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銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察3

「亡命編」の8話で、ヴァンフリート星系に存在する同盟軍の補給基地へ赴任するよう命じられたエーリッヒ・ヴァレンシュタイン。
原作ではラインハルトとリューネブルクによって壊滅に追い込まれることになっているそこへ赴任する羽目となったヴァレンシュタインは、自らが生き残るために歴史を改変することを決意、そしてここが「亡命編」における重要なターニングポイントとなるのです。
そして同時に、「亡命編」におけるヴァンフリート星域会戦は、ヴァレンシュタインの愚劣な発想・醜悪な性根・滑稽な空回り、およびそれに基づいた思い上がり・責任転嫁・自己正当化・八つ当たり・厚顔無恥と、ヴァレンシュタインの負の側面と本性がこれでもかと言わんばかりに前面に出ているストーリーでもあります。
こんな精神異常と人格破綻を同時にきたしているような「狂人」を無条件で受け入れる同盟って、何と寛大な(それ故に低能かつ御都合主義な)政体なのかと、つくづく痛感せずにはいられなかったですね(笑)。
今回はこのヴァンフリート星域会戦におけるヴァレンシュタインの思考・言動について検証してみたいと思います。
なお、「亡命編」のストーリーおよび過去の考察については以下のリンク先を参照↓

亡命編 銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
http://ncode.syosetu.com/n5722ba/
銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察
https://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-570.html(その1)
https://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-571.html(その2)

「亡命編」におけるヴァンフリート星域会戦絡みの話を読み進めていて、まず最初に爆笑せざるをえなかったのはこの記述ですね↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/12/
> 此処までは特に原作との乖離は無い。両軍が繞回運動を行なった事、混乱した事、原作どおりだ。酷い戦だよ、ヴァンフリートのような戦い辛い場所で繞回運動だなんて帝国軍も同盟軍も何考えてるんだか……。
>
> 特にロボス、同盟軍の総司令官なのに基地の事なんて何も考えていないだろう。
目先の勝利に夢中になってるとしか思えん。こいつが元帥で宇宙艦隊司令長官なんだからな、同盟の未来は暗いよ。

これを読んだ瞬間にすぐさま入れたツッコミは「お前が言うな!」でしたね(苦笑)。
そもそもヴァレンシュタインがヴァンフリートに赴任せざるをえなくなった最大の原因は、「帝国への逆亡命計画」なる未来図を構築していながら、目先の復讐感情を満足させることに夢中になり、不要不急に自身の有能さを発揮して注目の的になってしまったことにあるわけでしょう。
目先のことばかりに目を奪われて大局的な視野が欠落しているという点では、ヴァレンシュタインもまたロボスと同レベル以下でしかないのです。
そしてさらに笑えるのは、そんな過去の自分の言動を顧みて「あそこでは自分の行動が拙かった」的な自責や自省の類どころが、そもそも「自分の行動が間違っていた」という自覚や認識すらも全くないことです。
ヴァレンシュタインの頭の中では、自分の行動は全て正しく、自己一身の得手勝手な都合でしかない「帝国への逆亡命計画」を妨害するかのような人事を繰り出す他者は人類の敵であるかのごとく全て悪い、ということにでもなっているのでしょう。
その辺りの無反省・自己正当化な性格は、ロボスどころかフォークにすら通じるものがあります。
帝国にせよ同盟にせよ、こんな人間が重鎮になる陣営の未来は、はっきり言って「暗い」どころの騒ぎではないのではないですかねぇ(苦笑)。

