アメリカのアニメーション映画における3D映像の敬遠傾向
アメリカのアニメーション映画で3D版の観賞割合が減少の一途を辿っているとのことです。
ディズニー/ピクサー社の製作による映画「メリダとおそろしの森」では、3D観賞の割合が34%に留まっているそうで↓
http://www.cinematoday.jp/page/N0043266
> [シネマトゥデイ映画ニュース] 映画『メリダとおそろしの森』が全米ナンバー1ヒットを記録している中、同作の観客は3Dを重視しないというデータが出ている。Varietyによると、北米における同作のオープニング興行収入のうち、3D観賞はわずか34パーセントにとどまっている。
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> ディズニー / ピクサーにとって初の3D公開作品は、2009年の映画『カールじいさんの空飛ぶ家』。同作の北米オープニング興収は約6,811万ドル(約54億4,880万円・Box Office Mojo調べ)であり、内53パーセントが3D観賞によるものだ。ピークを迎えたのは翌年の『トイ・ストーリー3』で、3D観賞による興収は60パーセントにまで跳ね上がった。だが、同年に公開されたドリームワークスの映画『ヒックとドラゴン』の同数値は64パーセントであり、3Dブームに応じて多少の増減はあるものの、他社作品に比べると3D観賞の占める割合は低くなっていることがわかる。
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> Varietyによると、ピクサーの3D映像スーパーバイザーを務めるボブ・ホワイトホールは、映画『カールじいさんの空飛ぶ家』が公開される前後に3Dブームに言及。同社は3Dのような新技術ではなく、あくまでもストーリーを重視しているため、3D公開には慎重に構えていることを明かしている。
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> そうした会社としての姿勢がピクサーブランドを揺るぎないものにしていることは間違いない。だが見方を変えれば、同社が3D公開で他社に遅れを取っているということにもなる。今後同社は『ファインディング・ニモ』をはじめとする過去作を3Dで再公開していく予定であり、3D公開がアニメーション作品における一つの可能性であることは重々承知しているようだ。
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> 北米ではピクサー作品だけでなく、アニメーション作品全般で3D鑑賞者の割合が減少しており、ただ3Dというだけで観客を惹(ひ)き付けることができた時代が終わったことを感じさせる。映画業界における3D公開の今後を占う上でも注目しておきたい話題だ。(編集部・福田麗)
さすがのアメリカでも、3D映像の人気に陰りが見えてきた、ということになるのでしょうかね?
ただ、一方では「アメリカでは映画ファンの70パーセント以上が2Dよりも3D映画を好む」という調査結果が出たという発表が行われていたこともあり、この辺りのチグハグさは何とも微妙なところではあるのですが。
まああの調査結果も、よく見てみると「これって逆にあまり受け入れられていないという逆の証明になっているんじゃ?」とも言えてしまうシロモノではあったのですけど。
邦画作品でも3D映像は激減(というよりも、映画「貞子(3D版)」以降は3D公開予定の邦画自体を全く見かけなくなった)していますし、個人的には、映画料金ボッタクリの元凶でしかない3D映像は、是非ともこのまま消えていってもらいたいところです。
復活するにしても、裸眼で3D映像を安価で再現可能な技術と施設を確立し、かつボッタクリ以外の何物でもない上に3D嫌いを増やす元凶にすらなっている料金徴収システムを抜本的に改善してからの話ですね。