5巻 P145下段~P146下段のパロディ)
この日、始芽は、白楊学院で国語教師と衝突してしまったのである。
同僚といっても、国語科主任で学校図書館も担当する中年の女性教師だった。
つい最近まで日教組の執行部につとめていた人物だというが、この人が学校図書館の蔵書を検査して、中学生や高校生の教育に有害な本をこのさい追放しようとしたのである。
主任はすでにブラックリストを作成しており、幾人かの作家の名をあげて、軍国主義的であるとか差別的であるとか女性の権利を尊重していないとか決めつけた。
聞くうちに、始芽はつい口をはさんでしまったのだ。
「でしたら与謝野晶子も禁書にしたらいかがですか」
「な、何をいうのですか、アナタは!?」
国語科主任は目をむき、始芽の無知をたしなめるように手を上下に動かしてみせた。
「与謝野晶子は自立する女性の鑑ではないですか!それに『君死にたまふことなかれ』の反戦歌だって・・・」
「そうですか。ところがあの詩は実家の跡取りだった弟の身を案じた詩であって、戦争そのものには反対していません。ひょっとして、ご存じなかったんですか?」
「…………」
「それに、婦人運動のリーダー平塚雷鳥との議論で、母体の保護を国家に求めた雷鳥に対して、「自立した女はいやしくも国家に依存してはならない」と反論しています。どうです、家父長制度にとらわれて女性の社会進出に反するけしからん奴だと思いませんか」
国語科教師は顔を赤黒くして黙りこんでいたが、ひとつ頭を振ってわめいた。
「ア~タはたかが臨時講師じゃないですか! えらそうな口をきくのはやめてちょうだい、そもそも何の権利も資格もアナタにはないんですからネ!!」
保守系評論バージョンでした。う~ん、出来が悪いなぁ・・・(;´Д`)
参考 東京・杉並の親の会
http://members.jcom.home.ne.jp/kyoukasyo/
わはは、面白いです!特に、国語教師を中年女性にしたのが妙に似合ってました。ヒステリックな所とか、特にぴったり。
与謝野晶子のエピソードは正直知りませんでした。ただ、「いやしくも自立した女性は~」のくだりは、これがなぜ家父長制度擁護につながるのかよくわからないんですが、教えていただけませんか?
> わはは、面白いです!特に、国語教師を中年女性にしたのが妙に似合ってました。ヒステリックな所とか、特にぴったり。
> 与謝野晶子のエピソードは正直知りませんでした。ただ、「いやしくも自立した女性は~」のくだりは、これがなぜ家父長制度擁護につながるのかよくわからないんですが、教えていただけませんか?
>
はじめまして、クロイツェルさん。拙文に暖かいお言葉ありがとうございます。
ご指摘の点ですが、確かにぜんぜん言葉足りてませんね。(泣)文章力の無さをさらけだしてしまいました。家父長制擁護は前段の「反戦歌」の部分の評で、(弟が実家の跡取で~の部分)「いやしくも~」は国家による女性の権利保護を否定して社会進出を阻む、という意味で使ったのですが・・・ダメじゃん(爆)今度はもっと推敲してから投稿しますので今回はご容赦を(笑)
反創竜伝・思考実験編3竜堂4姉妹は私もさんせいです。私は作家志望で登場人物の名前にはけっこう気をつかっています。ど素人の私ですが竜堂4姉妹の名前を考えてみました。
青、赤、白、黒の色をいれて。
蒼海(あおみ)、紅音(あかね)、真白(ましろ)、黎夜(れいや)
地、火、風、水+月で
地月(ちづき)、火月(ひづき又はかづき)、風月(ふづき又はかづき)、水月(みずき又はみつき)
地、火、風、水+織で
地織(ちおり)、火織(ひおり)、風織(かおり)、水織(みおり)
春夏秋冬で、春夏秋冬の漢字をつかって
春花(はるか)、夏海(なつみ)、秋穂(あきほ)、冬芽(ふゆめ)
春夏秋冬で、春夏秋冬の漢字をつかわないで。
若葉(わかば)、海里(かいり)、紅葉(くれは又はもみじ)、吹雪(ふぶき)
「創竜伝」では竜堂兄弟の名前は漢字1字で、3字よみなので、
都(みやこ),渚(なぎさ),光,(ひかり)、望(のぞみ)
ちょっとふざけて果物で
花梨(かりん)、林檎(りんご)、蜜柑(みかん)、胡桃(くるみ)
植物関係で
梢(こずえ)、葵(あおい)、楓(かえで)、桜(さくら)
こんなのはどうでしょう?
