コリエル |
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矢追純一が業界から去り、オウムテロ事件以降、日本のテレビで、ちゃんとした(?)UFO番組を(人材不足等で)作れなくなって久しいですが、そのような状況で乾いたのどを潤してくれるような一冊です。なかでもブラジルについて前から気になっていたので、取り上げてくれていたのがうれしかったです。願わくば、またUFOブームが来て欲しいと思っているおじさんたちにお勧めです。
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一二三 |
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キングジョー |
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そういえばUFOの特番とかやらなくなって久しいな。と学会も退屈してるんじゃなかろうか。 |
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夜帆。@日東ホ28b |
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【 詳しくは他の皆さんのレビューをご覧いただくとして 】
他の皆さんが触れていないことを一つだけ。
書き出しが、タモリの昔のネタの話から始まるのには感心しました。
まず相手が知っている話題から入るというのは話術の基本なのですが、それができているUFO本って、滅多に無いんですよね。
そんなところにも、UFOコミュニティとの付かず離れずの程よい距離感が感じられます。
他の方が言及されていないことで一つだけ訂正。
平野威馬雄先生が 「おばけを守る会」 をはじめられたのは1970年代のことで、1950年代当時には混血児救済運動で有名でした。
自宅を開放して交流会 「レミの会」 を開いていたのですが、それは表向きで、実は当時は戸籍に父親の名前が無いと入試などで差別されることがあったので、ご自分の名前を用いることを許していたのだそうです。
あと、「日本空飛ぶ円盤研究会」 の著名会員の中に自身目撃者でもある石原慎太郎都知事の名前が抜けているのも気になりました。なんでだろ? |
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はくよう |
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日記のUFO話で、もっと社会学的、心理学的な面から話をしないといけないといった内容を日記で書いた直後に、たまたま本屋でいい本を見つけた。
「UFO」というのは流行った当時が50~70年代にかけてで、いわゆるサブカルチャー的な雰囲気がアメリカでムーヴメントとして広がりつつあったころとかぶっているといっていい。
社会的には東西冷戦真っ只中で、いつ核戦争が起こるのかという漠然とした不安や切迫感が社会を包み、若者たちはユースカルチャーを作り上げそんな世の中に反抗し、フラワームーブメントや精神世界的な、20世紀という最も物質的な文明社会に対してカウンターを行うという、そんな時代だった。
ときはSFと前衛芸術とロックと文学がポップカルチャーとして入り乱れて、同列に扱われる時代だった。
当然UFOという存在もそうしたユースポップカルチャーにのって広がったという側面は否めない。典型的な例がアダムスキーだが、彼の話す事柄は荒唐無稽で全く科学的に正しくないが、カウンター的な立場に立つと彼らの主張も、既存の科学という権威に対するのカウンターと捉えられなくもない。
こういう社会学的ともいえるUFOの捉え方をきちんとして、ストレンジな問題も(だからこそ)きちんと語ろうというスタンスのUFO本というのは、驚くほど少ない。だが、これはUFOカルトの話なんかもしていて、非常に入門書としてお勧めできると思う。
得体の知れない飛行物体を実際に見た人間だから言う。
「まずはこの本の内容を読んでから話をしよう」 |
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電脳丸三郎太 |
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一昨日、立ち寄った本屋で購入した「新・UFO入門」を読む。UFOそのものの実在を論ずるのではなく、人間の自我崩壊を防御するための「緊急避難装置」としてUFOを捉えて、古今東西のUFO目撃談,CBA騒動などを通じて現代日本におけるUFOの存在意義を論ずる、B級文化の泰斗である唐沢俊一氏の真骨頂が発揮された傑作。UFO懐疑派のみならず、ビリーバーさんにとっても目から鱗の一冊です。お薦め。
