山本弘トンデモ資料展
「アイの物語」レビュー (1)
山本弘問題連絡会掲示板
こんなにヘンだよ山本弘(アニメ・SF論)
- 397名無しさんsage: 2005/05/05(木) 13:39:36
- 山本の新作が乗ってるというザ・スニーカー6月号(4月30日発売)が、いくら本屋さがしてもないんだがw
以前山本の作品が載った時に買った本屋にもないんだよな~
あちこち本屋を回っちゃったよ。
- 398名無しさんsage: 2005/05/06(金) 07:46:18
- >>397
それは売れそうにないから仕入れを控えているのだと思われ。
- 399名無しさんsage: 2005/05/06(金) 15:10:14
- ザ・スニーカーは普通に売れてるし取り扱ってる店も多いけどね
ラノベ人気は一時期ほどでないにしろ続いてるから。
ただやっぱり買う人はある程度限られてくるんであんまり数は置いてないとこが多い。
毎回買ってる人は発売日付近で買うし、大体の売れ行きで置いとく数を
決めるから、棚に並んでる時期は短いことが多い。
いつもよく会社の帰りによる4件の本屋では全部置いてるんだけど、
ちょっとタイミングが合わなくて買いそびれると、どこもなくなってて
あわてて、大阪の大きな本屋に行く羽目になる。
小さな本屋とかは売れ残らない数を入れようとするから、普段買わないものは
発売日直後を狙わないと難しいかも。
確実に押さえるなら大型書店に行くほうが確実。
- 400名無しさんsage: 2005/05/06(金) 18:01:24
- やっと買ったよ。ったく地元の大型書店になくて、新宿の三省堂にもなくて、紀伊国屋のアドホックまで足を伸ばした。
ブラックホールダイバー(だっけ?)の頃は地元の本屋にあったんだけどね。なまじ「この程度の書店にもある雑誌なんだ」と
思ってたから、近場で探してえらい遠回りをしてしまった。
4月30日発売なんだから、いくらなんでも昨日今日見あたらないってことはないだろう。
地元といっても近くに大学があるから、地元の本屋でもこの手の品揃えは充実しているんだが。
紀伊国屋は新宿駅から遠いから特に用がないと行かないんだよね。
- 401名無しさんsage: 2005/05/06(金) 18:29:38
- さて「正義が正義である世界」ネタバレ感想
15ページの短編。うちイラストが3カ所ぐらい入ってるから正味13ページぐらいかな。
なんか短編どころか漫画でいえば一コママンガ、文章でいえば詩どころか短歌ぐらい。
内容がないので実際の文章量以上に短く感じる。体感的には(w)4ページぐらい。
これだけ内容がないとあらすじも何もない。長年携帯のメールで文通している相手から、
実は「いままで隠していたことが…」と打ち分けられる。自分はこの世界の住人ではないんだ、と。(ハァ…)
ところが「そんなこととっくに分かっていた」と主人公はいう。(オヨ?)ここまではまんまと山本の意図通りですなw
で、最初のヒネリは我々と違う世界に住んでいるのはメル友の方ではなくて主人公の方という寸法。
ここまでが5ページ目(しつこいけど最初の1.5ページはイラスト)。うーん、だけどちょっとだけずれてるんだよなあ。
5ページの終わりぐらいで「おや?主人公達の世界は我々のと違うな?」と感づかせたいんだろうけど、
5ページの中程で俺はわかっちゃった。わずかな違いだけど、先に見透かすのと、まんまとはめられた!と
思わされるのでは面白さが天と地ほども違う。もちろん「まんまとはめられる」ことを読者は望んでいるんだけどね。
山本としては伏線を張っておきたかったんだろうけど、そんなに奇抜なアイディアでもないのに、不用心な
伏線すぎる。ホント山本って小説の書き方が下手だと思う。
さて、主人公達が生きている世界は怪獣が現れそれをヒーローが退治する世界。1年立ったら4月から
同学年を繰り返す世界。人が死んでも生き返る世界。一方メル友の方が我々の世界の住人らしい。
主人公はメル友の世界を理解しようとするがなかなか困難さがあるようだ。「質量保存の法則?
それじゃあご飯を食べたらどんどん体重が増えていっちゃうじゃないか」と(笑
これってこうやってあらすじをかいつまんで書くから簡潔にまとまるんであって、実際の山本の文章は
贅肉たくさんで読んでいるのが非常にかったるい。
突然メル友が真実を打ち明けた理由は、生物兵器としてのインフルエンザウィルスに世界中が冒され、
もはや絶滅は避けられないためらしい。同時に主人公達の世界は、メル友の世界(我々の世界ね)の
コンピュータシミュレーションらしい(出た!w)
で、後は特に盛り上がりも何もなく、メル友(シミュレーションシステムの管理者だそうな)たちは最後の力を
振り絞って人間が死に絶えてもコンピュータは半永久的に稼働し続けられるように改造を施し、死んでいく。
自分たちの世界は正義同士の戦いでとうとう滅びてしまうが、せめてあなた方だけは正しい世界を生きてほしい、と。
ここで終わってもいいと思うんだが、山本の作品には後日談がある。主人公達はシステムを逆用して、逆に現実の世界に
介入するしようという目標を立てる。自分たちを生み出した世界を見ることを夢見て。
- 402名無しさんsage: 2005/05/06(金) 18:41:29
- 感想としては俺には残念ながら「子供だまし」としか思えなかったね。
当たり前だけどシミュレーションの世界で「正義が成されている」のは「怪獣=悪、ヒーロー=善」という
単純な構図に(主人公達の)思考が制限されているから、正義が成されるわけで、こんな幼稚な
話では「我々の世界は正義が成されていない」というテーマ(だと思うんだけど違うのかなあw)が
何の説得力も持ち得ない。
たとえばシミュレーションの単純化された世界でも、その世界なりの異なる価値観のユニークな調整方法が
確立され、「なぜ我々はそういう工夫ができないのか」「そういう方法が確立済みでないにしても、模索すること
は大切ではないか」という訴えかけをストーリーに込めているなら評価できるんだけど、これじゃあガキが
「なんで世の中の悪い人を全部殺してしまわないの?」といってるのと同レベルじゃないのかな。何の感銘も
俺は受けなかった。
たとえばちょっと前に話題になった「しっぺ返し」のアルゴリズムなんかを題材にして、こんな単純なプログラムでも
強調することの正しさを知っている、とかいう調子でストーリーを作ればずっと深みのある作品になると思うんだけどね。
この作品は非常に薄っぺらく手抜きとしか思えない。サイン会で「○○の絵を描いてください!」とファンにせがまれて
即興で書いたイラストのような作品。山本は短編向きなんじゃないか、と俺は以前書いたんだけど、
短編だからってこんな手抜きで許されるわけないだろうに。長編を書くのに匹敵するエネルギーを費やしてこそ
珠玉のような短編が作れると思うんだが、山本は短編とは長編のと同じ密度で文章が短いだけだと考えてるのだろうか。
- 403名無しさんsage: 2005/05/06(金) 19:24:58
- それにしても正味13ページ作品で真ん中の3ページほどは、よくわからない特殊スーツを
身にまとって怪獣と戦うシーンなんだよなあ。さすがに読むに耐えなかったから斜め読みしかしていない。
魔法少女風味なのか戦隊風味なのかそれらのごっちゃ煮なのか、きちんと読んでないからわからんが。
もうやめてといいたい。もしかして読み飛ばされることを前提に書いてるのか?
ところで冒頭で「サイン割るコサインはタンジェント」「春は曙、やうやう白くなりゆく…」とか
高1の授業の退屈さをぼやいているシーンがあるのだけど、これって高校で習うんだっけ。
なんか中学で習ったような気がするんだが…俺の勘違いか?
