映画「踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!」感想
映画「踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!」観に行ってきました。
人気TVドラマ映画化シリーズ第3弾。
主人公である青島俊作を演じる織田裕二と室井慎次役の柳葉敏郎には一時期不仲説も囁かれ、映画の成立自体が危ぶまれる報道もありましたが、とにもかくにも映画が公開されて何よりです。
人気シリーズ作品かつ初日ということもあってか、スクリーン内はほぼ満席状態でしたね。
「踊る大捜査線」の映画は前作もそうでしたが、今作もとにかくギャグが満載。
湾岸署の引越し本部長に任命された青島俊作の「作戦会議」から始まり、その引越しのゴタゴタにまぎれて発生した事件と不祥事の数々、そして湾岸署外部に不祥事が発覚した後、身体を張っていかにも衰弱しているかのごとき過剰演出な3文芝居を繰り出しつつ、自己保身だらけの官僚答弁的な言動を披露しまくるスリーアミーゴスの公式会見シーンの辺りまではまさにギャグとツッコミのオンパレード。
その手のギャグが出てくる都度、スクリーン内のあちこちから声を潜めた笑い声が頻出していましたし、かくいう私も同じように笑っていたクチです。
ただ、今回の映画「踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!」は、過去2つのシリーズ作品とも内容がリンクしており、そちらも観ないと登場人物の相関関係が把握しにくいところも多々ありますね。
私も映画観賞後、Wikipediaを読んで過去作の登場人物を確認したりしていましたし。
今回の映画を観る際には、過去作である、
「踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!」
「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」
を事前に観ることをオススメしておきます。
それ以外で個人的に気になったのは、湾岸署を閉鎖状態に追い込んで囚人の釈放を要求してきた犯人に対し、室井慎次以外の警察の首脳陣達全てが「犯人の要求を呑む」という意見で完全に一致し、しかもそれが日本国首相の公式声明として発表されてすらいたこと。
作中でも「人道的見地」だの「人の命は地球より重い」だのといった類の発言が飛び交っていましたが、アメリカであれば映画でも現実でも絶対にありえないこの描写が、日本だと「うん、普通にありえる話だよね」と素直に頷けてしまう嫌な実態がありますからね~(T_T)。
ましてや今の売国民主党政権、特にその頭目が「あの」カンガンスであれば、これ幸いと嬉々として要求を呑むどころか、下手すれば国家としての無条件降伏すら本気でやりかねないところがありますし(-_-;;)。
あのヘタレ過ぎて情けない日本の首脳陣達の描写を「ありえないフィクション」として本当に笑い飛ばせる日が来て欲しいものなのですけどね。
「踊る大捜査線」はハリウッド映画と異なり、特にこれといった直截的な恋愛描写やアクションシーンがないにも関わらず、巧みなストーリー進行とギャグによる独特のテンポを駆使して観客を魅了する非常に優れたシリーズ作品ですね。
今作も、邦画の中では今年度最優秀作品の最有力候補として数えられることになるのではないでしょうか。