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中国艦船によるレーダー照射問題で民主党がブーメラン発動?

中国海軍の艦船によるレーダー照射問題で、「公表が遅れた」などと久々に民主党が自民党批判に気炎を上げていたようです↓

http://megalodon.jp/2013-0207-2051-21/sankei.jp.msn.com/politics/news/130206/stt13020609420001-n1.htm
>  民主党の細野豪志幹事長は6日午前、中国海軍艦艇が海上自衛隊艦艇などに射撃管制用レーダーを照射した事態について「危機のレベルが一つ上がった。こうした挑発行為は由々しき事態だ。中国側に抗議しなければならない」と述べた。国会内で記者団の質問に答えた。
>
>  その上で、レーダー照射が1月30日だったことに関し
「それからやや時間がたっているので、情報開示のタイミングや、なぜ今のタイミングだったのかを(政府側に)しっかりと聴かなければならない」と語った。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0602Z_W3A200C1PP8000/
>  民主党の海江田万里代表は6日、横浜市内で記者団に、中国海軍の艦船が海上自衛隊の護衛艦にレーダーを照射した問題について「どういう理由で発表が遅れたのか政府にただしていかないといけない」と述べた。「深刻な事態で武器の直接使用につながる行為だ。中国側に厳重に抗議しないといけない」とも指摘した。

ところがこんなことをのたまっていた矢先に、元来は民主党の味方であるはずのアサヒる新聞から以下のごとき援護射撃という名の誤爆記事が掃射されてしまったようで↓

http://megalodon.jp/2013-0206-2054-52/www.asahi.com/politics/update/0206/TKY201302060145.html
>  東シナ海での中国軍による自衛隊への射撃用レーダー照射が、野田政権が昨年9月に尖閣諸島(沖縄県石垣市)を国有化する前にもあったことがわかった。政府関係者が明らかにした。安倍政権が5日に公表した今年1月下旬の事案以前にも、同じ海域で複数回、照射があったとしている。
>
>  政府関係者によると、1月30日に中国軍艦が海上自衛隊護衛艦に火器管制用レーダーを照射したのは尖閣諸島の北西百数十キロの公海上。同月19日に海自ヘリコプターへの照射があったとみられるのも同じ海域。
>
>  防衛省は今回公表したケース以前にも周辺海域で複数回、自衛隊への中国軍のレーダー照射を把握。今回の「数分間」(防衛省)より長く照射したケースもあるという。
日本政府は「日中関係を悪化させる懸念がある」(政府高官)とこれまで公表を避けてきたが、今回は立て続けにレーダー照射されたため、安倍政権が事態を重く見て公表に踏み切った。

これまた盛大なブーメランと言わざるをえない、絶妙なタイミングでの「誤爆」ですね(笑)。
味方のアサヒるに後ろから斬りつけられた民主党も、さすがに対応に追われる羽目になったようで、野田佳彦こと野駄目カンタービレ自ら弁明に奔走しているそうです↓

http://megalodon.jp/2013-0207-2113-31/www.dpj.or.jp/article/101921/
>  7日付の一部の新聞に、中国軍艦によるレーダー照射が民主党政権時にもあり、当時の野田佳彦総理らが報告を受けていながら公表を避けたかのような記事が掲載されたことについて、野田前代表が次のようなコメントを発表した。
>
> ◆  ◆  ◆
>
>  本日付日経新聞等に、中国海軍艦船によるレーダー照射事案に関し、民主党政権時代にもあったが、当時の野田佳彦首相や岡田克也副総理らは「日中関係を悪化させたくないとの判断で公表を避けた」との記事が掲載されている。
>
>  しかしながら、
当時そのような事案の報告を受けた事実はなく、防衛省もそのような事実はなかったことを認めている。
>
>  上記記事等はまったく事実無根であり、きわめて遺憾である。
>
> 平成25年2月7日
>
衆議院議員 野田佳彦
> 民主党広報委員会

まあ、あの虚報と捏造で有名なアサヒる新聞のことですから、アサヒるの報道がウソである可能性も否定はできないのですが、かつての朝日新聞と民主党の蜜月な関係を鑑みると、何とも笑える話に見えてきてしまいますね。
さすがのアサヒる新聞も、上記記事は自分のところのサイトからは削除したようですが。
ただ、本当に民主党政権時代にレーダー照射事件があった場合、民主党はまさにアサヒるの記事にあるような大義名分と対応で事件を隠蔽しようとするだろう、という信憑性は相当なものがあります。
しかも、元来味方であるはずのアサヒるのスタンスから考えても「味方であるはずの民主党を窮地に追い詰めるような記事を朝日が書くはずがない」という観測は、むしろ出ない方が不思議なくらいなのですし。
アサヒるの報道が虚報であったにせよ真実であったにせよ、なかなかに面白い顛末が期待できそうな事件ではありますね(苦笑)。
虚報にしても「凄く良く出来た、事実より信憑性のあるウソ」ですし、真実だったのであれば「何故記事をサイトから削除したんだ?」という話になるわけで。

それにしても、下野してもなお続く民主党の能天気な乱痴気ぶりを見ると、去年の衆院選で政権交代が実現したのは、日本にとってはまさに慶賀の至りと言わざるをえないですね。
逆に言えば、あんな連中が日本を支配していた3年4ヶ月ほどが、いかに日本にとって悪夢&黒歴史であったのかという話になるわけですが……。
民主党は野党としても存在価値が皆無なのですから、遅くても今度の参院選で壊滅的なダメージを受けてこの世から消滅してもらいたいものですね。
理想を言うならば今すぐにでも消えてもらいたいところではあるのですけど。

内容を問わずサイトの順位を下げるパンダアップデートの構造的問題

サーチエンジン最大手のgoogleが定期的に実施しているパンダアップデート。
このパンダアップデート、一般的には「コピーサイトやアフィリエイトブログなど、低品質なサイトの順位を下げ、オリジナリティのある高品質サイトの順位を上げるためのもの」と解説されています。
しかし、実はパンダアップデートには意外に無視できない大きな陥穽があり、それが結果的には本来パンダアップデートが意図している目的の観点から言っても弊害にしかなっていないという実態があったりするんですよね。
今回はそんなパンダアップデートの問題点について少し。