ちなみに「現在」の年代がよくわからない。2020年に人格コピー技術が開発された。
22年前にこのシミュレーションサービスが開始された。私(=メル友)は20年前にこのシステムに登録した
(主人公は「私」のシミュレータ内の分身ってことね)。現在の「私」は39歳である。
こういう断片的な情報しかないわけだ2020年+22年=2042年頃ということなのだろうか。
人格コピー技術が開発されてからシミュレーションサービスが開始される間での時間が不明なので
はっきりしないのだが。
とってつけたように「現在」はパソコンでさえ100テラフロップスの演算性能を持っていると出てくる。
ちなみに現在日本が世界に誇るスーパーコンピュータ「地球シミュレータ」の演算性能は35テラフロップス。
まあ50年後には現在のスーパコンピュータの数倍の性能のコンピュータが個人で所有できると山本は
語ってるわけだ。ちょっと50年後にしては控えめすぎるんじゃないのかな。いまから50年前といったら
真空管の塊のENIACの時代だからねえ。現在のデスクトップパソコンの性能はENIACの3倍どころじゃないw
まあ、今後は創生期と同じ速度では進歩しないかも知れないけどね。
余談だけどプレステ2の演算性能は数ギガフロップス。
書き方が微妙なんだけど、100テラフロップスあれば人格をシミュレートできる、と山本は考えているのだろうか。
読みようによっては、この時代はデスクトップですら100テラフロップスなんだから、スーパーコンピュータはもっと高性能なはずで、
それをもってすれば人格をシミュレートすることも可能、と書いてるのかも知れないが。
神珍の頃から感じてるんだけど、山本は高速なコンピュータができさえすれば人格をシミュレートすることが
できると考えているんだろうか…。一方で記号着地問題があーだこーだいいながら、コンピュータのできること/できないことを
フロップスでしか喩えられないところに山本の哀れさがある。
神珍もそうなんだけど、シミュレーションしている世界と外の世界の時間経過が同じである必要はないわけで、
遅くたっていいんだけどね。神珍と違って今回は人間が遊ぶためのシミュレーターだから、結果が出るのが1万年後じゃ
だめだが(笑)、最初のうちは一日分のシミュレーションに一年かかったとしても十分「すごい」と思うんだけどね。
- 404名無しさんsage: 2005/05/06(金) 19:25:18
- いじょ。
- 405名無しさんsage: 2005/05/07(土) 09:43:56
- あらすじも何も無いといいながら、あらすじをかいつまんで書くことに疑問を感じなかったのかw
- 406名無しさんsage: 2005/05/07(土) 10:10:59
- >>405
まったくかいつまんでないってことなんだけどね。
- 407名無しさんsage: 2005/05/07(土) 10:40:41
- それにしてもこの「正義が正義である世界」、シミュレーションされている世界(まあ一番近いのは現在のオンラインゲームですな)
の人格である主人公が「たかがシミュレーションされている世界のキャラ」という言葉に過剰に反応して、シミュレーション世界で
あっても自分はこれまで一生懸命生きてきた、「たかが」などといわれるのは心外だ、と怒り出すシーンがあるんだが、
馬鹿にしているのは山本の方なんじゃないのかな。もちろん馬鹿にしている相手はキャラではなくて読者なわけだが。
肝心の「シミュレーションされた人格でもそれぞれ一生懸命生きている」という中身を描いていないので、
非常に空虚な感じだ。作品の中に描かれているのは安っぽい学園恋愛物の風景やお手軽なヒーローと
怪獣の戦闘シーンだけ。これで「心外だ」と怒り出されても「じゃあどんだけあんたは苦労して一生懸命自分の
人生を生きてるの?」と意地悪く思ってしまう。
フィクションによくある典型的なシーンを描くのはこの世界がそういう世界であるという説明のために必要なのはわかるが、
*それだけ*にとどまっているのが問題。やっぱり「正義が正義である」ような世界でもキャラ達は彼らなりに苦労してるんだな、
という「裏側」を描いてこそ、このシーンに説得力が出るんじゃないのかなあ。
まあそれをやっちゃうと逆に最近の一つの流れである単純な正義と悪の構図にとどまらない世界観の作品そのものに
なってしまって、これまたありきたりの話になってしまう気もするけどね。まあもともと山本の作品というのはありきたりな
要素の組み合わせでしかないから、どうやっても「ありきたり」「どこかで見たような展開」になるのは避けられないとも言える。
それなら一応完成度が高い方がいいだろうに。
現実の世界は子供向けのヒーロー物ほど単純ではないのは小学生でもわかることで、現実に比べればそういうフィクションの
キャラ達はどう考えても「苦労なく」生きているとしか思えない。その点に対して「いや、ヒーロー物のキャラ達も馬鹿に
したものではないんだ」と読者に思わせるような工夫を用意しているわけでもない。あるいは例によって我々の人生もまた
高位の存在から見れば取るに足らないものだ、という話にもなっていない(まあそういうパターンにしたところでよほど
工夫をしなければ「よくある話」の域をでないわけだが)。
何の苦労も工夫もなく、適当に思いつきだけで書き殴った作品。この程度手抜きで読者に感銘を与えようと
考えている山本に怒りを覚える。なんかザ・スニーカーは山本にとってお手軽な生活費稼ぎの場なのかねぇ。
山本の作品を読んでいつも思うのは「中高生が趣味で書いた小説」と歴然とした差がどこかにあるんだろうか?という点。
そこらの中高生には書けない山本ならではの作品になっているのか?といつも疑問符がつく。
- 408名無しさんsage: 2005/05/07(土) 10:45:22
- もう少し書くと、○○のテーマで書くなら、××の問題を何らかの方法で解決しなければならないというものがある。
テーマ自体はありきたりでも、解決方法に独自性があればおもしろい作品になりえるんだけど、山本の作品って
テーマも解決方法も平凡で、いったいこの作品は生み出すのに山本は文字をタイプする以上の苦労をしてるんだろうか?と思うことが多々ある。
- 409名無しさんsage: 2005/05/07(土) 11:44:40
- 安易に割り切れて苦労がない世界が望みなんだよ、山本ってさ。
普通は物語世界のほうが割り切れちゃってて不条理なんだけどさ。
山本は安易に正義のもとに生きるのがいいんだろうね。
- 410名無しさんsage: 2005/05/07(土) 14:17:16
- サルよりは苦労していると思われ
- 411名無しさんsage: 2005/05/08(日) 02:04:18
- とりあえず、まあ、作家が何書こうがかってといえばかって何だが
その原稿分も雑誌の値段に入ってるわけで、あんまりいい加減なものはかいて欲しくないとは思う。
さらに言うならおんなじような内容のものを何度も何度も繰り返し書くのもやめて欲しいところだね。
いい加減あきてきてうっとうしいし、おんなじ物で何回も金を取るのは詐欺だろ。
- 414名無しさんsage: 2005/05/09(月) 23:51:51
- むー、地域の差って奴なのかな、そんなに手に入りにくかったのかザ・スニ
普通にさくっと買ったわけだが4/30よりずっと前から書店に並んでたような、、
少なくとも連休入ってからは出かけてないんで4/28までに買ったのは間違いないな。
フライング販売かも知れんけど、
で、この「正義が正義である世界」普通に楽しく読めたし、なかなか面白いと思った。
実は、新人のラノベ作家が書いた話だと思って読んでたんだよね。
スニーカー1年生とかって紹介とかあったから、その1年生の一人なのかなぁって、
新人にしちゃあしっかりした文章かくじゃん、でもまだまだだなって
ここで書き込まれてるの見て初めてアレが山本の作品だって知った。
山本も薀蓄話やオカルト批判を入れなきゃ結構やるじゃんとか思っちゃったよ。
ただまあ、やっぱり日本語の感性が変な気がするんだよね。
「そんなこととっくに感づいてた。」とか、感づくってなんか変でね?
