非常用蓄電池としてのハイブリット車の使用用途と今後の需要
- 2012/10/23 01:15
- カテゴリー:ゲーム・テレビ関連,
トヨタ自動車がプリウスの一部仕様を改良した新モデルの販売を開始しました。
車体から100ボルト電源を1500ワットまで給電することが可能となり、非常時の際の電源としても使用できるのだとか。
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/121022/biz12102215360006-n1.htm
> トヨタ自動車は22日、ハイブリッド車「プリウス」を一部改良して発売した。オプション設定のコンセントを使うと、車両から100ボルト電源を1500ワットまで給電でき、停電などの非常時に使用すれば、テレビやパソコン、携帯電話の充電など生活に必要な電力が使える。
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> また用途によっては、電子レンジなどの調理家電でも使えるとのことで、非常時に限らず、プリウスの活躍の場面がぐっと広がりそうだ。
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> 車体価格は217万円からで、アクセサリーコンセントは6万3000円。
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> またプラグインハイブリッド車(PHV)「プリウスPHV」では、従来の最安モデルからさらに15万円安い305万円の「L」グレードを設定し、11月1日に発売する。非常時給電のオプション設定(コンセントとコネクターのセットで9万4500円)もある。
こういう装備というのは、記事にもあるように非常時以外にも使用用途がそれなりにありそうですね。
周囲に電源設備のないキャンプや野宿などでも大活躍しそうですし、何と言っても「長時間にわたって電気を使い続けることができる」という利点は決して小さなものではありません。
現時点でも、シガーライターを活用して携帯やスマートフォンなどの充電が行える機器が一応ありはしますが、これは供給電力も12~24ボルトまでと微々たるものでしかなく、家電まで扱えるようなシロモノでは全くないですし。
携帯だけでなくパソコンや家電にまで電力供給ができるとなれば、いざという時に何かと便利ではあるでしょう。
しかし、この装備って既存のプリウスにも搭載可能なのでしょうかね?
私もついこの間クルマをプリウスに買い替えたものですから、このオプション機能が後付けでも搭載できるのであれば、是非とも検討してみたいところではあるのですが。
一応トヨタのプリウス公式サイトも確認してはみたのですが、このオプション機能が既存のプリウスにも搭載可能なのかについては全く書かれていないんですよね。
新モデルも外形上は既存のプリウスと何も変わっていませんし、新オプションの後付けもできそうな気もしなくはないのですが。
あくまでも「新モデル限定のオプション設定」なのであれば諦めるしかないのですが、この辺りのことについては近所のトヨタ販売店にでも聞いてみるしかなさそうですね。
しかし、こういうシステムって、実はキャンピングカーにこそ最適なのではないかと、キャンピングカー好きな人間としてはついつい考えてしまいますね。
キャンピングカーって、大容量のバッテリーや発電機の搭載が必須なのですし、これとプリウスのごときハイブリッドシステムを合体させれば、より効率が良く場所もあまり取らない発電&蓄電システムの出現も可能なのではないのかと。
しかし実際には、ハイブリッドシステムを搭載したキャンピングカーというのは、普通車を改造した仕様のクルマであればともかく、「純正」のものとしては2012年10月時点では未だに登場していないみたいなんですよね。
まあ、同じハイブリッド車でも、プリウスがダントツで燃費が良い以外はあまりパッとしない感が否めないところですから、プリウスに比べればマイナーなクルマもいいところな上に車体自体も大きなキャンピングカーでハイブリッドシステムを搭載するというのは、現時点ではコストパフォーマンス的に良くないものがあるのでしょうけど。
同じハイブリッド仕様のトヨタのアルファードやエスティマ、日産のエルグランドなどは、そこらにある普通のクルマとほとんど変わることのない燃費(7~11㎞/L)しか達成できていないわけですし。
当然、キャンピングカーだとこの燃費がさらに低下することは想像に難くなく、現時点では燃費向上の観点から言えばあまり使えたものではないでしょう。
しかし、今回のような蓄電池兼発電機としてのハイブリッドシステムが既に出てきている以上、そちらの用途に特化する形でのハイブリッドシステムというのは今後出てくる可能性が少なくないですね。
キャンピングカー的には、むしろそういう使用用途の方が使い勝手も良いでしょうし。
非常用蓄電池としてのハイブリッド車や電気自動車は、今後ますます存在感を増していくことになるのではないかと思うのですが、どんなものなのでしょうか。