さて、原作知識からヴァンフリート4=2の補給基地に赴任することを渋りつつも命令として行かざるをえなくなったヴァレンシュタインは、交換条件とばかりにキャゼルヌに対し大量の物資と人員を要求します。
(すくなくとも同盟軍的には)過剰とすら言える戦力を配備し、来襲するであろう帝国軍を圧倒することで原作の歴史を改変しようとしたわけです。
そして一方、大量の物資を要求されたキャゼルヌもまた、シトレの了承の下、ヴァレンシュタインの要求に応えてくれました。
少佐に昇進したばかり、それも亡命者であるヴァレンシュタインの立場では本来とても要求できるような物量ではないレベルの融通を、ヴァレンシュタインは通してもらったわけですね。
実際、物資を要求されたキャゼルヌは、様々な方面から苦情や嫌味を言われていたみたいですし(10話)。
ところがヴァレンシュタインは、このことに対してキャゼルヌやシトレに感謝するような素振りすら全く示さないばかりか、「こんな程度のことでは足りない」と言わんばかりの態度を貫き通す始末だったりするんですよね。
挙句の果てには、自分に物資を融通することを承認してくれたシトレ一派に対して、こんな疑心暗鬼なことを考えるありさま↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/15/
> 残念だが基地の安全は未だ確保されたわけではない。味方艦隊がヴァンフリート4=2に来ない。本当なら第五艦隊が来るはずだが、未だ来ない……。第五艦隊より帝国軍が先に来るようだと危険だ。いや、危険というより必敗、必死だな……。
>
> 原作では同盟軍第五艦隊がヴァンフリート4=2に最初に来た。第五艦隊司令官ビュコックの判断によるものだった。念のためにヤン・ウェンリーを第五艦隊に置いたが、失敗だったか……。原作どおりビュコックだけにしたほうが良かったか……。
>
> それとも
ヤンはあえて艦隊の移動を遅らせて帝国に俺を殺させる事を考えたか……。帝国軍が俺を殺した後に第五艦隊がその仇を撃つ。勝利も得られるし、目障りな俺も消せる……。有り得ないことではないな、俺がヤンを第五艦隊に送った事を利用してシトレあたりが考えたか……。
>
> ヤンは必要以上に犠牲を払う事を嫌うはずだ。そう思ったから第五艦隊に送ったが誤ったか……。信じべからざるものを信じた、そう言うことか……。慌てるな、此処まできたら第五艦隊が来る事を信じるしかないんだ。

……自分が融通してもらった物資や戦力の数々をすっかり忘れてしまっているとしか思えない発想ですよね、これって。
本気でシトレが、ヴァレンシュタインが考えているようなやり方で見殺しにしたいと考えるのであれば、そもそもヴァレンシュタインのために物資を融通するなんてことをするはずもないでしょう。
ヴァレンシュタインの要求など一切認めず、そのまま身ひとつでヴァレンシュタインをヴァンフリート4=2の補給基地に赴任させて、後は知らん顔を決め込んでいれば良かったわけですし。
第一、たかだかヴァレンシュタインひとりを殺すために基地を丸ごと見捨てるなんて、払うべきリスクが高すぎる上に壮大なコストパフォーマンスの浪費でしかありません。
基地が失われた時点で軍上層部に対する非難は避けられないのですし、それはシトレにとっても手痛いダメージとして返ってこざるをえないのですから。
ましてや、その前にヴァレンシュタインに大量の物資と戦力を送りしかもそれが全て失われたとなれば、「何故わざわざそんなことをしたんだ!」と更なる責任問題にまで発展してしまうことは必至です。
何しろ、ヴァレンシュタインの過剰な要求を認めたのはキャゼルヌであり、それを最終的に承認したのはシトレなのですから、当然火の粉も盛大に降りかからざるをえないわけで。
ヴァンフリートの補給基地に新規配備された大量の物資と戦力を見ただけでも、「今自分を見捨てることはシトレにとっても損失になる」という常識的な結論に、いとも簡単に思い至るはずでしょうに。
せっかく過大な物資や戦力を融通してもらったことも忘れてこんな被害妄想にふけっているのでは、ヴァレンシュタインは「忘恩の徒」「鶏のような記憶力の欠如」のそしりを免れないでしょう。

