ビッグサイト事故、荷重超えか
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=567273&media_id=2
> 1階の乗り口付近には、混乱を避けるためにイベント会社が係員を配置していたものの、客は次々に乗り込み、1段に3~4人が乗るなど、事故当時、エスカレーターは身動きが取れない状態だったという。
このニュースを見て真っ先に「ありえない!」と思った。
僕は何度もこのエスカレーターに乗ったことがある。報道によれば、ステップの幅は102センチ。つまり、駅やデパートにある標準的なエスカレーターと同じなのである。
さて、お近くの駅やデパートで、エスカレーターをよーく観察していただきたい。
4人乗れるか?
痩せた人間が3人ならば可能であろう。しかし、4人となると、1人分の幅はわずか25センチ! 痩せた人間が横向きになって、腹と背中を密着させ、ぎゅうぎゅうに詰めこむしかない。当然、靴のサイズは25センチを上回っているから、つま先を前の人間の靴の間に割りこませなくてはなるまい。
さらにmixiの日記で検索してみると、「1段に4人も5人も乗っていた」などと書いている人がいてびっくり。5人だと幅20cmだぞ!? ありえねーよ!
この事件に関して、mixi日記をざっと見てみたのだが、「3~4人」が乗っていたと書いているのは、ほぼ全員、現場にいなかった人間――つまりネットやテレビのニュースで知った人たちである。
一方、現場に居合わせた人は一様に、「3人乗りは見ていない」と証言している。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=891971879&owner_id=12579894
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=892106877&owner_id=156213
http://mixi.jp/view_diary.pl?owner_id=458689&id=891259454
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=891594977&owner_id=5786973
もちろん彼らも現場の全容を見ていたわけではなかろうが、これだけ証言が一致しているということは、少なくとも彼らの周囲では、印象に残るほどの危険な乗り方をしていた者はいなかったと考えるべきではないのか?
ニュースを見た多くの人が「3~4人乗っていた」と言っているのは、事故直後、まさに逆走が起きている瞬間の映像を見ての印象である。
実際には、リンクした証言者の日記にもあるように、逆走がはじまったとたん、下の方の段に乗っていた人たちが、慌てて上へ逃れようとして(人間心理として当然であろう)、押し合いへし合いになったらしい。
つまり、あのエスカレーターに人が密集している映像は、事故の原因ではなく結果であると考えられるのだ。
では、事故が起きる前、上りエスカレーターに人はどれぐらい密集していたのだろうか?
事故が起きる直前の写真(左)を元に検証してみた。
まず、手前の下りエスカレーターに乗っている人を参考に、1段ずつの幅の線を15段分引き、それを遠近法を考慮に入れつつ、奥の上りエスカレーターにまで延長した(中)。
そして、上りエレベーターの15段分に何人乗っていたか、頭の数をカウントしてみた。もしすべての段で3人乗りがあったなら、15×3で、45人分の頭が写っているはずである。
その際、次のような点に注意した。
・下りエスカレーターの先端に立っている黄色いシャツの男性(スタッフ?)は、その左側の人物より1段低いステップの中央に立っている(これは別アングルの写真でも分かる)。15段は、この人物より後ろの段から数えはじめている。
・写真右下、上りエスカレーターで振り返っている黒い服の男性は、下りの黄色いシャツの男性と同じ高さにいるのは明白なので、カウントしていない。
・頭かどうかよく分からないものもあるが、とりあえず「頭のように見えるものは頭」と考えてカウントした。
その結果が右の写真である。
頭の数は31。重なって隠れている人物もいるかもしれないので、もう何人か多いかもしれない。
僕の結論はこうである。
・確かに3人乗っていた段はいくつかあったらしい。
・しかし、それほど多くはない。ほとんどの段では2人ずつ乗っている。
これだと、「3人乗りは見なかった」という証言と矛盾しない。多くの段で2人乗りをしていたのなら、証言者が自分の前後で3人乗りを見ていないのは、十分にありえることである。
「4人乗っていた」という情報は、きわめて疑わしい。
以上。いつもは「友人のみ公開」なんだけど、今回の日記は特別に全体公開とします。リンクはご自由に。
エスカレーター事故、重量オーバーで停止・逆走か
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=567086&media_id=20
さらに不可解なのは、「総重量が7・5トンを超えると停止する」というオーチス社の主張である。
84段で7.5トンということは、1段あたり89kgで停止することを意味する。
人間1人の平均体重を60kgとすると、1段に2人ずつどころか、2段に3人――1・2・1・2・1・2と交互に乗るだけで停止してしまうのだ!
