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映画「あなたへ」感想

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映画「あなたへ」観に行ってきました。
2012年で御年81歳になる高倉健が、2006年日本公開の日中合作映画「単騎、千里を走る。」以来、実に6年ぶりに映画出演を果たした人間ドラマ作品。
作品の内容が内容ということもあってか、スクリーンの観客は年配者がほとんどでしたね。

富山の刑務所で囚人達の指導技官を長年にわたって務めている今作の主人公・倉橋英二。
彼は高齢になってから結婚して15年になる妻・倉橋洋子に先立たれ、目的がないままに仕事に従事する日々を送っていました。
そんなある日、亡くなった妻の手紙を届けに来たというNPO法人の女性が、 倉橋英二が勤めている刑務所を訪ねてきます。
彼女は、倉橋洋子から依頼されていた2通の手紙を提示し、そのうちのひとつをその場で倉橋英二に直接渡します。
その手紙には、灯台らしき絵と共に以下のような文章が綴られていました。

あなたへ
私の遺骨は
故郷の海へ
撒いて下さい

そして、もうひとつの手紙は、「故人の意思」ということから、倉橋洋子の生まれ故郷である長崎県平戸市の郵便局で「局留め郵便」として10日以内に受け取るように、とのことでした。
何故妻はそんなことをするのか?
疑問に駆られながらも、倉橋英二は妻の生まれ故郷である長崎県平戸市へ行くことを決意します。

倉橋英二は、死ぬ前の入院生活の中で、自家用車である日産製の大型ミニバン・エルグランドをキャンピングカー仕様に改造し、2人で旅に出ようという構想を妻に話していました。
それは既に叶わぬ願いとなってしまったわけですが、倉橋英二は妻の死で途中放棄されていたエルグランドの改造に乗り出し、エルグランドを簡易キャンピングカーとして生まれ変わらせます。
そして彼は、長旅の前に刑務所へ退職届を出し、長崎へ出発しようとするのでした。
しかし、突然退職届を出された刑務所側は、倉橋英二の長年の刑務所勤務の経験を買っており、退職届を受理せず休暇扱いとします。
同僚の刑務所職員が見送る中、倉橋英二は富山を出発。
かくして、妻の散骨のために、富山から長崎県平戸市まで実に1200㎞以上もある長い旅が始まったのです。

映画「あなたへ」は、旅先の風景を映し出すロードムービーとしての一面も兼ね備えており、富山から長崎県平戸市まで、いくつかの観光名所が描写されています。
作中で描写されていた主な中継地は以下の通り↓

富山(出発地点)

岐阜県飛騨高山(杉野輝夫との出会い/その1)

大阪(駅弁の販売/その1)

兵庫県和田山の竹田城跡(妻との思い出)

山口県下関市(杉野輝夫との出会い/その2)

北九州市門司(駅弁の販売/その2)

長崎県平戸市(妻の散骨)

北九州市門司港(駅弁の販売/その3、ラストシーン)

物語は、高倉健が演じる倉橋英二が、行く先々で多くの人と出会い交流しつつ、妻との思い出を回想していくという形で進行していきます。
倉橋英二と妻の倉橋洋子以外は「行きずりの他人」かつ「チョイ役」的な扱いで、浅野忠信が演じた山口県下関署の警官に至っては、名前すらもなく本当にちょっとしか登場しないありさま。
しかし、各登場人物を演じた俳優さん達は、その登場回数を問わず、皆渋い役どころを忠実に演じていました。

ビートたけしが演じた杉野輝夫は、本人の言によれば元国語教師で、倉橋英二と同じく妻に先立たれ、キャンピングカーで旅を続けているとのこと。
山口県下関市で、実は彼は各地で車上荒らしの犯行を重ね指名手配されていたことが判明するのですが、倉橋英二については特にそういったことをやらかすでもなく、むしろ良きアドバイザーとしての一面を披露していました。
コンビニなどで車を止めて宿泊するのは、防犯の観点から拒否される店も少なくないなどといった、意外な盲点を突いた忠告もしてくれていますし。
下関署の警官達は、杉野輝夫が話した生い立ちの数々を「作り話だろう」と切り捨てていましたが、すくなくとも彼が倉橋英二に話したことについては、少なからぬ真実も含まれていたのではないかなぁ、と思わせるものがありました。
倉橋英二も、杉野輝夫には特に悪い印象を抱いていた様子もなく、「むしろ良くしてくれた」などと話していたくらいでしたし。

車の故障が縁となって知り合うことになった、草彅剛が演じる田宮裕二は、およそ遠慮というものを知らないながらもどこか憎めない人間、という役柄でしたね。
何やかやで倉橋英二は、大阪までの輸送どころか、田宮裕二の仕事である駅弁販売まで手伝わされる羽目になっていましたし(苦笑)。
まあそんな田宮裕二も、実は生活面で暗い一面を抱え込んでいることが、北九州市門司のエピソードで判明するのですが。
ちなみに、田宮裕二の車が故障し、倉橋英二の車に荷物を載せて大阪へ向かった際、その場で置き去りにしていた故障車は一体どうなったんだ? という疑問を私は一瞬抱かざるをえませんでした。
しかし、あの車は「わ」ナンバーのレンタカーであり、レンタカー会社に連絡すれば社員が現地まで行って引き取ってくれるのだそうで、その辺の問題はないとのことです。
この辺は作中の登場人物達の会話でも全く言及されておらず、何も知らない人から見れば少々混乱させられる描写ではありますね。