2012年7月18日より日本でも本格的に導入されたパンダアップデートは、それまでのSEO(サーチエンジン最適化)に多大な影響をもたらしました。
それまで高順位を誇っていた少なからぬサイトやブログが、このパンダアップデートの導入で順位を低下させることになったのです。
まあ、ただそれだけならば私も他人事として笑っていられたのですが、問題なのはその中にタナウツまで含まれてしまっていたこと。
タナウツの1日当たりのユニークユーザー数は、この日を境に一挙に3分の1以下にまで激減し、私はその原因の究明と対策に追われることになったのです。
ところが、パンダアップデートがどういうものなのかについてまず調べた私は、その内容に愕然とせずにはいられませんでした。
何しろタナウツには、パンダアップデートによってペナルティを受けるべき要素がどこにも存在しなかったのですから。
コピーサイトでもなければアフィリエイトブログでもないのですし、しかもオリジナリティという観点から言えば、類似サイトが存在しないという点でもタナウツは相当なものを持っているはずなのです。
しかし実際問題として、パンダアップデートによってタナウツの検索順位が低下を余儀なくされ、アクセス数の激減が発生したのは厳然たる事実として存在するわけです。
何故タナウツはパンダアップデートに引っ掛かったのか?
その対策はどうすれば良いのか?
一般的なパンダアップデートの解説では全く解きようがないこの命題を、私は必死になって解明しようと様々な試行錯誤を重ねてきました。

もちろん、私も最初はパンダアップデートの公式解説や参照したSEOサイトなどの説明を元に、まずは自分のサイトに問題がないかを確認することを考えました。
パンダアップデート対策で最も有効とされていたのは、「サイト内に存在する内容重複のページや、文字数が少ないページを検索対象外とする」などといったものでした。
で、当然私もある程度それを実践してみたのですが、アクセス数は回復するどころか逆にますます下がるばかり。
3~4ヶ月ほどこの手の対策を行い続けて、「この対策はいくらやっても無駄どころか却って逆効果」という不毛極まりない結論に到達せざるをえなかった私は、発想を切り替えて今度は「タナウツを押さえて検索上位になったサイト」を調べてみることにしたんですよね。
すると、それらのサイトに意外な共通点があることに気づいたのです。
パンダアップデート後に上位表示されるようになったサイトは、その多くが「誰もが知っている有名な大手サイト」だったのです。
たとえば、「(任意の映画タイトル名) 感想」という検索ワードで検索すると、パンダアップデート前は個人の感想ブログなどが上位表示される傾向がありました。
ところがパンダアップデート後は、Yahoo!の映画レビューサイトや映画.com・シネマトゥデイなどの記事などが上位表示されるようになり、個人ブログの感想ページが検索上位に反映されにくくなっているのです。
この事実から、やっと私はパンダアップデートの本質と構造的な問題が理解できたんですよね。

実はパンダアップデートの順位変動は、内容の品質の高低を問わず、Web上に存在する全てのサイトが影響を受ける構図が存在します。
前述の通り、パンダアップデートは大手サイトを高品質サイトと見做して優遇し、それまで全く検索結果に上位表示されなかった特定の検索ワードでも、大手サイトを上位に引き上げて表示する傾向を持っています。
そして、パンダアップデートによる大手サイトの順位上昇は、当然のごとくそれ以下の順位となる全てのサイトに多大なまでの悪影響を与えることになります。
何しろ、サーチエンジンの検索では、検索結果の上位10位がアクセス数の90%を占めるという構図があります。
巷のSEOも、その最大の存在意義は「いかにして自サイトを検索結果の上位10位圏内に食い込ませるか」にあるのですから、検索結果の上位10位に入るか否かは、SEOの観点から言っても死活問題とならざるをえないわけです。
そんな環境の中で、突然複数の大手サイトが検索上位を独占すればどうなるのか?
当然、それまで検索上位を占有していた個人のサイトやブログは、大手サイトによって順位を大幅に下げることとなり、結果としてアクセス数も激減する、ということになるわけです。
このパンダアップデートによる大手サイトの検索上位急上昇は、当然それ以外の「全ての」サイトやブログを犠牲にする形で行われることになります。
パンダアップデートの条件に全く該当しないにもかかわらず、パンダアップデートの「巻き添え」を食らってしまう「低品質でない」サイトが、この構図では絶対に発生してしまうんですよね。
ペナルティ的な順位下落しか存在しないペンギンアップデートなどとは、ここが大きく違うところであるわけです。

パンダアップデートは低品質のサイト順位を下げる一方で高品質サイトの順位を上げる、と謳っています。
しかしその「高品質」の評価の実態は「大手サイト優遇」に等しいシロモノでしかなく、単に大手サイトの順位を引き上げることで個人のサイトやブログを締め出しているだけ、というのが現実なのです。
どおりでパンダアップデートの導入以来、googleの検索結果が支離滅裂な様相を呈しているわけですね。
如何にも美しげな理想を語っているかに見えるパンダアップデートの実態ってこんなシロモノでしかないのかよ、とつくづく私は考えずにはいられなかったのですけどね。

パンダアップデートについて色々な対策を語っているSEOサイトはいくつか存在しますが、パンダアップデートの本質が「大手サイト優遇」である、と喝破したサイトは皆無なんですよね。
どこの解説でも、「自分のサイトに問題がある」ということを前提としている内容ばかりですし。
まあ、そんな身も蓋もないことを言ったら、SEOサイトとしては一種の「売り」がなくなってしまうわけですし、そもそもそんな対策の取りようがないことを語ったところで読者を失望させるだけでしかないのですが。

