山本弘トンデモ資料展
2010年度版3-E


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山本弘のSF秘密基地BLOG
2010年03月18日 21:23

「非実在青少年」規制:目に見える形で反論を提示する






「確かに。マンガ家にとっては死活問題ですよね」私はうなずいた。「『ドラえもん』、どうすんですかね。しずかちゃんの入浴シーンのある話、みんな欠番にするんですか?」
「修正してパンツ穿かせるとか?」
「『エスパー魔美』も発禁ですよね」
「それは悲しい! 悲しすぎる」
 笑い事ではない。手塚治虫、石ノ森章太郎、永井豪、竹宮惠子といった巨匠の有名な作品でも、少年や少女の全裸のシーンやセクシャルなシーンなんていくらでもあるのだ。それらがすべて違法ということになったら、マンガ界は壊滅的な打撃を受ける。表現規制を唱えている人たちは、そうした事実を認識していないとしか思えない。これだけマンガが日本の文化に深く浸透しているというのに、いまだに「たかがマンガ」と軽んじているのだろうか。
「でも、こわいですよね。日本の文化を揺るがす大問題のはずなのに、マスコミでもほとんど取り上げられないじゃないですか。一部の議員の扇動であっさり通過しちゃいそうで、やばいですよ」
「『マンガなんて自分には関係ない』と思ってる人が多いんですよ」とアオさん。「まず、一般人とマニアの意識のギャップを埋めなきゃだめですね」
――山本弘『詩羽のいる街』第4話より


 昨日、mixi日記に「目に見える形で反論を提示する」という文章を書いたら、けっこう評判が良くて、何人もの方に転載していただいた。
 だから少し書き直して、こちらのブログにも転載することにした。トラックバック、転載はご自由に。

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 しつこくこの関連の話題を書かせてもらう。
 規制賛成派の意見を見ていて思ったのは、彼らは「表現の自由なんて踏みにじってかまわない」と思っているらしいことだ。

 だって「自由」は目に見えないから。

「自由」は空気みたいなものだ。そこらじゅうに存在しているのに、漠然としていて、目に見えない。人はそれに支えられて生きているにもかかわらず、普段、そんなものの存在を意識していない。だから「ちょっとぐらい減っても生きていけるでしょ?」と勘違いする人間もいる。
 空気と同じく、「自由」も欠乏したら窒息するということが、彼らには理解できていない。

 だから「表現の自由」を錦の御旗として振りかざしても、その大切さが分からない人には、アピールしないんじゃないかと思うのである。
 彼らにはもっと目に見えるものを突きつけなくちゃだめだ。
 そこで、こんなアピールの方法を考えた。

 日本の少年マンガの中で、性的描写や暴力描写が頻出するようになったのは、1960年代末からである。その牽引役が永井豪氏であることは言うまでもない。もちろん他にもエロいマンガやバイオレンス・マンガを描いていたマンガ家は何人もいたのだが、最も有名で、当時の子供たちに最も影響力があったのは、この人だと思って間違いなかろう。

 主要作品   連載期間
『ハレンチ学園』1968~72
『あばしり一家』1969~73
『デビルマン』1972~73
『マジンガーZ』1972~74
『キューティーハニー』1973~74
『バイオレンスジャック』(週刊少年マガジン版)1973~74
『イヤハヤ南友』1974~76
『けっこう仮面』1974~78
『へんちんポコイダー』1976~77

 永井氏の人気の絶頂期が60年代末から70年代後半であったことが分かる。
 この時代を生きた人なら、『ハレンチ学園』が巻き起こした一大センセーションをご記憶のはずである。これらの作品のどれも、未成年の全裸、セクハラ、下品なギャグ、暴力描写、残酷描写などがてんこ盛りだった。『けっこう仮面』なんか全裸で「おっぴろげジャンプ」をやるのだ。正直、今の少年マンガのエロ(『To LOVEる』とか)なんて、永井豪作品に比べれば生ぬるいぐらいである。もちろん当時、PTAなどに「有害だ」とさんざん叩かれた。
 規制推進派によれば、こうした作品は「青少年に対し、性的感情を刺激し、残虐性を助長し、又は自殺若しくは犯罪を誘発し、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの」ということになろう。つまり永井豪作品のような不健全なマンガが増えることによって、青少年の性犯罪、自殺、殺人などが増加していたはずである。
 実際はどうだったか。青少年によるレイプ、自殺、殺人の推移を見てみよう。

強姦被害者数
http://kangaeru.s59.xrea.com/G-youjyoRape.htm#G-youjyoR1-2

 60年代後半から急降下している。

各年齢層10万人当たりの若者自殺率
http://kangaeru.s59.xrea.com/G-Jisatu.htm

 1965年からほぼ横ばい。

未成年の殺人犯検挙人数
http://kangaeru.s59.xrea.com/G-Satujin.htm

 60年代後半から、すごい勢いで急降下!

 無論、大勢のレイプ犯の中には、永井豪作品に刺激されて犯行に走った者が何人かいた可能性は否定できない。だが、それは実証できない。
 たとえ何人かそういう奴がいたとしても、この時代の急激な犯罪率低下の波に飲みこまれ、データからは見えなくなっている。
 3番目のグラフから分かるように、日本で少年による殺人が最も多かったのは、戦後の混乱期を除けば、1961年である。マンガは『鉄腕アトム』や『鉄人28号』の時代。少年や少女の読むマンガにエロい描写や残酷描写などまったくなかった。エロゲやエロアニメどころか、TVゲームやTVアニメというものすら無かった時代である。

 さらに、規制推進派の主張からすると、青少年向けマンガの表現規制が日本よりはるかにきびしいアメリカやイギリスやカナダや韓国に比べ、日本の犯罪率は高いはずである。
 現実はこうだ。

人口1000人当たりのレイプの件数
http://www.nationmaster.com/graph/cri_rap_percap-crime-rapes-per-capita
 日本は65ヶ国中54位。韓国16位、イギリス13位、アメリカ9位、カナダ5位。

人口1000人当たりの殺人
http://www.nationmaster.com/graph/cri_mur_percap-crime-murders-per-capita
 日本は62ヶ国中60位。イギリス46位、カナダ44位、韓国38位、アメリカ24位。

人口1000人当たりの若者による殺人
http://www.nationmaster.com/graph/cri_mur_com_by_you_per_cap-murders-committed-youths-per-capita
 日本は57ヵ国中57位! イギリス52位、カナダ&韓国39位(同率)アメリカ14位。

 少ねー! 日本の犯罪、少ねー!
(ちなみにこの統計には、中国や北朝鮮、アフリカの多くの国が入っていない。それらを入れれば、たぶん日本の順位はもっと下がる)
 これは世界に誇るべきだ。日本はこれだけエロマンガやエロゲーが氾濫しているにもかかわらず、世界の中でも、とてつもなく犯罪の少ない国なんである。

 さらにアメリカのデータを見てみよう。
 アメコミ・ファンならご存知だろうが、アメリカでは1949年ごろから、精神科医フレドリック・ワーサム博士が、コミックスが青少年に与える害を説きはじめた。当時のコミックスには、残酷なシーンやセクシャルなシーン(斧で切断された首、目をナイフでえぐられようとしている女性、ムチで打たれている女性、きわどい衣裳で踊る女性、下着姿で縛られた女性などなど)が多かったのだ。こうしたコミックスは青少年を堕落させ、犯罪に走らせると考えられた。
 全米で激しい反コミックス運動が起きた。出版社やニューススタンドには「俗悪なコミックスを売るな」という抗議が殺到。一部の地方では、大量のコミックスが学校の校庭などに集められて燃やされた。
 1954年、合衆国議会の少年非行対策小委員会は「コミックブックと非行」と題するレポートを発表、青少年に悪影響を与える可能性のある表現を規制するよう、コミックス出版界に勧告した。
 これを受け、全米コミック雑誌協会は「あらゆるコミュニケーション・メディアの中でもっとも堅苦しい」と彼ら自身によって評されたコミックス・コードを制定した。1954年8月26日のことである。
 その内容は次のようなものだった。

Wikipedia「コミックス倫理規定委員会」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E5%80%AB%E7%90%86%E8%A6%8F%E5%AE%9A%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A

「犯罪者を魅力的に描いたり、模倣する願望を抱かせるような地位を占めさせるような表現を行うべきではない」
「いかなる場合においても、善が悪を打ち負かし、犯罪者はその罪を罰せられるべきである」
「残忍な拷問、過激かつ不必要なナイフや銃による決闘、肉体的苦痛、残虐かつ不気味な犯罪の場面は排除しなければならない」
「いかなるコミック雑誌も、そのタイトルに『horror』や『terror』といった言葉を使用してはならない」
「あらゆる、恐怖、過剰な流血、残虐あるいは不気味な犯罪、堕落、肉欲、サディズム、マゾヒズムの場面は許可すべきではない」
「あらゆる戦慄を催させたり、不快であったり、不気味なイラストは排除されるものとする」
「歩く死者、拷問、吸血鬼および吸血行為、食屍鬼、カニバリズム、人狼化を扱った場面、または連想させる手法は禁止する」
「冒涜的、猥褻、卑猥、下品、または望ましくない意味を帯びた言葉やシンボルは禁止する」
「いかなる姿勢においても全裸は禁止とする。また猥褻であったり過剰な露出も禁止する」
「劣情を催させる挑発的なイラストや、挑発的な姿勢は容認しない」
「不倫な性的関係はほのめかされても描写されてもならない。暴力的なラブシーンや同様に変態性欲の描写も容認してはならない」
「誘惑や強姦は描写されてもほのめかされてもならない」