報道の中で「120人」という乗客の推定数が出てくるが、これは7500kgを60で割った数字であろう。
本当に120人を超えると停止する仕様であったなら、各ステップに2人ずつ乗り、60段で停止することになってしまう。全体の71パーセントである。(実際にはもっと上まで行っている)
もしほとんどのステップに3人乗っていたなら、40段、つまり真ん中当たりで停止しないとおかしいのである。
つまり、「総重量が7・5トンを超えると停止する」という機構が故障していたか、あるいはステップに平均2人以上乗っていなかったか、どっちか(あるいは両方)と考えないとつじつまが合わないのだ。
オーチス社のサイトで、エスカレーターのカタログを見てみると、今回事故を起こしたエスカーターと同じ、幅1000mmの機種のデータがあった。
http://www.otis.com/site/jp/OT_DL_Documents/OT_DL_DocumentLibrary/509MT/01_機種一覧.pdf
公称ステップ幅 1000mm
公称輸送能力 9000人/時
定格速度 30m/分
1時間9000人ということは、1分あたり150人。さらに分速30mということは、1mにつき5人乗ることを想定していることになる。
1mに5人ということは、40cmにつき2人。つまりこの公称輸送能力は、1ステップに2人乗ることを前提とした数字であるのは明らかである。
もし2ステップに3人乗るだけで停止するというなら、カタログに載っている公称輸送能力の方が誇大であることになってしまうのだが……?
私がやろうとして手が回らなかった画像からの人数割り出しという手間のかかる作業感謝致します。
オーチス社は9.36tで重量に負けて逆回転が起こるとコメントしていますが問題は山元様がおっしゃる通りに7.5tで止まらなかったことに問題があるように私も思います。もし報道や警察が言う所の重量がかかっていたにせよ安全装置が正常に働いて9.36tの重量に達する前に停止していれば逆回転も起こらない理屈になる訳で、「いっぱい乗っているみたいに見えるからそのせいにしてしまえ」という意図のような気がしてなりません。
貴重なデータですので早速リンクさせていただきます。
ありがとうございまいした。
三人乗り、四人乗りだったと主張している方の多くは、「NHKのニュース映像でそうなっているから」という根拠で主張しておられるように思います。中には、NHKニュースで流れた「開場直後の映像」で、皆疾走していた、という方もおられましたが、自分の見たところ、その映像は明らかに東ホールと思われ、つまりエスカレーターを必要としない、もしくは降りたあとの映像と考えられます。
ニュース映像の多くが、エスカレーターの停止、逆走が始まって、下に向かおうとした人、あるいは、滑り落ちてきた人を、下の段の人が必死に支えようとしている――そのように見えました。
限界が9.36tで、平均体重が60kgとすると(実際は服や荷物があるからもう少し重いのではないかと思いますが)、150~160人ということになりますね。平均して各ステップ2人乗っていたなら、75~80段ということになって、逆回転が起きる条件を満たします。
何にしても、逆回転が起きる前に止まってなきゃ変ですよね。どう考えたって。
機械の設計の時には、何か予想外の事が起きたときに、人間にとって安全な方向で壊れるように、作ってあるはずなんですが。そのへん、どうしても、無理なことが有るんでしょうかね。
http://www.rurigoten.com/blog/
>昇りに動いているエスカレータの上に数十名がぎゅうぎゅうに詰まってて、みんな殺気立っててステップに2,3人が乗ってるくらいの寿司詰め状態。
下から見た様子だとかなりの詰め込み状態だったようです。当時その場にいたという私の知人も係員の誘導はなくどんどん乗り込んでいったと言っています。
これからすると先頭グループは係員に従い、岡田氏の証言のような状態で乗っていたようですが、後ろの方は特に係員もなく詰め込まれていったようです。
あとこんな検証画像があります。
