フジテレビの「海猿」シリーズはもう出ないという話
「海猿」シリーズの原作者である佐藤秀峰が、同作品のテレビドラマや映画の制作元であるフジテレビに対し、今後はオリジナルも含めた続編制作の許可や新規取引を認めない旨をTwitter上などで発表しています。
その背景には、フジテレビから作者に対するアポなし突撃取材の強行や、契約書に基づかない「海猿」作品関連書籍の無断販売などがあったのだそうで↓
http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20121027-1038278.html
> 「海猿」「ブラックジャックによろしく」などの漫画家佐藤秀峰氏が26日、ツイッターでフジテレビへの怒りを表明した。
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> 以前、同局のニュース番組がアポイントなく佐藤氏の事務所を突撃取材したほか、大ヒット映画「海猿」の関連書籍が契約書なしに販売されていたことも暴露した。佐藤氏は「フジテレビさんは信頼に値しない企業であると判断したため、今後は一切新規の取引はしないことにしました。なので、例えば映画『海猿』の続編などは絶対にありません」とツイートした。
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> この日、東京・台場の同局で行われた定例会見で、映画事業を担当する亀山千広常務は、突撃取材の件について「ご迷惑をおかけしたのは事実です。おわびし、収束したと思っています」とコメントした。しかし、契約書なしに書籍を販売した件に対しての佐藤氏のツイートは把握しておらず、同局広報部は会見後に「劇場収入の配分などを計算する際に契約書を再確認した際に発覚しました。佐藤先生に謝罪し、経緯をご説明して、先生のご指示に従って処理すべく社内調整を進めていた最中です」と説明した。
カネに目が眩んでずいぶんとまあ自業自得なバカな行為をやらかしたものですね、フジテレビは。
「海猿」シリーズは、視聴率も興行収益も充分に期待できるフジテレビの稼ぎ頭のひとつでもあったでしょうに、目先のカネのために長期的な利益を棒に振るとは。
しかも、こんな形で今後「海猿」シリーズの続編が途絶えてしまうことになるというのですから、エンターテイメント作品の終わり方としては無様もいいところではありませんか。
これならば、シリーズ4作目映画の「ブレイブハーツ 海猿」の時点でさっさと「シリーズ完結編」と謳っていた方が、まだ体裁を整えることも可能だったのではないのかと。
まあ制作側にしてみれば、3作目映画「ラストメッセージ 海猿」で「シリーズ完結編」と銘打ったにもかかわらず続編を作った問題や、今後のカネ蔓の確保に配慮した措置ではあったのでしょうけど。
元々映画3作目の時点で完結の予定なのに4作目が出たという経緯があるにせよ、「海猿」の続編制作停止および原作者・佐藤秀峰との新規取引停止は、フジテレビにとっても決して小さくない打撃ではあったことでしょうね。
「海猿」シリーズは、邦画の興行収益ランキングで常にトップクラスをキープしている大ヒット作なのですし。
韓流問題もそうですが、最近のフジテレビには不祥事が少なくないですね。
ここ最近の傍迷惑な迷走ぶりを、フジテレビは一体いつになったら収束させることができるのでしょうか?