パンダアップデートで順位が下落したサイトやブログは、自分のところの内容ではなく余所のサイトに原因がある可能性があります。
「大手サイト優遇」による検索結果の順位変更で、パンダアップデートのペナルティに該当しないはずのサイトでも、大手サイトの巻き添えを食らう形で大きく順位を下げアクセス数を大きく減らすことがありえるのですから。
このパンダアップデートの構造的な問題、結構根深いものがあると言わざるをえないですね。
まあパンダアップデート自体、実に未だ試行錯誤の最中にあって、日々検索評価の精度を上げることに汲々としている状況にあったりするのかもしれませんが、サイト運営者としては、一刻も早くパンダアップデートのおかしな構図を打開する方針なり技術なりを確立してもらいたいところです。

銀英伝舞台版第三章「内乱」の配役発表

銀英伝舞台版公式サイトが更新され、第三章「内乱」の配役が発表されました。
ヤン役が引き続き河村隆一が担当するなど前章と同じ配役がある一方、帝国サイドはかなり配役が変更されています。

銀英伝舞台版公式サイト
http://www.gineiden.jp/
第三章「内乱」公式ページ
http://www.gineiden.jp/nairan/
第三章「内乱」キャスト一覧
http://gineiden.jp/nairan/gn0_cast.html

今回の舞台では、過去の舞台における配役の多くが変更されているみたいですね。
これまでと配役が変わらないのは以下の通り↓

同盟サイド
ヤン・ウェンリー = 河村隆一
フレデリカ・グリーンヒル = はねゆり
ジェシカ・エドワーズ = 馬渕英俚可
オリビエ・ポプラン = 中川晃教
イワン・コーネフ = 中村誠治郎
ヨブ・トリューニヒト = 井田圀彦

帝国サイド
アンネローゼ・フォン・グリューネワルト = 白羽ゆり
パウル・フォン・オーベルシュタイン = 貴水博之
アンスバッハ = 高山猛久

特に帝国サイドはラインハルトやキルヒアイスといったメインキャラクター達も含め、配役の多くが入れ替わる事態となってしまっているようで。
どんな「大人の事情」が蠢いているのかは知りませんが、キャストの頻繁な変更というのは物語の継続性やキャラクター性の観点から言っても望ましくないことであるはずなのですけどねぇ(-_-;;)。
まあ、今作の主人公兼筆頭的存在らしいヤン役の河村隆一は何とか健在のようですし、その点は評価すべきなのでしょうか。
ただ一方で、外伝舞台で不評の嵐だったらしい横尾渉と二階堂高嗣も続投のようで、この辺りはブーイングが大いに懸念されるところではありますね。
あの2人は、舞台版公式ブログを炎上させるほどの悪評を誇っているわけですし(苦笑)。
客足を遠ざけてしまうほどに評判が悪いのにこの2人をなお出演させるって、舞台版銀英伝を企画した面々も一体何を考えているのやら。

そこはかとなく不安な要素を滲ませる今度の舞台、果たして大丈夫なのでしょうかねぇ……。

映画「アウトロー」感想

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映画「アウトロー」観に行ってきました。
イギリスの作家リー・チャイルド原作のハードボイルド小説「ジャック・リーチャー」シリーズを映画化した、トム・クルーズ主演のハードボイルド・アクション大作。
英語の原題は、原作小説と同じ「JACK REACHER(ジャック・リーチャー)」だったのですが、何故これが「アウトロー」なんて邦題に変更されたのでしょうか?
そのままでも良いじゃないか、と思わなくもなかったのですが……。

物語の冒頭は、アメリカ・ペンシルバニア州のピッツバーグ近郊にある公園と川を挟んだ対岸にあるとある駐車場に車を停め、銃を構えて公園の通行人達に狙いを定めるひとりのスナイパーの存在が描かれています。
スナイパーは公園の通行人に向けて総計6発の銃弾を発射し、5人の生命を奪ってその場から車で逃走。
ただちに現場に駆けつけ、狙撃地点となった駐車場の実況検分を開始した地元の警察は、残された証拠品や指紋、監視カメラの映像などから、元アメリカ陸軍のスナイパーであるジェームズ・バーの存在が浮上。
家宅捜索した彼の家でも、監視カメラに映っていた車や、事件で使われていた銃弾など、犯行を裏付ける証拠が次々と出てきたため、警察は一連の事件の主犯をジェームズ・バーと断定し、彼の取り調べを始めます。
しかし、事情聴取を受けているジェームズ・バーは黙秘を続けた挙句、メモに「ジャック・リーチャーを呼べ」などという謎めいた文字を書き綴ります。
その直後、ジェームズ・バーは、収監されていた刑務所で他の囚人達から暴行を受け意識不明&記憶喪失状態に。
一方、警察はメモに書かれていたジャック・リーチャーという名の人物について調べ始めるのですが、経歴は判明したものの、現在も含めたここ2年における足取りがまるで掴めない状態が続いていました。
ジェームズ・バーが昏睡状態となり、捜査が止まってしまった警察が悩んでいる中、何とジャック・リーチャーを名乗る人物がジェームズ・バーに面会しに警察へやってきたというではありませんか。
すぐさま警察はジャック・リーチャーにジェームズ・バーのことを聞き出そうとするのですが、それを制止した人物がいました。
それは、警察のお偉方のひとりであるアレックス・ロディンの娘でジェームズ・バーの弁護人でもあるヘレン・ロディン。
彼女は、自分の許可なくジャック・リーチャーとジェームズ・バーを立ち合わせた父親と警察の非を問い詰めて退散させると、ジャック・リーチャーに対し、自分が担当することになったジェームズ・バーの弁護の手助けをしてほしいと持ちかけます。
しかし、当のジャック・リーチャーは、別にジェームズ・バーの無罪を信じているわけではなかったのです。
それどころか、連続狙撃事件の真犯人がジェームズ・バーであることを疑っておらず、自分の手でジェームズ・バーを殺そうとしていたとすら告白する始末。
ただ、ヘレン・ロディンを介してジェームズ・バーのことを調べることについてはジャック・リーチャーにも異存はなく、かくして彼はヘレン・ロディンの下でジェームズ・バーと連続狙撃事件について調べていくことになります。
しかし、そのことを快く思わない勢力が蠢き始めて……。