気づいてたの方が言いと思うんだけどな。
気がついていたと言うほどしっかり確信してなかったのを強調したいなら
そんな気はしてた。とか、せめて最初だけ感づくにして、
次からは表現変えるとか、感づく感づくって何回も出てくるのは気持ち悪かった。
あと、質量保存則が存在しない世界で、いきなり質量保存則って名前だけ聞いて
かなり正確に概念を理解したり自分達の世界との矛盾を指摘したり、
正直、気持ち悪い。
普通は自分達の世界に矛盾しないように思考するはずだ。
質量が保存されるなら食べた分だけ体重が増えるはず、そんなのはおかしい、
じゃなくて、食べても自分の質量は保存されるつまり変化しないから正しいと感じるだろう。
わざわざ自分の日常と矛盾した内容を思いついて矛盾してると騒ぐのは奇妙。
他にもいろいろ、ああ、新人だと思ってたときには気にならなかったあらがぼろぼろと、、、、、
やっぱやばいのかな、、、
- 415名無しさんsage: 2005/05/10(火) 01:04:35
- 私も「正義が正義である世界」読んだよ、主人公は女の子なんだね(笑
(401からのネタバレを読んでて、勝手に主人公は男性だと思ってた)
読後の感想だけど、SF小説というよりおとぎ話だと感じたよ。
SFって結構理詰めの展開があるものが多いと思うのだけど、こいつはご都合主義の塊のような作品。
どこら辺にご都合主義と感じたかと言うと、主人公の頭の良さ/悪さが一貫してない、これに尽きる(笑
414氏の質量保存の法則に関する部分もそうだけど、
授業が退屈だと不満を漏らす割には、
ある限られた行動範囲以外には移動できない事に対して大きな不満を抱かない。
自分達が作られた(シミュレーション)ものである事にはショックを受けない割には、
メル友の世界(現実世界)は死んだら生き返らない事を知ってショックを受ける。
あるいは、死んだら生き返らない事をすぐに理解出来てしまうとか・・・
ここら辺はもっと上手に処理して(騙して)欲しかった。
あと途中に入っている主人公が変身して怪獣と戦う下りはともかく、
後半に挿入されてる「強姦ってどんな意味なんだろう?」と主人公に自問させるシチュエーションは悪趣味でしかない。
(山本自身は、自分の作ったキャラを愛しているのか?)
まあ、これが山本テイストというものなんだろうけどね(笑
- 416名無しさんsage: 2005/05/10(火) 04:43:18
- >>414
> ただまあ、やっぱり日本語の感性が変な気がするんだよね。
うむ。神沈の時に「ウルトラマンじゃない」というセリフの違和感についてさんざん言ったので、
今回はもうあまりその点は書かなかったけどね。
どうなんだろうねぇ。現実の女子高生なら普通はしない言い回しを「リアリティがない」と評価するか、
「いや、これは小説のお約束や作家の作風なんだ」と評価するか…。まあこういうのは程度の差こそあれ
山本に限ったことではないし。
> わざわざ自分の日常と矛盾した内容を思いついて矛盾してると騒ぐのは奇妙。
この点は結構俺も考えさせられたんだけど、最終的に俺は、我々が聖書の記述が科学的でないのに
受け入れていることとある種同じではないか、という結論に達した。つまりあの世界では「質量保存則」を信じることが
我々が聖書の記述をそのまま信じることに相当する。当然自分たちの日常とは矛盾することが多いわけだが、
聖書の記述を「事実である」と信じている人も我々の世界にいるわけで、なんかおかしいと思いつつもそういう
文献がある以上、そういうこともあるのかなあと思ってるんじゃないのかと。
しかし山本がそこまで考えて書いたとは思えないんだけどね。
> 他にもいろいろ、ああ、新人だと思ってたときには気にならなかったあらがぼろぼろと、、、、、
これから伸びていく可能性のある新人なら温かい目で成長を見守るということもできるだろうけど、
もはや50近い山本では今後は感性は鈍っていく一方。普通の作家は日々衰えていく感性を補うために
技術に頼る頃。しかし山本はトンデモ本とかにうつつを抜かしていたから30代の頃から全然進歩してないんじゃないのかなあ。
- 417名無しさんsage: 2005/05/10(火) 05:10:30
- >>415
> (401からのネタバレを読んでて、勝手に主人公は男性だと思ってた)
山本の作品の主人公が男のはずないだろう(笑
100%「気の強い女子高生」w
> ある限られた行動範囲以外には移動できない事に対して大きな不満を抱かない。
こういう点は結構どう解釈していいか難しい。あの世界は我々とはそもそも違うわけで、我々が疑問に持つ
ことをあの世界の住人が同じように疑問を持たないのは、「あの世界の設定(小説の設定ではなく、さらに
小説内でシミュレーションされている世界の設定)」なのか、山本の拙さが招いた結果なのかを
判断するのが難しい。
まあそもそもそんなことを検討できるほど緻密な作品ではないんだけどね。この作品の構成の緻密さを論じるなど
昔話の構成の緻密さを論じるようなもので、非常に虚しい。とはいえやっぱり検証したくなるわけで、俺の出した結論は、
たとえば好奇心を抱いたことはあっても、神社の祠の中を安易に覗いたりしないのと一種同じかな、と。
小さい頃から「見ちゃいけません」と言い含められていれば、大人になってもかなり強烈な禁忌の意識は残るわけで。
(まあ時間の止まった彼らの世界に「子供の頃」はないんだけどw)
> あるいは、死んだら生き返らない事をすぐに理解出来てしまうとか・・・
これは我々が「死んでも生き返れる」フィクションの世界を受け入れてるのと同じかと。
ってなんで山本の作品を弁護してんだ?俺(笑
なんかあまりにもこの作品が幼稚なんでつい弁護してしまうのかなw
> ここら辺はもっと上手に処理して(騙して)欲しかった。
山本はこういう点を全部何ら解決せずに、思いつくままに書いただけなんだよね、この作品は。
そういうものにある程度その作家なりの答えを用意するのがSFだろう。その意味で「おとぎ話」というのはまったく同感。
> 後半に挿入されてる「強姦ってどんな意味なんだろう?」と主人公に自問させるシチュエーションは悪趣味でしかない。
最近の山本の作品ってこういう悪趣味なのが多い。前回の作品(アパートの一室でアホが世界を破滅させる装置を
作動させるやつ)にも、意味不明なセックスシーンが出てくるが、作品を盛り上げるでもないし、性的な魅力を抱かせるわけでもない。
なんか嫌悪感しか感じないんだよね。そういえばイオドの冒険にも性的な描写があるが、あれも存在意義や描写方法が
イマイチ自分の感覚になじまない。性的な部分の評価は個人の趣味の要素が大きいとはいえ、山本の感覚と同じな読者が
はたしているんだろうか?と思ってしまう。
> まあ、これが山本テイストというものなんだろうけどね(笑
どうなのかなあ。山本自身、楽しんで書いてるの?と思わず思ってしまう。
こういう風なものを書かなくちゃ、と無理して書いているような気がするのは気のせい?