>反創竜伝
名前のみが話題に上がることの多い「反創竜伝」ですが。
・家族ではなく、そもそも肉親でない、境遇も考え方もまったく違う。
・「普通じゃない」のが各人で違う。(暗殺術を仕込まれた。アンドロイド。ニンジャ。神懸り。超能力)
・起こる事件を淡々と克服していく、ある意味「大人の態度」(無関心とも言う(-_-;;ゞ)
・性別は女性
・強力な経済的バックアップはある
・でも情報、イデオロギー的バックアップ(あの3人組の事)は無い。
‥‥などで書いて反創竜伝としようともくろんでた時期がありました。
勿論ここの事は知りませんでした。
加藤さん、いらっしゃいませ。優馬といいます。
「4姉妹」のネーミング、「四拍子」なものって世の中に結構あるんですね。たいへん興味深く拝見しました。
個人的には、
> 青、赤、白、黒の色をいれて。
> 蒼海(あおみ)、紅音(あかね)、真白(ましろ)、黎夜(れいや)
というのが、竜身に変身時とのイメージの重なりと広がりがあって好きです。ちょっと風変わりな名前であるところも、らしくて良いと思います。
例えば、キャラ造形はこんな感じでしょうか?
蒼海(あおみ)
四姉妹の長女。歴史家を志し、多少浮世離れしたところがあるが、深い知性と胆力を兼ね備え、竜堂家の家長として妹たちに慕われている。
23歳 共和学院(元)教師
紅音(あかね)
四姉妹の次女。冷たく冴えわたる美貌の底に炎の情熱を秘める。鋭利な知性に裏打ちされた毒舌家でもある。
19歳 共和学院大学文学部二年生
真白(ましろ)
四姉妹の三女。スポーツ万能にして夏空の雲のような快活明朗さを兼ね備えるため、下級生の少女にファン多し。年頃の少女として自らの底知れぬ食欲が悩みのタネ。
15歳 共和学院高等部一年生
黎夜(れいや)
四姉妹の四女。底知れぬ夜の深みを湛えた漆黒の瞳と長い黒髪が日本人形のような美少女。年の割には幼く見え、姉たちから何かとかばわれ、面倒を見られている。
13歳 共和学院中等部二年生
鳥羽茉理に相当するキャラをどうするかはおいおい考えるとして・・・
三女・真白が「自分の食欲について真剣に悩んでいる」というのは作劇的にオイシイような気が。
アドバイスをくださって、どうもありがとうございました。
本平さん(お名前がながいので、失礼ですが最初の2字でよばさせていただきます。)のいうとおり名前もだいじだけど、内容(設定)はもっとだいじだとおもいました。本平さんの意見の「家族ではなく、そもそも肉親ではない、境遇も考えかたもまったく違う。」の「家族ではない」は奇抜でいいとおもいます。私みたいな小娘が人様に意見するのは大変生意気なことだとおもいますが、「家族ではなく、そもそも肉親ではない」とすると、いざというときに結束力の面で少し不安がのこります。私の考えは、「腹違いの姉妹」という設定です。自分たちの異常な力(本編と同じか、違うかは今は保留ということで)の謎+自分たちの父親(母親は4人とも違う)は誰か?という謎も加わり、話がひろがると思います。またご意見を聞かせてください。
「竜の如意珠。気象と気候を意のままに制御できるものだ。これさえあれば革命の成就は現実のものとなろう」
始芽はしばらく憑かれたように船津老人を見つめていたが、老人の視線がその答えを求めているのを看て口を開いた。
「革命を成就するとは、具体的には」
始芽の口調には、重大な事実を打ち明けられようとする人間に特有のためらいがあった。
「ふむ」
船津老人は一度うなづくと詠歎の口調で話し始めた。
「あの悪逆非道な天皇制を永遠に葬り去り、日米安保は廃止。警察も自衛隊も廃止、リストラも搾取も無い平等で明るい社会を気づこうと言うのだ」
「1932年テーゼに基づいてですか」思いつめたように始芽。
「ツァーリが悪逆非道であったのは「オデッサの階段」やペトログラードの冬宮前の敷石がよく知っているでしょう。でも天皇が悪逆であったとは?
日米安保を廃止?中南米で何が行われているかご存知無いのですか?
「増して!
・・・・・・・・
「国家権力を廃止! 関東大震災の折に何があったかはご存知でしょう!」
そこまで言って始芽はすっかり冷めてしまった番茶を一息で飲み干した。
「失礼しました。あまりこういった議論をすることになれていないものですから。
……とまあコンナ感じで考えていたのですが、『船津老人』このままいくとボッコボコにされちゃうのですが。
と言うか、この場合、どーゆー風にしていけばいいんでしょう?
そこらを回れば幾らでもあると思うんですが、なんか粒が小さいんです。
追伸
『船津老人』がコミンテルン派と言うことになってますが、これは儂の趣味です(^^ゞ
反創竜伝・思考実験編『保守的思想を持つ竜堂四姉妹』を読んでいて、ふと思いついたのですが。
この反創竜伝における共和学院の名前は『靖国学院(「せいこくがくいん」と読む)』が良いと思います。
ついでに奉利くん(笑)の超能力ですが。
四姉妹が危機に陥ると、胸に「T」のマーク(太真王夫人のT)をした某科学忍者隊みたいな格好をして
現れ、「バードラン!!」と叫ぶと、近くの鳥達がワラワラと集まってきて敵を撃退する、というのは如何
でしょう。
ちなみに、正体に関してはモロバレだが、本人には全く覚えがない。
ちなみに、なんでそんな格好をして現れるかというと、瑤姫が特撮好きであるように、実は太真王夫人は
アニメ好きだったから、と言うことで。