はじめまして。アサミといいます。
数ヶ月前に銀河英雄伝説と言う小説を図書館で借りて20巻読みました。
最近ふと思ったのですがオーベルシュタインの遺言てどんなものでしょうね。みなさんどんなものだと思いますか。
(確か小説にそんなシーンがあったように思いましたが…。何しろ読んでから数ヶ月経っているので思い違いかもしれませんか。なかったら無視してください。)
かなり曖昧な記憶でですが、たしか飼ってた犬の事がどーしたとか
じゃありませんでしたっけ?(それだけ?
はじめまして、アサミさん。よりこと申します。
よろしくお願いします。
< 最近ふと思ったのですがオーベルシュタインの遺言てどんなものでしょうね。みなさんどんなものだと思いますか。
(確か小説にそんなシーンがあったように思いましたが…。何しろ読んでから数ヶ月経っているので思い違いかもしれませんか。なかったら無視してください。) >
(銀英伝 落日篇 第一〇章 夢、見果てたり)
< 軍務尚書は、不合理さを咎めるような視線で、自分の腹に開いた赤黒いクレーターをながめていた。階下の一室でソファーに重傷の身を横たえ、軍医の治療を受けていたが、緊急に軍病院での手術が必要であると言われて、オーベルシュタインはそれを拒否した。
「助からぬものを助けるふりをするのは、偽善であるだけでなく、技術と労力の浪費だ」
そう冷然と言って、周囲の人々を鼻白ませた後、彼はつけ加えた。
「ラーベナルトに伝えてもらいたい。私の遺言状はデスクの三番めの抽斗にはいっているから、遺漏なく執行すること。それと、犬にはちゃんと鳥肉をやってくれ。もう先が長くないから好きなようにさせてやるように。それだけだ」
ラーベナルトという固有名詞が人々の不審をひきおこしたことに気づくと、軍務尚書は、それが忠実な執事の名であることを説明し、説明を終えると、そっけなく両目を閉ざして、人々の視線を遮断した。三〇秒後、その死が確認された。軍務尚書オーベルシュタイン元帥は、三九歳であった。 >
自分の腹にクレーターができていようが慌てず騒がす他人事みたいにあっさりしてますね…(^-^;)
遺言状の内容は、執事のラーベナルトさんに尋ねないと分からないようですけど、たぶん遺産についてのことではないかな、と私は思います。
貴族出身で旧王朝の貴族優遇の体制から推測してそこそこの資産は持ってたと思えることと、新王朝に変わっても軍の要人として高給取りだったと見られること、そして資産や収入を圧迫するほどお金が掛かる趣味や道楽(美術品や骨董品収集とか)もあったと思えないので、オーベルシュタインは結構な財産を残したと考えられますから。
そして遺言状関連以外で言ったのは、柔らかく煮た鳥肉しか食べない犬のことだけなんですね…
遺言状自体の内容は書いてないのか。
彼の性格から、人生観や感謝の言葉や政策提言などがあるとは思えず、やはり家に関する事務的な注意が列挙してある、というイメージですな。
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そういえば余談ですが、佐々淳行が、ある事件で人質の身代わりとなった某警官が妻に「死んだら開封しろ」と渡した遺言状のことについて書いてます。
彼は無事帰還したのですが、それはでは必死で安全を祈っていた奥さんが、「彼は無事で、もうすぐ帰還します」との一報を聞いたら安心して、・・・急にその遺言を読みたくなった(笑)。
内容は、最初は奥さんに「これまで本当にありがとう。面と向かっては照れくさくていえなかったが、心から愛している」とか感謝するまあ問題ないものだったんですが、次の行。
「○○銀行にXXX円のヘソクリがある。口座番号は・・・・・・だ」
あわれ、この英雄の隠し財産は全額没収されましたとさ(笑)
で、佐々の危機管理的アドバイス。
「遺言状は職場の引き出しに入れておけ。死ねば絶対に職場の人間は机を整理するから、そのときに発見して間違いなく遺族に贈られる。家に書いたものを置いてたら、妻に開封しろといってるのと同じだ」とか(笑)。
こんにちわ、よりこです。
はじめまして、新Q太郎さん。よろしくお願いします。
< で、佐々の危機管理的アドバイス。
「遺言状は職場の引き出しに入れておけ。死ねば絶対に職場の人間は机を整理するから、そのときに発見して間違いなく遺族に贈られる。家に書いたものを置いてたら、妻に開封しろといてtるのと同じだ」とか(笑)。 >
あははは~♪ 妙にウケてしまいました~
銀英伝の文章を読んだところでは、オーベルシュタイン閣下は遺言状の在処をラーベナルトさんに知らせていなかったみたいですけど、知らせなかった理由は「まだ死んでもいないのに開封されてはたまらん」って思ったからだった…とか(笑)
ギリシア神話の『パンドラの箱』の話のように、開けたらあかん、と言われて開けたくなるのが人情(笑)
でも、遺言書の在処を言い残す間もなくお亡くなりになっていたらどうするんでしょうね…
掃除の最中にようやく発見してもらえる、とか?