- 418名無しさんsage: 2005/05/10(火) 09:43:48
- 魔夜峰央はミステリーが好きでパタリロのエピソードでもそういうのが多いんだけど、
76巻の「踊る死体」なんか演出が凝っている。これは純粋なミステリーじゃないんだけど
普通に読んだのでは気づかないような部分がきっちりとしている。
メインプロットとは別にパタリロがタマネギを脅かすいたずらがあるんだけど、
ここでパタリロは相手を脅かすいたずらのためだけに自ら冷凍庫に長時間
閉じこもるという苦行をやる。さすがのパタリロも堪えたようでその後毛布を
かぶって震えているが、パタリロ曰く「人を驚かそうというならこれぐらいの覚悟をしないと」。
メインの「謎」の方は「踊る死体」というのが本人のいたずらだったというオチ。
ただし相手を驚かすために危険を顧みなかったため、不測の事故で本当に死んでしまう。
ぼんやり読み流してしまうと「ふーん」というだけだが、メインプロットとは直接関係ない、
日常的なパタリロのいたずらが、この話のオチを暗示しているわけ。
さらにこの話にはもう一段オチがあってこれはミステリーの領域から逸脱している。
このエピソードでは死体を前にして右往左往するタマネギの行く先々でパタリロが
現れてさらにタマネギを慌てさせるのだけど(冷凍庫の話もその一つ)、パタリロの父親
ヒギンズ3世がちらっとだけ絡んでくる。そして話の最後、死体は今度こそ本当に踊る。
それはヒギンズ3世がパタリロを助けるために天国から力を貸したのだったというオチ。
アイディアの基本は「死んだと思われていた人間が、実はその時点では死んでなかった」という
ミステリーとしてはごくありふれたもの。しかしそれを元にこれだけ話を重層的に構築できる
魔夜峰央の力量はさすがだと思う。
アイディア頼みの山本にはとてもできないだろう。
- 419名無しさんsage: 2005/05/10(火) 23:32:15
- 正義が正義である世界、続き
新人なら気にならないが山本だと気になるところのひとつ。
こちらの世界?が滅びる原因。
これが人工的に合成されたインフルエンザ・ウイルス。
これは凄いことだ、なんとメル友の住んでる世界では
人口的に生物を合成することが出来るのだ。
ウィルスを生物とするかは置いておいて、DNAやRNAの合成が可能ということで
これはなかなかに凄いと思う。
この技術と人格コピー技術を組み合わせれば人造人間も可能かも。
しかし、まあ、このインフルエンザ・ウィルス、空気感染するらしい。
この時点でもうインフルエンザウィルスじゃないと思うな。
はい、インフルエンザウィルスなら人類は滅亡しません。
気づかないうちに蔓延してるから被害が大きくなるのであって
正体が分かっていれば対策は可能。
多分このウィルスの元ネタのSARSも結局対策がとられてからは
どんどん沈静化していってちゃんと収まったわけで滅亡はありそうにない。
基本的にインフルエンザウィルスは低温低湿で猛威を振るう。
部屋を高温多湿に保ち、外出を控え、出るときはマスクをして
手洗いうがいを徹底する。
空気清浄機や空気清浄機能付きエアコンがあれば充分。
インフルエンザウィルスは消毒液に極端に弱いし、感染者を隔離していればまず問題ない。
さらに日本は充分な準備期間があったわけだからまず問題にならない。
ウィルスを完全に防ぎたければクリーンルームに立てこもればいい。
クリーンルームは全国にかなりの数がある。
医療関係のもの、隔離施設、精密機械工場、食品加工工場、
さらに簡単に製造も可能、例えば東京ドーム、換気周りを改造すれば
巨大クリーンルームいっちょ上がり。
精度は落ちるが体育館とかを気密して換気装置をつければ解決。
さらに、こんなものが問題にならないほど安全なのが、
ビルの上のほうの階。
4F、5F程度で充分だとは思うが、10F以上なら完璧。
感染者が侵入でもしない限り、ウィルスが進入することはない。
ウィルス自身は宿主がいなければせいぜい24時間程度しか感染力を維持できない。
水と食料を充分用意して2~3ヶ月も篭城すれば充分だろう。
擬似人格システムが半永久的に稼動するような仕組みを準備する時間が合ったら
クリーンルーム作るほうが簡単だと思うぞ。
大陸からの難民とともにウィルスが入ってきたというのもかなり変。
難民を受け入れるなら防護服を着た人間が消毒液をまけば問題ないし、
当然の処置として安全が確認できるまでは隔離するだろう。
もしもウィルスを持ち込むとしたら難民じゃなくて密入国者だろう。
ただ、そんな状態の時に密入国を許すとはとても思えないんだけどね。
さらに最後で主人公が致死率95%以上といってたが100%じゃないから
生き残りがいるに違いないとか言ってるんだが、
上で書いてるような対策がされてなかったとしたら
このウィルスものすごい勢いで変異してるらしいので、一旦回復しても
またスグやられてみんな死ぬ。
山本はウィルスがどういうものなのかが全然分かってない。
ちょっと調べてから書けばいいのにと思ってしまう。
- 420名無しさんsage: 2005/05/11(水) 00:27:47
- >>419
> 擬似人格システムが半永久的に稼動するような仕組みを準備する時間が合ったら
この辺、手抜きご都合主義なんだよね。ストーリーに必要なものはホイホイ現われる。
あまりにもアホらしくて突っ込まなかったけど。
エネルギー源は水力、太陽光、風力の組み合わせ。メンテナンスはロボットが自動的にやってくれて、
保守用の部品の生産も無人工場が自動的に生産してくれるらしい。なんか夢のような世界なんだけど
そんな前途洋々な世界で戦争を起こして絶滅してしまう山本版人類って…
それに時代設定は21世紀半ばだと考えられるが、ちょっと文明が進みすぎてやしない?
2020年代に人格コピー技術(脳をスキャンしてコンピュータにデータを移し替えるらしい)が開発されるというのもね。
あと15年で実現するとは思えない。
コンピュータの容量を節約するために「麻薬、環境汚染、児童虐待、強姦」などの概念が取り除かれたというのも
意味不明。概念というのは様々な事柄の関係であって、そういう何かの関係式が直接どこかに保持されているという
ものではないと思うんだよね。
たとえばブランコが揺れるのは重力か運動量保存則などの組み合わせの結果であって、別に「ブランコの揺れ」
「振り子時計の揺れ」それぞれが独立して個別にシミュレートされるのでは、そもそもこんな規模のシミュレータは
作れないだろう。そういうシステムで振り子時計は必要だから残すが、ブランコは不要だから容量削減のために
省略しようといっても、大して容量削減にならないだろうに。
同じように環境汚染というのは何も環境汚染をするのが目的ではなく、他の目的の副作用として生じるものなのだから、
それを省略すれば容量が節約できるというものではないだろう。むしろ「この部分は無視する」という特別扱いが増える分だけ、
余分に容量が増える気がする。
また、原理から積み上げてシミュレーションを行うのではなく、見かけだけの張りぼてのシミュレーションを行っているのであれば、
そのシミュレータはあくまで設計時にあらかじめ用意された事柄しかシミュレートできず、発展性はないように思う。
すなわちシミュレーションされている人格が「シミュレーションされているシステムの矛盾」に気づくほど深遠な世界を
構築することはできないように思う。
まがいなりにもSFであるならこうした点を解決してから作品を作るべきで、山本の作品は「思いついた」プロットを
書き殴っただけとしか思えない。(毎回いっている気がするが)こんな思いつきを書き殴っただけの完成度でも、
その思いつきがすばらしいものであるなら、それはそれで高い評価を受ける作品にもなるだろうが、この作品のそれは
凡人には思いつけないようなものでもない。
いったい山本が日頃から批判して止まない「安直で何も考えていない作品」とどこが違うのか…
違いといえば山本が批判する作品は凡庸なアイディアではあるが「売れる作品」。方や山本の作品は
凡庸なアイディアでなおかつ「売れない作品」。同じ凡庸なアイディアで完成度の低い作品なら、
せめて売れる作品の方がいいだろう。
> このウィルスものすごい勢いで変異してるらしいので、一旦回復しても
「変異するからワクチンが作れない」という理屈はフィクションでしばしば聞くけど、
すぐに変異するということは遺伝的に不安定なわけで、これはどんな生物でもそうだけど
突然変異体というのは大抵生き残れない。これは当然で何か変れば大抵それは
生存に不利に働く。
ウィルスとて同じで変異しやすいウィルスというのはそれ自体は生存力が弱いはず。
そういえば映画「アンドロメダ病原体」の結末も結局人間が何もしないうちにウィルスが勝手に突然変異を
起こして無害になってしまったな。
有害さはそのままで抗体を作るための部分だけが激しく突然変異を繰り返すウィルスなのかな。
まあ絶対にあり得ないとは言えないけどね。
- 421名無しさんsage: 2005/05/11(水) 00:29:39
- >このウィルスものすごい勢いで変異してるらしいので、一旦回復しても
>またスグやられてみんな死ぬ。
なかなか鋭いつっこみですなw
- 422名無しさん: 2005/05/11(水) 01:35:24
- そういえば映画監督や脚本家に向けて「観客を馬鹿にした作品を作るな」と
さんざんわめき散らかしたくせに、ご自身の作品はレベルの低い読者向け
ばかりですなあ。
- 423名無しさんsage: 2005/05/11(水) 05:18:58
- >>417
>最近の山本の作品ってこういう悪趣味なのが多い。
>前回の作品(アパートの一室でアホが世界を破滅させる装置を作動させるやつ)にも、意味不明なセックスシーンが出てくるが、作品を盛り上げるでもないし、性的な魅力を抱かせるわけでもない。
>なんか嫌悪感しか感じないんだよね。
ええっと、「いつものルーチンで」のくだりか?