 などなど、まさにがんじがらめの規制。今の日本のマンガ雑誌、軒並みアウトですな。(笑)

 暴力表現や性的な表現にきびしい規制が設けられた結果、コミックス界全体から活力が失われた。ニューススタンドがコミックスを置かなくなったこともあり、読者の多くがコミックスを買わなくなった。
 コミックス・コード制定前、コミックス誌は650タイトルもあり、毎月1億5000万部も発行されていたのだが、ほんの数年で半減してしまった。多くの出版社がコミックスから撤退した。フィクション・ハウス社やベター社など、倒産した出版社もいくつもある。
 その結果、アメリカの犯罪は減っただろうか?
 これを見ていただきたい。アメリカの指標犯罪(凶悪犯罪や窃盗犯)の件数をグラフにしたものだ。




 まさに一目瞭然! コミックス・コードが施行された54年以降、アメリカの犯罪は減るどころか、急カーブを描いて上昇しており、1980年には3倍にもなっている!
 Wikipediaの解説にもあるように、80年代頃からコミックス・コードを破る作品(『ウォッチメン』や『バットマン/キリング・ジョーク』など)が次々に出てきて、現在ではほとんどコードは形骸化している。

 ちなみにこのアメリカの指標犯罪のグラフは、前田雅英『少年犯罪』(東京大学出版会)という本から引用したものである。
 そしてこの前田雅英氏こそ、今回の「東京都青少年の健全な育成に関する条例」の改正案を出した東京都青少年問題協議会の専門部会長なのである。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/KONDAN/2010/01/40k1e101.htm
 どうなってるんだろうか。前田氏は自分の本に載せたグラフの意味を理解していないのか。
 つまり、マンガの表現と青少年の犯罪の間には、規制推進派が主張するような正の相関関係ではなく、負の相関関係(表現が過激になれば犯罪が減る)があるのだ。
 無論、相関関係があるからといって因果関係があるとは断言できない。相関関係はあっても因果関係のない事例はいくらでもある。
 だが、少なくとも、相関関係が存在しないところに因果関係を求めるのは無茶だということは、子供でも分かるだろう。
 それに、もしかしたら本当に因果関係があるのかもしれない。海外では「ポルノが性犯罪を抑制している」という研究があることもつけ加えておく。

Porn: Good for us?
http://www.the-scientist.com/article/display/57169/

 規制推進派の人たちはこうしたことを知らないのだろうか?
 そんなことはない。彼らは知っている。第28期東京都青少年問題協議会議事録(第10回専門部会)には、こんなくだりがある。

http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/09_28ki_menu.html

>○吉川委員 (中略)特に、答申案の46ページに、そうした図書が自由に流通していることによって、子どもたちがこのような性交をしても構わないという認識を青少年が持って、健全な性的判断能力が大きくゆがめられることになると言い切っていますが、ここについて、その根拠はどこかと言われたら、それあくまで我々としては、たぶんそうだろうという認識であるとしか言えなくて、私自身、別に過激な漫画、子どもポルノについて容認する立場では全くないのですが、こうした指摘に対しての見解案としては、少しピントがずれていると言われても仕方がないのかなと危惧しております。

「たぶんそうだろう」というのが根拠なのだそうだ。

>○吉川委員 私としては、性犯罪の減少も目的の一つであると言ってしまって、ただ、そうした創作物が性犯罪の発生と密接な因果関係があるかどうかを、必ずしも統計を示してまで立証する必要はなくて、逆に、関係がないという根拠もないわけなので、だから、統計的なデータがないから犯罪との因果関係がないとは別に言い切れないと突っぱねたらいいと思います。

 立証する必要はないし、データがなくても「突っぱねたらいい」のだそうだ。
 ふざけるな。
 お分かりだろう。彼らは自分たちの主張を支持する根拠がないことを知っている。にもかかわらず、規制を主張するのだ。これはもう、「データなんかどうでもいい。俺たちは規制したいからするんだ」と自白しているようなものである。

 まとめよう。

【規制によるメリット】
・表現を規制すれば青少年への悪影響が少なくなって犯罪が減る。(ただし証明されていない。データは正反対の相関を示している)

【規制によるデメリット】
・表現を規制すれば逆に犯罪が増える可能性がある。(因果関係は証明されていないが、相関関係はある)
・出版業界、アニメ業界、ゲーム業界が打撃を受け、多大な経済的損失が生じる可能性が高い。
・冤罪事件や言論弾圧に悪用される危険がある。

 グラフを提示するとともに、「このメリットとデメリットを比較してください。あなたなら規制に賛成しますか?」と問いかけてみるというのはどうだろうか。
「表現の自由」という抽象的な概念に頼らなくても、これぐらい具体的に、目に見える形で提示すれば、理解してくれる人は増えると思うのだが。

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「なあなあ、日本ってすっごく治安いいんだって? 街中でホールドアップされたりしないって本当? タクシーに仕切り板がないってのも? 道端にコインの詰まった自動販売機が置いてあっても、誰にも壊されないって?」
「ええ」
「すげえなあ。夢みたい」アリッサは信じられない様子で、何度も頭を振った。「地球上にそんな国、あるんだなあ」
――山本弘『妖魔夜行/戦慄のミレニアム』より
この記事へのコメント
はじめまして、山本先生。
確かに先生がおっしゃるようにデータを提示する事で規制推進派を論で負かす事はできるかもしれません。
この問題について知識がなく判断をつけかねていた都議の方を見方につけられるかもしれません。
でも、規制推進派の方々はこう思うでしょう。
『何を屁理屈を言っているのだ』と。
彼らは怒るでしょう、そのような不確かなデータで自分たちの正しい主張が何故批判されなければいけないのか、と。
人間は感情と理性の間に生きる生き物です。
自分の感情に反する言葉を投げかけられれば、たとえそれが論理的な反論でも『許せない』と感じるでしょう。
もし、今回の規制改正案をストップさせたとしても、彼らはまた形を変えて何らかのアクションを起こすでしょう。
それはいいのです。
人間には内心の自由があるんですから。
彼らは彼らの考えで動けばいい。

ただ、どうしても納得いかないのは規制推進派の方々は何故、多くの人々の怒りの言葉に耳をふさいでしまうのでしょうか?
論を尽くして、たとえそれが感情的なもの、論理的でないものだったとしても、話し合いの果てに出た答えならばまだマシです。
しかし、彼らは今回、まともな議論をさせずにこの改正案を通してしまおうとしていました。
人間は感情の生き物で、理性の生き物で、そしてもう一つ言葉を持つコミニュケーションの生き物でもあります。
最初から反対意見を聞くつもりのなかった彼らの態度、自己完結的な世界観は言ってしまえば人間のものではありません。
いや、生き物というもの自体が自分以外の他者の存在を必要として、その関わりの中で生きている事を考えるならば、彼らは生き物ではない。生物ではない。
路傍の石くれと何一つ変わらない。
それが私にはとても悲しいし、許せない事だと思えるのです。

作家として今回の規制強化に否と声を上げた山本先生をはじめとする多くの方々を私は強く支持します。
私自身も微力ながら反対運動に協力しました。
山本先生も負けずに頑張ってください。
Posted by ds at 2010年03月18日 19:52
日本文化の基礎は庶民文化だと思います。
江戸時代の浮世絵なんか好例ですね。
で、当時の世界最高レベルの多色刷り技術で、春画も刷ってたりw

漫画は現代の(文字通りの)“浮世”絵だと思います。

嫌悪や政争、利権の為の規制は百害あって一利無しだと思います。
Posted by Rick=T at 2010年03月18日 22:26
この規制案の大義名分がさっぱり理解できません。
性犯罪抑止のためにエロマンガを規制しろ、というのは「暴力団を取り締まるために『仁義なき戦い』を発禁にしろ」と言っているようなものだと思うのですが。
元々現実に暴力や犯罪があるからフィクションの題材になるのであって、フィクションの中の犯罪をなくせば現実の犯罪も消える、というわけではないでしょうに。例えばいしいひさいちの政治風刺漫画を規制すれば現実の政治家の失策や汚職がなくなる、とは到底思えません。
まぁ、本当にフィクションの内容の規制が現実にダイレクトな影響をもたらすのであれば素晴らしいことだと思うんですけどね。
バカキャラが出てくる漫画を規制すれば頭の悪い人がいなくなって賢い人ばかりになり、貧しい家庭が出てくる漫画を規制すれば不景気は解消、ニートや怠け者が出てくる漫画を規制すれば皆勤勉に働き、これで日本は安泰です。