物語後半に全く意外な形でキーマンになるのが、田宮裕二より年長でありながら、仕事の関係上は後輩であるという、佐藤浩一がキャストを担う南原慎一。
初登場時の彼は、お調子者の田宮裕二を諌める役割以外は存在感の薄いキャラクターでしかなかったのですが、長崎県平戸市へ着く直前頃から、彼には明確な伏線が出てくるようになります。
実は彼は長崎県平戸市の出身で、そこで登場することになる食堂店の母娘の関係者でもあるんですね。
南原慎一という名前自体、7年前に名乗るようになったものなのだとか。
しかし、彼が偽名を名乗り長崎県平戸市と縁があることは作中での会話から分かるにしても、南原慎一が実はあの一家の亡くなったとされる夫だったという事実を、倉橋英二が一体どうやって理解したのか、そこは少々疑問ではありましたね。
一応、作中では「散骨の際に一緒に海に沈めてくれ」とあの母娘に言われて渡された「娘と婿さんとの写真」を見て理解したみたいな描写ではありましたが、正直アレだけでは観客的に理解はできないというか……。
平戸市といっても人口は3万人以上いるわけですし、漁師に限定しても数百単位はいるでしょうに、ピンポイントで母娘と父親にぶち当たってしまうとは、倉橋英二も何という僥倖だったことかと。
まあこの辺は、フィクション作品ならではのご都合主義的な要素も多々あるのでしょうけどね。

作品の内容的には、高倉健のファンや年配者向けの映画であることはまず間違いないでしょうね、今作は。
目的地までの過程で各地を巡るロードムービーという点では、映画「星守る犬」に通じるものがありますが、あれが悲劇的結末が最初から確定していた映画だったに対して、今作はある意味安心して観賞することができますので、ロードムービー好きな方にもオススメな一品です。

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KGR

草彅剛のレンタカーはすぐわかりました。
ただ「車良いんですか。」「レンタカーですから取りに来てもらいます。」くらいの台詞はあってもよかったと思います。

南原の正体の件は私も疑問でした。
いくら刑務官を長年務めていたとはいえ、そこまでの洞察力はないよな、と思いましたし、
余貴美子の店に例えば佐藤浩市の写真があるとか、何か観客にもしかしたらと思わせるヒントが欲しかったです。

  • URL
  • 2012/09/02 08:30:00

冒険風ライダー(管理人)

>KGRさん
レンタカーはやはり説明を端折った感は否めなかったですね。
全国行脚しているらしいので、アレがレンタカーではない可能性も充分に考えられるのですし。
かくいう私自身、アレがレンタカーであることに当たりがついたのは、映画観賞後に他人から聞いたからでしたし。

南原の件も確かに観客向けのヒントなり伏線なりが欲しかったところです。
サプライズ的な効果はあったのでしょうけど、同時にかなり唐突だった感も否めなかったですし。

後期高齢者

最近では珍しい、いい映画デした。ただ終わってからどうも腑に落ちないのが気になります。それは仰る通り、何で食堂の親子が佐藤浩一の縁者だと高倉に分かったのかが私には理解できませんでした。また何故田中裕子が散骨を理由に高倉を平戸に導いたのか?よく分かりません。もう一つ、期待していたのですが、平戸の風景をもっと観たかった。平戸の人間達をもっと描いて欲しかった。いい映画だっただけに惜しい気持ちがしました。

冒険風ライダー(管理人)

亡くなった奥さんが夫を平戸まで導いた理由は、自分のことにいつまでも囚われていないで新しい人生を歩んでほしい、というメッセージを込めていたからではないでしょうか?
作中の倉橋英二もそんな推論を立てていましたし。
もちろん、実際に奥さんがどのような考えで今回のような企画を立てたのかは、当の奥さん以外には分からないことではあるのでしょうけど。

mizo

>亡くなった奥さんが夫を平戸まで導いた理由は、自分のことにいつまでも囚われていないで新しい人生を歩んでほしい、というメッセージを込めていたからではないでしょうか?

私は、奥さんは一番幸福だった歌手を夢見た時代に帰ったと思います。上京、売れない歌手としての苦労、悪い男(刑務所に入る)にだまされ身も心も捧げた日々、男が刑務所に入った後も「再会」の歌のようにすがる。男の死後、抜け殻となった自分を支えてくれた夫。恩恵は限りないが自分はやはり帰ります。「さようなら」とだけ書かれた手紙がそれを表していると思います。
残された男は、目の前の男女の断絶をつなぎ、自分は一人で生きていくしかないのです。

  • 2013/09/24 01:14:00

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