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2013年01月07日の記事は以下のとおりです。

映画「ゴーストライダー」感想(DVD観賞)

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映画「ゴーストライダー」をレンタルDVDで観賞しました。
日本では2007年に公開されたアメリカ映画で、マーベル・コミックの同名マンガを原作とする、ニコラス・ケイジ主演のホラー・アクション作品です。
2013年2月8日には続編「ゴーストライダー2」が日本でも劇場公開される予定で、映画「96時間」と同じく今作もまたこれまで全くの未観賞していなかったため、事前の予習も兼ねて今回の観賞ということになりました。
映画「ゴーストライダー2」は熊本でも劇場公開されるとのことで、私も当然のごとく映画館にて観賞する予定です。

物語は、ゴーストライダーのそもそもの成り立ちから語られます。
ゴーストライダーは地上をさまよう呪われた存在で、悪魔と契約を結び、その悪魔の命令に基づいて悪人達の魂を駆逐することを生業としていました。
しかし、今から150年ほど前、悪魔との契約に基づいて1000人分もの邪悪な魂を捕えるべく、ひとりのゴーストライダーがサン・ヴェンガンザという村に向かった際に異変が発生します。
そのゴーストライダーは契約通りに1000人分の邪悪な魂を捕えたものの、契約主である悪魔にその魂を渡すことなく、悪魔の元から逃げ去り、何処かへ姿を消してしまったのでした。

舞台は切り替わり、アメリカの移動遊園地?が映し出されます。
その一角ではサーカスが開催されており、モーターサイクルスタントショーが好評を博していました。
今作の主人公で当時17歳だったジョニー・ブレイズは、父親のバートンと共にそのモーターサイクルショーの一翼を担っていました。
彼は、同じ年のロクサーヌ・シンプソンと恋仲の関係にあったのですが、彼女が両親の干渉で別の街に引っ越さなければならなくなったことを知り、自分の家族も生活も捨てて駆け落ちしようと言い出します。
ロクサーヌもそれを受け入れ、明日の正午に落ち合うことを約束するのでした。
その日の夜、父親との最後の別れのつもりで父親の部屋に入ったジョニーは、ふとしたきっかけから、以前から体調が思わしくなかった父親のバートンが末期癌にあることを知ることになります。
そのことにショックを受けつつも黙々とバイクの整備に明け暮れるジョニーの前に、一人の怪しげな男が姿を現します。
男は何故か父親バートンの容態のことを知っており、ジョニーに対し「彼を治すことが出来たら私と契約をしないか?」と申し出てきます。
その申し出を受けたジョニーが、男が差し出した契約書に誤って血を垂らしてしまうと、男は満足気に頷くのでした。
翌日の朝、男の言う通りに末期癌から完全な健康体となったバートン。
ところがバートンは、その日のモーターサイクルショーで事故に遭い、そのまま帰らぬ人となってしまったのでした。
バートンは明らかに謎の男によって殺されたのですが、男は「癌は直してやったぞ」とジョニーに契約を迫ります。
そして男は、ジョニーに「お前が必要になったら連れに来る」と言い放つと、ジョニーの身体に触れて何かを埋め込み、「お前は私のものだ」という言葉と共にその場を後にするのでした。
一方、昨日のジョニーとの約束を守るべく待ち合わせの場所にいたロクサーヌ。
しかし、父親の死と謎の男の言葉によってボロボロにされたジョニーは、待ち合わせの場所には来たものの、ロクサーヌを一瞥しただけですぐにその場を後にしてしまうのでした。

それから13年後。
ジョニー・ブレイズは、バイクを使った危険なスタントショーに挑んでいました。
車が一列に並んでいる中をバイクでジャンプするスタントショーを披露し、車の列を飛び越えることには成功するものの、彼は着地に失敗して頭を強打してしまいます。
普通ならば間違いなく死んでいるはずの衝撃だったはずですが、しかし悪魔と契約を交わしたジョニーは普通に会話すらできるほどにピンピンしていました。
仕事仲間達はジョニーの不死身ぶりに当然のごとく不審を抱くのですが、ジョニーは曖昧に誤魔化す日々を送っていたのでした。
そんな中、ジョニーの次なる仕事場であるテキサスの大地に、火の雨と共に白い顔の男が降り立つのでした。
白い顔の男は近くの酒場へと向かい、そこで殺戮の限りを尽くすのですが……。