ところで規制推進派の方々は、言論弾圧や表現規制を企む悪役キャラが出てくる作品を規制すれば、「フィクションの中の悪事の規制は現実にも影響をもたらす」という信念に従い、いなくなってくれるんですかね。
Posted by アデ at 2010年03月18日 22:28
最大の問題は中高年の方々があらゆる分野の「大多数」であることであり、こういう偏見をもった人も少なからずいるということです。それゆえに新聞やテレビがこの問題に対して消極的な理由の重要な一つだと思います。いずれ「世代交代」が進むでしょうが、それまでの間にこの中高年以外の味方をどれだけ増やして、規制法案を成立を阻止しつつ表現の自由を重んじる世代に「世代交代」させるかも考える必要があります。

勝間和代さんが中高年と若者の対立が深刻なために日本の状況に希望がモテない若者が増えていると言っていましたが、この問題もその一面があると思います。
Posted by 闇のカリスマ at 2010年03月18日 23:47
初めて書き込ませていただきます。 ユニークな視点で驚きました。これぞGJとしか言いようがありません。さすがと学会会長です。
 余談ですが、昨年の大賞候補だったバーバラ・アスカさんの本の続編ともいえる本が近日発売なのですが、現在その内容を”titter朗読”というユニークな手法で公開しています。完結までいましばらくかかるようですが、ご存知でしたでしょうか。山本さんがtwitterをなさってるか存じませんが、もしまだでしたらこの機会に是非どうぞ。ちなみに朗読はこちらのアカウントで行なわれています。
http://twitter.com/cho_lanove
名前 新刊『超ライトノベル実戦作法』全文朗読
現在地 3月20日頃から全国書店およびネット書店におります。
Web http://bit.ly/d642n0
自己紹介 3月23日にアスペクトより発売の『超ライトノベル実戦作法 ~売れるライトノベルは書く前に“9割”決まる』(バーバラ・アスカ、若桜木虔著)の内容紹介アカウントです。上のリンクをクリックすると、amazonの書籍ページにジャンプします。
Posted by モザえもん at 2010年03月19日 00:28
3/17の記事にコメントさせていただこうと思っていたんですが。
「リアル図書館戦争」じゃなくて「リアル『ハレンチ学園』最終回」数歩手前といったほうが適当なような。
私も別のところで議事録を見たのですが、ほとんど「無敵くん」というか、ガードナーの奇想科学者の定義があてはまりそうな委員の発言に頭痛がしてきました。
この方々は自分たちが自由を制限しているという意識がそもそもないように思えます。よく保守派の議員がいいますよね、「適正にしろと言っただけだから圧力じゃない」
藤本由香里先生が書いておられた純潔教育への過信があって、遠ざければ現在の性風俗の乱れが直せるとでも思ってるんじゃないでしょうか(そのくせ性教育はバッシングするんだから…)
とりあえず先送りにはなったようですが都議会の勢力分布が変わったら油断できません。この件に関しては引き続き注意していきたいと思います。
Posted by 土左衛門 at 2010年03月19日 01:36
ネットでバリバリの規制推進派の女性議員さんに性犯罪のグラフの事をメールした方がその女性議員さんから返事がきたようですが、性犯罪について女性は被害届を出しにくいからそのグラフは当てにならない!(要約)と一喝されたと書いていました。
Posted by とも at 2010年03月19日 04:13
こんにちは。
山本さん、初めてコメントさせていただきます。

山本さんは「目からウロコの南京大虐殺論争」で、

>>
「トンデモさんと議論はするな」。相手が負けを認めない「無敵くん」と分かった時点で、さっさと撤退すべきである。
<<

と発言しておられますが、今回ばかりはそうはいきません!! 南京大虐殺がどうだろうと法令に影響はありませんが、今回ばかりはそうはいきません!!

第一、「エビデンスは必要ない」と発言している規制推進派が証拠を提示したところで自らの主張を改めるということがあるのでしょうか!?

>>
「勝つ」という言葉が「相手が負けを認める」という意味なら、トンデモさんとの議論に勝つことは絶対不可能である。
<<

とおっしゃっているとおりですよ!!

残念ながら反論はまったくもって無意味です!! こうしたデータを提示したところで、推進派が意見を変えることはないでしょう。

本当に頭が痛い話ですね…
Posted by slpolient at 2010年03月19日 06:28
初めまして。
アメリカの指標犯罪件数について疑問があるのですが、

「80年代頃からコミックス・コードを破る作品(『ウォッチメン』や『バットマン/キリング・ジョーク』など)が次々に出てきて」

とあるにもかかわらず、80年代以降の数値に大きな変化が見られません。
90年頃から減少が始まっているようにも見えますが、その後も減少が続いているかは不明であり、コミックス・コードの影響を語る資料としては、やや根拠に欠けるのではないでしょうか。
Posted by undo at 2010年03月19日 08:48
初めてコメントさせていただきます。データを伴った説得力のある反論を見て嬉しくなりました。
推進派の人は主張を変えないでしょうが、迷っている都議さんに意見を言う時にはすごく説得力のある話だと思います。
このまま、プリントアウトして陳情のお手紙に同封したいくらいなのですが、それはまずいですか?
私も微力ながら、もちろん自分の言葉で手紙を書くつもりですが、こんなに理路整然とした文章にはならないので、特にデータ的な部分は、引用・別添などの形で添えさせていただけたら助かるなあ、と思います。
Posted by porepore at 2010年03月19日 11:03
>無論、相関関係があるからといって因果関係があるとは断言できない。相関関係はあっても因果関係のない事例はいくらでもある。
> だが、少なくとも、相関関係が存在しないところに因果関係を求めるのは無茶だということは、子供でも分かるだろう。
> それに、もしかしたら本当に因果関係があるのかもしれない。海外では「ポルノが性犯罪を抑制している」という研究があることもつけ加えておく。

せめて、因果関係を証明することはできないが、との断りを入れてほしかった。
因果関係がありそうだという印象で必死に押し切ろうとしているように読めました。
Posted by oykt at 2010年03月19日 11:27
私の代表作も規制されるのでしょうか?
Posted by 紫式部 at 2010年03月19日 13:14
初めまして、記事を拝見致しました。

確かにその通りで、統計のない規制をかけようとする政府には憤りを感じます。

が、個人的に完全否定は出来ない所もあります。
エロの描写として同人誌、最近では商業誌などでも子供に対しての性的描写や、孕ませるなどの暴力的性描写が明らかに多くなっていて、それがゲームにも派生しているので、個人的には危惧してたりします。
反論すべきだけど、一方で本当にこのままでいいのか?と。

このあたりは山本さんはどうお考えでしょうか。
Posted by アイス at 2010年03月19日 13:34
今回の件ですが、推進派のモチベーションはどこにあるのでしょうか? フィクションを規制して青少年の健全な育成の実効性がないことは分かっていると思います。そこまでバカなの?死ぬの?ではないでしょう。 例えば、彼らは青少年育成倫理協会 (略して青倫)とか新しい外郭団体を作り、青倫の認定を受けていない本は~とか考えているのでしょうか?その部分が見えてきません。
Posted by nextcool at 2010年03月19日 15:11
すごくわかりやすい解説でした。
でも、リンク先を読まずに内容を暗に信じるのは山本さんに対しても失礼だろうと思い、
リンクの張られている議事録を読んだらすごくわかりにくい内容で大混乱でした。

そこで理解しきれない部分について教えていただけたらと思うのですが、
議事録では

・青少年の定義があいまいだ -> 18歳未満としているのだから問題ない

と最初にあるのですが、最後の方の議論で児童ポルノとかを扱い始めたとき、ほとんど話の対象が、児童… 自分の感覚では小学5年以下くらい(?)について話しているのに、青少年、という言葉が混在しています。

ここでの議論の対象は、18歳以下を含めた人間に対するもので、ここで議論されてる児童ポルノは、
規制案のほうも結局18歳未満全般に対するものという事なのでしょうか?

それとも小学3年とか、4年とか判断力的にもまだまだ幼いし、性欲にも目覚めていないような児童に対するものなのでしょうか?