それでもあくまでヴァレンシュタインが「シトレは自分を抹殺したがっている」と考えるのであれば、本来何よりも最優先で警戒しなければならなかった人物がいます。
それは自身の監視を行っているバグダッシュとミハマ・サアヤです。
この2人は「シトレの承認の下で」ヴァレンシュタインの監視と報告を行っているわけですし、いざとなればすぐにでもヴァレンシュタインを暗殺することができる位置に【常時】いるのです。
この位置的な問題に加え、バグダッシュは原作でも救国軍事会議クーデター側の手先としてヤンを暗殺しようとした作中事実がありますし、ミハマ・サアヤはその彼の部下。
他にも原作には、用兵では不敗を誇ったヤンがあっさりと暗殺に倒れた作中事実や、ラインハルト&キルヒアイスがベーネミュンデ侯爵夫人の刺客によってしばしば生命の危機に晒された事例、さらにはブルース・アッシュビーが会戦の帰趨が決した直後に不可解な戦没を強いられた歴史などもあり、かつそれらの知識を当然ヴァレンシュタインは知っているのですから、それと自分の境遇を重ね合わせることくらい簡単に行えたはずです。
ヴァレンシュタインが抱え込んでいる諸々の原作知識から考えても、バグダッシュとミハマ・サアヤの2人は真っ先に警戒対象にならなければおかしいのです。
当時のバグダッシュとミハマ・サアヤが実際にどんなことを考えていたのかはこの際何ら問題ではなく、ヴァレンシュタインの立場から見てこの2人がどれだけ危険な位置にいるのかだけが問われるのですから。
そもそも「亡命編」におけるヴァレンシュタイン自身、第5次イゼルローン要塞攻防戦の最中に自分の生命を暗殺者に直接狙われた過去があったりするわけですし、「同じことを二度と繰り返させない」ためにも、自分の身辺に対する警戒心は本来過剰過ぎても良いくらい身についていて然るべきはずではありませんか。
戦場のドサクサに紛れてヴァレンシュタインを直接暗殺し「名誉の戦死」的な扱いにでもすれば、会戦の帰趨に関わりなくヴァレンシュタインを「効率良く使い潰す」こともはるかに容易となりますし、その方がコストパフォーマンスも払うべきリスクも大幅に安くて済みます。
ヴァレンシュタインの被害妄想的な思考パターンから言っても、不確実極まりないシトレやヤンの動向などよりも、むしろこちらの可能性にこそ思いを致さなければならなかったはずです。
アレだけ「自分が生き残る」ということに固執しているにもかかわらず、また暗殺者に狙われた過去があるにもかかわらず、自分の身辺に対する警戒心が能天気も極まれりなレベルで甘くかつ薄すぎると断じざるをえないですね。
原作知識も相変わらずロクに使いこなせていないですし、これでは宝の持ち腐れもいいところです。
それともまさか、「基地を丸ごと見捨てでもしない限り、偉大なる不死身の俺様を殺すことはできない」とでもヴァレンシュタインは考えていたりしていたのでしょうか?

まだまだ続きますが今回はここまで。
次回の考察でも、ヴァンフリート星域会戦におけるヴァレンシュタインの言動と思考を追跡します。

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コメント

南無

この小説に大してここまで悪評をつけるのはココだけだと思いますよ…。
ヴァレンシュタインがおかしいんじゃなくて、寧ろここの人たちの感覚の方が変だと思いますがね。
そもそもこれが物語で、ヴァレンシュタインが主人公って解ってるんですかね…。
ご都合主義じゃない物語なんて無いし、主人公っていうのは大抵何らかの形で我を通すもの、悪く言い換えれば自己中でなんぼです。(寧ろ本編での主人公はラインハルトに対してなど良く我慢したもんだと思いますよ。)
ここの感想を見ているとその前提の上で述べているとは思えず、はっきり言ってここの感想の方がトンチンカンで滑稽です。

…後、バグダッシュとサアヤがヴァレンシュタインを暗殺なんて、無理無理。それをやるには二人ともアホで間抜け過ぎるから…。

  • 2012/03/28 19:18:00

冒険風ライダー(管理人)

御都合主義だからといって何でも許される、というわけではありません。
物語的に必然性のある御都合主義でなければ、それはむしろ作中の登場人物達を貶め作品の質を下げる害悪なシロモノにしかなりえないのです。
同じ田中作品の創竜伝や薬師寺シリーズが特に顕著ですが、他人の行動原理や行為を批判する立場の人間が、その他人以上に、しかも「全く同じ論理で」批判されてしまうような言動を取りまくっているなど論外もいいところです。
ヴァレンシュタインは、特にヤンやラインハルトをメインターゲットにその行動原理や未熟な人格などに批判を加えていながら、その批判がそっくりそのまま自分に返ってくるような言動を他ならぬ自分自身が繰り広げてしまっているわけです。
それは結果的に、ヴァレンシュタイン自身の「正しさ」をも貶めてしまうことになるのではありませんか?