映画「アウトロー」では、無差別狙撃事件の犯人と目された人物の嫌疑を晴らすべく、主人公ジャック・リーチャーとヘレン・ロディンの2人が真相を暴くべく奔走するという構図がストーリーの基本ベースとなっています。
しかしそのためなのか、物語の序盤から中盤頃にかけては、事件の現場検証と聞き込みをひたすら行っていく地味な作業とミステリー的な推理描写がメインなんですよね。
トム・クルーズ主演作品にしては、なかなかアクションシーンが出てこない映画と言って良く、かろうじて繰り広げられるそれも、これまでの作品と比較すると何とも地味過ぎる感がどうにも否めなかったですね。
敵の数自体が少ない上に、明らかに無名かつ雑魚な敵の後方からの奇襲であっさりダウンさせられたり、カーチェイスで車がエンストを起こして再起動に必死になっていたりと、ある意味現実的ではあるがカッコ悪いシーンが描写されていたりもしましたし。
原作からしてそうなのかもしれないのですが、これまでのアクション映画で開陳されていたようなトム・クルーズの「圧倒的な強さ」を今作でも期待していただけに、個人的には少々肩透かしを食らわざるをえなかったですね。
まあこれについては、比較対象がどうして直近の作品である「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」にならざるをえなかったりするので、仕方ない一面もあるのですが。

一方で、作中におけるジャック・リーチャーの推理は、裏稼業に携わる人間ならではの発想ではあったにせよ、一見奇想天外ながらもミステリー的な王道に沿ったものとなっています。
これを見ると、今作はアクション要素ではなく「トム・クルーズがミステリーに挑戦!」的なキャッチフレーズで宣伝広報を繰り広げていた方が、映画の実態を的確に表現できていたのではないかと思えてならなかったですね。
トム・クルーズ的にも、今回の映画は一種の新境地開拓的なものがあったのでしょうし。
原作小説たる「ジャック・リーチャー」シリーズは現時点で17巻ほど刊行されているとのことで、それから考えても今作は、今後も続編があることを前提として作られた映画であることは一目瞭然でしょう。
しかしその1作目が、それもトム・クルーズ主演でありながらここまで地味というのは、先行き不安な要素を窺わせるに充分なものがあります。
今後も続編を製作するのであれば、もう少し派手なアクションシーンを挿入していかないと、映画の出来に影響するだけでなく、トム・クルーズの持ち味的なものも生かせないのではないかと思えてならないのですが、どんなものなのでしょうか?

トム・クルーズのアクションや活躍を期待してみると、期待外れに終わること間違いなしの作品ですね。
ミステリー的な推理物や「ジャック・リーチャー」シリーズとして観る分にはまた違った評価もあるかもしれませんが、全体的な評価としては「過大な期待は禁物」といったところになるでしょうか。

テレビ番組における視聴率の実態とCMのあり方の問題について

テレビ番組における視聴率について、録画再生率がリアルタイムの視聴率を大きく上回る実態が明らかになっています。
一番の理由は「時間の有効活用」と、やはり「CMがウザい」が大きな要素となっているようで↓

http://shunkan-news.com/archives/4257
> 1月31日付の朝日新聞が、テレビの録画再生を含めた視聴率の実態を報じる記事を掲載。ドラマにおいては、録画再生率がリアルタイムの視聴率を上回るなど、従来の視聴率が実態と乖離している現状が明らかになった。そこで、「テレビ番組の視聴時間、リアルタイムと録画どっちが多い?」という調査を行ったところ、以下のような結果となった。
>
> ・リアルタイムでの視聴:13.7%
> ・録画での視聴:68.2%
> ・どちらも同じくらい:11.9%
> ・テレビを見ない:6.2%
>
> (ヤフーニュース「クリックリサーチ」調べ、対象は1万1370人 1月31日19時時点)
>
> なんと、
およそ7割の人が「録画での視聴の方が多い」と回答。リアルタイム派と半々派を足してもその数字はわずか25.6%に留まっており、HDレコーダー等の普及によって録画が容易くなったことが、急激な“リアルタイム離れ”を招いている状況が明らかになった。
>
> 各回答に寄せられた人のコメントを見てみると、リアルタイム派からは、
>
> 「ニュース以外ほとんど見ないから、その場で見たらハイ終わり」
> 「スポーツ観戦はリアルタイムじゃないとなんかイマイチなんだよな」
> 「録画してまで見ようとは思わないですね」
>
> と、生にこだわる声が上がる一方、録画派からは、
>
> 「いつも録画で、2倍速で見てます」
> 「早回しで見ると1時間番組が30分くらいで見られるし」
> 「やはり、放送時間にしばられずに行動できるからかな…」
>
> と、時間を有効活用できる有用性を説く意見が多数登場。また
テレビ局がもっとも気になるCMを録画の理由に挙げる人は非常に多く
>
> 「だってCMがうっとーしいんだもん」
> 「CM後の巻き戻し時点からの放送で
> 時間稼ぎばかりしている」
> 「CMがあまりにも頻繁にさしはさまれているので興ざめする」
>
> と、
テレビ局やスポンサー、広告代理店が震え上がりそうなコメントが寄せられている。この事実は、CM収入に依存するテレビ局側にとっては憂うべき事態だが、視聴者側にとっては、自分の都合の良い時間に見たい番組が見られる録画再生は、やはり大きな魅力になっているようだ。

昔から「CMを観たい」などという物好きな趣味の持ち主なんてそうそういるわけもなかったのですから、当然すぎるほどに当然の結果ではあるのですが、テレビ業界の人間には理解し難い話だったのでしょうねぇ(苦笑)。
民放連などは、レコーダーや録画再生機能内蔵テレビを生産・販売しているメーカーに対し、CMオールカット機能を削るよう圧力をかけ、実施させている前科があるのですし。
殿様商売に胡坐をかいた揚句に、肝心要の視聴率衰退と視聴者離れを誘発しているようでは世話はないのですが。