http://mixi.jp/view_album_photo.pl?album_id=10916058&number=3994103681&page=1
下り側は係員に先導され、さらに乗りすぎにならないように途中で列が切られています。整然と乗っているのでほぼ1ステップに二人が乗っているように見えます。
報道の3~4人は間違いとしても、登り側が1ステップに2~3人というのは間違いないでしょう。
また下り側が列を切るといった誘導をしているということは警備の側は、過剰に乗る危険性を認知していたとも言えます。
なのに登り側の誘導が出来ていないのは警備スタッフの運営ミスと思われます。
画像を見る限りほぼ男性のみなので、成人男性の平均体重65kgに衣服と鞄ぐらいで+2kgぐらいで考えるのが妥当じゃないでしょうか?。
貴重な考察、お疲れ様です。
リンク、いただきます。。。(・∀・)
リンクさせていただきます。<(_ _)>
みょーなつながりで来ました。
検証、お見事です。
イベント主催者様のせいにされることだけは避けたいですよね。
なんだかTVやマスゴミの報道に踊らされすぎな人がいて
辟易です。
ほんと主催者や参加者に罪はありませんよ。
そんなバカな!と思っていたので、検証記事は嬉しいばかりです。ありがとうございます。
失礼ながらもこの事実を広めるためにも、こちらからもリンクさせてもらいます。
山本さんの小説は楽しませていただいております。
「神は沈黙せず」が好きです。
山本さんの検証画像ではエスカレータの上部のみ、
それも下の込み合っている部分には印がついていませんよね。
事故前、
それに事故後に叫び声があがってカメラが振り向くまで
ほんの僅かな時間で、乗っている人は身動きも出来ずスライドしてくる、
その瞬間を映してあるこの映像を元に検証してみてはいかがでしょうか。
http://www2.axfc.net/uploader/Al/so/3716&key=nhk
どこにでも湧いて出るなぁ~、土曜日 え01b
将棋倒しの現場を見て「ほら、人間がギュウギュウだぁ!」って・・・
大変興味深く読ませていただきましたが、前提となるデータから間違えておられると感じました。
斜め下から見た写真で、正確なデータが取れると思っている事自体がそもそもの間違いですね。
すいませんが、崩落する直前にエスカレーター下から見上げて撮影した写真というのは確かに現存します。私はマイミクの石黒直樹氏の日記(友人まで公開)で確認しています。それを見る限り、確かにエスカレーターの下部ではワンステップ3人乗っているようにしか見えませんよ。
下から見上げた画像で、検証し直す事をお薦めします。
そもそも、西館のロングエスカレーターは建物の構造的に交通渋滞が発生しやすいポイントなんですが、このエスカレーターの入り口に交通整理をするスタッフを背馳出来なかったワンフェススタッフのミスが原因の一端なのだと思いますよ。
いつもと学会やら『ヨイコ』『封印』等で楽しませてもらってます。
最初引用されている写真を見たとき人数が多そうだと思いましたが、手前のエスカレーターに乗っている人の像もあるので、山本さんが画像を整理してくれるまで、憶測で判断していたようです。
日記にリンク張らせていただきました。
事故発生前
既に詰まっています。
http://a-draw.com/uploader/src/up3413.jpg.html
事故発生直後
悲鳴があがってからカメラが振り向くまで1秒ほど
下り36人に対し上り44人(1.22倍)
http://a-draw.com/uploader/src/up3414.jpg.html
ズームアップ
さらに1秒未満経過
下り24人に対し上り31人(1.29倍)
エスカレータ下で携帯電話で話している人もいる。
http://a-draw.com/uploader/src/up3417.jpg.html
ズームアップ
さらに1秒未満経過
下り32人に対し上り43人(1.34倍)
http://a-draw.com/uploader/src/up3418.jpg.html