もちろん、「主人公だから何をしても許される」ということにもなりません。
それを言ってしまったら、そもそも「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」という二次創作そのものが、原作「銀英伝」に対して論外なことをしているという話にまでなってしまいます。
むしろ主人公【だからこそ】、その言動は否応なく注目されるのですし、最大級の批判の対象として晒されるべきではないのですか?

> …後、バグダッシュとサアヤがヴァレンシュタインを暗殺なんて、無理無理。それをやるには二人ともアホで間抜け過ぎるから…。

原作のヤンだってラインハルトよりもはるかに小物な地球教の、それもあんなお粗末極まりない暗殺劇で殺されてしまったわけですし、ロイエンタールなどもラングごときのこれまた3流な姦計にまんまとハマって叛乱に追い込まれてしまっているわけなのですが。
そもそもヴァレンシュタイン自身、バグダッシュがミハマ・サアヤに仕込ませていた盗聴器の存在に、当人から言われるまで全く気づいていなかったという実例もあります(ミハマ・サアヤが秘密をしゃべったと思い込んでいたわけですし)。
「アホで間抜け過ぎる」バグダッシュごときの姦計にすら気づけないヴァレンシュタインって、実はこの2人よりも低能だったりするのですかねぇ(苦笑)。

……というのは冗談であるにしても、(ほとんど自業自得とはいえ)ラインハルトとの来るべき対決に全力を注がざるをえないヴァレンシュタインにとっては、むしろ小物であるが故に注意が向かず、その蠢動を見過ごしていたが故に結果的に思わぬ攻撃を受け致命傷を被ってしまう、という事態だって決してありえないことではないはずでしょう。
それこそ原作知識から考えても。
なまじ監視役だからそうそう機先を制して排除することもできないですし、バグダッシュとミハマ・サアヤの内心をヴァレンシュタインが読心術で読めるというわけでもないのですから、ことこの2人に関してヴァレンシュタインは「常に受身」の立場に甘んじざるをえないのです。
何もしていなくても相当な脅威ですし、それこそ「戦場のドサクサに紛れて逆にこの2人を殺してしまった方が【安心できる】」という発想にすら行き着いても不思議ではないと思うのですけどね、私は。

ティーズ

この小説をそんなに悪し様に言ったり批判ばかりするなら、読まなきゃ良いのに(=_=;)
小説は読んで楽しむ為にあるものなのに、何が何でも批判しなきゃ気が済まないのかねぇ
批判するなら、自分はここがこのようにおかしいと思う、と小説の感想欄ではっきり書きゃ良いじゃん・・・
それをこんな風にネチネチと・・・使う言葉もファンが見たら不愉快になるようなものばかり
最近ココアさん関係の4つの記事を知ったが愕然としたよ
まあそれは兎も角として1つ訊ねたいが、管理人氏はこの小説がにじファンでも総合評価が最も高いというくらい人気があって(正確には帝国本伝だが、ヴァレンシュタインシリーズと考えて欲しい)、ファンも多いことに対してはどう考えていらっしゃるんだい?

  • 2012/03/28 22:31:00

読者A

>この小説をそんなに悪し様に言ったり批判ばかりするなら、読まなきゃ良いのに(=_=;)
>小説は読んで楽しむ為にあるものなのに、何が何でも批判しなきゃ気が済まないのかねぇ

>批判するなら、自分はここがこのようにおかしいと思う、と小説の感想欄ではっきり書きゃ良いじゃん・・・

あのー、上段では「作品批判」という行為自体を否定しているにも関わらず、
下段では「感想欄でなら批判していい」と批判行為を許しているのはどういう事なんでしょうか(笑)
二次創作作品には興味が無いので読んでませんが、
一目見て矛盾してると分かる文章を書かれるのはどうかと思いますよ?

>使う言葉もファンが見たら不愉快になるようなものばかり

この世にファンが不快にならない(アンチによる)批判があるんですか?

