長崎の中国漁船大量入港に見る日本の「非対称戦争」の弱さ
- 2012/07/21 01:40
- カテゴリー:その他色々, 九州・熊本ローカル事情
長崎県の五島市玉之浦町の玉之浦港に、中国漁船が90隻も一度に入港するという事態が発生しました。
台風7号の接近と、玉之浦港が日中間の協定に基づく国際緊急避難港に指定されていることによるものだそうですが……↓
http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20120719/02.shtml
> 台風7号の接近に伴い、五島近海にいた中国漁船が18日、五島市玉之浦町の玉之浦港に相次いで避難した。市によると、中国漁船の入港は2年ぶり。入港した船は90隻(同日午後5時現在)に上り、一度に入った数では過去10年で最多。天候が回復するまで停泊する。
>
> 市水産課によると、玉之浦港は日本、中国の協定に基づき国際緊急避難港に指定。天候悪化の際に一時的に中国漁船が避難できる。
>
> 17日夜から五島海上保安署に、入港するとの連絡が相次いで入った。多くは底引き網漁船。船の故障や急病人の発生など特別な事情を除き乗組員は上陸できず、同保安署の巡視船が海上で監視、警戒を続けている。
一国の港に、他国の漁船が、それも数隻ではなく90隻もの数が一度に入港・停泊するという事態なんて、一体どうやったらそんなことが起こり得るのでしょうか?
そもそも、彼らは何故日本に避難などしてきたのかというところからして疑問符がついてしまいますし。
日本海や東シナ海での漁業ならば中国本土や韓国の港の方が近いでしょうし、そもそも台風接近って事前に分かっていた情報でもあるはずなのですが……。
90隻の大半が底引き網漁船ということを鑑みただけでも、日本の領海内で不正な漁を行っていた可能性があるのではないでしょうか?
また、最近の中国の反日感情を鑑みると、この機に乗じて中国側が何らかの反日工作を仕掛けてくる可能性も懸念されます。
自作自演的にわざと自船を自沈させて日本側の受け入れ拒否を非難するとか、どさくさに紛れて破壊工作員を日本国内に潜伏させるとか、その方法はいくらでもありますし。
第一、中国の漁船と称する船舶が、実は中国海軍の偽装船や工作船である可能性でさえも、実のところ全くないわけではないのですからねぇ(-_-;;)。
実際、尖閣諸島へ接近してくる漁船などは、中国海軍の偽装船の疑いが濃厚であると言われているのですし、90隻というあまりの数の多さを考えても、大船団による上陸作戦の予行演習や偵察を兼ねている可能性すらありえるのではないかと。
世界のテロ組織やゲリラ・特殊部隊などにとって、日本ほどに事件を起こしやすい国もそうはないのではないでしょうか?
武器と工作員さえ日本国内に送り込めれば、テロどころか国会や皇居の制圧なども容易に行えそうですし。
もちろん、この手の内部破壊工作の類は、日本に限らず「起こってしまったら終わり」という一面がありますし、どこの国でも「事件を未然に防止する事前抑止力」という方向で対策を打つものではあります。
その点で日本の公安や公安調査庁などの警察機構、海上保安庁や自衛隊などの「事前抑止力」自体は決して低いものとは言えないでしょう。
ところが、日本のがんじがらめな法体系と、警官が銃を1発撃っただけで始末書レベルの不祥事のごとく書き立てるマスコミの「とにかく体制叩き」な体質は、スパイや工作員の日本国内への浸透や破壊活動その他の工作を容易なものとしており、また「事前抑止力」の発揮をも困難なものとしています。
一般的に難しいとされている武器の日本国内大量搬入も、実際には重火器も含めた大量の武器庫が発見されたりするといった事件も発生しているわけですし↓
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/06/29/kiji/K20120629003567540.html
> 28日午後2時ごろ、北九州市戸畑区の2階建て建物内で、ロケットランチャーや拳銃5丁、実弾数十発の銃火器があるのを、立ち入った福岡県警の捜査員が見つけた。
>
> ロケットランチャーは濃い緑色の金属製で長さ約70センチ。県警は建物が暴力団の武器庫の可能性があるとみて銃刀法違反などの容疑で調べている。
>
> 県警と北九州市は半径25メートル以内に住む93世帯、計181人に避難を呼び掛け全員公共施設などに避難した。捜査員は「戦争でも始めるつもりか。発射したらビルが吹っ飛ぶぞ」と顔をこわばらせた。
相手が最初から「やる気」で、かつ手出しもできないような状況を演出した上でことを起こした際に、果たして「事前抑止力」だけで制圧ができるものなのか、はなはだ疑問なところではあります。
あのアメリカやヨーロッパ諸国ですら、しばしばテロ事件の発生を許してしまうことを鑑みれば、いくら「事前抑止力」を充実させても起こるものは起こる、常にそう考え、そのような非常事態をも想定した体制は絶対に必要不可欠でしょう。
では、そこまで工作員の浸透やテロ・国内武装蜂起が容易なはずの日本で、何故その手の事件が全く発生しないのか?
それは在日米軍の存在が「結果的に」大きな抑止力となっているためです。
スパイや工作員の浸透であればまだ日本の統治機構の範疇に属する問題ですし、テロや武装蜂起なども「発生した瞬間」までは、まだ御しやすい日本「のみ」を相手にするだけで済みます。
しかし、テロや武装蜂起が引き起こされ、日本国内が無政府状態や内乱状態になったりすると、その直後から在日米軍は本格的に動くことが可能となります。
日本の国内組織をがんじがらめに縛りつける日本の国内法も、在日米軍には全く適用されませんし、日本人の人質などもアメリカ軍には全く通用しません。
極端なことを言えば、国会議事堂や皇居などにミサイルを撃ち込み、人質もろともテロリストを殲滅し勝利を宣言する、そんな選択肢すらも最終的にアメリカは取ることが可能なのです。
もちろん、それはアメリカとしても「最後の手段」ではあるでしょうし、日本にしてみれば最悪の結果以外の何物でもありませんが、この「最後の手段」があるのとないのとでは、相手に与える脅威の度合いがまるで異なります。
日本とは全く関係なく、己の利害のためのみのために動くアメリカと在日米軍の存在があるからこそ、最終的にはそれをも相手どらなければならない大規模テロや武装蜂起の類は事前に抑止されている、というわけです。
在日米軍と言えば、「侵略の抑止」という観点で語られることが多い存在ですが、この「テロと武装蜂起の抑止」というのも意外に大きな要素と言えるのではないでしょうか?
なまじ日本が法やマスコミの問題でがんじがらめになっているのですからなおのこと。
中国側も、日本「だけ」が相手なのであれば、威圧にせよ侵略にせよ本当に楽な話ではあるでしょうね。
最新兵器などを持ち出すまでもなく、少数の特殊部隊や工作員だけでいくらでも好きなだけ引っ掻き回すことが可能な存在なのですから。
この非常時を一切想定しない日本の歪な体制、いいかげん変革する必要があるのではないかとおもえてならないのですけどね。