わずか一秒で上まで人が詰まったとは考え難いので
(クラウチングスタートではないのですから)
仮に1.2倍とすると、5段中2段は3人乗っていたことになります。
ただし、各種映像を見る限り先頭のほうはだいたい2人のようですが
私も、3人以上は乗っていたと思います。
コミケで買いに走る人なら分かりますが「圧縮」というのがあって、
ともかく空間をひたすら詰めるのは、イベントでは当然に行われています。
ステップ面積2段定員4人に対して体を縦にするように
突っ込めば5人は乗れます。
さらにその段の隙間に下の段から足を突っ込んでいれば
2.5人乗ってるとこにもう一人が突っ込まれているわけです。
(4人という表現はアレですが)
これが証言や、写真から観たエスカレーター後部の現状で、
一人当たりの体重が70-80キロとして(みんなメタボってるし)
明らかに集中的過積載によりエスカレーターの許容量オーバーです。
エスカレーター前は岡田証言の通り。
エスカレーター後部は異常な圧縮。
途中からブレーキがきかずに逆送を始め
ある程度過積載をはき出した後に上昇を始めたという証言と符合します。
これはぶっちゃけ運営側の責任以外の何者でもありません。
いろいろ回って岡田氏の日記から参りました。
事故当時どのような人数分布で乗っていたかは、事故前後を通して全体を撮った映像が出てこないと完全には把握できないとは思うのですが、それ以前に最初に山本さんが検証されているようにエスカレータの性能自体がちょっと疑問ですね。私もそこが引っ掛かりました。
このエスカレーターサイズに混雑時普通に乗り込むと思われるワンステップ2人ずつだと10トン超で、逆走することも予想される9.4トンを軽く超えてしまいます。
安全基準の7.5トンからするとほぼ軽自動車2台分も違うことになります。
なので、たとえ3人も4人も乗ってなくても起こりうる事故だったんじゃないでしょうか。
下り側のようにある程度段を開けて乗せるようにしていれば、防げたのかもしれませんが、乗せない段を作らなければならないなんて、どこのイベントの主催者でも知らないんじゃないでしょうかね(メーカー希望はそうだったかもしれませんが)。
建築基準法の安全基準としては、その性能で十分なのかもしれませんが、1段に十分2人乗れるサイズで、一度に人が集中することのある様な場所に設置する製品ではもっとスペックを上げる必要があったと思うのですが(最近多いもっと長いエレベーターでは更に差が大きくなると思いますし)。
最後に、「リンクはご自由に。」とのことなので、私も当日作成した関連日記の方に貼らせていただきたいと思います。
(夕べのコメントは数値が1桁違っていたので、書き直させていただきました。)
エスカレータが過負荷時を含めた緊急時に止まってしまうのは仕方がないことで、そういうものだと思って乗るしかないと思います。つまり急停止したときに転ばないように手すりは絶対持っておくべきだと。
でも、定員の数倍乗った程度で逆送するエスカレータは欠陥品ですよね。ましてや、ストップした時点よりも乗った人数が増えていないはずなのに、逆送しはじめるなんて論外です。
つまり、エスカレータが停止した責任が運営側にあるとしてもそれは仕方ないでしょう。
しかし、怪我人が出た責任はエスカレータのメーカーと会場側にあるでしょう。
事故発生前
http://up.mugitya.com/img/Lv.1_up68469.jpg.html
下り24人に対し上り31人(1.29倍)
http://up.mugitya.com/img/Lv.1_up68470.jpg.html
下り32人に対し上り43人(1.34倍)
http://up.mugitya.com/img/Lv.1_up68471.jpg.html
下り32人に対し上り43人(1.34倍)
http://up.mugitya.com/img/Lv.1_up68472.jpg.html
> ある程度過積載をはき出した後に上昇を始めたという証言と符合します。
この「上昇を始めた」というのはどの程度信用できる情報なのでしょうか?
