初めまして、T.Mと申す者です。
長年田中芳樹ファンをやっておりますが、「これは…?」と思う描写があります。仕事の都合上細かくは書けないのですが、思うところを書いていく次第です。
実は私、政治関係の仕事に携わっておりまして(議員ではないです。も少し下っ端です)表裏取り合わせて様々な事柄を見る訳なんです。
政治家が全て悪いというのは、全体の構造を見ようとせず一部をあげつらう典型的な悪しき日本人だと理解せざるを得ません。
確かに、汚職など誉められた事柄が挙がらないのは不徳の成すところとは認識しております。ですが、政治にはとんでもない金がかかります。年間で大体一億は使うのが常識なのです。裏金とか言う代物とは次元の違うものなのを、田中氏は果たして理解しているのでしょうか?例えば、事務所設立などで年間2~300万円の維持費が必要ですし、私設秘書は法案を作ろうと思えば、自然に5人10人と人手が必要になってきます。一人300万円としても年間3000万円です。
これは国会議員の試算ですので、私の先生には当てはまりませんが、それでも爪に火を点すような生活をしているのが現状です。
うちの先生は4期ほど再選してますが、次第に資産が目減りしている状況です。
年間2400万円余りの歳費(お給料)を頂くうちの先生は、選挙活動でほとんどを費やしています。止めれば選挙に受からない。ろくな話ではありません。
でも、私も先生も政治をやりたいんです。
「みんなのために、頑張りたいんだよ」と、もう還暦を越えた先生は、恥ずかしそうに笑って言ってくれました。原点はこれだけなのです。
何も汚職した政治業者を擁護するつもりは毛頭ないのですが、理想をもって地道に活動をする多くの政治家を卑下するような言動は慎んでいただきたいものです。
最後に、「みんな頑張ってるんだよ…」と声を大にして言えない政治家の皆さんの事を、少しだけでも良いですから暖かい目で見てやって下さいね。
乱文失礼致しました。
>初めまして、T.Mと申す者です。
こんにちは。T.Mさんのような立場の方からのご意見は参考になります。
>政治家が全て悪いというのは、全体の構造を見ようとせず一部をあげつらう典型的な悪しき日本人だと理解せざるを得ません。
田中氏は、どうやら政治家や官僚や警察、自衛隊という職業に偏見…というより、はっきりと差別意識を持っているように思います。
創竜伝でも、病院の患者などを人質に取られると、「これが政治家の集まりとか資本を投下して作られたような施設だったら躊躇無く無視するのだが(現在手元に無いため大意)」みたいなことを言ったりしています。
しかし、病人や生活保護家庭の人間だって、悪いヤツはいっぱいいるし、政治家や資産家だっていい人はいっぱいいます。
田中氏の視点は、差別意識で歪んでいるように思えます。
>T.Mさん
田中氏は、汚職政治家が幅を利かせるような政治のシステムそのものを攻撃すべきなのでしょう。実際『銀英伝』では、帝国と同盟の腐敗ぶりをうまく描いていたと思うのですが。
前にも書いたのですが、政治家の戯画化という手法そのものは、あまり批判したくないのです。ただ『創竜伝』の場合、作者の正義感が生に出過ぎていて、「社会風刺」の範疇を越えているのが居心地悪くてしょうがない。ユーモアが欲しい。
それにしても、尊敬できる「上司」をお持ちなのは羨ましいですね。
> 田中氏は、汚職政治家が幅を利かせるような政治のシステムそのものを攻撃すべきなのでしょう。実際『銀英伝』では、帝国と同盟の腐敗ぶりをうまく描いていたと思うのですが。
銀英伝で、ヤンが「政治家個人の汚職は個人の腐敗でしかないが、それを容認し批判できない場合は政治の腐敗だ」という趣旨のことを言ってましたね。
T.Mさん、本当にお疲れ様&日本の為に日夜努力していただき、ありがとうございます。
未曾有の国難というべき時代ですが、それだけに国家国民の為に心底から奮闘して下さる方には敬服いたします。
しかし、某N代議士のように父祖の名を汚し、国民の血税で海外旅行に出かけるような恥知らずの不届き者が現れる度に田中氏や久米宏に罵倒の口実を与え、貴方や貴方の先生のような方が甚大な迷惑を被っていると思うと誠に残念&お気の毒です。
田中氏じゃありませんが、善行より愚行の方が強い印象を与えるものなのかもしれません。
「みんな頑張っているんだよ。」と声を大にして言えるようにする為にも、やはり国家国民に対し、弁護の余地の無い裏切りを働いた輩(勿論政治家に限りません)には、皆が納得する責任をとらせるべきではないでしょうか。
勿論やぶにらみさんのおっしゃるように日本政界の構造的な問題もあります。犯罪に手を染めるようなことまでしないと政治活動資金が調達できない(その位べらぼうに金がかかる)、その結果として政策や人格・能力よりも、利権を抱えて金集めの得意な者がボスになるというのもやっぱりどこか狂ってるような気がします(おっ、田中芳樹的)。
田中角栄も功罪相半ばする人だと思いますが、この点については日本の政治を壊死させかねない事態を招いた大きな罪だと思います。
先日書き込みましたT.Mです。
色々なご意見を拝謁しまして感謝に堪えません。守秘義務もあり中途半端な書き方しかできないことを先にお詫び申し上げます。
「銀英伝」の中では政治の腐敗というある意味判りやすいシステムの矛盾を巧妙に書いた作品だとは、私自身思います。ですが個人の腐敗と構造の矛盾は別物…です。(実はこのような言い方をはしたくないのです。それしか道がない現状を否定するのは身が切られる想いがします)政治には様々なしがらみがあるのは皆様はご存じの通りです。ですがそのしがらみにも卑俗的なものが多いのも、また事実なのです。
身内の恥をさらすようですが
「あいつは応援する。儂の孫を学校にいれてくれたからのう」
と言ったある政治家がいます。このようなことは日常茶飯事にあることです。
田中氏が「小説」という虚構の中で政治を戯画化するのは是とするべきでしょう。ですが受け取る側が「小説だから、絵空事だから」と流せるような描写をしていないことが問題だと私は考えております。
影響力を考えて頂きたいと言うことです。
少なくとも、政治家の論文よりは多くの人数に読まれるでしょうから。
…でも、田中氏のように書くと面白いんですよね。「そんな感じ」と言いながら。
「投票というシステムを変えない限り、何も変わらないよ。真剣に考えても、気分で決めても同じなんだから」と老政治家が引退した後に言いました。
暴言だと思いますが、正論です。どう変えるかなど誰にも理解できないことだと関係者全員が判っているからです。
でも理想は追い続けるしかないですね。
最後に、私の心の内を書いて終わりたいと思います。
「バレたらまずいんだろうなぁ…」
乱文失礼しました。