氏の物語にでてくる男女の組合せについて偏りすぎていると思ったことありませんか?
ヤンとフレデリカ。ラインハルトとヒルダ。ユリアンとカリン。ケスラーとマリーカ。始と茉理。ナルサスとアルフリード。ファランギースとイグリーラス(だったっけ?)。ジュスランとリディア(爆)。耕平と来夢。冬木涼平と北園晴香。リュウ・ウェイとマリーン。周さん(名前忘れた)と多夢。泉田準一郎と薬師寺涼子。などなど……
もうお気づきのことと思います。そう、みな「年上の男性キャラ」と「年下の女性キャラ」の組合せなんですよね。
その他に、年齢が明らかにされていなくても文章のニュアンスから、このパターンが当てはまるのではないか、と推測できる組合せも多いように思います。
例外はアルスラーンとエステルぐらい(笑)。アンネローゼとフリードリヒ四世であって、アンネローゼとジーク、とはならないと思うし。反証求む!追加例も求む!!
以前、管理人さんが「なんでかなぁ、どうしてかなぁ」と指摘してそれほど掘り下げなかったところと通じるかもしれません(あれは微妙な書き方してあったから、好んで曲解したがる人たちからの反論多かったですね)。
少女偏愛、と邪推する人がいるかと思うのですが、むしろその逆で、氏は年上の女性を禁忌視する傾向があるのではないか、とぼくなんかは考えるわけです。それが判で押したような「良妻賢母」像に繋がるのでは、とも。
「年下」の女性キャラばかりを書いているのではなく、「年上」の女性キャラが書けない、のかもしれない。氏の限界であり、氏の作品の幅を狭めている部分でもある。
「年上」の男性キャラばかりを書いているのではなく、「年下」の男性キャラが書けない、なんて切り口の批評してくれる人いないかなぁ。
昔、こんな番外編を考えました。
『めぞんイゼルローン』
イゼルローン要塞を舞台にした未亡人の管理人争奪戦。
響子さん……フレデリカ
五代君………ユリアン
市ノ瀬一家…キャゼルヌ家
四谷氏………アッテンボロー
三鷹…………シェーンコップ
惣一郎さん…ヤン
ユリアンの雄叫び。
「イゼルローンの皆様、私ことユリアン・ミントウはフレデリカさんが好きでありまーす!
フレデリカさーん、好きじゃああああああ!」
ああ、面白い。
氏に限らず、大抵の小説とかでは「年上の男性」と「年下の女性」の話ばかりでは……と思います。逆の場合は殆ど年齢差に重きを置いてるような気がする。
ま、私の読書歴なんざ偏ってますからあてになりませんが。
ただ、氏の場合男性が年上でもどうもキャラが子供っぽい気がします。全部とは言いませんが。特にラインハルトなんて……(--)。
「書きやすい」んじゃないでしょうかねぇ。パターンになっているのに、自分で気づいて無いのでは。
緑川淳司と花村雅花。ジョー・アッテンボローとアラン・マクスウェル。梧桐俊介と日記。日高虎之介とルネ。風子とアリョーシャ。も有りですか(笑)?
平成の一軍人さん、はじめまして。
>四谷氏………アッテンボロー
舞台をイゼルローンに限定しなかったら
四谷氏………トリューニヒト
掴み所のなさ、ではこの人をおいて他にいないでしょう。
ユリアンのフレデリカに対する感情は、少年時代におけるキルヒアイスのアンネローゼに対するそれと、さほど変わらないので、やはり前述のパターンに当てはまると思います。
くらりさん、はじめまして。
>氏に限らず、大抵の小説とかでは「年上の男性」と「年下の女性」の話ばかりでは……と思います。逆の場合は殆ど年齢差に重きを置いてるような気がする。
たしかに現実世界でも、年上の男性と年下の女性のカップルの方が多いのですから、物語の中にそれが反映されていてもなんらおかしくはないです。でも、一組くらい男女の年齢設定が逆の組合せがあってもいいような気はするんだけどな。
> ただ、氏の場合男性が年上でもどうもキャラが子供っぽい気がします。全部とは言いませんが。特にラインハルトなんて……(--)。
> 「書きやすい」んじゃないでしょうかねぇ。パターンになっているのに、自分で気づいて無いのでは。
一部の女性ファンの受けを狙って、子どもっぽい一面を持たせた可能性もあるのでは?ヤンを含め。
となると、自分で気づいてないってことは……
>緑川淳司と花村雅花。ジョー・アッテンボローとアラン・マクスウェル。梧桐俊介と日記。日高虎之介とルネ。風子とアリョーシャ。も有りですか(笑)?
うーん、思ったいじょうにぼくは未読の作品が多いみたいです。わからないキャラクターばかり……。あっ、でも虎之介は「クラン」のキャラでしたっけ。あまりの内容のお粗末さに作品の存在じたい記憶の中に封印していたんです(笑)。
ヴェストパーレ男爵夫人は年下好み・・・だけど、ちょっと違いますね。「良妻賢母」か。エヴァがミッターマイヤーの不在時にキッチンドリンカーだったりしたらすごい。軍人の奥さんとか、旦那の長期不在が多いから、不倫とかしているのが一人くらいいそうなものだけどな。
まあ、なくてよかったけど。
ところで、大昔の記憶を手繰っているので、大間違いがあるかもしれませんが、気になっていたので・・・。
「夏の魔術シリーズ」第一作目は大変気持ち良く読んだのですが、二作目を読んで、これは生理的に受け付けないキャラかもしれんと思いやめてしまいました。古本屋に持ってってしまったので、手元になくウロなんですが、たしか
コーヘイ兄ちゃんが来夢のことを「幼い少女なんだぞ!」と主張する場面で(たしかラストの方)
「まだ生理もないんだぞ」とか言ってませんでした?
