いつも銀英伝ネタでこちらの場を汚しているイッチーです。私は「創竜伝」を読んでいないので、今回も銀英伝ネタをふりたいと思います。
実は誰か合理的な説明をしてくださらないかと思っているのですが、銀河帝国の人種構成についてみなさまのお知恵を拝借したいと思っております。
銀河帝国は人類単一の政体として発足しましたから、当然、発足時には白人のほかに黄色人種や黒人も存在したはずです。(それもかなりの割合で)ところが、ルドルフの白人優遇政策のゆえか、ラインハルトの時代には白人以外の人種が帝国に関する描写の中に現れることはありません。アニメではそれは明らかですし、小説でも非白人らしき帝国人は登場しません。それでは、非白人は死に絶えてしまったのでしょうか?しかし、同盟にはヤンやムライのような黄色人種(少なくともアジア系)やシトレのような黒人が存在しますから、少なくとも同盟建国までは非白人は存在したようです。また、フェザーンの自治領主も「黒狐」と言われているくらいですから、黒人系なのでしょう。(アニメでは日焼けしたおじさんのようにも見える)すると、帝国で虐げられていた非白人は全員、同盟やフェザーンに逃亡してしまったのでしょうか?そういう設定は非現実的だと思います。帝国国民の中には非白人も何割かは存在していると思うのですが、彼らはどこにいるのでしょう?軍隊や一般人の描写の中にすら非白人に関するものがまったくないというのはおかしいと思うのですが・・・。
同法により、非ゲルマン系は平民、非白人は農奴階級に落とされたと思います。
ゲルマン系でさえあれば、帝国騎士の位が与えられたのでしょう。
> 同法により、非ゲルマン系は平民、非白人は農奴階級に落とされたと思います。
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> ゲルマン系でさえあれば、帝国騎士の位が与えられたのでしょう。
仮に農奴階級に落とされたとしても、小説のなかにまったく登場しないというのはどう考えてもおかしいと思うのですが・・・。それに劣悪遺伝子排除法はマクシミリアン・ヨーゼフ2世の時代に骨抜きになったはずですが、そのあと、非白人はどうしたのでしょう?
> 仮に農奴階級に落とされたとしても、小説のなかにまったく登場しないというのはどう考えてもおかしいと思うのですが・・・。それに劣悪遺伝子排除法はマクシミリアン・ヨーゼフ2世の時代に骨抜きになったはずですが、そのあと、非白人はどうしたのでしょう?
はじめまして。八木と申します。
劣悪遺伝子排除法の廃止は、あくまでも先天的疾患者や身体弱者への救済の復活であって人種の救済ではなかったのではないでしょうか。
なので、黒人系は浮かび上がることはなかった。
帝国軍に黒人系がいないのも、ナチス親衛隊のように選ばれた民であるアーリア系+白人系しか軍務に就くことができなかったのと同じ人種別徴用のためだと思います。
農奴自体の描写がないので分かりませんが、黒人系はやはり貴族領や農業惑星に農奴として全て押し込まれていたのではないでしょうか。
当時のルドルフ大帝なら出来ないことはなさそうです。
ラインハルト死後の帝国は、黒人系やアジア系民衆の人権回復運動や旧同盟市民と帝国市民の間の差別撤廃など人権運動が広がりそう。(笑)
はじめてこちらの掲示板に投稿します。
私も、この問題(帝国の人種構成)は何度か考察を試みました。
帝国の人種について、アニメで見る限り、ラインハルトやヒルダのような貴族はたしかにコーカシアンの特徴を強く備えていますが、ミュラー、メックリンガー、レンネンカンプ、ケスラー、ケンプ、(もと帝国人の)デア・デッケンなどは、必ずしもコーカシアンと断定できないのではないでしょうか?また、銀英伝に登場する髪の色や眼のいろは、どこまでが天然なのかも問題にしたいところです。ビッテンフェルトの「オレンジ色の髪」など、どんな人種の中にも見たことがありません。あの色は(染色にせよ、遺伝子操作にせよ)人工のものでしょう。