テレビ番組のCMのあり方については、もういいかげんに抜本的な改革を行うべき時期に差し掛かっていると言えるのではないでしょうか?
テレビ自体がネットその他の媒体に押されて衰退に向かいつつある中で、時代に合わない現行のビジネスモデルを維持したところで、却って衰退に拍車をかけてしまうことになるのは既に誰の目にも明らかではありませんか。
視聴者にCMを見させるためにテレビの機能を制限するよう圧力をかけるなんて、テレビ局の既得権益死守以外の何物でもないでしょうに。
スポンサーになっている企業の視点から見ても、テレビCMに多額のカネをかけるべきメリットは、今後どんどん薄れていくことでしょう。
それどころか、フジテレビの韓流デモでも見られたように「スポンサーになっているために国民から非難の標的にされる」などという事例すら出てきているのですし。
有料のケーブルテレビやNHK等と違って視聴者から利用料金を徴収できない民放でテレビ番組のCMそのものを完全に排除するのはさすがに不可能であるにしても、そのやり方については現行のそれよりもはるかに良い手が色々あるように思えてならないのですけどね。
ネットのように画面の上下左右いずれかの端にバナーを貼り付け定期的に切り替えるとか、映画のように冒頭10分に集中的に流すとか。
そういったやり方の方が、番組中に流せるCMの量自体も増えますし、視聴者のみならずテレビ局にとってもスポンサーにとっても利益があるのではないかと思うのですけど。
昨今テレビメーカーが邁進している「テレビの高画質路線」にも、この手法は合致するようにも見えますし。
すくなくとも、「番組の続きはCMの後!」などといった番組の流れをぶった切るようなやり方が、視聴者の支持の獲得になど繋がるわけもないでしょうに。
そんな簡単なことすらもできないくらい、昨今のテレビ局というのは組織も思考形態もコチコチに硬直しきってしまっているのでしょうかねぇ。

まあ昨今のテレビの視聴者離れについては、CMのあり方以上に番組の質そのものの著しい劣化こそが大いに問題なのですが。
いまや映画(それも邦画)にすら押されている感すら否めなくなってきたテレビ業界に、果たして挽回のチャンスというものは巡ってくるのでしょうか?

Twitterアカウントのフォロワー数15万人突破によせて

Twitterアカウントの総フォロワー数が15万人の大台を突破しました。
10万人を突破したのが2012年の2月15日なので、約1年がかりで5万人以上のフォロワーを増やしたことになります。
タナウツのアカウントにフォローを返して頂いた15万人の皆様方には、この場を借りて改めて感謝と御礼を申し上げますm(__)m。

とはいえ、上を見上げれば数十万~100万単位などという途方もない数のフォロワー数を誇るアカウントがゴロゴロしており、タナウツのアカウントなどはまだまだ中の上といったところなのですけどね。
MeyouというサイトのTwitterフォロワーランキングによれば、タナウツアカウントは2013年2月2日現在、日本全国で320位前後に位置するらしいのですが↓

http://meyou.jp/ranking/follower_allcat

これを「ここまで上位に上り詰めている」と見るか「まだまだ上には上がいる」と解釈するかは人によって様々ではあるのでしょうけど、私個人としては後者にならざるをえないかなぁ、と。
というか、ここ1年以上にわたって守り抜いてきた熊本県No.1の座すらも、くまモンアカウントの急追によって風前の灯状態な現状がありますし(-_-;;)。
かつては数万単位で格差があったフォロワー数の差も、今や5000を切るところまで迫られていますし、今月中には余裕で抜かれてしまうことになりそうです。
さすがに、全国クラスの知名度を持つ公式アカウントには対抗のしようがないですね(T_T)。
まあ、あまりガツガツしてフォロワー数稼ぎをやってもしかたがないので、従来通りマイペースでやっていこうとは考えてもいるのですが。

ところでTwitterと言えば、本日こんなことがあったらしいですね↓

http://www.cnn.co.jp/tech/35027713.html
> (CNN) 短文投稿サイト「ツイッター」は1日午後、ブログでサイバー攻撃を受けたことを明らかにした。約25万件のユーザーアカウントが不正にアクセスされ、ユーザー名やメールアドレスなどの個人情報が流出した可能性があるという。
>
> ツイッターの情報セキュリティ担当ディレクター、ボブ・ロード氏はブログ上で「われわれは今週、異常なアクセスパターンを検知し、調査した結果、ユーザー情報への不正なアクセスの試みを発見した。進行中の攻撃を1件発見したが、すぐに封じ込めた」とした上で、
「しかしこれまでの調査で、攻撃者が一部のユーザー情報にアクセスした可能性があることが分かった」と付け加えた。
>
> ツイッターは、不正にアクセスされた可能性のあるすべてのアカウントについて、パスワードをリセットし、パスワードを再入力しなくてもログイン状態を保持できるセッショントークンを無効にした。影響のあるユーザーはログインできなくなり、パスワードをリセットするよう促すメールが届く。
>
> ブログには、攻撃者が使った方法については詳しく書かれていないが、最近発見されたJava7の脆弱性に言及している。米国土安全保障省は最近、ユーザーに対しJavaの脆弱性について警告し、「どうしても必要」でない限りブラウザのJavaを無効化するよう呼び掛けた。
>
> 1カ月のアクティブユーザー数が世界で2億人に達するツイッターにとって、25万人分のアカウントはごく一部にすぎないが、
同社はすべてのユーザーに、数字と記号を組み合わせた強力なパスワードの使用やJavaの無効化などの対策を講じるよう呼び掛けている。

2億人中の25万人というのは0.125%でしかなく、大多数の人達にとっては無縁の数値ではあるのでしょうが、その確率で巻き込まれた人達にとっては災難もいいところだったでしょうね。
しかも、この手のサイバー攻撃は再発する可能性もあり、その点では誰もが被害者になる可能性があったりするわけで。
ユーザーが安心しTwitterを使用するためにも、Twitter運営側には再発防止とセキュリティの強化に取り組んでもらいたいものですね。