理解力が無いのかまったくそこらへんが読みきれませんでした・・・

そこいかんで問題の深さが変わる気がしているのでどうしても理解したいのですが・・・

そこらへんの解説もしていただけるとすごく助かります!
お願いします!
Posted by はち at 2010年03月19日 17:03
山本先生こんにちは。
いつも作品を楽しく拝読させて頂いております。

コミック等の過激な表現を規制することの効果は、先生がご指摘のとおり未知数だと思われます。

しかし、かつて「健全」を奨励した政府として、ナチスを筆頭に旧共産主義国家等があげられます。
これらの政府が大きな人権問題に関与した事例は枚挙に暇がありません。

人は「やましさ」と「崇高さ」を併せ持っている存在だと思っております。
人間の持つ「やましさ」を国家レベルで隠蔽しようとした時、人は己のやましさを隠すために他者を過剰に攻撃することで自己防衛に走るのだと思います。

山本先生におかれましては、「政府によって表現が規制された世界では、人間はどのように振舞うのか」このようなテーマの作品を書いて頂ければと思い、書き込みをいたしました。

長文、乱筆になりました事をお詫び申し上げます。

最後になりますが、先生の更なるご活躍を祈念申し上げます。
Posted by 三島幸太郎 at 2010年03月19日 18:00
今日(3/19)の東京新聞の東京版に質疑についての記事が掲載されてます(ネットでも読めます)
「ハレンチ学園」や「風と木の詩」は指定されないって、自分のが大丈夫だとわかれば退くと考えられてるんなら随分となめた話ですね。
Posted by 土左衛門 at 2010年03月19日 18:30
推進派の方は、
「自分の見たい現実」以外は
科学的根拠に基づいたデータを
提示されても、『脳が』事実を
受け入れられない「やまい」にでも
罹患されているのでしょうか。

不幸なことです。
そんな人の意見を
真面目に聞いてくれる一般人は
いないでしょうから。

同類を除いては。
Posted by goya at 2010年03月19日 18:37
この問題に関しては「王様が欲しがったカエル」というサイトで規制推進派を説得するのは労力と時間の無駄であるというようなことを言っていました、私も賛成です。むしろ無党派ともいえるの人々にこの問題の恐ろしさと正しい知識をあらゆる方法で伝えて味方にする方に力を注ぐべきです。いずれこの規制推進派が中枢にいるシステムも「世代交代の時」を迎えます。また勝間和代さんで申し訳ありませんが、ガリレオ・ガリレイの地動説が認められたのは、世代交代により「天動説」を支持する世間の重鎮が消えて、「地動説」を認める若者たちがその後をついだからということを述べていました。それが来るまで最悪の状況にならないような勢力を作り上げた方が良いです。話し合いは水掛け論になってキリがないだけだと思います。
Posted by 闇のカリスマ at 2010年03月19日 19:17
はじめまして。
山本先生は本当に「犯罪がなくなれば社会的な倫理観はどうでもいい」と思っていらっしゃるのでしょうか?
一定の倫理観を保ちつつ、犯罪を抑える教育をすることでよりよい社会ができるとは考えないのでしょうか?
それとも、人間は進化しない、どんな教育をしてもこれ以上良くなることはないから、その場の「メリット・デメリット」だけで個別に判断するしかない、と思っていらっしゃるのでしょうか?

日本には特定の宗教はありません。それが故に倫理観を保つための社会風土がないと思っています。それを、今までは為政者がさじ加減でコントロールして来ましたが、今、日本の為政者は(理論上は)国民全員です。
その現在の為政者が様々な作品やマスメディアの影響によって長い時間をかけて少しずつ倫理観を壊しているとしたら、と考えると、恐ろしく思います。

私は現在の法律の文面の問題ではなく、子供を育成する立場にある大人が、性風俗に関する作品の倫理観を反省するでもなく「自由」という権利を振りかざして開き直っているところに問題があるように思います。
「若いころは食うに困ったし勢いで倫理に反する作品を作ってしまったけど、やはり将来を考えると遺憾事だ」と主張する大人がいてこそ、成り立つ社会だと私は思います。
自主規制がしっかりしていればこそ不必要な法律だし、儲かるからといって表現の自由だからといって踏みにじっていい倫理観は無いのではないでしょうか。

という意味において、ツイッターにも書いたのですが、山本先生の犯罪のみに注目した反論は百害あって一利なしだと思ったために書き込みさせていただきました。

もし、山本先生が「性はもっと解放されるべき、小さいころから性生活を豊かにすることは人生を豊かにすることだ」という思想の持ち主でしたら、私の心配は無用でしたので、承認していただかなくても結構です。
Posted by S.A. at 2010年03月19日 20:40
十八歳未満の非処女は全員投獄するべきですね。
初体験のとき十八歳未満だったという人々は全員投獄するべきですね。
だってアニメや漫画は駄目でも実物はOKってわけにはいかないですもんね。
Posted by さぼいっく at 2010年03月19日 23:36
見えなくすれば無くなる、そんな単純な話なら
アメリカは恐ろしく平和な国のはずですが・・・・ねえ
昔アメリカに住んでた経験から言わせてもらうと

女性の方は気がついてない人が多そうですが
深夜に若い娘が無防備にうろつける国なんて世界的にほぼありませんし

日本は女性側の自己防衛意識が著しく低いですよ
それこそ先進国ですらありえないレベルで

日本は安全なんですよ、異常なくらいに
Posted by ライオ at 2010年03月20日 00:50
>アメリカの指標犯罪件数について疑問があるのですが
>90年頃から減少が始まっているようにも見えますが、その後も減少が続いているかは不明であり、コミックス・コードの影響を語る資料としては、やや根拠に欠けるのではないでしょうか

少なくとも規制しなくても犯罪は増えることはないと言えるんじゃないでしょうか?

ついでにですが山田五郎さんは面白い意見を言っていました。
この規制は未成年自身も対象になるので同い年の子に対して性欲を持ってはいけないと言うのは健全と言えるのか

これは結構感心しました
僕自身、高校生位は体や心、立場等が大人になってくる時期なので性の対象として見られない用にするのは良い悪い関係なく無理があるなと思ってました
でもその年代の人からの視点で考えられるのは気が付きませんでした
Posted by tatsu at 2010年03月20日 01:22
議事録からすると“今回の”規制派の大義名分(実質的な前田の言い分)、即ちメリットは

『児童に対する性的・暴力的行為を容認する創作物が蔓延する“風潮”を防ぐ』
『そういった創作物を児童に見せないようにうする』

となります。
従って山本先生の挙げられた利点・欠点は考慮の埒外になっている、ということですね。

逆に言えば、何の害もない“風潮”やら本来親の教育権の範疇である“児童の目に映らない”といったことを実現するためには、表現の自由を踏みにじったり実際に犯罪が増えても構わないという意思表示なわけです。

自分たちの願望を実現するためには他者の人権が大きく損なわれても全く構わない、という、更に悪質な考えで規制を推し進めているわけですね。
Posted by anonymous at 2010年03月20日 09:30
香山リカがアニメやマンガを読んで犯罪を模倣すると書いていたのにSFマガジンに連載し、ワイドショーのコメントをやっていたりして自分の書いた事に責任を持たないのもどうかと思うのですけど、こういう人がマンガやアニメが犯罪を起こすという根拠を示さないのは疑問ですね。
Posted by ラヂオランチ at 2010年03月20日 17:54
モンスターの逆襲の表紙もひっかかりますね!
Posted by 羅炎 at 2010年03月20日 18:39
私も今回の都の条例には反対です。

がそれとは別に、反論のために統計データを恣意的に利用するのってどんなもんでしょうね。

アメリカでコード施行後の数年よりもベトナム戦争を境にして数字が跳ね上がってるように解釈するのが正しくはないですか。

どうみてもコード施行と数字の跳ね上がりに時間差がありすぎに見えますが。
Posted by 通行人 at 2010年03月20日 23:43
初めまして。
突然のコメント失礼します。

内容は最もだし、事実を的確に書いています。
けれど性描写のあるものの正当性を論じるだけでは厳しい気もします。

条例の撤回が目的であるのでゾーニングの強化の話は触れるべきでは無いですし助長させたくはないのですが、無知な人が見て拒絶されるようなセクシャルなものが多いとも思います。

彼らが読者視聴者の声を聞かない事にも問題があります。
本当の過激なものは目に余ります。
目が出る前に種は取り除きたいけれど。
土まで腐らせてしまう…

これまでの歴史をベースに表現の変化や、認識について意見できたらと思います。
この作品のこういう描写が!と意見しても、この手の人たちには汚らわしいとしか思われないでしょう。

セクシャルやバイオレンスの正当性だけでなく、そこから得られる考えも示せたらいいのにと。

性犯罪が少ないじゃなくて、“無い世界”を理想としている妄信達でしょうし。
世界的に“少ない”からが大事じゃないように思います。

作品が出て犯罪に直結していないと言う証拠だけでなく、彼らの考え方の逸脱性を指摘できればと思います。

創作の世界が自由であるように、人間の認識も自由。
表現の正当性だけでは弱い気がします。

自分が正しいと信じ込んでいる人間に、現実を突きつけても突っぱねる。
まるで子供。子供は頭ごなしは絶対云う事を聞かないもの。

猶予は無いですけど事実を単刀直入に突きつけて突っぱねられても、冷静な説明も必要かもしれないです。

知識が浅く語彙力も無いなので上手く伝えられないのですが、悪い方向に進まない何か手伝いが出来ればいいのですが…
Posted by bito at 2010年03月21日 00:37
--- 引用 ---

80年代頃からコミックス・コードを破る作品(『ウォッチメン』や『バットマン/キリング・ジョーク』など)が次々に出てきて」

とあるにもかかわらず、80年代以降の数値に大きな変化が見られません。
--- 引用終わり ---
そうでしょうか?80年代に入るまで強烈な上昇傾向が水平に移っただけでも十分な変化であると考えられます。
もっとも、コミックコードだけの影響では無いとは思いますが、他にこれといった条件がみつかりませんので、100%ではないですが、可能性は高いと判断してよいと思われます。
Posted by Silver_PON at 2010年03月21日 01:18
アメリカの例を見ると、実際にベトナムで凶悪犯罪をやりたい人、それを暴かれたくない人が規制派のように思います。
おかげさまで、自由と安全の相関関係も判りました。
ハレンチ学園にも、戦争は破壊が楽しいというようなセリフがあったような気がします。
けっこう仮面のビデオ、永井豪先生が出演してました。自分の手で「デビルマン」を作りたかったのでしょうか?
Posted by 理力不足 at 2010年03月21日 10:18
>undo様

ご指摘の内容は単に
「因果関係どころか相関関係すらない」
と言う事を示しているだけの様に思えますが?

