てる親が少なくないそうで↓

http://megalodon.jp/2012-0329-2353-26/kumanichi.com/news/local/main/20120329003.shtml
>  「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」の在り方を議論する熊本市要保護児童対策地域協議会の専門部会(弟子丸元紀部会長)は29日、中期的検証報告書をまとめ、幸山政史市長に提出した。報告書は、親が仕事や海外留学のために子どもを預けるなど、身勝手な事例も複数あり、「安易な預け入れにつながっている」と指摘している。
>
>  専門部会は2009年10月から11年9月までの2年間に預けられた30人を対象に、ゆりかごの利用状況や背景などを分析。11年4~9月の半年間で新たに6人が預けられたことも判明した。07年5月のゆりかご設置以降5年間の合計は81人となった。
>
>  報告書によると、
(1)仕事や留学のため、預ける施設が見つからないための利用(2)未成年後見人の伯父がおいの男児を預けた後、子どもの相続財産を着服した事件-もあった。自宅や車中で出産したり、生後すぐに飛行機でゆりかごに向かったりするなど、母子の生命にかかわりかねない事例もあった。
>
>  報告書は、ゆりかごの匿名性を「母子の緊急避難として機能している」と評価する一方、子ども自身が出自を知る権利を保障するため「実名化を前提に、預け入れ者の秘密を守る手法の検討が必要」と強調した。
>
>  国には身元判明につなげるため、医療機関で生まれた子どもの出生届を、市町村が処理したかどうか確認できる全国的システムの導入を求めている。
>
>  ゆりかごは、親が育てられない子どもを匿名で受け入れようと慈恵病院(熊本市)が07年5月に設置した。
>
>  中期的検証は県が担っていたが、10年4月の児童相談所開設に伴い、市が引き継いだ。 報告書は幸山市長が厚生労働省に提出する。(舞永淳子)

「赤ちゃんポスト」制度自体は「子供の救済」という目的から導入されたもののはずですが、現実は親の身勝手な都合で利用されてしまっている側面も多々あるわけです。
先天的な障害を持つ赤子を捨てるケースもあるそうですし。
ただそれにしても、わざわざ熊本県外から飛行機に乗ってきてまで子供を捨てに来る親がいる、というのも驚きではありますね。
そこまでして子供を捨てなければならないのかと。

匿名で子供を受け入れる、という制度の弊害が悪い方向でモロに出ている感が出ていますね。
しかし匿名でなければ「赤ちゃんポスト」の意味はまるでなく、そこらの児童相談所でも充分に機能を代替できることになってしまいます。
制度の存続自体を検討しなければならないレベルにそろそろ到達しつつあるのではないですかね、「赤ちゃんポスト」は。

東京電力の電気料金値上げ問題について

東京電力による電気料金値上げと、それに伴う強圧的な態度が話題になっています。
TVのワイドショーではこれをネタにこんな放送が流れたのだそうで↓

http://megalodon.jp/2012-0328-2153-29/www.j-cast.com/tv/2012/03/28126860.html?p=all
>  東京電力はきのう27日(2012年)に企業向けの料金値上げについて会見し、「新しい料金に賛同いただけないと契約が成り立たず、電気をお届けすることがむずかしくなる」と、言葉は丁寧ながら、脅しをかけた。料金値上げは契約更新までは拒否できるが、値上げ通知に明記せず、「連絡がなければ了解」と見なして4月1日からの実施をもくろんでいた。東電はこの「だましうち」を認めたが、「契約切れから50日経ったら電気を止める。4月1日からだと最短で5月22日になります」と開き直った。
>
>  早ければ5月22日からストップ
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>  東電によると、これまでに値上げに同意したのは、約23万7000件の契約者のうち約3万件(13%)にとどまっている。電気停止の脅しはこの低い数字に対するけん制というわけだ。
>
>  猪瀬直樹・東京都副知事は「われわれがいないと困るでしょと、独占にあぐらをかいた意識が残っている。だから『止めるぞ』と言える。自らリストラはしないで、こちらが指摘すると『ああそうですか』と動く」と話す。
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>  東京・大田区の工場主は「みんな反対したら、みんな止まるんだろうか」という。届いた通知に「了承いただけない場合は、3月30日までにご連絡を」とあったが、電話が殺到したのだろう、今週ようやくつながって、「納得いかない」と言ったら「他から買っていただきたい」と告げられたそうだ。
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>  司会の小倉智昭
「今回はあんたたちのせいでしょといいたい。普通、消費者には選択の自由があるが、電力に関してはそれがない。『嫌なら他で』と言ったって代わりがないんだから」
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>  高木美保(タレント)
「なんでこんな不快で横暴な物言いをするんだろう、大企業なのに。競争入札にするとかコストダウンはできるはずで、何兆円という数字もある。それをやってからお願い、それも頭を下げていうものでしょ」
>
>  みんなで拒否すれば怖くない?
>  1月の発表では「値上げは義務であり権利である」と言ってたっけ。笠井信輔アナが数字を出した。4月1日から値上げになる企業が約5万件あるが、5月22日にはこのうち4万6700件で電気が止まる可能性がある。翌4月2日からだと15万事業所に及ぶという。
>
>  小倉「そんなことやったら日本経済がストップする」
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>  デーブ・スペクター(プロヂューサー)「お終いですね」
>
>  笠井「のむしかないのか、契約者の方は…」
>
>  小倉「電気は1社だからね」
>
>  デーブ「いや、公共性が高いから、行政が介入もできなくはないと思う」
>
>  笠井「たとえば、自治体がみんな拒否すると、国も動かざるをいえない」といってから気がついた。「こんなことを私が言ってははいけないが…」
>
>  小倉
「いちばん腹が立つのは、東電は今回の事故は地震や津波のせいだ、私たちのせいじゃないというのが見え隠れすること。隣の女川原発がなぜ助かったかというと、かつて東北電力の副社長が周囲を押し切って津波対策をとったため。それをやらないで、なんで東電はあんな態度がとれるのか」
>
>  全企業が不買同盟でもするか。