「ルーチン」って言葉がマンネリ化したセックスを連想させて、
情感あふれるセックスの描写とは程遠いんだよな。
あんな描写をするくらいなら、バッサリ切ってしまった方が良かったな、
確かに。
- 424名無しさんsage: 2005/05/11(水) 06:36:17
- >>423
悪趣味なものってのはSFマガジン2005年2月号の「シュレディンガーのチョコパフェ」に出てくるシーン。
「夢時空では時間はどちらの方向にも流れる…」
俺は裕美子のの左の乳房に頬ずりしながら、腋の下の性感帯に向けて話しかけた。
宇宙の神秘についてぼそぼそとしゃべり続けながらも、指はいつものルーチンに従い、休みなく愛撫を続けている。
(略)
中指の先がほんのりと湿ってきたのを見計らって、俺は脇腹に沿ってゆっくりと下に移動していった。「過去がしょっちゅう改変され、
(略)
宇宙が単純な二値論理的因果律に支配されていることを妨げている…」
「うん…うん、分かる」
裕美子はシャンプーする時のように、両手で俺の髪を優しくかき回した。俺は舌を使うためにしばらく沈黙しなければならなかった。
ゆるやかに上下する白い腹の動きが、しだいに激しくなってくるのが分かる。
「ある時、それが崩れた」
俺は顔を上げると、再び腹から胸へと這い登っていった。ふたつのなだらかな山の間を通過し、肩へと向かう。
いつもならシュノーケル・カメラに見立てた視点で、未知の小惑星の表面すれすれを飛行する気分を味わうのだが、
今日はそんなわくわくした心地にはなれない。
(略)
俺が少し強引に突入したので、裕美子は「あん…」という声を上げて俺の首筋にしがみついてきた。熱を帯びた唇が耳に触れる。
「でも、どうして?なぜ世界を壊さなくちゃいけないの?」
(略)
いつしか俺は、裕美子の中で萎えてゆくのを感じていた。
(略)
俺は無性に裕美子が愛しくなった。萎えていたものがまた熱く、硬くなってくるのを感じる。
- 425名無しさんsage: 2005/05/11(水) 06:52:42
- 例によってこの「裕美子」と「俺」との会話もなんなんだよな。
俺「この宇宙がちょっとしたことで崩れ去ってしまうような、とても危うい感覚、分かるかな?(略)」
裕美子「うーん、あれかな。子供の頃にウルトラQの再放送でケムール人の話みてさあ」
俺「あの納豆みたいなのが人間消すやつ?
裕美子「そうそう。最後に刑事が水たまり踏んで、すうっと消えちゃうじゃない?あれからしばらく、水たまりが怖くて避けて歩いてたな」
俺「あ、俺もそうだ」
(略)
裕美子「ケムール人にねらわれているの?」
俺「ケムール人でもバルタンでもメフィラスでもない。高校時代の友達だ」
高校時代の友達が24歳の時に見合い結婚してその後1年も続かずアメリカに渡ってノーベル賞級の大発見をしたそうだから、
大発見をするまでの研究期間を2年としても27歳ぐらい。そこから推測して登場人物はだいたい30歳前ぐらいの年齢なんだろう。
30歳前後の大人だって昔話に花が咲いた時とかならウルトラQやケムール人について嬉々として語ることもあるかも知れないけど、
日常会話で突然ウルトラQやケムール人が出てくるものかねえ(笑
- 426名無しさんsage: 2005/05/11(水) 06:59:34
- 昔トンデモ本の世界でエヴァもののエロ小説を見つけて誰か(山本だか唐沢だか)が
Hシーンの要所要所にエヴァのセリフや謎解きが出てくるのを大笑いしながら紹介してたけど、
山本も大笑いするようなSFを書こうとしたんだろうか。実験的な試みとしては敬意を表するけどね。
まあ失うものがない人はチャレンジにも臆病にならずにすむわけで、幸いなことですな。
今気づいたけどこの作品、報われない優秀な「高校時代の友人」が、こんな世界なら壊して作り直した方がいいと
考えて自分の発明した装置で世界を壊そうと目論むのだが、案外山本の心境と連動しているのかも。
そう考えると案外深い作品だなw
- 427名無しさんsage: 2005/05/11(水) 07:07:44
- http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20083379,00.htm
PtoPを利用した仮想世界「Solipsis」の実験始まる
折しも「セカンドライフ」というP2P型仮想世界シミュレーションゲーム(?)の話題が。
- 428名無しさんsage: 2005/05/11(水) 22:02:31
- 正義が正義である世界、さらに続き
もう、ちょっと飽きてきたけど、とりあえずいかに山本の考える正義が薄っぺらいか
わかりやすい直接的な悪とさらにわかりやすい正義、
正義のための正義と、正義のための悪、悪は己の欲望ではなく正義の自己満足の糧のための存在。
実にゆがんだ世界なわけだが、そこまでゆがめてもまだ純粋な正義とはなりえない。
シルバーフィストは怪獣と戦う際、被害を最小に抑えるため怪獣を人の少ないほうへと誘導する
大勢を救うために少数を殺す。
これほど利己的な行為を正義と呼ぶのだからすごい。
少数を殺すと言うのはちょっと表現がきついので少しまろやかに表現してみよう。
その場で戦えば危険がなかったはずの人間を死の危険にさらすが、できる限り死なせないように努力はする。
どう転んでも人殺しには違いない。
助けられたほうはそりゃ感謝するだろうけど殺されたほうはたまったもんじゃない。
テロリストが正義の名のもとに女子供を殺すのといったいどこが違うのか、
結局のところ行き着くところは同じなのだ。つまり、
大義名分があれば人を殺してもかまわない、と、
あえて違いを探すとしたら、ペナルティーはあるものの後で生き返れる分後味の悪さが薄いぐらいのもんだ。
これはしかし結果に違いがあるだけで、行為自体には何の違いもない。
正義の名のもとに無関係の人間を殺すと言う意味ではまったく同じ。
人を殺したのはシルバーフィストではなく怪獣だという意見もあるかも知れない。
しかし、それはできの悪い言い訳でしかない。
金属バットで人を殴り殺しておいて、やったのは俺じゃないバットがやったんだと言い張るようなもんだ。
暴れる怪獣を引きずって人をはねたのなら引きずってるやつが悪い。
殺されたほうは当然うらみに思うだろう。
死んでも生き返るとこういうとき厄介だ。
死人にくちなしって訳にいかないからね。
- 429名無しさんsage: 2005/05/11(水) 22:54:14
- >>428
山本の考える正義の薄っぺらさは、「そもそも自分たちのためなら怪獣を殺していいのか?」を考えれば明らかなこと。
歴代のウルトラマンでさえそういったテーマを扱った作品は少なくないのに。山本はそれ以下なわけ。
「正義が正義である世界」というのは「無条件で殺してよい相手」が存在する世界であって、
それに疑問を持つことの許されない世界でもある。
正義が正義である世界は思考停止によってのみ実現可能で、実際この世界の住人は
自分たちが怪獣と戦うことに疑問を持たない。
特定の国や民族や宗教を「悪」だと規定し、無差別攻撃を行い、それに対して疑問を持つこと許さない…ね。
山本はそういう世界を肯定的に描いているわけ。誰だって「なんじゃそりゃ?」と思うだろうに。
最初風刺かと思ったが、そういう作品でもなさそうだし。もうアホかと。
- 430ニル・プフェルト: 2005/05/12(木) 00:28:35
- 「正義が正義である世界」
ちょっと本屋で斜め読みをしてみた。で、ふ…と、疑問に思ったのが
ラスト近くの主人公の友達に対する主人公の感想、とでも言えば良いのかな?