「殆ど関係がない(影響がない)」と考える根拠にはなると思いますが?
Posted by だぁく・はんど at 2010年03月21日 12:55
はじめまして、山本さん。紫苑と申します。
ずっとこの記事を読んで、納得したのは、日本の殺人事件や犯罪が他の国と比べてかなり少ない事ですね。規制しなくてもああいう事件は少ないと思いますが。
逆に疑問に思ったのは、アニメやマンガで十八歳未満の人間のみを規制するという事ですね。忍たま乱太郎とか、おじゃる丸とか、教育テレビでも成人キャラ出てきますよね? 成人キャラが出た時点でアウトですか?
中学生や高校生で問題を解決するならともかく、小学生や幼稚園児だけでどうやって問題を解決していくのかがちょっと疑問ですね……。(ドラえもんやクレヨンしんちゃん、ズッコケ3人組は別として)
愚問だとは思いますがひぐらしやバイオなどの過激な残酷描写やエロ漫画の性描写が含まれる作品は駄目でも、グラビアアイドルとかは規制されますか? もし、グラビアアイドルが規制されなかったら、何で創作のものだけということになっちゃいます……。

このことについてはまったく持って知らなかったですし、みんなが知らないところで勝手に決めるというのはよくないかと思います。決めるならば、この作品は青少年の教育にふさわしいかふさわしくないかと考えた上で決めたほうがいいかなと思います。
Posted by 紫苑 at 2010年03月21日 21:16
これは矛盾するようですが、S.A.さんが言っていることも一理あると思います。「やりすぎた面もあった」そこを振り返ってこそ一般の方たちを「味方」につけられると思います。ゾーンニングとかそういう問題も良く考えることも大事ですし、人間の品性はイマイチ信用できないとも思いますのであまりにも酷い性描写とかは賛成出来ません。何事も程々だと思います。ただゾーンニングの徹底は絶対に必要だと思います。
Posted by 闇のカリスマ at 2010年03月21日 21:40
創作者の側は「あなたたちの言いたいこともわかるが」と言い、
規制側は「あなたたちが何を言ってるのかわからない」と言う。
辛い戦いにならざるを得ない。厄介なことです。
Posted by いぬ at 2010年03月21日 23:15
初めまして。youkodomと申します。
mixiにて【東京都青少年育成条例改正案反対】コミュニティの副管理人をしております。
まだこの文章が山本弘さんが書かれたものとは知らず、mixi内で拡散されており、転載可、との事でしたので、私個人のmixi日記と、コミュニティの方に転載させていただきました。

以上、是非ご報告させていただきたいと思い、コメントに書き込みしました。

乱文乱筆、失礼致しました。
Posted by youkodom at 2010年03月22日 01:44
マンガの存続に限っての話だけかもしれないけど、いい悪いを決めるのがマンガと劇画の区別ぐらいしか出来ないだろう人物には任せられない。弾圧では無く規制だというのならば、決めるのはマンガ家であるべきだ本人は嫌がるかもしれないが永井豪が望ましいと思う。ハレンチ学園残るわけだし。
Posted by 7 at 2010年03月22日 08:59
初めまして。とてもわかりやすい都条例改正 についての記事でしたので転載致しましたのでご報告いたします。

そういえば都側ではドラえもんもクレヨンしんちゃんも条例には引っかからないと必死に弁明していたニュース記事を読みましたが、
上げた作品は以前文部省のか何かの推薦作品になったのがあったなと。
だとすれば国の推薦された作品は対象外と。

私個人は改正案で規制に潰されるのは著名な作家の作品でなく、今まだ力のないこれから開花する作家の作品ではないかと思います。
Posted by 風魔武士 at 2010年03月22日 11:58
初めまして。
今回の記事を拝見致しました。
結論としては先生の意見に賛成です。しかし、個人的には方法論には少し疑問があります。

今回の記事には過激な作品が現れてきた年代及び、その前後の年代に確認された犯罪件数の統計的な比較や日本と海外の犯罪件数の比較をされていますが、それだけでは重要な過激な作品が青少年に対し悪影響を及ぼすという因果関係を否定しきれないのではないかという点です。

それが事実かは分かりませんが海外で一人称視点で銃を向けて撃つというFPSという
ジャンルのゲームをしていた為に青年が銃を乱射して近隣の人達を殺傷した事件があったという話を聞いた事がありますし、海外でも過激な作品を規制しろという主張はあるみたいです。また、過激な作品があることによって人は欲求が解消され、その結果犯罪は減少するが、欲求の異常性が強まっていくという話しもあります。

個人的に重要だと思うのは過激な作品は青少年に悪影響を及ぼすのか・及ぼすならばどのようにしてか・その悪影響が及ぼされた
青少年はどれくらいの割合で犯罪を犯すのか・それは無視できる範囲内か等だと思います。そして、これらの問題の領域は犯罪心理学・教育心理学辺りが専門になるかと思います。
Posted by 通りすがり at 2010年03月22日 12:16
 大変読みやすく、共感しました。
 この記事の内容が、私の主張したい問題点を詳しく貫いていたので、コピペして転載のことを書いて民主党のご意見フォームに送ってみました。(3月21日の夜でした)
 その後コメント欄を見ると同じことをしてもいいかというコメントがあったので「間違ったか」と不安になってしまいました。そして傍線部の下の文章(――山本弘『妖魔夜行/戦慄のミレニアム』より)までも一緒におくってしまって・・・
 もしそれがいけなかったことでももう謝るぐらいしかできません。ごめんなさい。軽率な行動をしたと思っています。いまは母とのはなし合いを経て落ち着いています。(この件についてではないですが)
 このことでわたしにできること(ご意見フォームへの追記などの文章など)があればアドバイスしてください。
@このコメントは反映されなくていいです。
Posted by じょぽ at 2010年03月22日 14:13
>S.A.さん
横から失礼いたします。

「犯罪が無いが社会的な倫理観は非常に緩い社会」と、
逆に「社会的倫理観は厳しいけれど、影で犯罪が多発している社会」と、
どちらが望ましいかと言われれば、やはり、犯罪の無い社会ではないでしょうか?

犯罪を抑止する教育は、基本的に唯一つ「他者に迷惑をかけない」を教える事だと思います。

そして、個人的な趣味嗜好は、“他者に迷惑をかけない”限り、それがどんなに他者にとって不快なものであっても
許されるべきであるとも思います。
もちろん「他者が見ると不快なモノ」ならば、それは隠しておくべき事でしょう。
「ゾーニング」で対処できる事を、あえて「表現の自由」を制限してまで行うべきではないと言うだけの事です。


> 「若いころは食うに困ったし勢いで倫理に反する作品を作ってしまったけど、やはり将来を考えると遺憾事だ」と主張する大人がいてこそ、成り立つ社会だと私は思います。
それで、今の若い人が食うに困った場合は「倫理に反する作品を作るくらいなら飢え死にしろ」と言うわけですか?

ところで、S.A.さんは「倫理観」を重視しておられるようですが、具体的にはどの程度の基準なのでしょうか。
Posted by Rick=T at 2010年03月23日 01:05
こんな主張もあります。


萌えと少子化の関係
http://www.nagaitosiya.com/c/otaku.html

人口爆発を阻止するには、子供を減らさなければいけない。そのためには、人々が性欲を失うのが、一番効果がある。しかし、一度性欲を失ってしまうと、何らかの原因で世界の人口が激減したとき、人類は絶滅の危機に瀕する。だから、性欲を維持したまま、その性欲が生殖に結びつかないようにしなければいけない。かくして現れたのが、萌えという、二重に生殖から遠ざけられた性欲であった。

萌えという性欲をバーチャルに満たすことは、喩えて言うならば、エンジンのアイドリングのようなものである。オタクたちは、大人に向かって進むのを止められ、幼児的な段階でアイドリングをしている。アイドリングをしても、自動車は動かない。しかし、アイドリングをしていなければ、再出発に時間がかかる。それはムダだけれどもムダではない。

人口爆発を阻止するには、多くの男たちが生殖から疎外されなければならない。結婚できないさびしい男たちを慰めるために、ポルノ映像文化が世界的に発達したが、人口抑制を確実なものにするには、性欲の対象をもっとバーチャルにして、かつその年齢をもっと下げなければならない。この使命を果たすべく、日本の萌え文化は、世界中に広がりつつある。
Posted by ヒルネスキー at 2010年03月23日 09:32
産経ニュースより

改正案が明らかになると、全国から反対のメールや手紙が都に殺到した。中には「子供の裸が出てくる漫画やアニメはすべて規制される」と誤解しての抗議もあるといい、自民都議は「条文に『性的対象』や『健全な判断能力の育成を阻害』とある通り、すべてを規制するものではない。改正案は社会の常識が求めるものを規定しただけ。子供がそういう作品を自由に見ることができる現状こそ問題だ」と反論する。



 都幹部は「『ハレンチ学園』は改正案に該当しない」と弁明に必死だが、「改正案の内容の説明不足だった」と話した。


と、あるんですが?
これでもまだ、この条例改正は言論封鎖だとお考えですか?