原発事故はともかく、電気料金値上げの最大の原因は、原発が停まったことに拠るところが大きく、むしろ「反原発」を煽った弊害でもあるのですけどね。
原発を停めれば電気料金の値上げは避けられない。
そんなことは福島第一原発事故の直後から既に言われ続けてきたことです。
電気料金値上げは、原発を停めて火力電力の代替に伴う燃料代が高騰したことを受けての当然の結果なのであって、元から原発を動かして欲しいと主張してきた人達はともかく、すくなくとも「反原発」を自負する人達がこれに反対するのは論外な話と言わざるをえないところですね。
こと電気料金値上げについては、東京電力のみならず全ての電力会社が「反原発」によって追い詰められた側面も多々あるのですから。
私がTwitterで原発再稼動問題について議論した際にも、「原発が停められるのならば電気料金が値上げされても構わない」と述べてきた方が複数人いたのですが、実際にそうなって彼らはさぞかしご満悦なことでしょうね(笑)。
まさか、この期に及んで「原発は停めろ、でも電気料金は値上げするな」などという、原発に代わる代替エネルギーもない現状でそんな御都合主義的な世迷言を主張するほど、「反原発」な方々がヤワでヘタレなシロモノだとは思いたくないところではあるのですが(苦笑)。

東京電力の居丈高な態度は確かに一般庶民の怒りを盛大に刺激するものではあるでしょうし、原発事故の責任問題から考えれば論外であろうとは私も思います。
しかし、それと電気料金値上げは全くの別問題ですし、電気料金値上げ自体は別に東京電力固有の問題などではなく、日本国内全ての電力会社について当てはまることなのです。
原発に取って代われる代替エネルギーがない今の時点では、電気料金値上げを防ぐには原発を再稼動する以外に方法がないのです。
風力や太陽光その他の自然発電では到底原発が抜けた穴を埋めきれませんし、火力発電では電力は足りても燃料費の高騰とそれに伴う電気料金値上げが避けようもないのですから。
ところが今の「反原発」は、「原発に代わる代替エネルギーを開発して最終的に脱原発に持っていく」という長期的構想すらヒステリックに反対した挙句、結果として今の惨状を招いたわけですからねぇ。
あそこまで近視眼的な発想では、本来あるべき「反原発」という最終目的にも全く合致していないのではないかと思えてならないのですけどね。

映画「エクスペンダブルズ」の3作目が2012年秋から撮影開始

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その豪華なキャスティングとシルヴェスター・スタローンの存在自体で、公開前どころか製作発表時点から既に次回のゴールデンラズベリー賞ことラジー賞の最有力候補作品として注目されている「エクスペンダブルズ2」ですが、何と既に3作目の撮影が2012年秋から開始されるそうです。
何とも気の早い話ではあるのですが↓

http://www.cinematoday.jp/page/N0040614
>  [シネマトゥデイ映画ニュース] 映画『エクスペンダブルズ2』は全米では8月公開の予定だが、すでに『エクスペンダブルズ3』が秋から撮影されるという。
>
>  これは、映画『エクスペンダブルズ』でセラピーを受けている繊細なトール・ロードに扮したランディ・クートゥアのインタビューで確認されたものだ。
>
>  というのも
シルヴェスター・スタローンは最初からこの作品を3部作ととらえており、当然のスケジュールなのだという。
>
>  このシリーズは自ら消耗品「エクスペンダブルズ」と名乗る軍用銃のエキスパートであるバーニー・ロス率いる少数精鋭の命知らずの最強無敵の傭兵軍団がどこの国も合法的に手が出せないやっかいな事件を怒濤の超絶アクション満載で解決するというもの。
>
>  先日、スタローンはインタビューで『エクスペンダブルズ2』のレイティングが「R指定」(=17歳以下の観賞は保護者の同伴が必要)を受けるだろうと語っている。彼の考えは、それによってファンが期待している暴力シーンやFワードなど前作『エクスペンダブルズ』でファンが楽しんだ成人向け要素がすべて盛り込まれていることをファンに知らせたかったのではないか?
>
>  まだまだあいつらは大暴れをしそうだ。(後藤ゆかり)

日本でも1作目の「エクスペンダブルズ」はR-15指定でしたし、これから考えても2作目・3作目もまた同様の指定を受けることになる可能性は高そうではありますね。
R指定を受けないとああいう映画を劇場公開できないというのも、正直窮屈な気はしなくもないのですが。
日本では10月に2作目が公開される予定ですが、指定云々はともかく内容はそれなりのアクションやドラマを期待したいところです。

銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察3

「亡命編」の8話で、ヴァンフリート星系に存在する同盟軍の補給基地へ赴任するよう命じられたエーリッヒ・ヴァレンシュタイン。
原作ではラインハルトとリューネブルクによって壊滅に追い込まれることになっているそこへ赴任する羽目となったヴァレンシュタインは、自らが生き残るために歴史を改変することを決意、そしてここが「亡命編」における重要なターニングポイントとなるのです。
そして同時に、「亡命編」におけるヴァンフリート星域会戦は、ヴァレンシュタインの愚劣な発想・醜悪な性根・滑稽な空回り、およびそれに基づいた思い上がり・責任転嫁・自己正当化・八つ当たり・厚顔無恥と、ヴァレンシュタインの負の側面と本性がこれでもかと言わんばかりに前面に出ているストーリーでもあります。
こんな精神異常と人格破綻を同時にきたしているような「狂人」を無条件で受け入れる同盟って、何と寛大な(それ故に低能かつ御都合主義な)政体なのかと、つくづく痛感せずにはいられなかったですね(笑)。
今回はこのヴァンフリート星域会戦におけるヴァレンシュタインの思考・言動について検証してみたいと思います。
なお、「亡命編」のストーリーおよび過去の考察については以下のリンク先を参照↓

亡命編 銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
http://ncode.syosetu.com/n5722ba/
銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察
https://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-570.html(その1)
https://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-571.html(その2)

「亡命編」におけるヴァンフリート星域会戦絡みの話を読み進めていて、まず最初に爆笑せざるをえなかったのはこの記述ですね↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/12/
> 此処までは特に原作との乖離は無い。両軍が繞回運動を行なった事、混乱した事、原作どおりだ。酷い戦だよ、ヴァンフリートのような戦い辛い場所で繞回運動だなんて帝国軍も同盟軍も何考えてるんだか……。
>
> 特にロボス、同盟軍の総司令官なのに基地の事なんて何も考えていないだろう。
目先の勝利に夢中になってるとしか思えん。こいつが元帥で宇宙艦隊司令長官なんだからな、同盟の未来は暗いよ。

これを読んだ瞬間にすぐさま入れたツッコミは「お前が言うな!」でしたね(苦笑)。
そもそもヴァレンシュタインがヴァンフリートに赴任せざるをえなくなった最大の原因は、「帝国への逆亡命計画」なる未来図を構築していながら、目先の復讐感情を満足させることに夢中になり、不要不急に自身の有能さを発揮して注目の的になってしまったことにあるわけでしょう。
目先のことばかりに目を奪われて大局的な視野が欠落しているという点では、ヴァレンシュタインもまたロボスと同レベル以下でしかないのです。
そしてさらに笑えるのは、そんな過去の自分の言動を顧みて「あそこでは自分の行動が拙かった」的な自責や自省の類どころが、そもそも「自分の行動が間違っていた」という自覚や認識すらも全くないことです。
ヴァレンシュタインの頭の中では、自分の行動は全て正しく、自己一身の得手勝手な都合でしかない「帝国への逆亡命計画」を妨害するかのような人事を繰り出す他者は人類の敵であるかのごとく全て悪い、ということにでもなっているのでしょう。
その辺りの無反省・自己正当化な性格は、ロボスどころかフォークにすら通じるものがあります。
帝国にせよ同盟にせよ、こんな人間が重鎮になる陣営の未来は、はっきり言って「暗い」どころの騒ぎではないのではないですかねぇ(苦笑)。

さて、原作知識からヴァンフリート4=2の補給基地に赴任することを渋りつつも命令として行かざるをえなくなったヴァレンシュタインは、交換条件とばかりにキャゼルヌに対し大量の物資と人員を要求します。
(すくなくとも同盟軍的には)過剰とすら言える戦力を配備し、来襲するであろう帝国軍を圧倒することで原作の歴史を改変しようとしたわけです。
そして一方、大量の物資を要求されたキャゼルヌもまた、シトレの了承の下、ヴァレンシュタインの要求に応えてくれました。
少佐に昇進したばかり、それも亡命者であるヴァレンシュタインの立場では本来とても要求できるような物量ではないレベルの融通を、ヴァレンシュタインは通してもらったわけですね。
実際、物資を要求されたキャゼルヌは、様々な方面から苦情や嫌味を言われていたみたいですし(10話)。
ところがヴァレンシュタインは、このことに対してキャゼルヌやシトレに感謝するような素振りすら全く示さないばかりか、「こんな程度のことでは足りない」と言わんばかりの態度を貫き通す始末だったりするんですよね。
挙句の果てには、自分に物資を融通することを承認してくれたシトレ一派に対して、こんな疑心暗鬼なことを考えるありさま↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/15/
> 残念だが基地の安全は未だ確保されたわけではない。味方艦隊がヴァンフリート4=2に来ない。本当なら第五艦隊が来るはずだが、未だ来ない……。第五艦隊より帝国軍が先に来るようだと危険だ。いや、危険というより必敗、必死だな……。
>
> 原作では同盟軍第五艦隊がヴァンフリート4=2に最初に来た。第五艦隊司令官ビュコックの判断によるものだった。念のためにヤン・ウェンリーを第五艦隊に置いたが、失敗だったか……。原作どおりビュコックだけにしたほうが良かったか……。
>
> それとも
ヤンはあえて艦隊の移動を遅らせて帝国に俺を殺させる事を考えたか……。帝国軍が俺を殺した後に第五艦隊がその仇を撃つ。勝利も得られるし、目障りな俺も消せる……。有り得ないことではないな、俺がヤンを第五艦隊に送った事を利用してシトレあたりが考えたか……。
>
> ヤンは必要以上に犠牲を払う事を嫌うはずだ。そう思ったから第五艦隊に送ったが誤ったか……。信じべからざるものを信じた、そう言うことか……。慌てるな、此処まできたら第五艦隊が来る事を信じるしかないんだ。