2012年における邦画の年間興行収益

日本映画製作者連盟が発表した2012年の全国映画概況によると、邦画の興行収益が2000年以降最高の額となる約1282億円を記録したとのことです。
しかも邦画の興行収益については、5年連続で洋画のそれを大きく上回ったのだそうで↓

http://megalodon.jp/2013-0201-1846-23/sankei.jp.msn.com/entertainments/news/130130/ent13013016270010-n1.htm
>  日本映画製作者連盟(映連)は30日、2012年の全国映画概況を発表した。邦画の興行収入(興収)は前年比28.8%増の約1282億円を記録し、興収ベースで発表を始めた2000年以降で最高となった。
>  
>  洋画と合わせた興収総額は約1952億円で、7.7%増。
興収総額のうち、邦画が占める比率は65.7%で、5年連続で洋画を上回った。
>  
>  作品別では邦画1位の「BRAVE HEARTS 海猿」(73億3千万円)をはじめ、50億円を超える作品が5本。うち洋画は「ミッション・インポッシブル ゴースト・プロトコル」(53億8千万円)のみだった。
>  
>  公開本数は昨年から184本増えて983本になったが、映画館で上映する演劇や音楽などの映像作品が増加したためとしている。

この近年の邦画の躍進ぶりは、「邦画は駄作の代名詞」とまで言わしめた1990年代の惨状を知る人間の視点から見ると、「時代は変わった」レベルで隔世の感がありますねぇ。
何しろ、1990年当時の邦画は、「日本文化を強調する外国向けの芸術作品」か「『日本は全て悪かった』的な爽快感の欠片もない反戦・啓蒙映画」のどちらかしか作れなかった感が多大なまでにあったのですから。
何故あそこまで駄作しか作れなかったのか、つくづく疑問に思えてならなかったですね(T_T)。
当時は「日本映画はエンタメを製作できる能力そのものがない」とまで酷評していたくらいですし、「いっそハリウッドを丸パクリして映画を作った方が却って受けるのでは?」とすら考えたことがあったほどでした。
いくら映画産業がテレビの台頭などで斜陽の憂き目に遭っていたとはいえ、当時の映画の衰退ぶりはあまりにも異常過ぎましたね。
一体どうやったらあそこまで支離滅裂になりえるのか、と逆に疑問すら抱いてしまったくらいでしたし。
1990年代でもハリウッドは頑張っていたわけですし、邦画「だけ」が衰退しなければならない理由はなかったはずなのですが。
2000年代に入って以降の邦画の再台頭は、テレビ局が映画を担うようになったことで邦画の質が上がってきたこともさることながら、シネコンの普及が何よりも大きかったのでしょうけどね。

とは言え、興行収益で見ればともかく、映画の本数では未だに洋画の方が邦画のそれよりも多いような感じではあるのですけどね。
シネマトゥデイなどの映画ラインナップを見ても、そこに並んでいるのは洋画の方が圧倒的に多いのですし。
熊本の映画館でも洋画タイトルの方が邦画よりもよく見かけますし、私個人の年間映画観賞でも、常に洋画の方が邦画よりも数が多いという状態が続いていたりします。
あれらのラインナップを見ると、未だ洋画の方が邦画よりも元気なようにすら見えるだけに、興行収益で見れば洋画よりも邦画の方がはるかに上というのは少々驚きな話ではあるのですけどね。
数も多ければ宣伝も派手なはずの洋画が、邦画よりもはるかに少ない興行収益に終始しているというのは、商業的な問題から見ても正直どうなのかと。
洋画を上映するよりも、邦画を積極的に製作して映画館とタイアップでもした方が、すくなくとも日本では金儲けできるのではないか、と昨今の映画事情を見る限りでは思わなくもないですね(苦笑)。
まあ、洋画の宣伝が結果的に客を惹きつけている、という側面もあるでしょうから、そこまで単純な話にはならないでしょうけど。

邦画の隆盛はこのままどんどん続いてもらいたいものです。
1990年代の暗黒時代はもうたくさんですし(-_-;;)。

Facebookの会員数が飽和状態&使用頻度も低下傾向

Facebookの会員数が飽和状態に達し始めているようです。
国によっては既に横ばい、場合によっては減少に転じているケースすらあり、日本でも伸び率が減ってきているのだとか↓

http://www.j-cast.com/2013/01/29163176.html?p=all
>  2012年夏には大幅な伸び率を見せていたフェイスブックの会員数の伸びに、すでに「一服感」が出てきた。ブルネイやシンガポールといった人口に占める利用者率が高い国では、すでに利用者数が減少に転じるケースも出ており、市場の飽和ぶりが浮き彫りになってきた。
>
>  ウェブサイトの運営支援などを行っているセレージャテクノロジー(東京都文京区)では、アジア24か国・地域のフェイスブック利用者を、広告ツールを使って推計している。これによると、12年12月時点での日本国内の利用者は前月比2.0%増の1712万600人。インド、インドネシア、フィリピン、タイに次いでアジアでは5番目に多い数だ。だが、
その推移を見ると、すでに「頭打ち」になっているようだ。
>
>  推計は11年1月から毎月発表されているが、日本の利用者の伸び率を見ると、12年8月が前月比26.2%でピーク。翌9月には13.7%とほぼ半減している。それ以降も、10月が0.9%、11月が2.5%、12月が2.0%と、秋以降大きく局面が変わっていることが分かる。
>
>  一方、電通PRが12年11月下旬に全国の男女1339人を対象にネット上で行ったSNSに関する調査でSNSごとに利用経験や意向を聞いたところ、フェイスブックを「利用していないが、今後利用してみたい」と答えた人は14.1%。いわば、この数字が「伸びしろ」にあたると言えそうだ。グリー(9.8%)、モバゲー(9.4%)、ミクシィ(9.2%)といった比較的「古参」のSNSを大きく上回ってはいるものの、Google+(19.0%)やLINE(18.7%)、Comm(16.3%)といったメッセンジャーアプリが柱のSNSに比べると、やや下回っている。多数あるSNSの中で、フェイスブックが埋没する可能性もある。
>
>  
日本の人口に占めるフェイスブック利用者数の割合は13.5%で、地域内では13位。日本よりも利用者率が高い国や地域では、すでに飽和、または減少局面に入っているようだ。前出のセレージャテクノロジーの推計によると、12年12月時点のブルネイの利用者は25万5680人。人口比率では63.9%で、アジアでは最も高い。だが、ここ3か月の伸び率の推移を見ると、0.9%、-1.6%、-1.4%といった具合で、減少気味だ。1329万8300万人(人口比57.3%)の利用者を抱える台湾も状況は同様で、伸び率は0.4%、0.7%、1.1%。「微増」のレベルにとどまっている。
>
>  12年12月の推計では、ブルネイ以外にも香港、シンガポール、ラオス、マカオ、モルディブで利用者が減少している。逆に利用者の伸び率が高かったのは、国内からはフェイスブックにアクセスができないはずの中国(9.1%)、ベトナム(7.0%)、アフガニスタン(5.4%)、韓国(4.4%)だった。