すでに、ネタバレで言われている様に何度も同じ学年を繰り返す世界。と言う事なのだが
ラスト近くでこんな記述があった
「彼女は彼に何度もアタックしようやくハッピーエンド。でもまた四月になれば
“リセット”される。そして彼女はまた彼に何度もアタックを繰り返すのだろう」
って………えぇ?『世界が繰り返す』って“知って”いるのは主人公だけ?
でも、また主人公はラストに「今期はどうするの?また正義の見方?」みたいな
質問をされる。って事は主人公だけって事は有り得ない。
もし一般人も知っているとしたら………
やっと恋人になった!と思ったのも束の間。すぐに恋人と言う関係では無くなって
しまったら、ショックなのでは無いのか?
いや、ショックでは無いにしろ、今までのアタックしてた/されてた、「記憶」はどうなる?
彼が彼女を好きになってくれた/彼が彼女を好きになった「記憶」を保持したまま
恋人から友達以上恋人未満にはなれないと思うのだが、
と言う事はこの「リセット」は、それまでに蓄積された「経験(記憶や知識)』も
初期状態に戻す。と言う事になるはず………なのだが?
ラストで主人公の世界がリセットされても「メル友」の事は覚えている。
あれ????一年立つと「何がリセットされ、何がリセットされないか?」
その『法則』がさっぱり分からんのだが?
なんせ斜読みだったもんでその辺「作品内で矛盾が起きない様」に説明されてた?
- 431名無しさん: 2005/05/12(木) 01:10:49
- >>430
>ラスト近くでこんな記述があった
>「彼女は彼に何度もアタックしようやくハッピーエンド。でもまた四月になれば
>“リセット”される。そして彼女はまた彼に何度もアタックを繰り返すのだろう」
ああこれは山本「ときメモ」から拝借したんだな。
3回もくり返しやってたみたいだ。大の大人がw
- 432名無しさんsage: 2005/05/12(木) 01:15:23
- 俺が正義である世界
人気のない道をゆっくりと我が家に向かってゆっくり歩く、
今はもう3月も半ば、今年も残りあとわずか、いつもなら大慌てで右に左に走りまわってる時期だ。
だが、今年の俺はひと味違う。
当初の予定はすべてこなしてなお余裕。
ひとつふたつとイベントをつまみ食い、まだまだ日数を残して軽くクリア。
スキルアップはもとよりボーナスがつくこともほぼ確定。
まさにパーフェクト。
軽やかな足取りで進んでいると、遠く後方から爆発音。
あわてて振り返ってみれば、煙が昇っていくのが見える。
遊園地のほうだ、どうやら怪獣か何かが出たようだ。戦いの様子がかすかに見える。
やばかった、マジやばかった。
今日は帰りに遊園地でデートなんて話もしてた、
あのまま話が進んでたら、今頃俺はあそこで死んでたかもしれねー。
今年も残りわずかクリア目前って時に死んじまったらしゃれにもらなねー。
気持ち急ぎ足で家に向かう。当分は外出も控えよう。
進むにつれて戦いの喧騒も徐々に離れて、、、、
離れて、、、、いや、、、何か、、、近づいてないか?
恐る恐る振り返る。
飛んでいた。怪獣が、いや引きずられていた。こっちに向かって。
「なんでこっちに来るんだよ!」
引きずっている奴には見覚えがあった。確かシルバーフィストとか言う奴だ。
距離はまだある。だが、どんどん近づいてくる。
「向こうに行けよ!何でこっちなんだよ!」
迫ってくる。アスファルトをえぐりながら、暴れる怪獣を引きずって、
やべー、マジやべー、あんなのに轢かれたら絶対死ぬ。
走る、走る、必死で走る。こんなに走ったのははじめてかもしれない
ふと、横を見る。道なりに並ぶビルに飛び込めばやり過ごせそうな気もするが
なぜか入っちゃいけないような気がして逃げ込めない。
怪獣は確実に迫ってきていた。アスファルトをえぐり、縁石を砕きながら
路地裏に飛び込めば反対側に抜けれそうな気もするのだが、
なぜかここも通っちゃいけない気がして入れない。
街灯がへし折れる音が響く、街路樹が折れるメキメキと言う音が迫る。
いつの間にか涙がにじんできてる。景色がゆがむ。
曲がり角が見えてきた。あと少し、あの角まで行けば俺の勝ちだ。
最後の気力を振り絞る。走る。走る。曲がり角まで到達した。
後はここを曲がるだけ、勝利を確信したその瞬間、世界が暗転した。
何かの影に入っただけだが、明るさに目が慣れていたため一瞬真っ暗に感じたのだ。
そう、何か巨大なものの影に、、、、、見上げれば、それはいた。
プチッ
意識が遠ざかる中、何かがつぶれる音を聞いたような聞かなかったような。
- 433名無しさんsage: 2005/05/12(木) 01:16:32
- 気がつけば自分の部屋のベッドの中だった。
今日は4月1日、1年の始まる最初の日。
夢、、、だったのか、、、目を閉じて集中する。
念じるとまぶたの裏にパラメータが写る。
「のおおおぉぉぉぉ!スキルがめっさ下がっとる!」
夢じゃなかった。死んだのだ。いや、殺されたのだ。シルバーフィストに。
今日は4月1日新しい1年が始まる日、復讐の年が始まる日。
決意とともに起き上がる。
「まずは、バイト探さないとな」
ここに陣取ってから今日で4日目、
今までのパターンからいけばそろそろチャンスが来るはずだ。
結局準備に半年かかった。
バイクを購入して乗りこなせるまでは思ったよりもかかった。
怪獣とシルバーフィストの出現パターンはほぼ把握した。
準備は万端、後は最適なタイミングを待つばかり。
半年も待ったのだ、あせる必要もない。いまさら1日や2日どれほどのこともない。
ビルの屋上から下を眺めていると、ゴォーと言う音とともに怪獣が出現した。
ほぼ予想通り。半年間観察を続けた成果だ。
まもなくシルバーフィストも登場する。
位置は、少し悪いか、、、急いでフェンスまで走り板の位置を調整する。
フックを使ってフェンスに固定するとバイクにまたがる。
暖気は充分。50ccのオフロードだが性能は充分。
毎日の特訓のおかげで今では手足のように操れる。
チャンスは一回、失敗は許されない。
シルバーフィストの背中が見える。だが高度が高すぎる。
今日も駄目なのか、だがそう思ったそのとき高度が下がった。
いまだ、バイクを加速させる。屋上を突っ切りフェンスに立てかけた板に乗り上げる
ステップを強く蹴って後ろに飛ぶ。
「食らえ!正義の鉄槌を!」