……自分が融通してもらった物資や戦力の数々をすっかり忘れてしまっているとしか思えない発想ですよね、これって。
本気でシトレが、ヴァレンシュタインが考えているようなやり方で見殺しにしたいと考えるのであれば、そもそもヴァレンシュタインのために物資を融通するなんてことをするはずもないでしょう。
ヴァレンシュタインの要求など一切認めず、そのまま身ひとつでヴァレンシュタインをヴァンフリート4=2の補給基地に赴任させて、後は知らん顔を決め込んでいれば良かったわけですし。
第一、たかだかヴァレンシュタインひとりを殺すために基地を丸ごと見捨てるなんて、払うべきリスクが高すぎる上に壮大なコストパフォーマンスの浪費でしかありません。
基地が失われた時点で軍上層部に対する非難は避けられないのですし、それはシトレにとっても手痛いダメージとして返ってこざるをえないのですから。
ましてや、その前にヴァレンシュタインに大量の物資と戦力を送りしかもそれが全て失われたとなれば、「何故わざわざそんなことをしたんだ!」と更なる責任問題にまで発展してしまうことは必至です。
何しろ、ヴァレンシュタインの過剰な要求を認めたのはキャゼルヌであり、それを最終的に承認したのはシトレなのですから、当然火の粉も盛大に降りかからざるをえないわけで。
ヴァンフリートの補給基地に新規配備された大量の物資と戦力を見ただけでも、「今自分を見捨てることはシトレにとっても損失になる」という常識的な結論に、いとも簡単に思い至るはずでしょうに。
せっかく過大な物資や戦力を融通してもらったことも忘れてこんな被害妄想にふけっているのでは、ヴァレンシュタインは「忘恩の徒」「鶏のような記憶力の欠如」のそしりを免れないでしょう。

それでもあくまでヴァレンシュタインが「シトレは自分を抹殺したがっている」と考えるのであれば、本来何よりも最優先で警戒しなければならなかった人物がいます。
それは自身の監視を行っているバグダッシュとミハマ・サアヤです。
この2人は「シトレの承認の下で」ヴァレンシュタインの監視と報告を行っているわけですし、いざとなればすぐにでもヴァレンシュタインを暗殺することができる位置に【常時】いるのです。
この位置的な問題に加え、バグダッシュは原作でも救国軍事会議クーデター側の手先としてヤンを暗殺しようとした作中事実がありますし、ミハマ・サアヤはその彼の部下。
他にも原作には、用兵では不敗を誇ったヤンがあっさりと暗殺に倒れた作中事実や、ラインハルト&キルヒアイスがベーネミュンデ侯爵夫人の刺客によってしばしば生命の危機に晒された事例、さらにはブルース・アッシュビーが会戦の帰趨が決した直後に不可解な戦没を強いられた歴史などもあり、かつそれらの知識を当然ヴァレンシュタインは知っているのですから、それと自分の境遇を重ね合わせることくらい簡単に行えたはずです。
ヴァレンシュタインが抱え込んでいる諸々の原作知識から考えても、バグダッシュとミハマ・サアヤの2人は真っ先に警戒対象にならなければおかしいのです。
当時のバグダッシュとミハマ・サアヤが実際にどんなことを考えていたのかはこの際何ら問題ではなく、ヴァレンシュタインの立場から見てこの2人がどれだけ危険な位置にいるのかだけが問われるのですから。
そもそも「亡命編」におけるヴァレンシュタイン自身、第5次イゼルローン要塞攻防戦の最中に自分の生命を暗殺者に直接狙われた過去があったりするわけですし、「同じことを二度と繰り返させない」ためにも、自分の身辺に対する警戒心は本来過剰過ぎても良いくらい身についていて然るべきはずではありませんか。
戦場のドサクサに紛れてヴァレンシュタインを直接暗殺し「名誉の戦死」的な扱いにでもすれば、会戦の帰趨に関わりなくヴァレンシュタインを「効率良く使い潰す」こともはるかに容易となりますし、その方がコストパフォーマンスも払うべきリスクも大幅に安くて済みます。
ヴァレンシュタインの被害妄想的な思考パターンから言っても、不確実極まりないシトレやヤンの動向などよりも、むしろこちらの可能性にこそ思いを致さなければならなかったはずです。
アレだけ「自分が生き残る」ということに固執しているにもかかわらず、また暗殺者に狙われた過去があるにもかかわらず、自分の身辺に対する警戒心が能天気も極まれりなレベルで甘くかつ薄すぎると断じざるをえないですね。
原作知識も相変わらずロクに使いこなせていないですし、これでは宝の持ち腐れもいいところです。
それともまさか、「基地を丸ごと見捨てでもしない限り、偉大なる不死身の俺様を殺すことはできない」とでもヴァレンシュタインは考えていたりしていたのでしょうか?