>管理人氏はこの小説がにじファンでも総合評価が最も高いというくらい人気があって、
>ファンも多いことに対してはどう考えていらっしゃるんだい?

人気がある=誰が見ても面白い?ならハンバーガーとコーラが嫌いな人なんて居ませんよね(笑)

  • 2012/03/29 00:44:00

冒険風ライダー(管理人)

> 小説は読んで楽しむ為にあるものなのに、何が何でも批判しなきゃ気が済まないのかねぇ

いや、私も「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」は楽しんで読んでいるのですけど。
現に過去の記事でもこう述べていますし↓

https://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-570.html
> 2012年3月19日現在でアップされている42話時点では、「本編」でしばしば見られていた「原作に対する考察」も皆無なため、正直ヴァレンシュタインの「狂人」「キチガイ」としか評しようのない性格設定やトンデモ言動ばかりが鼻に付くシロモノと化している始末なのですが、個人的にはその支離滅裂な言動にツッコミを入れまくるという、恐らくは作者が全く意図していないであろう形で楽しませて頂いております(苦笑)。

https://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-530.html
>(冒頭)
> 本編は2012年2月11日現在、未だ未完結ながら総計239話にも及ぶ大長編で構成されており、またその内容や銀英伝原作に関する考察は、賛否いずれにせよ、銀英伝を詳細に読み込んだ上で練られていることがよく分かります。
>(末尾)
> かくのごとく、主人公には全く共感も好意も持ちようがないのですが、それも含めた総体としての「ひとつの物語」としては読み応えのある面白い作品ではあるので、今後とも注視していきたい2次創作シリーズではありますね。

小説を読んで楽しみ、ツッコミも入れて楽しむ。
「一粒で二度おいしい」楽しみ方をしているのですから、これほどの「資源の有効活用」もまたとないと思うのですが。
他の作品や映画などでも似たような楽しみ方をしていますしねぇ、私は。

> 批判するなら、自分はここがこのようにおかしいと思う、と小説の感想欄ではっきり書きゃ良いじゃん・・・
> それをこんな風にネチネチと・・・使う言葉もファンが見たら不愉快になるようなものばかり

いいのですか? そんなことを言ってしまって。
そもそも、「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」に限らず、あのサイトの感想欄って基本的に議論禁止とされているじゃないですか。
そこで私が記事内容のような投稿をしようものならば、投稿内容ではなく「投稿したことそれ自体」に文句を言われた挙句に「ルールに反した荒らし」扱いされ、最悪強制退去を余儀なくされるのは最初から目に見えているのですが。
だからこそ私は、自分のブログで記事をアップし、一方で「陰でコソコソと…」などと言われないように記事URLのトラックバックをそちらのサイトに飛ばすことで自身の記事を作者および読者にアピールする、という手法を使っているわけで。
これは一応私なりの配慮のつもりなのですけど、ひょっとしてあなたは「あちらの感想欄で荒らしをやって欲しい」とでも言っているのですかね?

ちなみに言葉遣いに関しては、作中におけるヴァレンシュタインもヤンやラインハルトにこのくらい言っているのですから、私がヴァレンシュタインに同じように返しても「目には目を」で何の問題もないと思いますけどね。
常に「自分は正しく他人が悪い」を信条としているヴァレンシュタイン的にはさぞかし激怒することなのでしょうが、これが自分を特別視しない因果応報なやり方というものです。

> まあそれは兎も角として1つ訊ねたいが、管理人氏はこの小説がにじファンでも総合評価が最も高いというくらい人気があって(正確には帝国本伝だが、ヴァレンシュタインシリーズと考えて欲しい)、ファンも多いことに対してはどう考えていらっしゃるんだい?

