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身内の実名を公開する山本弘の杜撰な個人情報管理

山本弘の著書「去年はいい年になるだろう」(PHP研究所)が星雲賞を受賞したのだそうです。

http://hirorin.otaden.jp/e194830.html

まあそれ自体はめでたいことではあるでしょうし、やっと己の「自称」な地位を他人に認めてもらえて感涙に咽んでいるであろう大将軍様の心境など、別に作家・山本弘のファンでも何でもない私にとってはどうでも良いことではあるのですが。
著書の内容についても唐沢俊一検証blogで取り上げる話もあるみたいですし、そちらの方を待っていれば良いだけの話なので。
ただ、上記のURLを見ていたら、ちょっとこれは看過できないという問題がひとつ↓

>  言うまでもなく、この作品は僕一人の力で書けたものではありません。小川一水さんをはじめ、作中への出演を許諾いただいた、あるいはアイデアを提供していただいた方々、みなさんのご協力のおかげです。執筆中に亡くなられた志水一夫氏、出版後に亡くなられたはぬまあん氏も含めて、ここにあらためて感謝の意を表します。
>
>  秋田みやび、石原美紀子、植木不等式、小川一水、開田あや、開田裕治、葛西伸哉、加藤ヒロノリ、かに三匹、唐沢俊一、桐生祐狩、酒井和彦、シ、篠谷志乃、志水一夫(故人)、主藤雅章、白山隆彦、杉並春男、田中公侍、友野詳、中川善之、新田五郎、はぬまあん(故人)、原田実、稗田おんまゆら、松尾貴史、松岡秀治、皆神龍太郎、眠田直、森本有美、安田均、
山本真奈美、山本美月 (アイウエオ順・敬称略)

これの何が問題なのかというと、紹介されている人物中の最後の2人が何と山本弘の奥さんと娘さんそれぞれの「実名」という点です。
他の紹介人物については、公の場で名前なりペンネームなりを公開した上で仕事をしているわけですから、当然のごとく何の問題も発生しません。
しかし、山本弘の奥さんと娘は別に著名人というわけではなく、実名なりペンネームなりを公の場で公開して仕事をしている人物というわけでもないのです。
これって個人情報保護の観点から見ていかがなものなのでしょうか?

特に娘さんの方は、山本弘が自身のブログで公開している情報によると、2011年時点では中学生とのことですから、まだ親の庇護を必要とする年齢です。
普通に考えても、子供が自分の作品の出演を了承したからといって、それを真に受けるのは極めてマズいでしょう。
自分の娘であるからこそ、その「実名」を公の著書やネット上で公開するリスクというものについて、親として率先して配慮しなければならないのではないのでしょうか?
山本弘がやっていることは、「子供の了承を得ているから」といって自分の子供を児童ポルノに出演させたりする親と、構図は全く同じです。
そんな「了承」に意味があると、山本弘はまさか本気で考えてでもいるのでしょうか?

もっとも、山本弘が奥さんと娘さんの「実名」を公開したのはこれが初めてというわけではありません。
1995年に刊行された「サーラの冒険」シリーズの3巻あとがきでは、当時まだ結婚していなかった奥さんの下の名前を書き綴っていましたし、娘さんの名前も2004年頃から自分のサイトで公開している上、娘をネタにしているらしい「みつぎ・ふりーだむ!」なる同人本を製作したりしています。
私はこの時点で既に迂闊なことをやっているとしか思えないのですけど、そういう前歴を鑑みれば「何を今更問題視するの?」という反応もあるかもしれません。

それを承知で今回あえてこの問題を私が取り上げた理由。
それは、ついこの間話題になった「と学会」会員・芝崎淳による「唐沢俊一検証blog」閉鎖圧力問題についてkensyouhan氏に返信した山本弘のメール回答にあります↓

http://d.hatena.ne.jp/kensyouhan/20110622/1308726026
> > 当ブログでは唐沢氏をはじめとした関係者の個人情報は掲載されていないはずですが、問題のある情報があればしっかり対応するのでお知らせください。
>
> と書いたところ、山本弘会長から
「“個人情報を持っていない”と書いていないからますます不安になった」といったご指摘がありました。

……ということは、あれだけ自分の身内の個人情報をポロポロと垂れ流している山本弘にも、「自分の個人情報を他人に握られるとヤバい」という程度の自覚はあるわけです。
ならば自分だけでなく身内の個人情報くらい、きちんと管理するべきではないかと、今回のブログ記事を見ていて私はつくづく考えずにはいられなかったわけですね。
自分から積極的に個人情報を公開しておきながら他人が個人情報を持つことに不安を抱くって、それは単なる「自業自得」以外の何物でもないでしょうに。
さすがに今回は「自分の個人情報は公開されてはマズイが、妻や娘のそれは別に構わない」などという類の最低最悪のダブルスタンダードを抱いてまではいないでしょうが、それでも個人情報の管理が杜撰とのそしりは免れないでしょうね。
それとも、山本弘が問題視している「と学会」のメーリングリストとやらには、自分の奥さんや娘さんの「実名」その他諸々の情報以上にヤバい個人情報が掲載されているとでもいうのでしょうか?
あの傲岸不遜なキチガイ会長の異常なまでにビクついた態度を見ていると、自業自得とせせら笑いながらも、今回はさすがにスズメの涙程度には憐憫の感情を覚えずにはいられないのですけどね。
そもそも、実名を公の場で大々的に公開されてしまった奥さんと娘さんは、いわば山本弘の「被害者」でもあるわけですし。