そうはいっても、シトレやマシュンゴのような、一見してアフリカ系と分かる人物は、たしかに帝国側には出てきませんね。となると、考えられるのはやはり劣悪遺伝子排除法でしょうか。
>劣悪遺伝子排除法はマクシミリアン・ヨーゼフ2世の時代に骨抜きに
ハイネセン達が帝国を脱出してから、マクシミリアン・ヨーゼフの時代まで2世紀近く経っているので、この間に非コーカシアン的な特徴が、劣悪遺伝として除かれていった可能性はあります。
その後は、例えばオーベルシュタインが生きながらえて、しかも軍人になれたのだから、たしかに法律が骨抜きになったともいえそうですが、「朝の夢、夜の歌」ではハーゼが、(盲目のオーベルシュタインよりは軽い障害のはずの)赤緑色盲のせいで幼年学校を追放されているので、完全に骨抜きになったとはいえず、この法律の運用は常に揺れ動いているように思われます。
また、たとえ法律がなくなっても、社会的圧力が残るのではないでしょうか。
現在のアメリカには、もちろん人種主義的な法律は一切ないし、テレビ等に登場する人物の人種配分にも、ものすごく気を使っています。(この点で、銀英伝はまだまだ遅れており、日本製アニメが大量に進出しているアメリカに、銀英伝が入れない理由の一つかもしれません。)そのアメリカでも、遺伝子操作に反対する根拠の一つとして、人々が青い眼の子供や金髪の子供を好んで作るようになるかもしれない、という議論があります。いいかえれば、そのような社会的圧力があるわけで、銀河帝国のように政府がそれを推進したら、大きな圧力となり、おそらくは、その元になった法律がなくなったずっと後まで、影響が残るでしょう。
私の結論は、
1.劣悪遺伝子排除法の運用の厳密性は揺れ動いた。
2.法律とは独立した、コーカシアン志向の社会圧力があった。
3.(ビッテンフェルトの髪にみられるように)人体各部の色は、かなり人工的に変えられた。
ことから、帝国人の親は、子供の非コーカシアン的特長を、意図的に消していった、というものです。
佐々木公彦さま・八木あつしさま・Kenさま、レスありがとうございます。お三方の考えをまとめるとこんな感じになるかと思われます。
帝国暦9年、皇帝ルドルフは「劣悪遺伝子排除法」を制定し、ゲルマン系を帝国騎士以上、非ゲルマン系白人を平民、非白人を農奴階級と決定した。ただし、自分もしくは子供を遺伝子操作や整形手術などで白人化することは容認(もしくは奨励)された。それを潔くしない人々は農奴階級にとどまり、同盟やフェザーンが建国されるとそちらに流入した。マクシミリアン・ヨーゼフ2世の時代に劣悪遺伝子排除法は骨抜きにされたが、専らゲルマン系白人の障害者救済が主とされ、非白人系の救済はおこなわれなかった。その後も非白人にたいする遺伝子操作がおこなわれ、銀河帝国内では非白人は無視できるほどに少なくなった。
マクシミリアン・ヨーゼフ2世は名君とされていますが、案外、「温情」として積極的に非白人の白人化(それで社会的地位の上昇をはかる)をすすめたかもしれませんね。
ただ、上記のとおりだとすると、ラインハルトや彼の幕僚たちが非白人たちに対する偏見がないのが気になります。「度量が広い」と言ってしまえばそれまでですが、それ以前に彼らは生まれてから非白人をほとんど見たことがないでしょうから、かなり気味悪く感じるはずだと思うのですが・・・。
劣悪遺伝子排除法で非白人が弾圧されたとしても、非白人の抵抗はかなり深刻なものとなったでしょう。共和主義者の反乱どころではありません。非白人の反乱をルドルフは抑えることが出来るだろうかと考えたときに、一つ思いついたことがありました。銀英伝では、西暦2129年に北方連合国家と三大陸合州国との間の核戦争(13日間戦争)で人類の多数は死に絶えているんですよね。おそらくこれは米ソ冷戦を想定していると思うのですが、これを次のように考えてみればいかがでしょう。
