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2013年02月01日の記事は以下のとおりです。

2012年における邦画の年間興行収益

日本映画製作者連盟が発表した2012年の全国映画概況によると、邦画の興行収益が2000年以降最高の額となる約1282億円を記録したとのことです。
しかも邦画の興行収益については、5年連続で洋画のそれを大きく上回ったのだそうで↓

http://megalodon.jp/2013-0201-1846-23/sankei.jp.msn.com/entertainments/news/130130/ent13013016270010-n1.htm
>  日本映画製作者連盟(映連)は30日、2012年の全国映画概況を発表した。邦画の興行収入(興収)は前年比28.8%増の約1282億円を記録し、興収ベースで発表を始めた2000年以降で最高となった。
>  
>  洋画と合わせた興収総額は約1952億円で、7.7%増。
興収総額のうち、邦画が占める比率は65.7%で、5年連続で洋画を上回った。
>  
>  作品別では邦画1位の「BRAVE HEARTS 海猿」(73億3千万円)をはじめ、50億円を超える作品が5本。うち洋画は「ミッション・インポッシブル ゴースト・プロトコル」(53億8千万円)のみだった。
>  
>  公開本数は昨年から184本増えて983本になったが、映画館で上映する演劇や音楽などの映像作品が増加したためとしている。

この近年の邦画の躍進ぶりは、「邦画は駄作の代名詞」とまで言わしめた1990年代の惨状を知る人間の視点から見ると、「時代は変わった」レベルで隔世の感がありますねぇ。
何しろ、1990年当時の邦画は、「日本文化を強調する外国向けの芸術作品」か「『日本は全て悪かった』的な爽快感の欠片もない反戦・啓蒙映画」のどちらかしか作れなかった感が多大なまでにあったのですから。
何故あそこまで駄作しか作れなかったのか、つくづく疑問に思えてならなかったですね(T_T)。
当時は「日本映画はエンタメを製作できる能力そのものがない」とまで酷評していたくらいですし、「いっそハリウッドを丸パクリして映画を作った方が却って受けるのでは?」とすら考えたことがあったほどでした。
いくら映画産業がテレビの台頭などで斜陽の憂き目に遭っていたとはいえ、当時の映画の衰退ぶりはあまりにも異常過ぎましたね。
一体どうやったらあそこまで支離滅裂になりえるのか、と逆に疑問すら抱いてしまったくらいでしたし。
1990年代でもハリウッドは頑張っていたわけですし、邦画「だけ」が衰退しなければならない理由はなかったはずなのですが。
2000年代に入って以降の邦画の再台頭は、テレビ局が映画を担うようになったことで邦画の質が上がってきたこともさることながら、シネコンの普及が何よりも大きかったのでしょうけどね。

とは言え、興行収益で見ればともかく、映画の本数では未だに洋画の方が邦画のそれよりも多いような感じではあるのですけどね。
シネマトゥデイなどの映画ラインナップを見ても、そこに並んでいるのは洋画の方が圧倒的に多いのですし。
熊本の映画館でも洋画タイトルの方が邦画よりもよく見かけますし、私個人の年間映画観賞でも、常に洋画の方が邦画よりも数が多いという状態が続いていたりします。
あれらのラインナップを見ると、未だ洋画の方が邦画よりも元気なようにすら見えるだけに、興行収益で見れば洋画よりも邦画の方がはるかに上というのは少々驚きな話ではあるのですけどね。
数も多ければ宣伝も派手なはずの洋画が、邦画よりもはるかに少ない興行収益に終始しているというのは、商業的な問題から見ても正直どうなのかと。
洋画を上映するよりも、邦画を積極的に製作して映画館とタイアップでもした方が、すくなくとも日本では金儲けできるのではないか、と昨今の映画事情を見る限りでは思わなくもないですね(苦笑)。
まあ、洋画の宣伝が結果的に客を惹きつけている、という側面もあるでしょうから、そこまで単純な話にはならないでしょうけど。

邦画の隆盛はこのままどんどん続いてもらいたいものです。
1990年代の暗黒時代はもうたくさんですし(-_-;;)。

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