私は、賛成派が「表現の自由なんて踏みにじってかまわない」と思っているのではなく、反対派が、「『未成年者』が『暴力や性犯罪を推奨しているかのような漫画やアニメ』を見ても構わない、年齢制限なんて糞食らえ、18禁のアニメでも、子供が見たがったら見せてやっても問題ない、見たいやつが見たいものを見て何が悪い」と思っているのだと思います。
Posted by チャンピオンレッドいちごのアレは不味いでしょ at 2010年03月23日 10:37
>私は、賛成派が「表現の自由なんて踏みにじってかまわない」と思っているのではなく、反対派が、「『未成年者』が『暴力や性犯罪を推奨しているかのような漫画やアニメ』を見ても構わない、年齢制限なんて糞食らえ、18禁のアニメでも、子供が見たがったら見せてやっても問題ない、見たいやつが見たいものを見て何が悪い」と思っているのだと思います。

私には、規制推進派が「非実在青少年」なんて珍妙な言葉を持ち出したから、実在の性犯罪と架空の性犯罪をごっちゃに扱う「準児童ポルノ」という児ポ法改悪案を連想させ、最終的な表現規制のための前哨戦のように見えて反発を買ったように見えます。
既に一般向けと18禁という線引きはあるわけで、最初から「18禁作品が子供にも用意に閲覧できる環境を改善する」という言い方なら大方の表現規制反対派は納得するでしょう。
もしゾーニングの徹底だけが狙いだったのなら、「キャラクターが未成年に見える」云々の「準児童ポルノ」に関わる問題を持ち出すのは規制推進派の勇み足ではないかと。
Posted by アデ at 2010年03月23日 18:40
>条文に『性的対象』や『健全な判断能力の育成を阻害』とある通り、すべてを規制するものではない。
そういう曖昧で規制する当局にだけ「自明」な論理を法律として制定すること自体が問題だと思うのですが、違いますか?
Posted by チャンピオンレッドいちごなんて近所で売ってないから知らない at 2010年03月23日 19:46
>チャンピオンレッドいちごのアレ(略)さん
とりあえず、件のマンガがまずいと思うなら抗議してはいかがでしょう。
それが民主主義って物では無いですか?

>  都幹部は「『ハレンチ学園』は改正案に該当しない」と弁明に必死だが、「改正案の内容の説明不足だった」と話した。
>
>と、あるんですが?
>これでもまだ、この条例改正は言論封鎖だとお考えですか?

そもそも「具体的な規制範囲は法案通ってから決める」と言っているのに「ハレンチ学園は該当しない」と言い切れることこそが、この条例が規制する側によって恣意的に扱われる証左だと思いますが。

PSE問題を覚えていますか? 「PSEマークが無い中古機器は販売禁止」と経産省が言ったのに、
坂本龍一氏がクレームつけたら「ビンテージ機器は例外」とあっさり出ましたよね。

今回の条例も逆に担当者が変わったりすれば「やっぱりハレンチ学園は入ります」と言えるんですよ。そう解釈できる条例だから。
そんな口約束同然の物を無条件で全面的に信用出来ますか?
あと、別に「ハレンチ学園が入らなければそれでいい」なんて、永井豪氏だって思ってませんよ。

条文が同じでも担当者が変われば解釈が変わるようなものを信用する訳にはいかないでしょう。
また、「未成年を性の対象にする」事自体を禁じているので、「未成年が同い年の異性を好きになる」事すら禁じていると山田五郎氏が指摘していました。


> 私は、賛成派が「表現の自由なんて踏みにじってかまわない」と思っているのではなく、反対派が、「『未成年者』が『暴力や性犯罪を推奨しているかのような漫画やアニメ』を見ても構わない、年齢制限なんて糞食らえ、18禁のアニメでも、子供が見たがったら見せてやっても問題ない、見たいやつが見たいものを見て何が悪い」と思っているのだと思います。

何処を読んでそのような解釈になったのか、具体的な文章を引用していただけるでしょうか。
Posted by Rick=T at 2010年03月23日 20:54
エントリ、拝読いたしました。
いわゆる「規制派」の主張が、論理的な道筋にのっとっていない点を鋭く突いた、とても説得力ある批判だと感じました。

ただし、私自身、基本的には規制反対の立場であり、地元の都議に断固反対の手紙を送った立場ではあるものの、なぜ、このような「規制推進」の主張が、「打ち倒しても打ち倒しても起き上がって来る幽霊(渡部昇一氏を評した立花隆氏の表現)」のように再燃し続けるのか、に関する理由は、ある程度、推測が出来ます。

「架空の幼女キャラに対するレイプなどの性犯罪をいくら肯定的に描こうとも、現実の被害者は存在しないのだから、それは表現の自由である。」という主張があるとして、これを、以下のようなアナロジーで置き換えてみます。すなわち、「在日韓国・朝鮮人を現代日本において差別・虐殺する内容のマンガをいくら肯定的に描いても、『現実の』彼らには何ら被害を与えていないのだから、それは表現の自由である。」

このアナロジーが、本当に妥当なものなのかどうか、ちょっと自信が持てないのですが、妥当であると仮定して進めると、前者を認めるなら、当然、後者も認めなければならないことになってしまう。この点をよく考えてみないと、一部のコメントにも見られる通り、「結局は、お前らみたいな特殊な変態たちが、自分の読みたいエロ漫画を守りたいだけなんだろ?」という揶揄に対して、有効な反論が出来にくいように思います。

実際、幼児虐待が深刻な問題であることは当然であり、実在の被害者を持つ「児童ポルノ」も存在する社会、そして、現実に在日韓国・朝鮮人に対して公然とヘイトスピーチが投げかけられる社会において、「架空のキャラなんだから、何をやろうと自由」という論拠『だけ』に逃げ込み、そこの時点で全ての批判に耳を塞いでしまう態度が社会一般に説得的であるのか、という点を私は疑問に思います(山本さんが、そういう主張をなさっている、と言っているのではありません)。

「たとえ差別的表現であっても、差別を否定する文脈の中で使うのさえ許されないのはおかしい」という山本さんの主張に私は深く共感しますが、では、いわゆる「規制派」たちが目の敵にするようなマンガが、そのような文脈で描かれているか、というと、そうとは限らないのが現状です。すなわち、たとえ「架空のキャラ」を描いたものであっても、描き方によっては、現実の幼女なり女性なりに対する、あからさまな「ヘイトスピーチ」になり得る、そして、ヘイトスピーチは明らかに精神的な暴力である、という点も誠実に見つめておかないと、今回のような「規制論」は、いくらでも再燃を続けるだろう、と思えてなりません。

しかしもちろん、今回の規制案は明らかに常軌を逸しており、心から反対であることには変わりありません。
Posted by eua-on at 2010年03月24日 01:36
>[チャンピオンレッドいちごのアレは不味いでしょ]さん
横から失礼します。

>>反対派が、「『未成年者』が『暴力や性犯罪を推奨しているかのような漫画やアニメ』を見ても構わない(略)と思っているのだと思います。<<

それはちがいます。
私は作家活動をしていますが、そんな風には考えていません。ゾー二ングが足りないのであればゾー二ングをすすめるべきと思っています。
子供が性描写・残酷描写のある媒体を見ていた時、親が「こんなのみて!また早いでしょ駄目だよっ」と子供と向かい合い対処すべき事柄を(親に見つかり嗜められ恥ずかしい思いをして学ぶ事、この過程が重要です)、『公的な権力を使って規制』し見えない様にしようとする事が、大問題だと考えます。
今回の問題はそこです。
行き過ぎた過保護で何か間違っていると思います。

賛成派の方はもしかして、それ(対話・教育)すらしないで事を済ませたいか、自分の子供はいつまでも『こども』なの、エロになんて興味持ってほしくないの、と考えてる人なのでは?と不安になります。
『子供』は身体も心も成長します。どうしてもえろい物に手が出る時期もあります。その時に、何が正しい事か家族・大人が対応してあげることが『健全な育成』なのではないでしょうか。(えろい物に手が出る頃には物の善悪は既に身に付いていると思われますがね。一般的には。)
権力に訴えてどうにかしてもらう事は『健全な育成』ではないと考えます。

そして蛇足ですが、この件に関しての産経の記事は本質が見えておらず本当に酷い文面のものばかりです。引き合いに出しても説得力はないかと思います。
Posted by 東京出身・30代・女性 at 2010年03月24日 05:27
※↑追記失礼します
善悪=フィクションの世界と現実の違い、

推進派の人は「思想の自由も表現の自由も、そんなもの関係ない」と本気で思っていると思いますよ。そしてその危うさと事の重大さ理解しようとしない。
Posted by 東京出身・30代・女性 at 2010年03月24日 06:05
どういうものが「性的対象」でどういうものが「健全な判断能力の育成を阻害」するかっていう基準は、今もって決められてなくて、法律が通ってから決められるんですがねえ。
法律が通ってから法律を適用する基準を決めるってのが現状なんですけど。

言論封鎖にはならないかもしれないけど、言論封鎖に化ける可能性も十分にあるのが問題なんですよね。
法律が通ってしまえば意見なんか通りませんし。

「刑罰を一つ増やします!どういった行為が罪になるのかは法律が通った後で決めさせていただきます!」

っていう状況がわかっていない人が多いのかな。

政治システムの穴を使って、一部の人間が自分たちに都合のいい価値観を法制化しようとしてる。
表現云々以前に、民主主義、自由主義を脅かす大問題ですよこれ。
Posted by okon at 2010年03月24日 10:23
>チャンピオンレッドいちごのアレは不味いでしょ さん

誤解も何も、
「この規定では【ハレンチ学園】も規制の対象になる」
と言う永井先生に対して都職員が
「永井先生は大丈夫です」
と根拠も示さず放言しただけでしょう。

「基準が曖昧で恣意的に運用される恐れがある」から反対と言っているんですから『誤解』を解きたいなら明確な基準を示すべき。基準を示さず、都の職員が「誰は大丈夫」と発言するのはそれこそ恣意的な運用そのものです。一体どういう基準で、誰がどんな権限で大丈夫と判断したんですか? 一体何が誤解だと言うのですか?