「ファンが多い」という事実と「作品構成に穴が多い」という問題は全く矛盾することなく両立します。
他ならぬ原作「銀英伝」やその他の田中作品(特に創竜伝と薬師寺シリーズ)が良い例ですし、二次創作たる「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」自体も確実にその影響下にあるわけですよね。
それに批判記事があるということは、それだけ反響や影響が大きいということをも意味するわけですし、その点で作者的には「おお、俺の小説もここまでの大物になったか」とむしろ喜んですらいるかもしれませんよ。
まあ作者氏が本当はどのように考えているのかまでは私の知るところではありませんが、すくなくともトラックバックを承認しそのまま残してくれているという点は、「作品に対する批判も受け入れる度量がある」と私も肯定的に評価しています。
田中芳樹の版権管理会社たる「らいとすたっふ」なんて、銀英伝パチンコ化問題に纏わる問い合わせ投稿を掲載すらせずスパム扱いまでして恥じることのない手合いでしたし。
「ファンが多い」から「作品構成に穴が多い」ことに目を瞑れというのは、むしろ却って作品を貶めることにもなりかねないと思います。

S.K

>ヴァレンシュタインがおかしいんじゃなくて、寧ろここの人たちの感覚の方が変だと思いますがね。
 
奇遇ですね、私もヴァレンシュタイン「だけ」じゃなく貴方の頭もおかしいと思いましたよ。

>寧ろ本編での主人公はラインハルトに対してなど良く我慢したもんだと思いますよ。

ヴァレンシュタインは少なくとも当初ラインハルトに仕えたかったのであって、そういう身の上で「我慢」なぞ「おこがましい」「頭が高い」「身の程知らず」と言います。

>ここの感想を見ているとその前提の上で述べているとは思えず、はっきり言ってここの感想の方がトンチンカンで滑稽です。

銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)もヤンやラインハルトのファンから見たら「何この馬鹿」扱いされるでしょうな。

>…後、バグダッシュとサアヤがヴァレンシュタインを暗殺なんて、無理無理。それをやるには二人ともアホで間抜け過ぎるから…。

そういう事を言っていいんですか?
バグダッシュはともかくサアヤは「作者の二次創作オリジナル」という点でヴァレンシュタインと変わらないでしょうに。
「憎まれ役」「悪役」じゃあなく「間抜け過ぎる」んならそれが作者氏の「筆力」なんでしょう。
いや「あんなモン」面白がってるヒトの多寡をわざわざ晒しに来てくださってお疲れ様でした、またどうぞ。

>この小説をそんなに悪し様に言ったり批判ばかりするなら、読まなきゃ良いのに(=_=;)

「読ませる」為に作者氏は書いてると思いますよ。

>何が何でも批判しなきゃ気が済まないのかねぇ

銀英伝ファンが銀英伝大事にしてない二次創作に厳しいのは当たり前です。

>使う言葉もファンが見たら不愉快になるようなものばかり

これも奇遇ですね、私もラインハルトを間抜けにされたりヤンを非道扱いされて少々ムカつきました。

>まあそれは兎も角として1つ訊ねたいが、管理人氏はこの小説がにじファンでも総合評価が最も高いというくらい人気があって(正確には帝国本伝だが、ヴァレンシュタインシリーズと考えて欲しい)、ファンも多いことに対してはどう考えていらっしゃるんだい?

管理人氏でなくて良ければ一言「世の中馬鹿が多いな(オスカー・フォン・ロイエンタール)」

酔いどれ狼

主人公批判ばかりなので「非難のための非難」という印象を受けます。

そも原作からして、主人公格たる二人も完全なる人格者ではありませんし、その行動が完全であるわけでもない。

というか、主人公が人格も行動も完璧な作品って、どう考えても駄作じゃないですか?

作品を叩くなら、主人公叩きではなくシチュエーション叩きをすべきじゃないですか?
主人公に荒があるのが作品の欠陥となるのなら、ダークヒーロー物はすべて駄作となってしまうでしょう。

  • 2012/09/21 19:55:00

冒険風ライダー(管理人)

> 主人公批判ばかりなので「非難のための非難」という印象を受けます。

「主人公批判ばかり」も何も、タイトルを見れば最初からそういう考察であることが誤解しようもなく明示されているはずですが。
そもそも、銀英伝の二次創作たる「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」では、ヴァレンシュタインなくして作品を語ること自体が不可能に近いでしょう。
ヴァレンシュタイン以外の銀英伝登場人物は、ヴァレンシュタインがいなければ原作銀英伝に戻るだけでしかなく、それは「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」とは全く別に語るべきものなのですから。
「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」がヴァレンシュタインなくして成立しえない以上、その内容を語るに当たってヴァレンシュタインの言動が常に取り上げられるのはむしろ当然のことです。