映画「ゴーストライダー」に登場するダークヒーロー・ゴーストライダーは、その不死性が一番の武器と言えますね。
何しろ、序盤のスタントショーで即死級の事故で頭を強打してもピンピンしていたり、銃弾を大量に浴びせられたり、水の中で長時間潜らされたりしても平然としていたりするのですから。
逆に本当の意味での「武器」、特にゴーストライダー最強の武器とされる「贖罪の目(ペナンス・ステア)」については、その強さがどうにも見た目的に分かりにくいところがあります。
「贖罪の目(ペナンス・ステア)」は、ターゲットに自分の目を見つめさせることで、ターゲットが犯した罪と他人に与えた苦痛をターゲット自身に返すというものなのですが、対悪魔戦ではまるで効果がない上、作中でも「相手を死に至らしめる」以外の効果がまるで垣間見られないときているのですから。
ラスボス戦では確かに「贖罪の目」が最終的な決め技になってはいるものの、ラスボスがサン・ヴェンガンザの契約書を使って人間の魂をその体内に取り込むという行為をやらなければ、全く使い物にならなかったのですし。
あのラスボス、対ゴーストライダー戦を想定するのであれば、むしろサン・ヴェンガンザの契約書なんて使わない方が良かったのではないでしょうかねぇ(苦笑)。
使った後の方が却って弱体化しているようにすら見えましたし(爆)。

ゴーストライダーの武器としては、「贖罪の目」よりも「地獄の炎(ヘルファイア)」の方が見た目的にも効果が分かりやすく、また対悪魔戦でも有効な分、「贖罪の目」よりも使い勝手が良いようにすら見えるくらいです。
この辺り、ゴーストライダーは武器の強さの設定が根底からミスっているようにしか見えないところなのですが(^_^;;)。

また一方で、ジョニー・ブレイズがゴーストライダーとして活動できるのが「日の光に当たらない場所」だけしかない、というのは大きな弱点ですね。
ゴーストライダーが日の光に当たってしまうと、彼は人間に戻ってしまい、ゴーストライダーが使える全ての武器が使えなくなってしまいます。
これは「ゴーストライダー」という作品内でならともかく、映画「アベンジャーズ」の続編作品辺りにでも出演し、他のヒーロー達と共に巨大な悪を打ち倒すという展開に際しては、致命傷としか言いようのない弱点となってしまうのではないでしょうか?
彼も一応は「アベンジャーズ」の面々と同じくマーベル・コミック・ヒーローの一員なのですし、今作では出ていなかったものの、続編映画で「S.H.I.E.L.D.」の面々とご対面などという展開だって全くありえないわけではないでしょうから。
まあ、Wikipediaで見る限りでは、ゴーストライダーは「アベンジャーズ」には参加していないようではあるのですが。
ただ、これについては「アベンジャーズ」の続編が如何なる設定と展開になるのかにもよるでしょうし、映画の製作・配給会社の都合による「大人の事情」が左右もするのではないかと。
興行的な理由から原作の設定を変更し、ゴーストライダーが「アベンジャーズ」に参加するという可能性も全くないわけではないでしょうし。
スパイダーマンが映画製作会社の権利問題などから「アベンジャーズ」に出演できないなどの問題もありますから、映画会社の権利関係も大いに絡む問題ではあるのでしょうけど。
まあこの辺については、続編映画を見れば分かることではありますね。

あと、物語終盤でジョニー・ブレイズに「ゴーストライダーの呪い」をかけたメフィストが「お前は任務を果たしたから呪いを解く」と明言した際、それを拒否したジョニー・ブレイズの行動は正直疑問な点が多いですね。
彼は「ゴーストライダーの呪い」がひとりにしかかけられないという前提でメフィストの意思に逆らったわけなのですが、実はメフィストがゴーストライダーを複数人作れるであろう事実が作中ではっきりと明示されているんですよね。
かつてサン・ヴェンガンザの村を襲撃し、メフィストに初めて逆らったカーター・スレイドとジョニー・ブレイズの2人が、共にゴーストライダーとなって2人一緒に荒野を疾走する描写があるのですから。
これから分かるのは、別にメフィストはひとりしかゴーストライダーが作れないわけではない、という事実です。
さすがに何百人単位では無理があるにしても、複数人程度であれば充分に作れるし、ひとりいればメフィストの手駒としては充分に働かせられるわけです。
つまり、メフィストが他者に「ゴーストライダーの呪い」をかけるのを防ぐ目的からジョニー・ブレイズがゴーストライダーに留まり続けるという行動は、実は無意味もいいところだということです。
もちろん、ゴーストライダーとしての力自体は、対メフィスト用の決戦兵器としてはそれなりに有効に機能もするのでしょうけど。
あの場面におけるジョニー・ブレイズの選択肢としては、普通に「ゴーストライダーの呪い」を解除されてロクサーヌと幸せに生活する、という展開でも問題はなさそうに思えてならなかったのですけどね。
まあジョニー・ブレイズ的には、メフィストは父親を殺した仇でもあるわけですから、そこで妥協することなど到底できなかったのかもしれないのですが。

作品の雰囲気としては、同じニコラス・ケイジ主演の映画「ドライブ・アングリー」に近いものがありますね。
アレも地獄が登場したり主人公が不死身だったりと、複数の共通項が色々とあったりしますし。
続編の「ゴーストライダー2」もニコラス・ケイジ主演のようで、今から続編映画が楽しみな限りではありますね。

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