反対する漫画家の中には「ゾーニングを徹底すればいい話ではないか」と主張する人もいましたよ。「見たいやつが見たいものを見て何が悪い」などとは誰も言っていません。既に自主規制はされており、それを強化する議論には応じるが「公権力が規制する」ことには反対、というのが反対派の主流でしょう。貴方の方こそ『誤解』しているとしか思えません。

ついでに言っておけば、私個人はチャンピオンRedはR指定が妥当だと感じます。規制するのは結構、ただし公権力による規制は絶対反対。
Posted by Syn1 at 2010年03月24日 15:49
>チャンピオンレッドの~さんへ
横から失礼します。

後段についてなんですが、そうした書式で語るなら、反対派の主張するところは、「『(任意の誰か)』が『(任意の内容)』を見たり表現してよい」という条件(要するに表現の自由そのもの)を可能な限り固持せよ。という内容に終始しますし(だから指摘の内容はある意味で正しい)、推進派にしても「公序良俗のために自由は制限される」という話しかしていない事になるかと。

今回の件で取りざたされているのは、改正内容を実際に運用しようとすると、(理念として語られている範囲以外まで)根こそぎ、少なくとも規制に引っかかるか問わざるを得なくなる(答弁内容に関わらず、必然的に)から、”結果として”過剰な、表現の自由への規制となる恐れが拭えない事……じゃありませんでしたっけ。

関わってる個々人の感情的な部分を差し引けばですけれども。
Posted by ○ at 2010年03月24日 17:30
>2010年03月23日 10:37
>チャンピオンレッドいちごのアレは不味いでしょ
>

>これでもまだ、この条例改正は言論封鎖だとお考えですか?
>

逆にお聞きしますが、何をもって「言論封鎖では無い」と判断されたのでしょうか。
特に、そう判断出来そうな要素は見当たりませんが。
ああ、もしかして、議員さんが「これは言論封鎖ではアリマセン!」って仰ったからですか?
もしそうなら、オメデタイですねぇとしか。

>私は、賛成派が「表現の自由なんて踏みにじってかまわない」と思っているのではなく、反対派が、「『未成年者』が『暴力や性犯罪を推奨しているかのような漫画やアニメ』を見ても構わない、年齢制限なんて糞食らえ、18禁のアニメでも、子供が見たがったら見せてやっても問題ない、見たいやつが見たいものを見て何が悪い」と思っているのだと思います。

僕は、個人的には『暴力や性犯罪を推奨しているかのような漫画やアニメ』を子供が見たがったら叱りつけますね。
ああいうのは、大人に隠れてこっそり見るから楽しいのです。
その楽しみをわざわざ子供から奪うなんて、僕にはとてもできません。

それは冗談としても、「僕が見せたくない」のと、「公権力が表現を規制する」のは全く別問題です。
山本先生があまりにも解り易く「コミックの害悪とやら」を丸裸にしてしまったせいで、その辺りを誤解してしまってる方もいるようですが。
「私は貴方の意見に反対だが、貴方の『意見を言う権利』は守る」というのは、何も政治に限った話ではありません。
今日「私が気に入らないから」誰かの表現する自由を奪うというのは、明日「私が気に入らないから」貴方の表現する自由を奪う行為を、矛盾なく正当化する行為です。
過去、「不道徳である」事を理由にあらゆる表現の自由が奪われた事を、私達は知っています。

子供は泥にまみれて成長して行きます。
泥にまみれて成長するからこそ、綺麗なものが何なのか、本当の意味で理解出来ると思うのです。
まぁぶっちゃけて言えば、たかがマンガ読んだだけで子供の頭がおかしくなるのなら、そんな教育能力の低い大人しかいない国なんてさっさと滅んでしまえばいい。
暴力とセックスに溢れた作品を読んで、その破滅的な楽しみや虚しさを学ぶ自由も機会も子供に与えることが出来ないような国も、さっさと滅んでしまえばいい。
僕は、その真ん中辺りをふらふらしたいだけです。
Posted by にけ at 2010年03月24日 21:04
時々ふと「ミステリー小説って犯罪を助長しているんじゃなかろうか」と思うことがある. あるいは「義賊」がいかにも「庶民の味方です」みたいに描かれてる小説なんてのは, もっと明確に「犯罪を犯してもかまわない」っていってるように見えたりもする.
あと, よく考えるとどういう規制をしたいのかよくわかんない. これって, 「設定上 30歳だし明確にそう書いてあっても 15歳に見えたらアウト」だし, 逆に「13歳と設定していても外見上 20歳に見えて設定上の年齢が見えない形になってればセーフ」っていうことだよね?
以下はチャンピオンレッドいちごのアレは不味いでしょ さんへ:
まず「社会の常識」とやらがなんなのか, 明確ではありません. あるいは「健全な判断能力の育成を阻害する」かどうかの判定基準がありません.
次に, 法解釈において「提案者の意図」というのは原則的に考慮されません. ですから, 「ハレンチ学園」にわざわざ言及したことを深読みすると「今の時点では緩く適用するように見せかけておいて, 成立したら厳しく罰する」と考えているという見方も可能です.
最後にもう 1点, 「子供がそういう作品を自由に見ることができる現状」を問題としているのですが, 法の改正が唯一の解決手段なのですか? 本質的に「法による規制」というのは究極の手段だし, (特に日本においては) 法の規制が緩くなることは想定しにくいので, ほかに対策が存在するならまず「ほかの手段」を検討すべきです.
Posted by たこ at 2010年03月25日 01:50
最新エントリにコメント書き込みできないようなのでこっちに書きますが。

最深エントリの結論は立派ですがあなたも統計データを鵜呑みにするどころかミスリードしたいような文章をこのエントリに書いてますよね。

60年代以降の急カーブがコード施行のせいだとみせたいかのような。
Posted by 通行人 at 2010年03月25日 09:25
>>チャンピオンレッドいちごのアレは不味いでしょ さん

議事録って読まれましたでしょうか?
非常に曖昧ですよ?

ハレンチ学園は大丈夫 と言う理由が分かりません。
正直、あの議事録の内容・思想的に見て
なぜ、ハレンチ学園が「対象外」なのか理解できません。

「子供が見ることで正しい性と言うものを歪んだ形で覚えるから」

と言うのが今回の規制する人の根拠であり基準だと理解してます。
漫画を見てそれを現実の世界と混同し、歪んで覚えるという事が根拠なら
ハレンチ学園はどう考えてもOUTです。
(ハレンチ学園を実際に読めば規制されちゃいそうな事は分かるのではないかと。
大人が子供にいろいろしてますから)

人間には理性と言うものがあり、現実と空想を混同するのは、すごく小さな年齢、3歳とか4歳とかぐらいまでです。
(自分が行った行動と考えた行動の区別がつかないという意味で)
そういう脳の発達などを含めて科学的に認知科学とかいろいろな研究があります。

そういう科学的な事についてパブコメで指摘されているにも関わらず、無視して
そういう事柄については根拠は示す事は不可能だから、曖昧にして主観で判断しよう
と言うのがこの条例の策定の段階で議論されてたのが分かります。
(規制の制限を加えようという意見に対して、そのままにしようという流れが書いてあります。
たぶん。読みにくすぎて理解が足りないかもしれないですが。)

誰かの主観により、表現の方法が大きく制限される。
あまつさえ、単純所持の禁止(罰則無しですが)まで含まれる条例。

それこそが問題であり、規制自体いい悪いを別にして、
その規制方法が悪質すぎる、というのが大きな問題のでは無いかと思います。

ちなみに聞いた話で事実かしらないのですが、こんな話を聞いた事があります

「アメリカでビジネスをするサラリーマンに対して、渡米する前に気をつける事。
自分が本当に悪いときは、謝罪する。日本人は謝罪=駄目と思い込んでいるが悪いことにはアメリカ人も謝罪する。
…いろいろと話があった後…
娘の水着の写真は持っていかない。
娘の物であっても児童ポルノとして逮捕される危険がある為。」