まだまだ続きますが今回はここまで。
次回の考察でも、ヴァンフリート星域会戦におけるヴァレンシュタインの言動と思考を追跡します。

2012年3月の熊本県知事選挙で現職の蒲島郁夫が再選

2012年3月25日に行われた熊本県知事選挙で、現職の蒲島郁夫(65)が再選を果たしました。

http://megalodon.jp/2012-0326-0004-04/kumanichi.com/news/local/main/20120325006.shtml
>  任期満了に伴う知事選は25日投票、即日開票の結果、無所属現職の蒲島郁夫氏(65)が、無所属新人で共産党県委員長の久保山啓介氏(68)を大差で退け再選を決めた。多党相乗りの蒲島氏に、久保山氏は共産党公認を受けずに挑戦。政党対決色が薄まり、現職への信任投票的色合いが濃かったこともあり、投票率は過去最低を0・23ポイント下回る38・44%だった。
>
>  蒲島氏は熊本市水前寺公園の熊本テルサで、「(100年後の礎を築くなど)4つの約束を常に忘れず、決断し、スピード感を持って、目標を達成し、信頼される県政でありたい」と抱負を述べた。
>
>  今回は、現職不出馬を受け新人5人の混戦となった前回から一転。現職と新人の一騎打ちとなり、蒲島氏の実績評価と、少子高齢化の進展などを踏まえた郷土づくりの将来展望が問われた。
>
>  蒲島氏は、1期目の政策判断を強調し、(1)九州新幹線全線開業と政令指定都市誕生のチャンスを生かす(2)100年後の礎として道州制の州都を目指す(3)安心できる長寿社会、子育て環境を実現する(4)成長するアジアの活力を取り込む-の4本柱のマニフェスト(公約集)を提示。実現のため4年間で、国費を含め500億円を確保すると訴えた。
>
>  選挙戦で蒲島氏は「政党や団体と等距離を保つ」として自ら公認・推薦を要請しなかったが、前回に引き続き県議会最大会派の自民党と公明党が全面支援。前回対立候補を擁立した民主党や社民党も支援に回った。海外への農業研修経験者でつくる県国際農友会や個人後援会を母体に、県農業者政治連盟や連合熊本、県商工政治連盟など約80の団体も推す分厚い組織に乗って安定した戦いを展開した。
>
>  共産党と友好団体による選挙態勢で臨んだ久保山氏は現職批判を繰り返したが、及ばなかった。
>
>  当日有権者数は147万4343人。(亀井宏二)

2008年3月に行われた前回の熊本県知事選が実に5人もの立候補者による激戦だったことを考えると、今回の選挙は実にあっさりしたものではありましたね。
立候補者はたったの2人で現職と新人の一騎打ち、しかも新人側は政党の応援すらもロクにないという状況では、最初から勝負は見えているようなものですし。
九州新幹線全線開業が任期中に実現したというのもプラスに働いたことは疑いようもなく、まさに「安定の選挙戦」といったところでしょうか。

再選を果たした蒲島郁夫熊本県知事には、今後ともさらに熊本の発展に寄与してもらいたいところではありますが、さてどうなることやら。

映画「僕達急行 A列車で行こう」感想

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映画「僕達急行 A列車で行こう」観に行ってきました。
松山ケンイチと瑛太が演じる鉄道マニアの2人が、ふとしたきっかけから出会い意気投合し、仕事に恋愛に精一杯生きる様を描いたコメディ・ドラマ作品。
作品タイトルを見て、アートディンクの鉄道経営シミュレーションゲーム「A列車で行こう」シリーズを真っ先に連想したのは、多分私だけではないのではないかと(^^;;)。
かくいう私自身、最初に作品名を知った際には、ゲーム版「A列車で行こう」の実写映画化作品に違いないとついつい考えてしまったクチでしたし(^_^;;)。

この映画では、九州北部と東京近郊他を走る総計20路線80モデルもの列車が作中で登場します。
その最初のトップバッターを飾る鉄道は「わたらせ渓谷鐡道」。
その路線を走行している列車「わ89-315号」の車内で、一組の男女のカップルが向き合って座っていました。
列車の外の景色を見ながらイヤホンで音楽を聴くのに熱中している男性と、何かに耐えるようにじっとしている女性。
女性は男性に対し「座席のシートが硬い」と訴えるのですが、男性は全く聞こえていないのかイヤホンを外すことすらなく外の景色に夢中になっています。
そんな男性の態度に耐えかねたのか女性は怒り出してしまい、「次の駅で降りる」と席を立ちその場を離れてしまいます。
後を追うに追えない男性は、そこで黒人?2人と一緒にいた優男風の男性と目が合い、互いに何か感じるものがあったのか、2人はアイキャッチだけの会釈を交わします。
女性にフラれた男性は、鉄道風景を見ながら音楽を聴くことを趣味とする小町圭(松山ケンイチ)。
黒人と一緒にいた男性は、やや堅物で鉄道の列車そのものを好む小玉健太(瑛太)
同じ「鉄道オタク」でもその中身は若干異なる2人の、これが最初の出会いでした。

小町圭は、東京に本社を持つ大手不動産会社「のぞみ地所株式会社」に勤めるサラリーマン。
どちらかと言えば「イケメン」の部類に入る彼は、女性達にも相応に注目されていたりする人物です。
ある日、彼が居住していたマンションで水道管の構造的な問題が発覚し、全面的な立替工事が行われることが決定され、小町圭はマンションから退去を余儀なくされてしまいます。
しかたなく小町圭は新しい住居を探し始めるのですが、なかなか気に入った住居が見つかりません。
しかしそんな最中、彼は冒頭の「わたらせ渓谷鐡道」で会釈を交わした小玉健太と偶然にも再会することになります。
小玉健太は、町工場レベルの規模しかない有限会社コダマ鉄工所の2代目跡取りで、社長である父親・小玉哲夫と共に会社を切り盛りしていました。
同じ「鉄道オタク」ということで小玉健太と意気投合した小町圭は、コダマ鉄工所の寮を借りることとなったのです。
趣味が合うもの同士で鉄道絡みの会話を楽しみながら日々の生活を送る2人。
ところが小町圭は、会社の会議の中で「都心に高層ビルを建設し、都心を見下ろせる景観を客に提供する」という会社の方針に対し反対の声を上げたことから、会社の女性社長に目をつけられてしまいます。
「彼はどちらかと言えばベンチャー向きね」という、褒めているのか貶しているのか微妙な女性社長の評価と決定により、小町圭は福岡にある九州支社への転勤(という名の一般的には左遷)を命じられることになってしまうのでした。
とはいえ、元来が「鉄道オタク」である小町圭は、「九州の鉄道巡りができる」とむしろそのことを喜んですらいたのですが(苦笑)。
福岡のシーサイドももちの一角にある高層ビルの住居が与えられた小町圭は、九州支社の社員達と仲良くやりつつ、「鉄道オタク」としての鉄道めぐりを満喫することになるのですが……。

