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映画「シャーロック・ホームズ」感想(DVD観賞)

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映画「シャーロック・ホームズ」をレンタルDVDで観賞しました。
日本では2010年に公開されたアメリカ映画で、アーサー・コナン・ドイル原作の同名小説を原作とする、ロバート・ダウニー・Jrとジュード・ロウの2人が主演のミステリー・アクションコメディ作品。
劇場公開当時は諸般の事情により未観賞。
2012年3月10日には、今作の続編となる「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」が日本公開される予定です。

「シャーロック・ホームズ」と言えば、言わずと知れた世界的に有名なミステリー小説の探偵の名でもありますが、ロバート・ダウニー・Jrが演じる今作の主人公シャーロック・ホームズは、巷で知られているそれとはまた一味違った性格や特徴を持っています。
奇矯な性格で奇矯な言動ばかり披露し、自身が居住しているベーカー街の下宿アパート?内で銃をぶっ放したりするなど、他の住民達にも恐怖と奇異の目で見られているホームズ。
一方では武術家としての面も併せ持っていて、徒手空拳の状態でスローモーション解説を交えながら相手をボコボコにしていく描写が2回ほど披露されています。
また、ジュード・ロウが演じるジョン・ワトソン医師も、ホームズのボケに対してツッコミを入れまくるという役柄が新たに付加され、やたらと短気な言動を披露したり、時にはホームズを殴りつけたりするという言動を見せつけていたりします。
傍目に見ている分には、ワトソンの方がホームズよりも立場が上なのではないかとすら思えてくるほどです(苦笑)。
この2人と、オカルティックな黒魔術&超常現象っぽい演出を駆使してイギリスの頂点に君臨しようとするヘンリー・ブラックウッド卿による知略戦&アクションを繰り広げるのが、今作のメインストーリーとなります。

物語の本編は、そのブラックウッド卿が女性を横たえて怪しげな儀式を進行している地下神殿?にホームズが乗り込み、紆余曲折の末に儀式を阻止して女性を助け出し、ブラックウッド卿を逮捕させたところから始まります。
その女性の殺人未遂と、それ以前に行われた複数の女性の連続殺害容疑で、ブラックウッド卿には絞首刑による死刑が宣告されます。
ところがブラックウッド卿の周囲では奇々怪々な現象が頻発した上、卿は「処刑されても生き返る」と不気味な宣言すら行います。
果たして、彼は絞首刑で普通に処刑され、検死の役を担ったワトソンが絞首されたブラックウッド卿に脈がなく死亡したことを確認したにもかかわらず、彼が埋葬された墓は内側から破られ、棺には全く別の死体が入れ替わっていたのでした。
一連の事件でロンドン中がパニックに陥る中、レストレード警部の依頼で、ホームズとワトソンはブラックウッド卿の行方を追い始めるのですが……。

映画「シャーロック・ホームズ」は、原作のミステリー要素も色濃く反映する一方、新機軸であるアクションやコメディにもかなりの力を入れています。
ホームズとワトソンは、ブラックウッド卿の刺客によって幾度も危機に晒され、その都度アクションと機転で危機を脱していますし、また一方ではホームズとワトソンの間で漫才のごときボケツッコミな会話が何度も行われています。
ロバート・ダウニー・Jrは、今作でゴールデングローブ賞におけるミュージカル・コメディ部門主演男優賞を受賞したとのことですが、確かに受賞にふさわしいレベルのコメディタッチなホームズを見事に演じていましたね。
映画「アイアンマン」シリーズ「デュー・デート ~出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断~」でも、シリアスながらもどこかコメディ的なお笑い要素を併せ持つキャラを演じきっていましたし。
外見はガタイが良くアクション映画向きの俳優に見えるのに、実はコメディの方が本領発揮できるというのは何とも奇妙な話ではあるのですが。
ロバート・ダウニー・Jr本人的にはアクションとコメディのどちらが自分の望む姿であるのか、少しばかり興味をそそられるところですね。

また、作中で展開されている黒魔術や超常現象の類は、その全てがホームズによって種明かしが披露され、科学的な理論に基づいた説明が行われています。
終盤で作中における全てのトリックを矢継ぎ早に説明しまくるため、理解が追いつくのに苦労する部分もあるのですが、やはりこれこそがミステリーならではの醍醐味ではありますね。
19世紀後半のイギリスだと、まだ科学の知識なども現在ほどには普及していなかったでしょうし、オカルトを演出する道具としての科学には相応の利用価値があったのも頷けます。
実際、作中でも黒魔術や呪いに本気で恐れおののくロンドン市民の姿が映し出されていましたし。

作中では、今作におけるラスボスとも言えるブラックウッド卿の他に、原作でホームズ最強の敵として立ちはだかることになるモリアーティ教授も登場しています。
ただし、モリアーティ教授は実質声だけの出演に等しく、全身像すらマトモに映し出されない有様でしたが。
モリアーティ教授は、今作の続編である「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」で本格的に登場するようなので、彼とホームズとの戦いが今から楽しみですね。

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『シャーロック・ホームズ』をユナイテッドシネマ豊洲スクリーン7で観る男ふじき from ふじき78の死屍累々映画日記

ええと、なんか、ガチャガチャガチャガチャしたホームズだなあ。推理も付いてるけど、「すいませんねえ。ホームズなんで、推理も付けときましたから」みたいなニュアンスで ...

  • 2012/03/18 22:07:00

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コメント

ふじき78

こんちは。

すいません。
こちらのホームズの記事からライアーゲームの記事にTBが付いていましたので、そちらは取り消させていただきました。お手数ですが、もう一度TB取得していただければ、と思います。

ちなみに、私、このホームズは3回観て3回寝てます。
一応一番普通な1回目のレビューから、こちらにTB飛ばしてるんですが、まあ、そんな状態なので、どうも2作目に行く気力がなかなか沸かないでいます。

  • 2012/03/18 22:10:00

冒険風ライダー(管理人)

>ふじき78さん
TBについてはこちらの送信ミスでした。
改めてこちらにTBされた記事にTBを送信させて頂きました。
お手数をおかけして申しわけありませんm(__)m。

「シャーロック・ホームズ」については、目まぐるしく展開が早いので、その点では結構注意して観る必要があるシリーズかな、とは思います。

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