文献の引用に関して、ちょっとしたトラブルがあったようで、週刊誌にもその記事が出ている模様。だが、しかし、そんな程度でこの本の価値が減するようなことはない。逆にそれがきっかけとなって、もっと多くの人に読まれることを期待したい。 |
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近衛秀一 |
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「これからの」UFO入門書だと思う。「新・UFO入門」というタイトルこそがそれを表している。
視点の切り替えが非常に重要なポイントで、この本のキモ。こういう本がメジャーな出版社から出たのはとても素晴らしい事だと思うし、この本が売れて、たくさんの人に読まれてほしいと切に願っている。 |
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艦長 |
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一部で盗作騒動もあったりする一冊。
それはそれとして、内容はさすがというか面白かったです~。
視点を変えてみるって楽しいかも。
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てっちり |
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盗作騒ぎで話題になってはいるが、それは別にして面白い。
読む価値がある。
UFOの実在を証明することは出来ないが、UFOを見たと証言する人々は確かに存在する。
存在の不確かなUFOそのものより、UFO目撃者を研究することこそが有意義なのではないか――そういう視点において書かれた本だ。
ぶっちゃけて言うと、ありもしない物を「目撃」してしまう心理こそがUFO問題の核心だというのである。
なるほど。
私個人は二十年以上もオカルト誌「ムー」の読者としてUFOに接し続けてきている。
さすがにアダムスキーなどは荒唐無稽で信じていないが、ロズウェル事件などの陰謀論には未だに「可能性があるかも」などと胸をときめかせているタイプである。
しかしながら、論理としては唐沢氏の見解に全面的に賛成するものである。
UFOに限らず、人間の持つ不合理性全般への援用が可能な視点であり、この獲得は人生の益となること請け合いだ。 |
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出羽守92式 |
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UFOの最初の目撃談からUFO研究の盛衰、世界の目撃談やUFOを見る人間の資質、国会でのUFO討議などで構成されている。
私が生まれて後のUFO番組には欠かせない矢追純一や並木伸一郎のそれではなく、それ以前の研究者のスタンスが分かる。
「ムー」など超常現象研究に自ら触れなかった私には充分楽しめる。また、UFOとダイレクトの世代である唐沢先生がそれらをどう思っていたのかをこの本で始めて知った。と学会関連は今一つ食指が動かなかったためである。
子供の頃は頑なにUFOを否定していたのを覚えている。怖かったからだ。今はいてもいなくてもいいが、いたら面白いと思う。あわよくば連れ去って欲しいとさえ思う。今ならUFOは見れるかもしれない。なぜか。
本書の副題にある「日本人は、なぜUFOを見なくなったのか」にそれを解く鍵がある。
UFOとは現にいるかどうかが問題ではなく、人の願いの内に見せられるものである、と。 |
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えいこ |
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「と」学会の有力メンバーにして、「トリビアの泉」のネタ元としても名高い雑学王、唐沢俊一氏によるUFO本というので期待して購入。UFOをボルト&ナットの宇宙船と思ったら間違うよ、あれは人の「なんかUFOでもあったらいいな」的な願望が脳内に(w)飛ばしているものなんだよ、といった趣旨で、ほぼ全面的に同意。『何かが空を飛んでいる』の流れを汲む好著といえよう。もっとも「脳内現象」といいきるのが憚られるような不思議な現象がUFOにはつきものであり、そのあたりのダークサイドについてはイマイチ突っ込みが甘い感は否めない。もっとも新書だし、そこまで求めるのはないものねだりだろう。
