3月20日時点における「自粛」映画の公開中止&延期理由一覧
東日本大震災の影響で「自粛」に追い込まれた作品の中止理由をまとめてみました。
なお、これまで当ブログで取り上げていた映画に加え、「かぞくはじめました」「ジャッカス3D」「4デイズ」がさらに公開延期になっています。
ヒアアフター
2月19日公開 → 3月14日で公開中止
中止理由:映画の冒頭に2004年のスマトラ沖地震で起こった巨大津波の場面があるため。
ザ・ライト ―エクソシストの真実―
3月19日公開 → 公開延期
延期理由:交通事情の悪化により、公開までのフィルム配送の遅延があるため。
かぞくはじめました
3月26日公開 → 公開延期
延期理由:震災被害の被害状況を鑑みたため(PG-12指定のコメディ作品だから?)。
ジャッカス3D
3月26日公開 → 公開延期
延期理由:震災被害の被害状況を鑑みたため(R-15指定のコメディ作品だから?)。
唐山大地震 想い続けた32年
3月26日公開 → 公開延期
延期理由:唐山大地震や四川大地震を再現したシーンがあり、時節柄、上映にふさわしくないと判断したため。
世界侵略:ロサンゼルス決戦
4月 1日公開 → 公開延期
延期理由:CG映像による破壊的な映像が含まれているため。
4デイズ
4月 9日公開 → 公開延期
延期理由:震災被害の被害状況を鑑みたため(核爆弾を使ったテロと拷問が描かれているから?)。
カウントダウンZERO
4月16日公開 → 公開延期
延期理由:震災被害の被害状況を鑑みたため(核問題を語っているから?)。
サンクタム
4月22日公開 → 公開延期
延期理由:水難事故のシーンがふさわしくないため。
ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦
5月21日公開 → 公開延期
延期理由:地震の影響に伴う製作スケジュールの遅れのため。
父の初七日
6月 4日公開 → 公開延期
延期理由:“故人を送る”というテーマが現状にふさわしくないと判断したため。
こうして改めて対象の作品と理由を見てみると、物理的に劇場公開ができなくなった「ザ・ライト ―エクソシストの真実―」と「ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦」以外の作品は、ほとんど一部の描写のみをことさら問題視されたり、マトモな説明すらできていなかったりしているような理由でもって公開中止&延期に追い込まれていることが分かります。
その一方で、上記で挙げられているような理由から考えれば間違いなく「自粛」対象に入らなければならないであろう4月23日公開予定映画「GANTZ:PERFECT ANSWER」(予告編を見る限り、街が破壊されるシーン他、PG-12系の殺戮シーンも満載)が「自粛」されていない点も不可解で、「自粛」にはかなり恣意的に作品を選んでいるようなフシが伺えます。
しかも公開中止&延期対象となる作品自体、これで収束するという保証が未だにありませんし、最終的にはどれほどまでの映画が「自粛」で公開中止&延期に追い込まれるやら、知れたものではありません。
こんな御都合主義かつダブルスタンダードだらけな「自粛」という名の忌々しい表現規制で、被災者に一体何の得があるというのでしょうか?