北方連合国がアメリカを想定しているのは文庫版6巻11ページの記述から明らか。しかし、もう一方の三大陸合州国がどこを想定してるのかは不明。そこで、アメリカの覇権に反発する中国・アラブ(ユーラシア大陸)・アフリカ・南アメリカの連合と考えてはどうだろうか?その結果、有色人種の多いアメリカ・黄色人種の多いアジア・黒色人種の多いアフリカそしてインディオの多い南アメリカは灰燼と化し、中立を保った(白人の割合が高い)EU・ロシア・オーストラリアが比較的生存率が高かった。その結果、非白人人口は激減し、人類の多数は白人が占めることとなった。そのため、ルドルフの白人優遇政策は銀河帝国国民に受け入れられ、劣悪遺伝子排除法によって非白人の数はますます少なくなった。生き残った非白人はかろうじて同盟やフェザーンに逃れた。
この解釈だと日本人は北方連合国の同盟国として攻撃され、ほとんど生き残りませんね。(苦笑)通りで日本人の影が薄い気が・・・。
身も蓋もない意見で恐縮ですが、ルドルフ一世は極端なゲルマン趣味だったらしいので帝国内の非ゲルマン民族(スラブ・ラテン・アングロサクソン系白人含む)の従順な国民は皆創氏改名宜しくドイツ風の姓名に改定されてしまったのではないでしょうか。
で、「そんな阿呆な法律に従えない」と言った人間は準政治犯として農奴にされて流刑になったという事で同盟には雑多な民族特有名が多いのかと。
後世同盟に亡命して先祖の氏名に戻った人間もいるのではないでしょうか。
「薔薇騎士団連隊」の入隊者などは「貧乏人」の上に「本物のゲルマン民族出身」という条件を満たした上で逆差別として冷遇されているのではと思っております。
ただ銀河帝国はゲルマン人が優遇され易い社会ではあるでしょうから主要登場人物の外見描写はほぼ全員ドイツ系白人的になっているのでしょう。
あくまで個人的見解で特に作品内にそうした記述があるわけではないですが。
あと、ビッテンフェルトの「オレンジ色の髪」とは単に明るい赤毛の文学的修飾という奴ではありますまいか。
別に遺伝子改造まで持ち出さなくても(笑)。
S.Kさま
レスありがとうございます。しかし、私が問題にしているのは、名前ではなくて、外見なのですが・・・。仮に非白人も創氏改名を強制されただけだとしたら、ゲルマン系の名前の黒人の提督とか黄色人種の将軍とか出てもよさそうな気がするのですが・・・。アドリアン・ルビンスキーは黒人系にもかかわらず、ロシアぽい名前ですし・・・。(は!そういえば、フェザーンはなんで帝国の自治領なのに住民はロシア風なのだろう?)銀河帝国の登場人物に関しては人種的な説明がないので、全員白人と考えざるを得ないのですが、帝国の規模を考えるとそれはかなり異常なことのように思えます。
ところで、人種偏見論者=ナチス=ゲルマン民族というのは少し短絡的な設定のような気が・・・。この先、中華民族絶対主義者とか黒人絶対主義者とか現れない可能性はないと思うのですが・・・。
はじめまして、90式戦車の資料をあさっていたら何故かこちらにたどり着きました、以後よろしくお願いします。
イッチー様、ルビンスキ-は本当に黒人でしょうか、黒人と分かるような記述がされていた記憶が無いのですが、とり合えず一巻を読み直したのですが、この巻には「肌は浅黒い」としか書かれていません、これは「濃いおっさん」表すための飾り言葉とも取れます、それとも他の巻には黒人だと分かるように書かれていたのでしょうか。
それから帝国の有色人種についてですが、銀河帝国の人口は建国期には約三千億でしたがゴールデンバウム王朝末期には約二百五十億に減少しています、彼らがどうなったのかは明白ですね。
吉良国育生さま、レスありがとうございます。
> イッチー様、ルビンスキ-は本当に黒人でしょうか、黒人と分かるような記述がされていた記憶が無いのですが、とり合えず一巻を読み直したのですが、この巻には「肌は浅黒い」としか書かれていません、これは「濃いおっさん」表すための飾り言葉とも取れます、それとも他の巻には黒人だと分かるように書かれていたのでしょうか。