ひとつ、この本の一部にブログからの剽窃疑惑がもちあがっているのは残念。万一回収にでもなったらあれだから、早めに入手されるがよかろう。 |
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中村うさ夫 |
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UFOを見るという体験と
宇宙人が空飛ぶ円盤に乗って地球に来ているという判断には遥かな距離がある。
しかし、20世紀後半には、
その距離を軽々と跨ぎ越す人達が多数出てきて、
そして、そのことがUFO目撃者を増加させる、
という愉快な循環がおき、
多くのカラフルな話題が提供されることとなった。
著者はUFOに纏わる歴史やエピソードを一流の手捌きで紹介しており、
それだけでも非常に面白い読み物だと思う。
でも、この本が画期的なのは、
UFOとは何かという真実でなく、
UFOを目撃するとはいったいどういうことか、
という全く別種の真実を追究しているというところにあるだろう。
その結果、UFOを見てしまう人達への愛に溢れた、
そしてUFOを目撃し難くしている日本社会への批判を伴った、
上質の新書として出来上がっている。
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とばもり |
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ケネス・アーノルドによるUFO目撃から60年の節目(笑)に上梓されたこの本。それとはたぶん関係ないだろうが、「トリビアの泉」に代表される雑学ブームのきっかけをつくるとともに、UFO譚を含め偽科学など世にあふれる奇妙な事象物件を(著者作者の狙いとは別の視点から)楽しむ「と学会」メンバーでもある著者が、あらためてUFOについて考えてみようというのだ。
古今東西のUFOエピソードを紹介するだけでなく、どちらかというとUFOを見た人、信じようとする人々に焦点を当てて書かれている。
ほとんどギャグな遭遇譚や大企業が首を突っ込んでいたなどという驚きエピソードも盛り込み、事例集として読むだけでも楽しいが、本題は、なぜ多くの常識ある人が、ときには知識人さえもそのような心理に陥るかである。
著者は、さまざまにのしかかる人生への不安がそうさせたと語る。日本でもUFO信奉者の団体が現れ騒ぎを起こしたりした例に顕著だが、カルト信仰に似たというかまさに同様のものであろう。UFOブーム最大のスターであったアダムスキーがカルトの主宰者であったことも見逃せない。
表題にあるとおり、日本でUFOは見られなくなったが海外ではまだまだよく見られているようだ。日本では人生への不安が減ったのだろうか。いやそんなことはなく、ほかのものを見ているのではないか。ついこのあいだ優勢民営化選挙のときに、日本全体が狂熱に至ったが、これはUFOへの狂熱とそんなに違うものだろうか。
わが国全体がある方向へ行こうとしている今、このような書が出されたのは、すごい皮肉にも感じられる。
著者は「また空にUFOが飛び交うようになればいい」と結んでいるが、確かに、ミサイルや銃弾が飛び交っている空よりはずっといい。 |
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馬場秀和 |
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とある同人誌に「介良事件で、捕獲した超小型円盤の“具”を食べたらウニの味がしたそうだ」と書いたら、自称UFO研究家の方から「ふざけている」とお叱りのメールを頂きました。
また、“アラヘン”・ハイネック博士の経歴を「沼地ガス研究家」と書いたら、某掲示板で「間違い」を厳しく指摘されてしまいました。
そのくせ、「アダムスキーは、後に“大損”と呼ばれることになる金銭人とコンタクトして金儲けの方法を教わった。99匹の猿が一緒にそれを目撃していた」などと書いても、全くクレームが来ません。たぶん、UFO研究家の方々はあまりにも真面目なので、こういう文章は読まないのでしょう。
ことほどさように日本のUFO研究家は、大変に真面目な方々ばかりのようです。でも、いったいなぜ?