映画「僕達急行 A列車で行こう」に登場する名前は全て鉄道の特急の名称がつけられています。
主人公2人の苗字である小町・小玉、および会社名である「のぞみ地所」の「のぞみ」は明らかに新幹線のそれですし、他の登場人物もまた、苗字と名前のいずれかに全国各地の特急の名称が冠せられています。
物語後半に登場する九州地元企業「ソニックフーズ」も、元ネタは福岡-大分間を結ぶ日豊本線を走る特急の名称「ソニックにちりん」だったりしますし。
また作中では、いかにも「鉄道オタク」的な会話が盛んに繰り広げられています。
主人公2人がコダマ鉄工所で働く外国人とキャッチボールをしている場面では、ボールを投げながら列車の速度についてのウンチクが披露されていたりしていますし、物語後半では、後でソニックフーズの社長・筑後雅也と判明する鉄道オタクな人物が、どう見ても鉄道に興味なさげな付き人の女性2人に「スイッチバック」についての解説を行っている描写があったりします。
久大本線の豊後森駅にある「豊後森機関庫」では、主人公2人が筑後雅也と出会い意気投合する様が描かれていたりしますし。
作中の描写のあちこちでも様々な列車が風景の一部として走っていてその存在をアピールしまくっており、「鉄道オタク」の方々にとってはこれだけでも一見の価値があるのではないかと。

ちなみに私は生まれてこの方一貫して九州在住なので、作中で走っていた九州北部の列車には見覚えのあるものが多数ありましたし、いくつかの列車には実際に乗ったこともあったりします。
作中に登場しているもので私が実際に乗ったことのある路線は鹿児島本線・日豊本線・福北ゆたか線の3つで、列車はソニック(日豊本線)・813系100番台(福北ゆたか線)ですね。
鹿児島本線の列車で作中に登場したものについては、見たこと自体は何度もあるのですが、不思議と乗ったことは一度もなかったですね。
一方で、元々熊本出身の人間としては、熊本-大分別府間を結ぶ豊肥本線が出てこなかったのが少々惜しいところではありました。
作中でも言及され説明が行われていた「スイッチバック」が存在する全国的にも珍しい路線なので、ひょっとすると出てくるのではないかと期待していたのですが。

物語に目を向けてみると、主人公2人が「鉄道オタク」という趣味を持っていることが、仕事と恋愛で見事に正反対の結果をもたらしているような感がありましたね。
仕事面では、「のぞみ地所」の九州支社が長年懸案として抱え込んでいたソニックフーズとの交渉が、主人公2人とソニックフーズ社長が同じ趣味で意気投合したことにより前進を見せ、結果的に懸案を解消することに成功しました。
ところが恋愛面では、主人公2人が鉄道にばかり熱中する様を相方の女性が戸惑う様が描かれていますし、特に小町圭の場合はそれが原因で相方の女性にフラれたようなものでした。
ああいうのを見ていると、恋愛や夫婦生活などでは「相手の趣味を理解し許容する」という要素は結構重要なものなのだなぁ、とついつい考えさせられてしまいますね。
ちなみにこのエピソードを見ていて、私はかつて2chの生活板でネタにされていたという以下の話を思い出していました↓

【ストレス】家族が「物を捨てられない病」3【ジレンマ】
ttp://life7.2ch.net/test/read.cgi/kankon/1128500852/802-
> 802 名前:おさかなくわえた名無しさん 投稿日:2006/03/10(金) 17:32:24 ID:s2RHsW2o
> 上にコレクションについての話がありましたけど
>
私は夫のコレクションを捨ててしまって後悔した立場でした
>
鉄道模型でしたけど
>
> かなり古い模型がまさに大量(線路も敷いてて一部屋使っていた)という感じでした
> 結婚2年目ぐらいから
「こんなにあるんだから売り払ってよ」と夫に言い続けたのですが
>
毎回全然行動してくれずに言葉を濁す夫にキレてしまい
>
留守中に業者を呼んで引き取ってもらえるものは引き取ってもらいました
>
> 帰ってきた夫は「売り払ったお金は好きにしていい」「今まで迷惑かけててごめん」と謝ってくれました
> 残っていた模型も全部処分してくれたのですごく嬉しかったです
>
> でも
その後夫は蔵書をはじめ自分のもの全てを捨て始めてしまいました
> 会社で着るスーツとワイシャツや下着以外は服すらまともに持たなくなり
> 今では夫のものは全部含めても衣装ケース二つに納まるだけになってしまって
>
> あまりにも行きすぎていて心配になり色々なものを買っていいと言うのですが
>
夫は服などの消耗品以外絶対に買わなくなってしまい
>
かえって私が苦しくなってしまいました
>
> これだけ夫のものがないと夫がふらっといなくなってしまいそうですごく恐いのです
> こういう場合ってどうしたらいいんでしょう

