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著作権者に無断で出版された解説本「『銀河英雄伝説』の謎を楽しむ本」

ファイル 722-1.gif

ここ数日、実に6年半以上使い続けてきたパソコンを買い替え、その環境構築とデータ移行に没頭しておりました。
数日かけて何とか一通り作業は終わり、後は適時チェックを入れるだけの段階に入れたので、ブログ記事投稿を再開していきたいと思います。
新規パソコンに没頭していた間も色々と世の中は動いていましたし、映画もリメイク版「トータル・リコール」を観賞しには行っていて、感想記事もすぐに書きたかったところではあったのですが(T_T)、まあその辺りについては追々語っていくことに致します。

さて、新規パソコンの環境構築作業が終わり、久々に定番のらいとすたっふ関連サイトの巡回を行ってみたところ、以下のようなツイートが投稿されていました↓

http://twitter.com/adachi_hiro/status/234889129391951872
田中さんから電話があって、「PHP出版から「銀英伝」の本、出した?」と聞かれた。まったく知らなかったので、そう答えたら「この前、本屋で見かけた」と。調べてみたら、本当に出している。まあ、書籍タイトルに著作権はないし、止められるモノでもないけど、もうこの出版社とは付き合わない。>

http://twitter.com/adachi_hiro/status/234890178815225856
<もちろん、徳間や東京創元社以外の会社でも「銀英伝」の本を出して良いです。でも原作者サイドに連絡すらせずに出すというのは、とても理解できないです。>

http://twitter.com/adachi_hiro/status/234902968288292865
<PHP出版が原作者サイドに無断で出した「銀英伝」の解説本。Amazonの書評を読んだらひどく低評価。そりゃそうだよなあ。無断で出している以上、使える材料も限られているわけだし。はっきり言って迷惑だ。PHP出版には、けっこう良いイメージもあったんだけど、こりゃダメだわ。>

ちなみに、問題となっているPHP出版が出したという銀英伝本というのはこういうもののようです↓

『銀河英雄伝説』の謎を楽しむ本
http://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-80506-1
amazonサイトのページ
http://www.amazon.co.jp/dp/456980506X

公式サイドやamazonレビューで酷評されている様子を見ると、却ってどんなことが書かれているのか、ついつい知りたくなってきてしまいますね(苦笑)。
らいとすたっふ公式ですら存在を認知せず、世間一般でも全く話題にならなかった辺り、その程度の本でしかないであろうことは確実なのでしょうけど。

まあ、小説の中身を丸写ししているだけのような盗作行為ならまだしも、解説本で公式サイドに連絡をする必要があるのか否かは少々微妙なところではありますね。
らいとすたっふに無断で出そうが公認になろうが、出来の良し悪しは作る人間次第なわけなのですし。
コミケその他での田中作品同人本なんて、当然らいとすたっふの許可も得ず無断で出版されカネを取っているところまであるわけなのですが、らいとすたっふ的にそれは問題ではないのかと。
こちらだって、らいとすたっふ公式が定めた「らいとすたっふルール2004」を盛大に踏み倒しているわけなのですが。
それに、田中芳樹御大ですら声を大にして非難していたパチンコにさえ公認を出してのけた「前科」を持つらいとすたっふが、解説本の無断出版に目くじらを立てるというのも滑稽な印象が拭えないところですね。
解説本の出来が悪いのと、らいとすたっふ公式への連絡や許可があるか否かは、全く別の問題でしょうに。

ところで、私は件の本を酷評しているamazonレビューを見て、以下のページの議論で名前が出ていた「奇想天外SF兵器」のネタを連想していました↓

https://www.tanautsu.net/the-best04_03_03_ab.html

基本的な知識が間違っているのと、10番勝負云々が書かれているという辺りが特に。
件の本の具体的な著者名は不明(「銀英伝考察団編著」とありますが)なのですが、ひょっとして同じ人が書いていたりするのでしょうかね、これって。

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コメント

党利スガリー

このブログには久々の投稿になります。
この本は少し読んだことがありますが、内容は一言でいうとその昔流行った「磯野家の謎」のようなものでウィキペディアの銀河英雄伝説の記事よりも薄い情報量でした。
有料の物が無料の物に質及び量ともに劣るのでは酷評されるのも当然かと思われます。

  • 2012/08/15 13:28:00

黒犬13号

amazonの商品ページを見ましたが、200ページ超の
ボリュームがあるようですね。
指摘されているようなWikipediaにも満たない情報量で
どうやってそれだけのページを埋めているのか、
逆に興味津々ですねw