一部マイミクの間で大いに話題になった本書を遅ればせながら読了して、ようやく納得いたしました。色々と黒歴史があり、トラウマがあるわけですね。
というわけで、さすが唐沢俊一さん。最初から最後までぐいぐい読ませてくれます。
前半は、前述した通り、CBA事件を中心に日本におけるUFO研究のダークサイドを紹介。実はここら辺よく知らなかったので、とても勉強になりました。
後半は、南米事例を中心としたハイストレンジネスなUFO事件を雑多に紹介。ここは知識としてはほぼ知っている話ばかりでしたが、文章の巧みさでついついニヤリと笑ってしまうんですよね。
UFOについて真面目に“真実”を追求するのは「ラッキョウの皮を剥くような」不毛な行為であり、むしろ捨ててきたラッキョウの皮、すなわちバカ情報にこそUFOの本質というか醍醐味があるのではないか、私たちが探るべきはUFOではなくUFOを見てしまう人間というものなのではないか、という指摘は、いやまことにごもっとも。
あとがきで『UFOとポストモダン』を皮肉っているのも共感です。帯の「最近、日本で見かけないが、世界では、かなり飛んでいる」も良いなあ。
ようやく、こういうスタンスのUFO本が一般新書で出るようになったかと思うと、喜びがこみ上げてきます。
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ピロリ |
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この手のUFO本は皆神龍太郎さんの守備範囲だと
思っていたけど、唐澤さんの守備範囲に絡めて、
面白い評論に仕上げてきました。
基本的なプロットは、以前話題になり高い評価を受けた
木原義彦さんの「UFOとポストモダン」と同傾向かな。
UFOそのものより、それを取り巻く世俗的なもの、
UFOを目撃・体験する人々の心理を社会学・文化人類学的な面からの
アプローチで分析しています。
勿論分析される対象の人からすれば、面白くない話かもしれませんが、
誰かが行うべき事であろうし、それをしてくれた事は
ありがたいと思うのでございます。
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masaka |
レビュー |
唐沢俊一氏が、「UFOというB級ポップカルチャーの歴史を洗い直してみたい」ということで新書にまとめた、「"UFO学" 学」入門書。
視点としては、UFOそのものではなく、UFOを信じる人やUFO好きの人を好事家的に観察している本。だいたいの割合で、UFOコンタクティ史が1/3、CBA事件が1/3、ブラジルの脳天気系コンタクティ話が1/3。
いやぁ、やっぱりブラジルの馬鹿話がよかった。 |
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ものぐさ太郎α |
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一気読みしてしまうほど夢中にさせてくれた超常現象本は角川から出た名著『ボーダーランド』以来か。『人類はなぜUFOと遭遇するのか』も数日かかったものだ。『何かが空を飛んでいる』に到っては未だに入手できていないが、その悔しさはこれを読んで吹っ飛んだ。
唐沢俊一氏のファンなら当然購入していると思うので、その辺は何も言う事は無いが、そうでない人にも薦めたい。現時点で求め得る最高レベルのUFO入門書である。21世紀日本UFO研究界における快挙だ。
まあ「米軍がホルテンHo229を押収した記録が無い」としたら、あのスミソニアン博物館に保管されているバラバラになったアレはなんだ? という新たなミステリー(トンデモの種とも言う)を生んでいる面や2度に渡って出てくる『モスマンの啓示』って何だ? という部分もまあ他にも含めてちょっとある。そういう部分を探して突っ込みたい人もとにかく買え。
初心者だけでなく、干草の山の中から銀の針を見つける行為や、砂糖と塩を注意深くより分ける行為、ラジオの雑音の中から本来の放送の内容を聞き分ける行為が『UFO研究』と思っている方にも読んで欲しい。
そして「ああ、こんなオカルトが流行るなら、まだUFOの方がよかった」や、「私たちは、ひょっとして、ラッキョウの皮を剥いて芯を出そうとしているサルなのではないだろうか?」などはまさに名言。
http://www.tobunken.com/diary/diary20070524161033.html
↑ここで書かれている「マニアには悪評」はこの本の事だろうか。確かに、商業書籍でこんなこと書かれたら、同人誌は何を書いていくべきか考え込んでしまうだろう。とにかくもうビリーバー本に安易な突っ込みを入れるだけの時代は終わったのだ。そう感じずにいられない。
私的には吉田兼好の『徒然草』にある「狛犬がそっぽを向き合っていた話」を思い出してしまった。調査すべきは「狛犬がそっぽを向き合っていた理由」ではなく、「狛犬がそっぽを向き合っている事に感動したお上人」の方であろう。
星は本来なら7つぐらい付けたい。まともな出版社からこんなに良い本が出て、正直とても悔しい。
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