私は銀英伝は道原かつみのマンガ版を最初に読んだのですが、そこではルビンスキーは女性(ルビンスカヤ)とされていて、明らかに黒人として描写されています。また、道原かつみが挿絵を書いている「エンサイクロぺディア銀河英雄伝説」でもルビンスキーの絵は黒人として描かれています。そのため、ルビンスキーは黒人というイメージがありました。小説版では黒人ではないととることも出来ます。アニメ版は日焼けしたおじさんという感じでどちらともとることが出来るようになっていました。ルビンスキー以外はフェザーン人もみな白人のように見えますが・・・。
> それから帝国の有色人種についてですが、銀河帝国の人口は建国期には約三千億でしたがゴールデンバウム王朝末期には約二百五十億に減少しています、彼らがどうなったのかは明白ですね。
3000億から250億に人口が減少するという設定は何がなんでもおかしいのでは?仮にそれが非白人虐殺の結果だとすると、銀河帝国は人口の9割を虐殺したことになります。それでは国自体が持たないでしょうし、非白人側は猛烈に反発して、各地で大反乱が起こるでしょう。人口の過半数以上が参加する反乱を鎮圧するのは、ルドルフでも不可能だと思います。
私は13日間戦争・その後の地球の混乱・黒旗軍による地球侵攻などで非白人が激減し、銀河帝国建国時には既に白人が圧倒的多数派になっていたという説を推します。
思いつくままに書いてみます。
中国系
ヤン・ウェンリー(同盟軍元帥)
チャン・ウー・チェン(同盟軍宇宙艦隊参謀長)
リン・パオ(ダゴン星域会戦のときの同盟軍宇宙艦隊総司令官)
チャオ・ユイルン(ラグラン・グループ政治委員)
ホワン・ルイ(同盟人的資源委員長)
ベトナム系
グエン・キム・ホア(同盟建国者の1人)
グエン・バン・ヒュー(同盟軍少将)
インド系
ラオ(同盟軍大佐)
日本系
ムライ(ヤン艦隊参謀長)
アラブ系
イブン・シャーマ(歴史家)
ハッサン・エル・サイド(ルドルフ戴冠時の共和主義者)
モンゴル系
ウランフ(同盟軍第10艦隊司令官)
黒人系
シドニー・シトレ(同盟軍元帥)
ルイ・マシュンゴ(同盟軍少尉)
妙に中国系が出番が多いアンドいい役が多いと思うのは気のせいでしょうか(苦笑)それにしても日本系の主要人物がムライだけというのが寂しい。あと、日本系と言えば、整備兵のトダ(戸田?)技術大尉とフォークを診察したヤマムラ(山村?)軍医少佐ぐらい・・・。どうして日本系の影が薄いのだろう・・・。あと、人口比から言ってベトナム系が多少目立っているのと韓国・朝鮮系の登場人物が見えないのが気になります。こういった配分は世界史人物かなにかの配分によっているのでしょうか?
予想・田中氏はこう考えた。
1,
スペースオペラに日本系の名前をたくさん出すとSF感がなくなるから。
あー、でもクラッシャー・ジョウのジョウは日本系だな。
2,
宇宙戦艦ヤマトの「地球」防衛軍の軍人は全て日本人。
同盟側に日本人を多く出すと、帝国(ガミラス)対同盟(地球)に誤解されると危惧した。(笑) だから日本系は少ない。
3,
銀河帝国は帝政ドイツや王政フランスがモチーフ。(多分)
自由惑星同盟はアメリカ合衆国がモチーフ。(多分)
帝政ドイツやフランスに非白人はいないので、帝国に非白人がいない。
しかしアメリカは人種が多い。そこで執筆当時のアメリカへのアジア系の移民や米系黒人を参考に同盟に非白人系を入れた。
ただアメリカは黒人種やアジア系に比べ白人種が多く優位である。
そのため帝国、同盟ともに白人系が多く非白人系が少数になった。
同盟に日本系が少ないのも、アメリカへの日本人移民率が少ないから。
ちなみにマシュンゴ中尉は、米海兵隊の黒人兵士的存在。
シトレ元帥は、現在の米国務長官パウエル氏というところですか。
しかしムライ中将の下の名前を知りたいですね。
私はOVAのムライの顔が少し小泉首相に似ていると思うので、
村井純一郎だと考えました。