緊急停止がかかったエスカレーターが再び上昇しだすというのは緊急停止時にモーターが動き続けているわけですから相当異常なことだと考えます。
「上昇」が正しいのであれば、停止装置は動作せず過負荷が発生しモーターが空転、逆走したとしか想像できません。
なるほど、確かに下の方ではかなり混み合っていたようですね。
ただ、僕はやはり事故の原因は人の密集「だけ」にあるのではないと考えます。
あれから日本人の平均体重のデータを調べてみました。
http://wwwdbtk.mhlw.go.jp/toukei/youran/indexyk_2_1.html
(表2-6 「身長・体重の平均値,性・年次×年齢別」)
これを見ると、平成17年のデータでは、18歳から49歳までの男性の平均体重は67kg前後のようです。(実際には年齢分布も分からないと正確な数字は出ないのですが、とりあえず67kgで考えてみます)
さて、「総重量が7・5トンを超えると停止する」というオーチス社の主張が正しいとすると、
7500÷67≒112
であり、このエスカレーターは112人が乗ると停止しなければならないはずです。
(初期の報道で乗客数を「120人」と言っていたのは、実際に数えたわけではなく、7.5tという数字から逆算したものと思われます)
1ステップ平均2人として、56段。これは全長の67%の地点です。平均2.5人乗っていたなら45段で、全長の53%です。
つまり、「総重量が7・5トンを超えると停止する」というのなら、全体の2/3に達するまでに停止していたはずなのです。
しかし実際は、写真を見れば分かるように、列の先頭は4階近くに達していますし、列の先頭にいた岡田斗司夫氏の証言もそれを裏付けています。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=890288099&owner_id=284841
> 僕たち先頭が4階まであと少し、一階分足らずに達したとき、突然ガッガッガッ、ギリギリギリ、ギギギギギギギという嫌な音が脚の下から響きました。なにやら絶対に普通じゃないことが起きている。そう直感させる音でした。
> 順調に昇っていたエスカレーターは突然動きを狂わせ、つっかえつっかえしながら動きます。
ということは、あきらかにこのエスカレーターには、7.5tを上回る荷重がかかっていたのです。仮にあと10段、74段まで上昇してきていたなら、1ステップ平均2人乗っていたとして、
74×2×67≒9.9t
がかかっていたことになります。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080804-00000195-jij-soci
> 東京都江東区の「東京ビッグサイト」で、上りエスカレーターが急停止するなどして10人が軽傷を負った事故で、エスカレーターのブレーキ能力の限界が重さ約9.36トンだったことが4日、分かった。
このエスカレーター、話によると、コミケでもちょくちょく止まってたんだそうです。
重量オーバーで止まること自体は、事故ではありません。むしろ安全機構が正常に働いたことを意味します。それで事故が防げるのです。
今回はなぜかその機構が働かなかった。荷重が7.5tを超えても動き続け、ついにブレーキ能力の限界である9.36tを超えてしまったのでしょう。
つまり、大勢の客を乗せてしまったスタッフの責任も確かに重大だけども、それだけでは事故は起きなかった。エスカレーターはただ停止するだけで、逆走などしなかったはずです。
事故が起きたのは、大量の人が乗ったのに加え、エスカレーターの安全機構が働かなかったことです。
1ステップに3人乗っていたことについては、確かに危険な行為であり、悪質なマナー違反でありますが、それ自体は事故の直接の原因ではありません。上の計算で示したように、1ステップ平均2人しか乗っていなくても、荷重は9.36tを超えていたのですから。
参加者が殺到したというのは、きっかけに過ぎないでしょう。
エスカレータの耐荷重が低すぎており、
しかも停止する前に逆流するというのは設計上非常に問題があります。
・耐荷重の基準を甘くしていた国
・停止せずに逆流するという設計ミス?をしていたメーカー
・過去に何度も停止していたにも関わらず対応しなかった会場
・そのエスカレータに参加者が殺到することを防げなかった運営
・殺到して乗り込みすぎた参加者たち
今回の事故は以上のような様々な要因が複合的に絡み合って
発生したものと考えられます。
まだ警察の検証も終わっていませんし推測の域に過ぎませんけれど。
ただ、各所で見られるような
「オタクは絶対に悪くない」的な論調には疑問を覚えておりますので
この日記でもコメントを付けさせていただきました。
・スゴイスピードで逆送したという事実がある。
・逆送しはじめるまでに停止すべきだったが停止しなかった。
・逆送しなければ怪我人は出なかったであろう。
ということですから、
怪我人が出た責任は100%メーカーに、そしてその設計を受け入れてOKとした会場にある。
ということですよね。
エスカレーターが停止するような誘導をした運営側にも「エスカレータを停止させた場合にとらなければならない程度の責任」はあると思いますが、こんな惨事を引き起こした責任とか、怪我人を出した責任という意味では0%でしょう。もちろんエスカレータの利用者にも同様に惨事や怪我人の責任は全くないです。
「エスカレータに二人並んで全部のステップに乗ってはいけない」なんて、普通の人には思いも寄らない異常な設計ですよ。。
そんな異常な設計であるということも問題ですが、会場側にはこんな異常な設計であることを、運営側に伝える義務もあったはずです。それがどうやら「あんまり詰めて乗らないようにしてください」程度の注意でしかなかったようですよね。ましてやそのせいで「スゴイスピードで逆送する」なんて!