> そも原作からして、主人公格たる二人も完全なる人格者ではありませんし、その行動が完全であるわけでもない。

ヴァレンシュタインって、「本編」で原作におけるヤンやラインハルトの言動を非難しまくっていましたよね。
帝国領侵攻作戦とかヴェスターラントの虐殺とか回廊の戦いとかを「無用な犠牲を出しまくった」などと主張したり、その人格について「未熟だ」と罵りまくったり。
そんなことをしている当のヴァレンシュタイン自身が、原作のヤンやラインハルトですら足元にも及ばないレベルの醜態や狂人ぶりを晒しまくるというのは、ヴァレンシュタインの言動の一貫性という観点から考えれば論外であるとしか言いようがないでしょう。
民主党のダブスタ&ブーメラン発言が「自民党を舌鋒鋭く批判している」などとは全く評価されないのと同じことです。
第一、「本編」におけるヴァレンシュタインの原作考察というのは、「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」を構成する魅力のひとつと言えるものではなかったのですか?
その魅力および言論の正当性を、自らブチ壊すかのごとき言動を振る舞うヴァレンシュタインに批判が集中するのも、これまた当然のことだと考えますが。

> というか、主人公が人格も行動も完璧な作品って、どう考えても駄作じゃないですか?

主人公のダメな人格や言動を、周囲の茶坊主な登場人物達に礼賛&ヨイショさせたり、悪役をわざと小物化させて主人公にエラそうなお説教をさせたりする光景が延々と繰り広げられることの方がはるかに作品をダメにする、とこれは自信を持って断言できます。
創竜伝や薬師寺シリーズなどで、その実例をまざまざと目の当たりにしてきましたのでね、私は。

> 作品を叩くなら、主人公叩きではなくシチュエーション叩きをすべきじゃないですか?
> 主人公に荒があるのが作品の欠陥となるのなら、ダークヒーロー物はすべて駄作となってしまうでしょう。

前述のように、ヴァレンシュタインはヤンやラインハルトの言動や人格を非難しているにもかかわらず、それ以下の醜態や狂人ぶりを自ら晒しているから問題となるのです。
ダークヒーローというのも、悪は悪なりに一貫した主張なり信念なりがあるからこそ他者の共感が呼べるのであって、ダブスタ&ブーメランに彩られたヴァレンシュタインのそれは、単なる「ガキのワガママ」でしかありません。
こういうのって、まさに「最悪のシチュエーション」そのものなのではないかと思うのですけどね。

ご高説に感服いたしました

こんばんは、管理人様。

二次創作のキャラクターに『粘着ストーカー』するはおやめになったほうが良いと、以前ご忠告申し上げましたものです。

お久しぶりです。
碧海かせな様からのコメント
(管理人様が無断で人様の文章をコピペし、ありもしない『騒動』をでっち上げている記事のことです)
を無視して自説ばっかたれてるのは、人としてドウでですか?

二次創作のキャラクターに粘着ストーカーする暇があったら、現実に実在するかせな様に謝罪するなり対応したほうがいいですよ。
二次創作のキャラーに粘着し人格破綻者呼ばわりしてご自分の行動は顧みれないところなんか、
まさに人格破綻者であることの証明をなさっているようで、盛大なブーメラン芸人と表現されるわけですね。

もしかして、延々と自虐なさっていたのですか?

  • 2012/09/24 00:00:00

ぽぬ

言い方ややり方はともかく、言ってる内容については正直、賛成する。
自分が報復行動なんて子供じみたことして智謀を見せ付けたせいでヴァンフリート4-2に行くことになったのに、エーリッヒかわいそう!みたいな演出は、正直付いていけないものがありました。
他のお話ではこのお方に欠点はない!あったとしてもそれすら人格賛美の材料になってるって具合だったのに、亡命編で突然子供じみたことをするので混乱しました。
……まぁ、亡命者が帝国の話でやってたみたいに、素晴らしい智謀をほとんど無条件で聞き入れてくれる立場にするためには仕方なかったんだろうな、と察するものはある。

  • 2015/10/03 07:29:00

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