かつては飛ぶ鳥を落とす勢いだったFacebookも、ややマンネリ気味になってきているみたいですね。
登場してから長い月日が経っているために飽きられてきている、という側面も少なからずあるのでしょうけど。
Facebookは実名公開を基本方針としていますから、有名人や団体などでは使用勝手が良い反面、一般人の個人利用という点ではやや難がありますし。
かく言う私自身、FacebookはTwitterと連動させるという形で一応は使っていますが、それ以外の用途ではまるで使い道がなく、事実上機能していないも同然の状態だったりしますからねぇ(T_T)。
このマンネリ状態を、Facebookは一体どのように打開していくことになるのでしょうか?

ところで、もうひとつのSNSの雄であるTwitterの利用状況はどうなっているのでしょうかね?
こちらはユーザー数の増加率はともかく、利用頻度についてはそれほど下がっているようには思えないのですが。
元々、ひとりで複数アカウントを持つことが公式に認められているTwitterの場合は、ユーザー数よりもツイート数の方が物を言うわけですし。
まあTwitterでも、Twitter API認証問題検閲問題などでマイナス面での物議を醸したりもしているのですが。
こちらはこちらで、今後は一体どうなっていくことやら。

「スターウォーズ」既存シリーズ作品の3D映像化が延期

「スターウォーズ」シリーズのエピソード2と3の3D映画版公開が、事実上の無期限延期になったそうです。
表向きは「エピソード7の製作に専念するため」と発表されていますが、去年公開されたエピソード1の3D版の興行収入があまり芳しいものではなかったことも背景にあるとのことです↓

http://www.cinematoday.jp/page/N0049785
>  [シネマトゥデイ映画ニュース] 3D版『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』の公開を延期するとルーカスフィルムが発表した。これらは2010年9月に発表された『スター・ウォーズ』全6作を最新の3Dでよみがえらせるという企画の一部で、2013年秋に全米公開されることが決まっていた。
>
>  延期決定の理由は、新作『スター・ウォーズ:エピソードVII(原題) / Star Wars: Episode VII』に集中するためとのこと。ルーカスフィルムは「われわれは現在、ファンが満足できる作品にするために『エピソードVII』に100パーセントの力を注いでいます」との声明を発表している。
>
>  
『スター・ウォーズ』シリーズ3D化企画の第1弾『STAR WARS エピソードI/ファントム・メナス 3D』は昨年公開されたが、興行収入は全米で4,345万6,382ドル(約35億円)と振るわなかった。また、人気キャラクター「ヨーダ」をパペットからCGに差し替えるなどの改変が熱狂的ファンを激怒させていたこともあり、3D版を延期し、新作に打ち込むというのはベストな選択といえそうだ。(数字はBox Office Mojo調べ・1ドル80円計算)
>
>  
『スター・ウォーズ:エピソードVII(原題)』の監督には、「LOST」などで知られるJ・J・エイブラムスが決定。ディズニーがルーカスフィルムを買収した際には公開は2015年と発表されたが、エイブラムス監督の起用によって公開時期は流動的になったと報じられている。(編集部・市川遥)

この辺りはやはり、「既存作品を3D化しただけで劇場公開」という手法自体に無理があったと評さざるをえないところでしょう。
過去作品の復習なんてレンタルDVDでも充分間に合っているのに、わざわざ劇場に、それも3D料金増しなどという条件で映画館に足を運ぶ物好きなんて、この不況時にそうそういるわけもないわけで。
「スターウォーズ」シリーズにそれなりの固定ファンがいることを勘案しても、こんな「取らぬ狸の皮算用」的なことを一体誰が考えついたのやら。

「スターウォーズ」全シリーズに限らず、全く何の儲けにもならず誰も得をしない既存映画の3D改変版は、可能なことなら今後も一切劇場公開しないでもらいたいところですね。
アレが上映されるだけで、映画館の貴重なスクリーンのひとつが占有され、結果として新作映画がその分ワリを食らうことになるのですから。
ただでさえ大都市圏と比べて映画公開事情がお寒い地方では、スクリーンの減少は死活問題にもなりかねないのですし。
どうにもハリウッド映画業界では、3D映像が「金のなる木」であるかのごとく見られているような気配すらありますね。
そんなのは既に効力を失った幻想の類に過ぎないのですから、いいかげんそんな固定観念から目を覚ましてもらいたいところではあるのですが。

映画「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」感想

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映画「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」観に行ってきました。
カナダ人小説家のヤン・マーテル著「パイの物語」を原作とする冒険映画。
第85回アカデミー賞に11部門ノミネートを果たしている作品でもあります。
今作はあの忌まわしき3D映像が駆使された映画でもあったのですが、2D版も公開されていたので、スケジュール調整を行った末に、何とか3D版を回避することに成功しました(^^)。
映画料金節減の観点から言っても、無駄な労力を省きたいという視点から見ても、やはり可能な限り3D版は回避したいものですからねぇ(苦笑)。