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コメント

通りすがり

大笑いさせていただきました。「山本弘」はペンネームなんですよ。
当然、山本という姓もです。だから娘さん達の名前も本名では無いんですよ。
もう少し調べてから書いて下さいな。

  • 2011/07/12 09:36:00

冒険風ライダー(管理人)

当の本人が明言しているのですが、山本弘というペンネームは、下の名前の「弘」の漢字が異なるだけで「やまもとひろし」という読み自体は本名と同一です。
当然「山本」という姓については本名と全く同じということになります。
反論のための前提が既に間違っていますね。

そして、自分の奥さんと娘さんの名前を公表するに当たっては、それが仮名であるという断り書きがどこにも記載されておりません。
過去にサイトやブログで取り上げた際も、「サーラの冒険」3巻あとがきの時でさえもです。
そして、山本弘本人の言によれば、「去年はいい年になるだろう」には山本弘と関わりのあった編集者なども(架空の名ではなく、本人からの了承をもらった上で)実名で登場しているとのことで、そんな中で奥さんと娘さんだけが仮名であるとは考えにくいのではないかと。

奥さんや娘さんも著名人として実名なりペンネームなりを公表して活動しているというのならばともかく、そうでないケースでわざわざ家族関係者の実名を公開する人って、作家か否かを問わずそうそういるものではないでしょう。
特に娘さんなんてまだ未成年なのですし、初めて名前が公開されたのは何と小学生の頃なわけなのですから、場合によっては迂闊という言葉では済まない事態に発展することだって充分にありえる話です。
この個人情報保護が叫ばれるご時世に山本弘のやっていることが如何に危険な行為であるのか、仮にもプロを名乗る作家であれば分からなかったはずはないと思うのですけどね。

デービット

問題ないんじゃないですかね。

はてなからですがプライバシーの定義は以下のと通りです。

>家庭の内情や夫婦の寝室などのように純然たる私生活・私事に属する事項。他人の干渉やのぞき見からこれを保護することが個人の尊厳を尊重する思想の下では要請される。個人が他人に煩わされずに幸福を追求する権利は憲法上の権利であり〔憲法13条〕、この種の権利はプライバシーの権利と呼ばれ、人格権の一つであるとされる。

で、名前程度で、その人の私生活や身元が分かるかというと不可能でしょう。
プライバシー侵害や個人情報というのは私生活や私事が明らかになるレベルになって初めて問題になります。
よって、この件が二人に対するプライバシーの侵害になるかと言うと、ならないと言えます。

まあ、冒険ライダーさんが、「名前をネットに載せただけでプライバシー侵害になるという判例を知っている」というなら別ですが。

  • 2011/07/12 21:31:00

冒険風ライダー(管理人)

巷のマスコミ報道でも、犯罪を犯した未成年者の実名報道って結構問題になりますよね。
裁判の際に実名を公表する行為も、裁判所で問題になることがあるそうです。
他人にブログで実名を書かれたことに怒り、ブログ主を訴えたというケースもあります。
裁判に限定せずとも、たとえば日本でFacebookがあまり普及しない理由に実名制が大きな障害のひとつになっているとはよく言われることですし、日本では本名ではなくHNを使ってネット上で発言する人がほとんどですよね。
実名公開は名誉毀損やプライバシーの侵害という観点だけでなく、そのことによって今後の生活に少なからぬ影響が出るという点でも決して無視できない要素を孕んでいるものなのです。
これらのことから考えれば、他人の、それも自分で公開しているわけではない一般人の実名を公開するに当たっては、やはり相応の配慮が必要になるのではないかと。
自分で自分の個人情報を公開したり、名前を売って商売している著名人を取り上げたりする分には、自己責任で「どうぞお好きに」と言うところですが、そうではない他人の情報となればそういうわけにはいかないでしょう。
特に娘さんの場合は、私が確認しただけでも本名初公開時は7歳、2011年時点でも中学生でしかなく、どう見ても「了承をもらえばそれで良い」で片付けられる年齢ではないわけですし、親としてはその辺真っ先に配慮しなければならないところなのでは?

それに何より、あくまで実名の公開に躊躇しないというのであれば、例の「と学会」メーリングリスト絡みのやり取りで、ああまで個人情報所有の是非についてビクついた対応をするのは滑稽もいいところでしょう。
「と学会」のメーリングリストに、山本弘は「他人の実名」以上のどんな危ない個人情報を掲載していたのか、そしてそれ以前に、そんな危険な情報をわざわざメーリングリストに載せていたのかと、私は爆笑してしまったものなのですが。
まあ本当のところは、メーリングリスト上で披露していた陰口の数々を暴露されることに戦々恐々としていたのでしょうが、例の件で山本弘が言及していたのはあくまでも個人情報の是非についてのみだったわけですからね。
だから今回あえて、山本弘の杜撰な個人情報管理と身内の実名公開の是非を問題にした次第で。

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