そんな表現、とっさにする?なんかキモチち悪~。
するのかなあ?とっさに思いつきますか?「生理」うう~ん、気になる。
>m since kさん
> 少女偏愛、と邪推する人がいるかと思うのですが、むしろその逆で、氏は年上の女性を禁忌視する傾向があるのではないか、とぼくなんかは考えるわけです。それが判で押したような「良妻賢母」像に繋がるのでは、とも。
「年下」の女性キャラばかりを書いているのではなく、「年上」の女性キャラが書けない、のかもしれない。氏の限界であり、氏の作品の幅を狭めている部分でもある。
つまり、恋愛そのものを描くのが苦手なんでしょう。だから極端に年下にしたり、年上の場合は「あこがれ」の対象にしたり、年齢が近ければ男性キャラを「うぶ」にしたりして。
これはむしろ、書けない物は書かない、という態度でよいことだと思います。SFやファンタジーなんかで下手な恋愛物語を見せられてうんざり、という経験は多々ありますから。
問題になるのは、氏が大好きな中国歴史物を書くときですかね。ま、さわやか~な中国歴史小説というのも、それはそれでありかも。
ちなみに「紅塵」の準主役の女性キャラも「女だてら」で「押しかけ女房」でマツキヨのCMの如く「先物買いの才有り」という田中キャラ黄金パターンでした。
> 90210さん
> 「夏の魔術シリーズ」第一作目は大変気持ち良く読んだのですが、二作目を読んで、これは生理的に受け付けないキャラかもしれんと思いやめてしまいました。古本屋に持ってってしまったので、手元になくウロなんですが、たしかコーヘイ兄ちゃんが来夢のことを「幼い少女なんだぞ!」と主張する場面で(たしかラストの方)「まだ生理もないんだぞ」とか言ってませんでした?
そんな表現、とっさにする?なんかキモチち悪~。
するのかなあ?とっさに思いつきますか?「生理」うう~ん、気になる。
窓辺には夜の歌 P188-189
「父はあの来夢という子を、自分の花嫁にする気でいるのよ」
耕平は衝撃を受けた。それは生まれてはじめて経験する衝撃だった。大きいとか深いとかいうより、おぞましく、いとわしく、不快きわまる衝撃で、耕平は胸が悪くなってきた。亜弓の言葉にこめられた意味を、耕平は正確に理解したのだ。
「ばかなことを! 来夢はまだ一二歳だ。たぶん生理だってまだないんだぞ。そんな子供が何だって祖父(じい)さんみたいに年齢(とし)の離れたおっさんと結婚しなけりゃならないんだよ」
う~ん・・・とっさの表現ではしないと思う。ちょっと説明口調だけど、でも「キモチち悪~」はかわいそうかも(笑)
しかし、このシリーズ、ホントに「大人になった来夢」まで書いちゃうんでしょうか。そうすると、田中氏の苦手とする領域に踏み込まざるを得ませんね(笑)
90210さん、はじめまして。
> エヴァがミッターマイヤーの不在時にキッチンドリンカーだったりしたらすごい。
たしかにすごいかも。これは思いつきませんでした。氏の書く女性たちは容姿や能力だけでなく強靱な精神をも持ち合わせているのかもしれませんね。
> コーヘイ兄ちゃんが来夢のことを「幼い少女なんだぞ!」と主張する場面で(たしかラストの方)
> 「まだ生理もないんだぞ」とか言ってませんでした?
> そんな表現、とっさにする?なんかキモチち悪~。
> するのかなあ?とっさに思いつきますか?「生理」うう~ん、気になる。
ぜんぜん答えになってないかもしれませんが、内田春菊の「キオミ」を読んだとき、男には絶対書けない!と思いました。90210さんの感じたものは、女性しか知覚できない感覚を、切迫した感覚として知覚できない男の感じる違和感みたいなものではないでしょうか。……やっぱり答えになってませんね。
heinkelさん、はじめまして。
> つまり、恋愛そのものを描くのが苦手なんでしょう。だから極端に年下にしたり、年上の場合は「あこがれ」の対象にしたり、年齢が近ければ男性キャラを「うぶ」にしたりして。
> これはむしろ、書けない物は書かない、という態度でよいことだと思います。SFやファンタジーなんかで下手な恋愛物語を見せられてうんざり、という経験は多々ありますから。
そう言えば対談かなにかで、恋愛ものは書けない、みたいなこと言ってたような気がします。
表現媒体もジャンルもストーリーもまったく違いますが、「Xファイル」(セカンドシリーズまでしか見てないのですが)は、モルダーとスカリがいちゃつく場面なんてありませんよね。ああいったものもアリな訳ですから、氏も自分で自分の限界をつくらない術があったんじゃないかな、と思う次第です。
> 問題になるのは、氏が大好きな中国歴史物を書くときですかね。ま、さわやか~な中国歴史小説というのも、それはそれでありかも。
> ちなみに「紅塵」の準主役の女性キャラも「女だてら」で「押しかけ女房」でマツキヨのCMの如く「先物買いの才有り」という田中キャラ黄金パターンでした。
梁紅玉は史実に基づいた人物らしいので、氏が勝手に年齢設定をしたのではないだろうと思い、あの中には入れませんでした。
「楊家将演義(?)」には美少年を捕まえて婿にする、みたいなエピソードがあるって氏が語っていたような気が……。監修といえどもやはりあのパターンに当てはまらない組合せは書けないのかな、なんて思ってたら、シリーズ打ち切りになったみたいですね。氏のパターンに反する組合せをどう書くのかな、と少し期待してたんですけど、残念です。