空中に放り出されたバイクはきれいな放物線を描きながらシルバーフィストの背中に
吸い込まれるように落下していく。
こちらの叫びが聞こえたのかエンジンの音が聞こえたのか、
あわてたように振り向くシルバーフィスト。
振り返りざまに左の裏拳をバイクに叩き込む。
ボムッ!という小さな爆発音を残して落下していくバイク。
無傷のシルバーフィスト、バイクをぶつけたぐらいでは傷ひとつ付けられない。
そう、バイクごときでは、だが、間抜けな顔をした怪獣も、
この隙を見逃すほどには間抜けではなく、口から白い光線のようなものを吐き出した。
光線はシルバーフィストを包み込むように膨れたかと思うとそのまま突き抜けた。
ドグゴガッ!と一体何が爆発したのかとクビをひねるような爆音を響かせ
黒煙をまとったシルバーフィストはそのまま地面へと落下した。
激しく地面にたたきつけられたままピクリともしないシルバーフィスト。
やった、殺ったのだ。
「うおおおおおぉぉぉぉぉ!」
両腕を強くたたき合わせるように派手にガッツポーズを決めると
俺は思わず叫んでいた。
「正義は勝つ!」
と、まあ、どんな世界に住んでいようと人が10人集まれば
10通りの正義が存在するわけで、その正義はお互いに衝突し摩擦を生むものです。
この摩擦が起きないのだとすれば嫉妬や恨み羨む気持ちを抑えられてる状態で
マインドコントロールされているとしか思えない。
ああ、ノリって怖いな、やっちまったよって気分だ。
ちなみにフィクションなので実在の人物や架空の人物とも関係なのでよろしく
- 434名無しさんsage: 2005/05/12(木) 03:53:00
- >>430
> と言う事はこの「リセット」は、それまでに蓄積された「経験(記憶や知識)』も
> 初期状態に戻す。と言う事になるはず………なのだが?
あの世界では役者が演劇を演じているような感じですべての人が日常を演じてるんじゃない?
役者は物語の結末を知っている。しかしやはり悲しい場面では悲しい感情を表すし、
楽しい場面では素直に喜ぶだろう。演技といってしまえばそれまでだが、演技をしている
役者はその瞬間、本当に悲しい気持ちやうれしい気持ちになっていると思う。
「ふふふ、この後この喜びは裏切られるんだが」などと思っいながら演技などしてないだろう。
我々も神などいないといっていても教会や神社などにいけばそれなりに厳かな気持ちになる。
彼らもたぶん同じなんじゃないのかな。恋愛の結末を知っていることと、一喜一憂するプロセスを
踏んでまさに恋愛している気持ちは、別な事柄なのだろう。
> なんせ斜読みだったもんでその辺「作品内で矛盾が起きない様」に説明されてた?
矛盾は矛盾として矛盾のまま扱う(笑
- 435名無しさんsage: 2005/05/12(木) 04:03:27
- そして、大まかなストーリーは毎年同じことが繰り返されるが、細部はアドリブの余地があるんだろう。
寸分変らない行動が繰り返されるわけではなさそうだ。だからリアル世界からのメールが来るという
出来事もその範囲の中のちょっとしたイベントなのだろう。
しかし、最後、仮想世界の住人が逆にリアル世界に介入する準備をしているようだが、これは
いくら何でも「細部のアドリブ」の枠には収まらないように思う。1年毎に繰り返されるこの仮想世界の
あり方そのものを変えてしまうように思う。
おそらくこの仮想世界では怪獣によって破壊された建物は次の日には何事もなかったかのように
直っているのだろう。となれば主人公達がせっかくリアル世界に介入するためのいろいろな準備をしても、
次の日になったら元に戻ってしまっているということもあるように思う。
こうした点にまがいなりにも解決方法を見つけてこそ「SF」だと思うんだけどね。読者はそれを読んで
「なるほどよくできているSFだ」と感心する。解決をせずにただ書きなぐるだけなら、誰だって書ける程度の話。
アルマゲドンと変らない。
- 436名無しさんsage: 2005/05/12(木) 12:49:11
- >>401
>長年携帯のメールで文通している相手から、
>1年立ったら4月から同学年を繰り返す世界。
あらすじだけで既に可笑しいような…
- 437名無しさん: 2005/05/12(木) 22:27:44
- >>428
>シルバーフィストは怪獣と戦う際、被害を最小に抑えるため怪獣を人の少ないほうへと誘導する
>大勢を救うために少数を殺す。
>これほど利己的な行為を正義と呼ぶのだからすごい。
>テロリストが正義の名のもとに女子供を殺すのといったいどこが違うのか、
>結局のところ行き着くところは同じなのだ。つまり、
>大義名分があれば人を殺してもかまわない、と、
おそらく山本は、自分の掲示板の管理経験から、
その話を思いついたんじゃないだろうか。
掲示板の「平和」を守るという「大義名分」から、
自分自身(または信者)の間違いを認めるわけにはいかず、
それを批判する者たちを「怪獣」とみなして排除する山本・・・。
- 438名無しさんsage: 2005/05/12(木) 23:08:31
- とりあえずこの世界はかなり無茶苦茶なんだよね。
飲み食いするけど排泄はしない。
でも消化と言う概念はあるし汗もかく。
食べたものは一体どこへ行くのか疑問には思わないのだろうか?
動物達も糞尿をしないのだろうか?
生物の授業では何を教えるのだろうか食物連鎖もないのだろうか?
なにより、緊張してトイレが近くなるって表現も使えないのは不便だろ。
赤ちゃんのオムツを替えたりおしっこひっかけられるようなイベントは出来ないし。
恋愛感情はあるがキスが終点、生殖行為も繁殖もしない。
飼ってた犬に子犬が産まれるようなイベントも出来ない。
子猫は一年後でも子猫のままなのだろうか?
この世界に卵はないのだろうか?まあ、すべて無性卵なら問題ないのか?
赤ちゃんはいないのだろうか?動物の赤ちゃんも?
授業の内容は1年たつと忘れるけど友人との思いでは残るようだ。
授業で聞いた事に関連する記憶はどうなるんだ?
記憶は複雑に絡み合うものだからそうそう都合よくは忘れられないだろうに。
友人に対して高1なのに中1と間違えられることもあるとか言ってるのに
15歳の人間が誕生日を迎えると16歳になる世界があるとか人事だし
年齢が戻ると言うだけでなく、成長と言う概念もないかのよう。
大体、誕生日って何だと思ってるんだろう?