これが規制のある国の現実だろうと思います。
(日本の警察はそこまでクズで無いと信じたいですが神奈川県警の事件とかを見れば…)

まあそれはトンデモ話かもしれませんが、

チャンピオンレッドいちごのアレ、くらいのエロ本は僕は中学の頃すでに読んでましたがね(小5の頃から、周囲のお友達含めてチラホラと。小学5年生 とかの雑誌でも性教育の内容はじめる年齢ですし。当時ははなまる保健室とか…)
それが普通だと思ってましたが別に性犯罪犯した知り合い居ないですよ。
みんな併せて正しい知識を学校で学んでましたし。(中2くらいの時は保険体育の授業で先生がエロ本(ソフトなの)渡してそれに対しても授業やってましたし)
Posted by はち at 2010年03月25日 12:28
>Rick=T 様

他人のコメント欄での議論というのはどうかと思うのですが、多様性と社会倫理と教育ということで、このブログの内容に外れない程度のお返事を書かせていただきます。

>「犯罪が無いが社会的な倫理観は非常に緩い社会」と、逆に「社会的倫理観は厳しいけれど、影で犯罪が多発している社会」と、
どちらが望ましいか

これは、私も若いころに考えました。今でも様々な場所で議論になる話題だと思いますが、「倫理観が非常にゆるい社会」は何かしらの歯止めが無い限り(宗教などの強固な倫理観)、長いスパンでゆるい方向へ進んでいくのではないかという危惧を私は持っています。
犯罪と病気はその社会の権威が認定することで明確になる部分があると思っています。例えば、麻薬類やタバコであったり、心の病であったりボーダーラインにあるものは、誰かが定義してあげないと明確にはなりません。その基準が「他者に迷惑をかけない」というのは、一見すると至極全うに見えます。

ところが、教育という現場では、「他人に迷惑をかけない犯罪に近い行為」を社会が肯定してしまうと、教育そのものが非常に難しい行為になってしまう場合があります。
私はこの難しさが、教師に要求する資質を必要以上に上げているように思っています。
先生が悪いから子供がちゃんと育たないのではなく、あまりにも複雑になってしまってあいまいな基準だらけになってしまった社会を正しく教える方法論が無い、という側面があるのだと思っています。

未成年には悪いことをしっかりと悪いと教育し、成人して分別ができた段階で「悪いと教育してきたが、他人に迷惑をかけない限りはやってもいい」という事を教えるというのが、教育としてのやり方なのかもしれないとこの頃は思っています。

私の倫理観に関しては個別に突き詰めていかないと具体的にならないうえに他人のコメント欄なので差し控えさせていただきます。興味は無いとは思いますが。

最後に、「今の若い人が食うに困った場合は「倫理に反する作品を作るくらいなら飢え死にしろ」と言うわけですか?」というお話ですが、極端なことを言えばそういうことです。
作品を作る人間は、その時期の社会風俗や観念やその他諸々の諸事情を背負って活動します。行動が反社会的で投獄された人や、食うに困って死んでいった人の屍の上に今残っている作品があり、更にその上に様々な人が様々な作品を積み上げています。まあ、不幸な人ばかりではありませんが。
そうやって身を粉にして作り上げた作品に対して表現の自由は守られてしかるべきですが、何の主体性も無くただ儲かるからとか、反社会的で騒がれるからとかいった作品までも表現の自由という権利で保護する必要があるのかどうか、という事を考える良い機会なのではないかと思っています。

他の多くのコメントの中で見受けられる「ゾーニング」や「すみわけ」という作業を出版社やマスメディアが社会倫理や教育を鑑みて自主的に行い、ゆるい倫理でも社会が悪くなっていかないように配慮すべき事だったのではないかと全ての人が反省し、意識が変わっていかない限り、いずれどんな形であれ法律は作らざるを得ないと思います。
そして、法律でくくる限り、相当な不便が出てしまうのは致し方ない事だと思います。

改めて書きますが、私がこのブログの記事と、マスメディアの記事や報道を見ていて、一番に気になる(というか怒りがこみ上げる)のは、「犯罪率」という単純な数字で良し悪しを切り捨ててしまう方法論と、影響を与えて社会に方向性を与えたのに反省の無い影響力のある方々です。漫画家は「表現の自由」をたてに開き直り反対したり、マスコミは自分たちが風俗産業を煽り立てたりしているにもかかわらず賛成したり、どこをどう見ても将来育っていく子供たちの心配などしているようには思えません。

表現の自由の「表現」とは文学であったり絵画であったり立体構造物であったり数式であったり動画であったり、記号であって記号を乗り越えていくもので、直接的な数字ではかるものではないし、だからこそ、本来なら、法律や統計やその他、わかりやすいもので縛るものではありません。
しかし、だからこそ、社会が健全性を保つための自主的な活動が必要不可欠で、それができなかったというのは、高度に複雑化した社会では「恥」なのではないでしょうか?だからこそ反省すべきなのではないでしょうか?
Posted by s.a. at 2010年03月26日 04:55
>都幹部は「『ハレンチ学園』は改正案に該当しない」と弁明に必死だが、「改正案の内容の説明不足だった」と話した
と、あるんですが?
これでもまだ、この条例改正は言論封鎖だとお考えですか?

私はこの記事を読んで、言論封鎖の可能性が高まったと感じました。
なぜならばこの記事の内容は、改正案に該当するものは審査する人の判断によってどうとでもできるとも読み取れるからです。
もし「ハレンチ学園レベル」の作品が対象外ならばそのような内容を明記した条例案を出すべきであり、「ハレンチ学園」は本来引っかかるレベルのものだが特別に該当しないとするのならその理由を知らせるべきだと思います。

あと、私はこの規制案には反対ですが、「18禁のアニメでも、子供が見たがったら見せてやっても問題ない」とは思っていません。
Posted by ぽぽたん at 2010年03月26日 20:47
>チャンピオンレッドいちごのアレは不味いでしょ様へ

何で「ハレンチ学園」が規制されないのか、ということが問題だと思います。
改正案だと確実に「ハレンチ学園」も含まれるはずです。
これは、都がいくらでも主観的に恣意的に、解釈できるということを自ら証明しているのではないでしょうか。

反対している人は、表現規制に反対しているのであって、ゾーニング規制は推奨している人が多いと思います。

表現規制を行わなくても、ゾーニング規制を徹底させれば子どもが18禁のものなどをみる危険性は大幅に減るはずです。
Posted by やや at 2010年03月28日 22:18
s.a.さんは倫理を重視しているようですが、それは時代・環境・共同体・等々によって変わるものだと思っています。
SFでは、そんな特異な倫理観を持った世界が描かれることがあります。「月は無慈悲な夜の女王」や「断絶への航海」等を読んでみて下さい(それぞれの世界が正しいといっている訳ではありません)。

>未成年には悪いことをしっかりと悪いと教育し、成人して分別ができた段階で「悪いと教育してきたが、他人に迷惑をかけない限りはやってもいい」という事を教えるというのが、教育としてのやり方なのかもしれないとこの頃は思っています。
逆にダブルスタンダードな基準で、子供の信頼を失う可能性があります。
あと、「他人に迷惑をかけない犯罪に近い行為」と言うのが何かよくわかりません。


> 何の主体性も無くただ儲かるからとか、反社会的で騒がれるからとかいった作品までも表現の自由という権利で保護する必要があるのかどうか
これも結局「何の主体性も無い作品」だと、誰が決めるんでしょう?
作者にしか(場合によっては作者ですら)わからない事だと思うんですが。
あと、飢え死にしそうに無い人間が倫理に反する作品を作る事だってあります。
具体的に言えば、都知事が当選した年に出した「聖餐」等はどうでしょう。


>どこをどう見ても将来育っていく子供たちの心配などしているようには思えません。
これは真面目に考えている人達に対して失礼な発言だと思います。
山本氏は中学生の娘さんがいます。反対派の人達にも子供や孫を持つ人もいるでしょう。私には子供がいませんが、甥・姪はいます。
大切な子供達ですが、場合によっては被害者になる可能性がある。それを心配しないと思っているのですか?
現実的に考えて「子供を守る役に立たないばかりか、負の影響すらありうる」から反対しているのだと思うのですが。
ちなみに自分は、ゾーニングをしっかりと適用し「12歳以下/13歳以上/18歳以上」に分け、18歳以上ならポルノ解禁でも良いと思います(“児童ポルノ規制を欧米並に”と言う割りに、“欧米並にポルノ解禁”には触れないんですよね~)。
Posted by Rick=T at 2010年03月29日 23:38
規制賛成派の方からの意見で、一番考えさせられたのは、「規制反対派はゾーニング、ゾーニングというが、具体的にどのようなゾーニング提案をしたのか?」という事でした。
現状は一部行きすぎと感じていますが、蚤を殺すために猫を殺ような規制は認められません。
更に危惧するのは、「言葉狩り」や「差別狩り」という過去の結果がどうなったか知らない人達が多いと言うことです。
「ちびくろサンボ」どころか、「ピノキオ」まで焚書にされかけた過去を知らないというのは、仕方がないことでしょうか?
Posted by sasico at 2010年04月08日 19:53

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