> 828 名前:802 投稿日:2006/03/11(土) 12:21:02 ID:ImOgEUVz
> 皆さんありがとうございます
>
> 今朝出勤前の夫と話をしました
> 謝ろうとしたのですが
> 「君の気持ちに気づけなかった僕が悪いんだから」
> という答えしか返ってこなく謝らせてもらえませんでした
>
> 取り戻すか新しいのを買おうとも言ったのですが
> 「もういいんだ」を繰り返すばかり
>
> 考えてみれば
夫のコレクションは結婚以来ほとんど増えてません
> 昔からのものばかりだったのでしょう
> 夫の部屋の中だけでしたし掃除もしていました
> (共働きのため家の掃除は殆ど夫がしています)
>
> ただ
新婚の家に既に夫のコレクションが沢山あったので
>
私は結構苛ついていたんだと思います
> 別に部屋に籠っているというわけでもなく
> 二人で映画を見たりご飯を作ったりしている時間の方が遥かに長かったのに
> なぜか私は苛ついていました
>
> 本も読まなくなってしまいました
> 私が見ているテレビを後ろからボーと見ているだけ
>
> 謝らせてもくれないぐらい傷つけてしまったんだと思います

夫と妻との間でそれぞれの趣味に対する理解というものがないと、こういう惨劇が実際に起きかねないわけで、こういうのを見ていると、作中の小町圭も「今の時点で別れることになって却って良かったじゃないの」という感想すら出てきたりもするんですよね(苦笑)。
あの女性はまさに、小町圭の「鉄道オタク」な趣味を理解するどころか反発すらしていたわけですし。
あの主人公2人の場合、「自身も鉄道オタクである」という女性を選んだ方が後々のことを考えると良いのではないか、とついつい考えてしまいましたね(^^;;)。

物語の雰囲気は全体的にほのぼのとしていて、御都合主義的な展開はあるものの安心して楽しめる構成となっています。
鉄道オタクな方々や、ほのぼの系のストーリーを楽しみたい方向けの作品と言えるでしょうね。

田中芳樹のサイン会が大阪で開催

数年ぶりに、田中芳樹のサイン会が行われるみたいですね。
何でも、銀英伝舞台版の大阪公演と「アルスラーン戦記」の再販を記念してのものなのだとか。

http://www.tsogen.co.jp/news/2012/03/12032318.html?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter
> 『銀河英雄伝説』舞台化と『王都炎上 アルスラーン戦記1』(光文社文庫)の発売を記念しまして田中芳樹先生のお話し会&サイン会を開催いたします。
>
> ■『銀河英雄伝説』舞台化 &『王都炎上 アルスラーン戦記1』刊行記念
> 田中芳樹先生 お話し会&サイン会
>
日時:2012年4月29日(日)10:30〜
>
場所:阪急グランドビル26階 会議室番号8・10
> お問い合わせ:紀伊國屋書店梅田本店 TEL:06-6372-5821(10:00〜22:00)
>
> 対象商品:『銀河英雄伝説』全10巻
『銀河英雄伝説 外伝』全5巻(以上、創元SF文庫)
> 『王都炎上 アルスラーン戦記1』
(光文社文庫)
> ※当日イベント会場にて書籍を購入されたお客様には、もう1冊のみサインをお入れします。イベント会場にて購入された書籍には『銀河英雄伝説』特製ポストカードをお付けします。(1冊につき1枚)
>
> 参加方法:紀伊國屋書店梅田本店にて、『銀河英雄伝説』をお買い上げのお客様、もしくは4/12発売の『王都炎上 アルスラーン戦記1』をご予約のお客様先着80名様に整理券を配布いたします。
> お電話でのご予約も受け付けております。整理券はお一人様1枚までとさせて頂きます。

しかしまあ、相も変わらずツッコミどころが多々ある作品情報ですねぇ(苦笑)。
銀英伝外伝は全5巻として【公式に】告知され、アルスラーン戦記はまたしても再販ときているのですから(苦笑)。
銀英伝外伝については、他ならぬ田中芳樹自身が非公式ながら「もう書けない」発言を繰り出していますし、もう書く気は全くないのでしょうけど、それならそれで何故そのことを【公式に】宣言しないのか、つくづく理解に苦しむものがあります。
もう全5巻と公示されてしまっているわけですし、今更何の障害もないでしょうに。
読者だって、ここまで間が空いてしまえば、いっそ続巻凍結を発表してもらった方が諦めもつこうというものです。
続巻を出さないなら出さないで、作家としてのケジメくらい自分でつけるべきなのではないのですかねぇ(-_-;;)。
ましてや、徳間ノベルズ版の銀英伝10巻であんなあとがきを書いていたはずの田中芳樹ならなおのこと。

あと、アルスラーン戦記に限ったことではないのでしょうが、「らいとすたっふ」も出版社も本当に田中作品を再販しまくりますね。
この出版不況ですし、カネになるものはとにかく利用しまくってカネを捻出しなければならないのでしょうが、アレだけ政治家や企業のカネ儲け主義を罵りまくり、他者に「貧乏のススメ」なるものまで持ち出してお説教しておきながら、田中芳樹もよくまあ「らいとすたっふ」や出版社のアゴキなカネ儲け至上主義を肯定できるものです。
今回光文社文庫で再販されるアルスラーン戦記も、近い将来に今度は電子書籍化されてまた……という流れになるのは既に目に見えていますし。
まあ、自分の作品をポルノ以上に悪い噂が絶えないパチンコに売り飛ばした前科を持つ田中芳樹的には、そんな程度のことに今更罪悪感を覚えるようなことも既になくなっているのでしょうけど。
自身がこういう惨状であっても、今度の薬師寺シリーズ新刊では相変わらず政治家や企業のカネ儲け至上主義を罵りまくったりするのでしょうかねぇ(苦笑)。
東京電力や橋下徹大阪元府知事&現大阪市長なんて、確実にネタになりそうではあるのですが(爆)。

