6月23日は日米安全保障条約発効の日
6月23日は日米安全保障条約が発効された日。
1960年、当時の岸信介内閣によって日本とアメリカとの間で日米安全保障条約が締結され、この日に条約が正式に発効されました。
条約締結後、日本は軍事問題の一切合財をアメリカに委ねるのと引き換えに、世界史的にも稀と言われる奇跡的な経済成長を遂げてきました。
しかしそれは、軍事を含めた様々な政治・外交問題の主導権をアメリカに握られることに繋がり、また戦前とは逆の形で「政治と軍との関係の正しいあり方」を歪める結果ももたらしました。
その歪みは、1995年の阪神淡路大震災と地下鉄サリン事件、1999年の能登半島沖不審船事件などで露呈することとなり、日本の額面的な軍事力が危機に全く対処できない「張り子の虎」でしかなかったことをまざまざと見せつけました。
その後、有事立法の成立などで法的な問題については改善されつつありますが、国民や政治家の国防の重要性に対する認識はまだまだ不十分なものがありますし、それが結局はアメリカへの依存度を高めてしまう大きな要因のひとつにもなっています。
アメリカとの同盟自体はアメリカのみならず日本にとっても大きな国益になることは間違いありませんが、一方で、この歪な同盟関係と軍事・外交依存が日本の政治のあり方を歪めているのもまた事実です。
今年2010年は、同条約の成立からちょうど50年目の節目に当たります。
この機会に、自国の防衛とアメリカとの同盟の歴史とあり方について一考してみるのも良いのはないでしょうか。