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2012年03月11日の記事は以下のとおりです。

映画「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」感想

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映画「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」観に行ってきました。
アーサー・コナン・ドイル原作の同名小説を原作とする、ロバート・ダウニー・Jrとジュード・ロウの2人が主演のミステリー・アクションコメディ映画「シャーロック・ホームズ」の続編作品。
その前作「シャーロック・ホームズ」は、2012年3月18日にテレビ朝日系列の日曜洋画劇場で放映される予定なのだとか。
私は公開初日の今作観賞にこだわったのでレンタルDVDで前作を観ることにしたのですが、今作を観に行かれる予定だけど前作をまだ観ていないという方は、そちらを観賞してから映画館へ行くのも一手なのではないかと。

今作のラスボスは、前作でも一応は登場していたものの、配役が公開されず全体像すら描写されることのなかったジェームズ・モリアーティ教授。
前作から1年後が舞台となる今作では、そのモリアーティの暗躍による、無政府主義者の犯行に見せかけた連続爆破事件がヨーロッパの各地で相次いでいました。
そして、これまた前作同様にモリアーティのパシリ的な役割を担わされ、誰かに何かを渡そうとしているアイリーン・アドラーに、主人公シャーロック・ホームズが接近するところから今作の物語は開始されます。
アイリーンに対し、怪しい男が3人ほどアイリーンを尾行していると忠告するホームズ。
2人は狭い路地に入って尾行を撒いたかに思われたのですが、前方から出てきたひとりの男に道を塞がれることに。
実は怪しい男の数は総計4人で、かつ男達はアイリーンを尾行ではなく護衛するべく距離を置いて付随していたのでした。
護衛4人にホームズの相手をするよう命じ、その場を離れてしまうアイリーン。
結果、ホームズは大の男4人を相手に格闘戦を繰り広げる羽目に。
しかし、前作でも見せていた脳内シミュレーションを駆使したアクションで、ホームズは4人の男を撃退することに成功します。
一方、ホームズと別れたアイリーンは、とあるオークション会場でホフマンスタールという高名な医師に出会い、彼から手紙を受け取るのと引き換えに小包を渡します。
しかしそこへ、4人の男を撃退したホームズが登場、アイリーンから手紙を奪い取ると共に、その場で小包を開け中身が爆弾であることを暴きます。
ホームズはただちにホフマンスタールとアイリーンを含めたオークション会場の人間を逃がすと共に、オークション会場で売られていた巨大な棺?に爆弾を放り込んでフタをすることで爆弾を処理することに成功するのでした。
ところが、その後ホフマンスタールは暗殺されてしまい、アイリーンもまた、モリアーティとの打ち合わせの際に毒を盛られ殺されてしまうのでした。

それから暫く経った頃、ホームズが居住しているベイカー街のアパート?に、ホームズの相棒であるジョン・ワトソン医師が訪ねてきます。
前作でも自室で奇矯な実験を繰り広げまくっていたホームズでしたが、今回はさらに自室の入り口付近をジャングルに変えてしまった上、部屋内の壁と同化してワトソンにオモチャの矢を射掛けるという奇行を見せつけています(笑)。
実はこのホームズの行動はラストの伏線にもなるのですが、そのホームズの奇行にすっかり慣れ切っているワトソンは、アパートの管理人?であるハドソン夫人をなだめすかしつつ、ホームズの話を聞くのでした。
そして、前作で恋人となっていたメアリーとの結婚式を翌日に控えているワトソンは、独身最後の夜を楽しむべく、ホームズと共にとあるクラブへと向かうことになるのですが……。

映画「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」を観賞していて少し驚いたのは、前作でヒロインを演じたアイリーン・アドラーの、序盤という早い段階でのあっさりとした退場ですね。
前作におけるアイリーンは、ルパン三世でいうところの峰不二子的ポジションなキャラクターでしたから、もう少ししぶとく生き残るのではないかと考えていたのですが。
アイリーンに代わって今作のヒロインとなったマダム・シム・ヘロンは、アイリーンで見られたようなホームズとの人間関係的な絡みがほとんどなかったこともあり、いかにも「ぽっと出」なイメージが拭えませんでしたし。
演出的には、今作でも引き続きアイリーンを活躍させておいた方が良かったのではないかなぁ、とは正直思わなくもなかったですね。
逆に、前作では顔見せ程度の出番しかなかったワトソンの恋人(序盤で結婚してワトソン夫人となる)メアリーは、前作よりもそこそこに多い出番と活躍の場が提供されていました。
まあ彼女も、新婚旅行へ向かう列車で生命を狙われたり、ホームズによって川に突き落とされたり(ホームズの計らいですぐに助けは来ましたが)と散々な目に遭ってはいるのですが(苦笑)。

さて、原作でも「シャーロック・ホームズ最大の敵」として描かれているジェームズ・モリアーティ教授との対決ですが、全体的にホームズの方がモリアーティ教授に押されている感が否めなかったですね。
推理や頭脳戦では確かにホームズの方がモリアーティ教授を上回ってはいるのですが、今回のシリーズでメインとなっているアクション面では明らかに遅れを取っている感がありありでした。
特にドイツの軍需工場に潜入した際のホームズは、モリアーティ教授に一度囚われの身となってしまう上、逃げる際にも銃弾を受けて呼吸停止という事態にまで至っていますし。
ワトソンの機転と治療がなかったらホームズが死んでいたことは確実で、いかにホームズでも単独ではモリアーティ教授に勝てないことが明示されていました。
ラストの対決でも、この時肩を負傷していたことが仇となって、半ば心中同然の選択肢しかホームズは取れなかったわけです。
前作でもそうでしたけど、どうにも今回の「シャーロック・ホームズ」シリーズでは「短気で考え無しの無茶な行動に出るワトソンの活躍あってこそのホームズ」という構図がかなり強く出ていますね。
ホームズが如何にその優れた推理力を発揮しようと、死んでしまっては全く意味がないわけで、その辺りでホームズを過度に超人扱いせずバランスを取ってはいるのでしょうけど。
ホームズとモリアーティ教授の最終決戦も、脳内シミュレーション以外はずいぶんとあっさりとした決着でしたし、いくらメインに持ってきていても所詮「シャーロック・ホームズ」シリーズはアクション映画ではありえないのだなぁ、と。
まああの2人がスパイアクション映画クラスの派手なアクションを延々と繰り広げていたりしたら、むしろその方が変ではあるのですが(笑)。

ラストの「THE END」の最後に「?」を付ける終わり方は如何にもロバート・ダウニー・Jr演じるホームズらしい悪戯ではありましたね。
あの終わり方だとまた続編が製作されることになりそうではあるのですが、もし続編が製作されるとしたら、今度の敵は果たして一体誰になるのやら。
前作のラストは明確にモリアーティ教授が次回のラスボスになるという引きでしたが。
ホームズと同じく死体が見つかっていないということでモリアーティ教授の復活&再登場となるのか、それとも「ルパン対ホームズ」辺りのエピソードでも流用してルパン(もちろん三世ではなく一世の方)を出してくるのか、はたまた原作にも全く登場していない未知の敵になるのか……。
作品自体は結構面白く見応えのあるシリーズではあるので、さらなる続編の構想があるのなら是非とも作ってもらいたいところではあるのですけどね。

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