やはり、この惨事と怪我人の責任は、100%メーカーと会場にあるでしょう。なぜならばこの惨事を防ぐことが出来たのも、メーカーまたは会場だけだったのですから。
座っちゃった人よりも、そんなところにケーキを置いた側の責任が問われないと、また誰かが座るのは時間の問題ですから。
運営側はあくまでプロです。「普通は考えない。」と言うのは許されません。
まずエスカレーターの性能うんぬんの前に、あの高さのエスカレーターに危険を感じなかったのか?隙間なく(この場合1ステップに二人)乗った場合を予見できなかったのか?。今回は逆送で人が流されるという事故でしたが、最上段からの将棋倒しがおこった場合など、人が隙間なく集まればそれだけで危険が発生します。
運営と東京ビックサイト側で「2ステップに3人までしか乗せてはいけない。」という通知を見せた見せないのやりとりがありますが、危険が発生する箇所についての情報を確認していないという時点で怠慢です。
エスカレーターの性能や設置に問題があるのならば使用を中止する必要もありますし、対策を講じなければなりません。
他のイベントでのあのエスカレーターの運用を見ると、コミケの場合は人の殺到する時間帯は使わず、1時を過ぎてから登専用で蛇行する誘導路を使い。制服を着た警備員と10名前後のスタッフが注意を呼びかけつつ人をバラして乗せていきます。東京おもちゃショーの場合は、20人以上のスタッフ客をグループ(家族ごとなど)に分け、その間にスタッフが一人入り、間隔を空けさらに子供が駆け上がらないように押さえます。
このように多くの人間が来るイベントの場合、細心の注意を払わなければならないポイントであることは間違いありません。
あのエスカレーターに対してワンフェスの運営側がスタッフを配置しているということは、それなりに危険を感じてはいたとは思います。
しかし至らなかった。下側の混乱を見る限り、人員と対策が足りていなかったと言えます。
イベントとかって狭い視野で考えなさるな。
日頃利用する駅とかの長大なエスカレーターに20人ものスタッフが居ますか?
居ないでしょ?
何故か?
安全装置を信用してるからですよ。
よく考えてみて下さい。エスカレーターが駅等でどんだけ走ったりなんだり無茶な使われ方をされているか。
どんな人がどんな風に搭乗しても緊急時に「停止」さえすれば事故にはならない(なりにくい)のです。
名古屋とビッグサイト、二箇所で同メーカー製品による「逆走事故」が続けて起きてることが問題なのです。
>JET さま
極めて簡単に書かせてもらいますが、私に言わせれば、どちらの仰られている事も正解の一つです。どちらが間違っているという話ではありませんよ。
>今回の事故は以上のような様々な要因が複合的に絡み合って発生したものと考えられます。
>まだ警察の検証も終わっていませんし推測の域に過ぎませんけれど。
>ただ、各所で見られるような
>「オタクは絶対に悪くない」的な論調には疑問を覚えておりますのでこの日記でもコメントを付けさせていただきました。
同感です。今回の事故はおそらく、メーカー側、主催者側、乗客の三つの原因が重なっています。
・エスカレーターに欠陥がなければ、
・客が密集して乗らなければ、
・主催者側が正しく誘導していれば、
事故は起きなかったでしょう。誰それだけが悪いと決めつけるわけにはいきません。
今回の事故がなくても、1ステップに3人も乗るのは非常識であり、絶対にやめるべきだと思います。
ただ、僕としては、このニュースに対するmixi日記の多くの反応――「太ったキモオタが殺到したから事故が起きた」という単純な図式が間違っていることを示したかっただけです。
>JET様
調べてみたら、りんかい線の大井町駅のエスカレーターって、ビッグサイトのより長いんですね。
http://www.excite.co.jp/News/bit/00091087535026.html
http://www.ooimachi.jp/jiman/jiman_01.html
あのエスカレーターはコミケの行き帰りにちょくちょく利用していますが、確かに長くてちょっと怖いですね。特に朝はけっこう大勢乗ってますし。
他にも、40m級のエスカレーターは日本のあちこちにあるらしいです。
何万人という人が集まるイベントも、コミケやワンフェスだけじゃないんだし、ビッグサイトでなくたって事故が起きる可能性がある。「オタクの集まる場所だから起きた」という思いこみは、その意味でも危険だと思います。