今作は、映画の原作「パイの物語」の作者であるカナダ人作家ヤン・マーテル本人が、小説のネタを求め、インド人のパイ・パテルの元を訪れ、2人で会話を交わしているシーンから始まります。
このパイ・パテルが今作の主人公ということになるのですが、今作のストーリーは、パイ・パテルがヤン・マーテルに過去の自伝を語っていくという形式で進んでいくことになります。
パイ・パテルの語りは、そもそもの自分の名前の由来にまで遡ります。
パイ・パテルの本名はピシン・モリトール・パテルといい、これはパイと家族ぐるみで親交のあるママジという人物がよく通っていたフランス・パリのプールの名前から付けられたものなのだそうです。
しかし、彼が在住するインドでは、「ピシン」という単語に「尿」という意味が含まれているため、彼は名前が原因で幼少時からイジメを受けることとなります。
そのことに嫌気がさした彼は、11歳の頃、名前を現在のパイに改め、そのことを周囲に周知させるべく奔走することになります。
学校の授業毎に自分の名前の由来が円周率の「π(パイ)」であることを強調し、さらに円周率の数字を延々と黒板に書き綴っていく荒業まで見せたりしています。
そんな地道な努力が功を奏したのか、パイ・パデルの名は次第に周囲に認められていくのでした。

またパイ・パデルは、様々な宗教についても多大なまでの関心を持っていました。
元来信仰していた宗教のヒンドゥー教はもちろんのこと、キリスト教もイスラム教も一緒に信仰するという、ある意味節操のなさっぷりを発揮していたりします。
パイ・パデルの父親は「全ての宗教を信じることは、何も信じていないのと同じことだ」などとのたまっていましたが。
そんなある日、市から土地を借りて動物園を営んでいたパデル家は、市から援助を打ち切られ経営状態が悪化。
家の主であるパイ・パデルの父親は、動物をカナダに売り払い、新しい生活を始めることを決意し、結果、パデル家は動物達も含めた一家総出で日本船籍の船に乗り込むことになります。
パイ・パデルには当時、学校で知り合ったアナンディという恋人がいたのですが、結局彼女とは別れる羽目になり、彼は悲しみを抱いたまま、日本船籍の貨物船ツィムツァム号に乗り込むこととなります。
ところが、船が日本の南にあるマリアナ海溝へさしかかった時、巨大な嵐が船を襲います。
ちょうど深夜だったこともあり寝静まっていた船は、原因不明な理由でそのまま沈没してしまいます。
船の乗員乗客どころか動物達をも含めて生き残ったのは、人間のパイ・パデルと、同じ救命ボートに何かの偶然で乗り合わせていたシマウマ・オランウータン・ハイエナ、そしてベンガルドラの4匹のみ。
そしてここから、あしかけ227日間にも及ぶ、パイ・パデルの漂流生活が始まることとなるのです。

映画「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」は、人間だけでなく動物もまた、自身の生存のためならば他者を平気で殺す存在であるという、ごくごく当たり前の事実を再確認させてくれる作品ですね。
パイ・パデルを除く動物4匹のうち、シマウマは足の負傷に加えて飢えと乾きに苦しめられて早々に死亡。
するとハイエナが早々にシマウマの死骸を食べようと蠢動し始め、それに反応してオランウータンがキーキー喚き出すと、ハイエナはオランウータンを半殺しにしてしまいます。
そしてその直後、勝利の雄叫び?を上げたハイエナにベンガルトラが襲い掛かり、一瞬にしてハイエナの息の根を止めてしまったのでした。
こういう光景を見ると、よく環境保護団体辺りが主張する「動物は人間に比べれば理性のある知的な生き物なのです」などというスローガンも、完全に空しいものにしかなりえないですね。
今作を観ると、生物の中ではむしろ人間の方が知恵と理性がある分、他の動物よりもはるかに道徳的な存在なのかもしれない、という感慨すら抱きたくなってくるくらいです。
人間であるパイ・パデルなんて、自身の生命の危機すら招いている感すらあったベンガルトラを作中で何度も助けていましたし。
にもかかわらずベンガルトラは、飢えの苦しみからパイ・パデルを何度も襲撃してきましたし、ようやくメキシコの海岸に漂着して自由の身になった途端、パイ・パデルに目もくれずにさっさと森の中に消えてしまう始末。
アレだけ助け合ったのにと号泣していたパイ・パデルは少々お人良し過ぎる部類に入るのかもしれませんが、動物の無情ぶりをあれほど正面から突き付けられた描写というのはなかなか見れるものではなかったですね。
まあ、アレはあのベンガルトラ個体がそうだったというよりは、ベンガルトラがネコ科の動物で、かつ人にあまり懐かない部類の動物だったという事情もあるのかもしれませんが。

作中の映像は、さすがアカデミー賞にノミネートされるだけのことはあり、かなり綺麗かつ自然の美しさと脅威の双方を上手く表現するものではありましたね。
主人公が漂流しているという事実がなかったら、「ライフ -いのちをつなぐ物語-」辺りにでも普通に出てきてそうな自然風景が展開されていたりもしましたし。
ただ一方で、アレだけ嵐に遭遇する場面やトラとのにらみ合い等のシーンがありながら、アクション&SFX系映画で見られる爽快感をもたらす描写の類はまるでないので、その辺は余計な期待をしない方が良いかと。

全体的な構成としては、自然の雄大さと人間の無力さが前面に出ていて、かつ宗教的な要素が少なくないストーリーが展開されるので、観る人をかなり選びそうな作品ではありますね。
まあ、最終的に主人公は助かっているわけですし、自業自得的な結末で終わってしまった「パーフェスト・ストーム」などよりはまだマシな展開ではあるのですけど。

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