  • 2012/08/15 17:30:00

平松重之

<解説本の出来>

過去に出版された、らいとすたっふ公認の解説本にも似たような問題はあったみたいですけどね。例えば1999年04月30日に徳間書店から刊行された『銀河英雄伝説DATABOOK メカニック&声優大辞典』に関してアニメ製作側とらいとすたっふの間で一悶着が起こったとのことですし。

https://www.tanautsu.net/the-best00_01_03_ac.html

<まあ、中国モノに関しては、田中センセも相当突っ込みどころのある人で…でも、めげずにがんばってくださいネと言う書き込みがあったので、自分もそうだそうだ、専門家(中国史の関係者と中国文学の関係者)にも評判悪いぞ!と書き込んだところ、安達某氏がやってきて、小説家と専門家では目指すところが違うかなんか頓珍漢な書き込みされたあげく、田中はめげてませんだか訳の分からない言葉で返答されました。
 それまでは和やかに進んでいたスレッドも急に暗雲が立ちこめ、史学科に在籍する学生まで安達某に肩入れする始末…。ちょっと自分の掲示板で意見を求めてしまうほど、衝撃的でしたね。まあ、あの雰囲気から察するにあらかじめ私の家頁をよく知っていて、快く思ってなかったようですね(田中芳樹ガイドブックでも自分の頁参照したような箇所があったし…)。
 その後、掲示板自体、いったん閉鎖したのでログはもう残ってないですが…。そのあと、その頁の別の掲示板で銀英伝のアニメのスタッフと悶着起こして(コレも傍目にはひどい話でした。銀英伝の声優とメカ…というよく分からない本、らいとすたっふ側がアニメスタッフの確認を受けないで作っちゃったみたいですね…。戦艦のデーターとかアニメの設定とは違うようです。しかも、安達某がそれを知ったのが出版直前…。アニメ側のお偉い様には話は通したモノの、この事実を公言はしなかったようです。まあ、コレに関してはさすがに謝ってましたが、多分反省してないでしょうね)、最近は「ROMに徹する」とか言って尻尾巻いちゃいました。>

また、2009年03月30日に徳間書店から刊行された『銀河英雄伝説 コンプリートガイド』について、アニメ版銀英伝のプロデューサーだった田原正利氏はブログの中で製作過程で校正しなければならなかった部分に色々と不満を述べています。これらから考えれば、「銀英伝考察団」はある意味らいとすたっふや徳間書店の過去の事績を正確に模倣しただけなのかも知れません(苦笑)

http://mtahara.blog75.fc2.com/page-4.html
http://mtahara.blog75.fc2.com/page-5.html

  • 2012/08/15 20:12:00

平松重之

1999年8月に三一書房から刊行されている「銀河英雄伝説研究序説」ですが、らいとすたっふのHPの著作ギャラリーに載っていないので「『銀河英雄伝説』の謎を楽しむ本」と同じく認可は得ていないと思われますがAmazonでの評価は良いみたいですね。著者である『「銀英伝」研究特務班』の代表は山田高明氏ですが、と学会の会員にも同じ名前の人物がいるので同一人物かも?

http://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E9%8A%80%E6%B2%B3%E8%8B%B1%E9%9B%84%E4%BC%9D%E8%AA%AC%E3%80%8D%E7%A0%94%E7%A9%B6%E5%BA%8F%E8%AA%AC-%E3%80%8C%E9%8A%80%E8%8B%B1%E4%BC%9D%E3%80%8D%E7%A0%94%E7%A9%B6%E7%89%B9%E5%8B%99%E7%8F%AD/dp/4380992217

  • 2012/08/15 21:00:00

冒険風ライダー(管理人)

>党利スガリーさん
酷評すること自体は良いにしても、「公式が認可していないから出来が悪い」はさすがに違うのではないでしょうか?
らいとすたっふが認可したからといって、銀英伝のパチンコ化が免罪されるわけではないように。
内容自体は薄いにしても、それと認可云々の問題は区別して論じるべきかと。

>黒犬13号さん
どんなことが書いてあるのかは興味もあるのですが、買ったら確実に「金返せ」という話になりそうな感はあるので、購入は少々躊躇ってしまいますね(苦笑)。

>平松さん
自分達が監修してさえもそこまでボロボロな惨状を呈しているのなら、ますますもって他社の非公認本のことを悪く言えたものではないでしょうね。
社長氏も、素直に「解説本としての出来が悪い」という評価だけに止めておけば良かったものを(苦笑)。

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