今回は若くて重い荷物を持ちつけている (^^) タイプのオタクたちだったからこそあの程度ですんだとも言えるかと思います。
老齢人口が増加してくる今後のことを考えると、非常に危険ですよねえ。
自分がステッキが無いと出歩けなくなってしまったので、余計にそう感じるのかもしれませんが。
私も日記で同じようなことを書いていますが、階段と違って長尺エレベーターは一直線なので、乗る度いつもちょっと不安に思っています(大抵は混雑していない時ですが)。
停止している人間を運ぶ乗り物だから、連鎖する事故は想定していないとでもいうのでしょうか。
これだけ同じような事故が起きているのだから、無理しなくても乗れてしまう人数に対応した過重に耐えられない安全基準とともに、その辺も見直す時期じゃないんでしょうかね。
さて、この事件、中日新聞では4日の朝刊から5月に名古屋であった同機種との関連で報道されています。
形式も発表されてますが上のカキコにもありますよね。
その後のすべての報道を見ているわけではないのでなんですが、メーカーの責任、という基本的な論調は一貫しているようなので、そこは客観的で信頼しています。
UFO教授さまも触れておられますが、名古屋では地下鉄に乗るときにマナーとして左側に乗る、というのが奨励されているようで、このあたりは全国的にはどうなんでしょう。
走るどころか歩くのも危険、と言っているのなら、右側を空けるのには意味がないように思うのですけどね。
中日新聞の夕刊の読者投稿欄にもよくこの話題がのるので、一度聞いてみようかな。
http://www.kaiyodo.co.jp/wf/
>2)エスカレーター誘導方法
>上記のように、警備員が先導誘導しており、その内容は、「お客様が走って駆け上がることが予想されるので、無理のない程度に身体を割り込ませるなどして、できる限り駆け込みを制御する」というものでありました。
そうか、ぎっしり詰めないと逆に「駆け上がる奴が現われて危険」と判断してたのか。
>一部においては、ほぼすべての段において、3名ないし4名が乗るという過剰な状態であったとの報道等も見受けられますが、そのような事実はなかったと認識しておりますし、そもそも4名が乗り込むことはステップの大きさからして物理的に不可能であると思われます。
>なお、事故発生直後の映像等によれば、1段に3名ないし4名が乗り込んでいるように見えますが、これはエスカレーターが逆走している状態での映像等であり、逆走により混乱されたお客様が上へ移動したり、下に転倒されたために発生した状況であり、当初からそのような状態での乗り込みがあったわけではありません。
>1)人数制限
>「東京ビッグサイト側から、エスカレーターに来場者を誘導する際、1段に2名・次に1名と交互に乗せる誘導をしなさいと運営側に事前に指示があった」との一部報道がありますが、そのような指示はありませんでした。
>2)重量制限
>東京ビッグサイト側から、エスカレーターの重量制限についての事前説明はなく、重量制限については事前に把握しておりませんでした。
言い分が食い違ってきましたねー。真相はまだ藪の中ですね。
http://www.comiket.co.jp/info-a/C74/C74Oshirase.html
とりあえずコミケでは西ES3号機(通称:西展示場1-4エスカレータ) 会議棟ES4号機(通称:会議棟3-6エスカレータ)を使用しないということが決定しました。
いろいろな意見がありますが、このエレベーターの安全装置が正常に動作しなかった事が一番の問題点であることは間違いないでしょう。
定員オーバーなら、その時点で停止すれば良いだけのことです。
http://www.n-elekyo.or.jp/square/escalator_02_01.html
4 エスカレーターには、制動装置及び昇降口において階段の昇降を停止させることができる装置を設けなければならない。
5 前項の制動装置の構造は、動力が切れた場合、駆動装置に故障が生じた場合、人又は物が挟まれた場合その他の人が危害を受け又は物が損傷するおそれがある場合に自動的に作動し、踏段に生ずる進行方向の加速度が1.25メートル毎秒を越えることなく安全に踏段を制止させることができるものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。