田中芳樹が愛読する「日刊ゲンダイ」

社長氏のTwitterアカウントで面白ツイート発見↓

https://twitter.com/adachi_hiro/status/182722352218513408
田中芳樹さんは、笑えるネタを集めるため、と言って「日刊ゲンダイ」を愛読してる。一度、奥さんがゲンダイと間違えて「夕刊フジ」を買ったことがあって。たいして違わないじゃない、と言った奥さんに田中さんは「君はゲンダイへの愛が足りない」、と。いやいや、ふつうは愛、ないから。>

田中芳樹が「日刊ゲンダイ」を愛読しているって初めて聞きましたよ、私は。
これまでの著書で披露されてきた田中芳樹の思想傾向から考えれば、笑いのネタにしているのは「日刊ゲンダイ」の記事で槍玉に挙げられている政治家や企業などであって、間違っても「日刊ゲンダイ」の記事そのものではないのでしょうけど。
ちなみに「日刊ゲンダイ」といえば、以下のような有名なネタが掲載されたこともあったりするのですが↓

日刊ゲンダイ 2006年9月13日付記事
> 人前でブーッとやらかす恐怖におびえているサラリーマンが急増しているという。
> お腹の中のガスの発生を抑えるオナラ解消薬も売れている。
おなら恐怖症が増えているのはなぜか。まずストレス。緊張すると、唾液と一緒に空気をのみ込み、その一部が腸にたまる。便秘にもなりやすくなり、ますますガスがたまる……ああ、これも小泉失政のツケか――。

「おなら恐怖症の増大」から「小泉失政」へと話の流れを無視してでも強引に繋げるような記事を掲載するような新聞を、田中芳樹は愛読しているわけですね(爆)。
田中芳樹ががなり立てる社会評論も「日刊ゲンダイ」と似たりよったりなレベルですし、やはりシンパシーはそれなりにあるのでしょうねぇ(苦笑)。
次回の薬師寺シリーズ新刊でも、やはり「日刊ゲンダイ」を元ネタにした社会評論が盛大に開陳されたりするのでしょうか?

あと、社長氏のツイートでは「奥さん」という単語が登場していますが、実は私が知っている限り、Web上で社長氏が「田中芳樹の奥さん」について言及したのは今回が初めてだったりします。
何しろ21世紀に入って以降、「田中芳樹の奥さん」という存在は、田中芳樹サイドから「最初からいなかった」かのごとく扱われているのですからねぇ(苦笑)。
ブログ記事だけでなく社長氏の同人本を読んでみても、「田中芳樹の奥さん」に対しては一言たりとも言及された形跡がなく、それどころか今現在の田中芳樹は一人暮らしをしているとまで明言されているわけですし。
まあ「田中芳樹の奥さん」は過去の回想話として持ち出されただけで、今現在の情報が含まれているわけではないのですが。
以前は幾度となく話に出てきた「田中芳樹の奥さん」が、何故21世紀以降はここまで言及されなくなったのかについては、真相が公表されれば十中八九、ごくありふれた他愛もない話でしかないのでしょうが、田中芳樹サイドがここまで何も言及しないことが逆に興味をそそるんですよね。
下手に秘密にすれば、たとえ何ら後ろ暗い所業ではないことであっても「秘密にすること自体」によって結果的に自分の弱みになってしまう、といった主旨のことをアルスラーン戦記8巻で作中キャラクターに語らせていた田中芳樹が、自分の身内のこととなると途端に無為無用な秘密を抱えようとする辺りが何とも笑えてならないところなのですが。
別に発表しても何ら問題ないことだろうに、何故そこまで田中芳樹サイドは「奥さん」のことについて言及を避けようとするのかなぁ、と。

銀英伝舞台版公式サイト更新&田中芳樹トークショー開催

銀英伝舞台版公式サイトで、第二章「自由惑星同盟編」で登場人物を演じるキャストが新たに公開されました。
今回公開されたキャストが演じるキャラクターは、ジョアン・レベロとコーネリア・ウィンザー。

銀英伝舞台版公式サイト
http://www.gineiden.jp/
第二章 自由惑星同盟編 トップページ
http://www.gineiden.jp/doumei/
第二章 自由惑星同盟編 キャストページ(1ページ目)
http://www.gineiden.jp/doumei/cast.html
第二章 自由惑星同盟編 キャストページ(2ページ目)
http://www.gineiden.jp/doumei/cast2.html

キャスト内容は以下の通り↓

ファイル 572-1.jpg
ファイル 572-2.jpg
ファイル 572-3.jpg

あと、紹介されているキャスト毎に公式サイト&ブログのURLリンクが貼られていますね。
以前はなかったので、後付で追加したのでしょうけど。

しかしコーネリア・ウィンザー役って、何故2人が演じることになったのでしょうか?
タイムスケジュールが云々と述べているところから見ると、たとえば14日はキャストAが、15日はキャストBが演じるとか、そういった形になるのでしょうけど。
あるいは東京公演と大阪公演でキャストが交代するとか。
キャスト側の都合なのでしょうけど、何とも変な配置をするものですね。

あと、銀英伝舞台版に絡み、2012年3月24日~4月4日にかけてニコニコ本社で開催される銀河英雄伝説カフェの最終日に、田中芳樹がトークショーに登場するそうです。

銀河英雄伝説カフェ
http://www.gineiden.jp/sp_cafe.html
ニコニコインフォ
http://blog.nicovideo.jp/niconews/2012/03/030813.html

熊本在住の私には関係ないかと思っていたら、トークショーの前半はニコニコ生放送で配信されるのだとか。
まあちょっとしたネタで見てみるのも良いかもしれませんね。

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