そして実家通いで家に母親がいるのに極普通に友人と外で晩御飯を食べる。
復活の呪文が分かるということはゲーム機やRPGもあるようだ。
しかも文章にしてもいないのに「復活の呪文」が以心伝心。
自分はエキストラを軽んじているのに、架空の存在にすぎないって言われてヒステリー。
何様のつもりって、エキストラを自分より下の存在と認識してる自分は何様のつもりなんだ?
で、自分達を作り出した世界のロボットを操縦できたらとか言い出すんだけど、
自分達の世界の外の世界に一体どうやって干渉するつもりなんだ?
ロボットを制御するコンピューターにアクセスできれば可能とでも言いたいのかな。
まるで、相手の世界のロボットがどういう仕組みで動いているかがわかっているかのようだが
で、ロボットが完全独立のスタンドアローンだったらどうするつもりなんだ。
- 439名無しさん: 2005/05/12(木) 23:36:55
- >>433
暖気は充分。50ccのオフロードだが性能は充分。
毎日の特訓のおかげで今では手足のように操れる。
チャンスは一回、失敗は許されない。
シルバーフィストの背中が見える。だが高度が高すぎる。
今日も駄目なのか、だがそう思ったそのとき高度が下がった。
いまだ、バイクを加速させる。屋上を突っ切りフェンスに立てかけた板に乗り上げる
ステップを強く蹴って後ろに飛ぶ。
「食らえ!正義の鉄槌を!」
空中に放り出されたバイクはきれいな放物線を描きながらシルバーフィストの背中に
吸い込まれるように落下していく。
こちらの叫びが聞こえたのかエンジンの音が聞こえたのか、
あわてたように振り向くシルバーフィスト。
-------------
山本の小説読んでないのでハズしているかもしれんが。
何でシルバーフィストの注意をそらすのに、わざわざ空中スタントの
真似するわけ?、めちゃくちゃ難易度高いけど。
俺ならもっと簡単で確実な方法いくらでも考え付くけどなw
- 440名無しさんsage: 2005/05/13(金) 00:10:36
- >>438
> 記憶は複雑に絡み合うものだからそうそう都合よくは忘れられないだろうに。
都合のいい記憶だけ残るってパターンにデスノートがあるよね。
デスノートを手放すとデスノートに関する記憶は失われるが、デスノートを使っていた期間の
記憶が一切なくなるわけではなくて、デスノートに関する記憶だけが抜け落ちる。
つじつまの合わないところは、自分でもなんでそう行動したのか思い出せなかったり、
適当に自分を納得させるような理由を無意識こじつけるようだ。
まあ正常な人間でも後付の理由を本来の理由と混同するある種の「自分を納得させる」
心のメカニズムがあるようだから、あながち突拍子もないことではないとも言える。
しかしデスノートは「それ以外の部分」がすごく面白いからこうしたご都合主義的な部分が
読者の目にマイナスには写らないのであって、山本の作品のように「それ以外の部分」が
さほど面白くない場合、アラばかり目立つ。
- 441名無しさんsage: 2005/05/13(金) 00:27:07
- >>438
> 自分はエキストラを軽んじているのに、架空の存在にすぎないって言われてヒステリー。
> 何様のつもりって、エキストラを自分より下の存在と認識してる自分は何様のつもりなんだ?
だよねえ。山本がこうした点を意識して未解決のままにしてるならそれなりに皮肉が効いてるけど、
たぶん山本はこうした矛盾に気づいてもいないんだろう。アホだな~山本って。
> ロボットを制御するコンピューターにアクセスできれば可能とでも言いたいのかな。
> まるで、相手の世界のロボットがどういう仕組みで動いているかがわかっているかのようだが
これ神沈と正反対なんだよね。神沈の場合は人間は神の考えなど理解できないという主張だったが、
この作品では、造物主ともいえるリアルの世界にシミュレーションされた世界の住人が逆介入するって
方向で終わるのだから。
ある世界(=シミュレートされている世界)をシミュレーション可能なほどの複雑さをもった世界(我々の世界)を、
シミュレートされている側の、複雑さにおいて低いレベルの世界の知性が理解できるのか?という疑問が湧く。
包含されている側が包含している側を理解可能なのか?と。
とはいえシミュレーションされている世界もその中の主人公達も、全体的に見ればリアル世界にあるコンピュータの
プログラムの一部なわけで、人間と同程度の理解力をもつコンピュータが作れるなら、シミュレーション用の
コンピュータ全体としては人間程度にはリアルの世界を理解できるといえるかもしれない。つまりあの世界では
あの世界の全生命体がリアルの人間一人分と釣り合うことになる。我々と神の関係に置き換えてみると
興味深い(笑)
また人格コピー技術が開発されたのに、ネットワークゲームもどきのお遊びのシミュレーションぐらいしか
その応用製品が描かれていないのもちょっとね。主人公は人間と同程度の理解力を持っているわけで、
同じ技術で心をもったロボットとかも当たり前のように作られているはず。しかも人間が滅びても
このシステムをメンテナンスできるロボット、そしてそのロボットを維持できるだけの自動化された工場などが
存在するわけで、なんかすばらしい世界のはずなんだけどね。
- 442名無しさんsage: 2005/05/13(金) 00:30:33
- >>438
> 自分達の世界の外の世界に一体どうやって干渉するつもりなんだ?
これも現実の世界の基準で考えれば、そんなことができるシステムというのはすごく危険な
システムなんだけどね。Windows並にセキュリティホールが沢山あるずさんなシステムなのだろう。
極端な話、原子力発電所で職員の給与計算をしているWindowsマシンがウィルスに感染したら、
原子炉が暴走するようなものだ。
- 443名無しさんsage: 2005/05/13(金) 22:18:18
- >>439
バイクを使った理由ですが、基本的にダメージを与えるためです。
殺された復讐が目的なので出来れば自分で一撃与えたかったわけです。
で、戦闘中に不意をついて背後から大質量を高速でぶち当てようとしました。
で、それが無理でも怪獣に隙をつかせる2段構えの作戦です。
ダメージの小さいものだと最悪当たっても気づかない、片手で軽く払われてしまう
ということもあるので、ちゃんと対処しないとはじけない重量で
首を傾けたり体を軽くひねって避けれるようなものではなく、
飛びのいたり大きく避けないと避けきれない大きさのものにしました。
一応光や音で邪魔をするとかも考えましたが
爆音響かせて戦ってるとこで音を出しても効果は薄いし、
目に光を当ててもバイザーがあるので効かないと思ったわけです。
後、この世界不要なものが省かれてるので単体で武器になるような
危険なもの、エアガンやボウガンとかは存在してない可能性が高いのです。
物理法則とかも違うところがあるので化学反応や複雑な理屈は機能しないかも知れない。
そういうわけで、シンプルかつ確実な物理的な暴力にしたわけです。
バカバカしいほうが面白そうだったし、
まあ、所詮ノリと勢いで素人が書いたものなので流してください。
結局のところ言いたかったのは死んで人をねたんだりうらんだりしないのは、
世界がどうとかそんなことじゃなくて人間の精神構造が単純なだけだろって事。
- 444439: 2005/05/14(土) 01:18:03
- >>443
>まあ、所詮ノリと勢いで素人が書いたものなので流してください。
いやまあそう言われると、こっちもノリでツッコミいれただけなんで
お気になされないように。
- 445名無しさんsage: 2005/05/14(土) 03:23:47
- >>426
>今気づいたけどこの作品、報われない優秀な「高校時代の友人」が、こんな世界なら壊して作り直した方がいいと
考えて自分の発明した装置で世界を壊そうと目論むのだが、案外山本の心境と連動しているのかも。
そう考えると案外深い作品だなw
「案外」どころか、あれには山本の深層心理が滲み出てると思うが。
山本がそれを自覚してるかどうか知らんがね。
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