そういう場合は弁護士や公証人に頼むことが多いと思うのですけど、銀英伝世界に弁護士や公証人はいないのでしょうか…
それでは失礼しました。
どうでしょうか?
ラーナベルト氏についての描写はほとんど出てきませんが、
オーベルシュタイン家の執事を務めていたくらいですから、
筋金入りの執事、だと思います。
おそらく、先祖代々から執事をしてきたような人物で、
主の指示には絶対服従、勝手に引き出しを開けて遺言を
開封するなど言語道断、なのではないでしょうか。
こんにちわ、はじめまして。
申し訳ないのですけど、「ROMさん」とお呼びさせてください。
まず確認なのですけど、ROMさんのご意見は私の下記のログについてですよね?
< 銀英伝の文章を読んだところでは、オーベルシュタイン閣下は遺言状の在処をラーベナルトさんに知らせていなかったみたいですけど、知らせなかった理由は「まだ死んでもいないのに開封されてはたまらん」って思ったからだった…とか(笑)
ギリシア神話の『パンドラの箱』の話のように、開けたらあかん、と言われて開けたくなるのが人情(笑) >
これは「オーベルシュタイン閣下が遺言状の在処をラーベナルト氏に知らせなかった理由」についてのことを私は言ってまして…申し訳ないのですけど
< どうでしょうか?
ラーナベルト氏についての描写はほとんど出てきませんが、
オーベルシュタイン家の執事を務めていたくらいですから、
筋金入りの執事、だと思います。
おそらく、先祖代々から執事をしてきたような人物で、
主の指示には絶対服従、勝手に引き出しを開けて遺言を
開封するなど言語道断、なのではないでしょうか。 >
と、おっしゃるROMさんのご意見は話の筋が違うと私は思うのですけど。
「オーベルシュタイン閣下がラーナベルト氏をどのくらい信頼していたか」ということと、「ラーナベルト氏がオーベルシュタイン閣下にどれくらい忠実だったか」は話が全然違います。
それに、ROMさんがおっしゃるようにラーナベルト氏が< 主の指示には絶対服従、勝手に引き出しを開けて遺言を開封するなど言語道断 >と、考えるような人物であり、オーベルシュタイン閣下がそのことを深く理解した上でラーナベルト氏に対して全幅の信頼を寄せていたなら「臨終の時に居合わせた軍医にわざわざ遺言を残すまでもなく、最初から遺言状の在処をラーベナルト氏に知らせてあり、きちんとオーベルシュタイン閣下の死後に開封されたのではないか」───
つまり、「オーベルシュタイン閣下が遺言状の在処を予めラーベナルト氏に知らせておかなかった理由がない」と、私は思うんです。
さらに妄想をたくましくさせると、これはオーベルシュタイン閣下の重度の人間不信から来てるのではないかな、とも考えています。
では今回はここで失礼します。
こんにちわ、新参者です。
オーベルシュタインは銀英伝の中では、大変好きなキャラクターです。
そこで、私がイメージするオーベルシュタインを勝手に書かせてもらいます(笑)
> 銀英伝の文章を読んだところでは、オーベルシュタイン閣下は遺言状の在処をラーベナルトさんに知らせていなかったみたいですけど、
> 知らせなかった理由は「まだ死んでもいないのに開封されてはたまらん」って思ったからだった…とか(笑)
> ギリシア神話の『パンドラの箱』の話のように、開けたらあかん、と言われて開けたくなるのが人情(笑)
> でも、遺言書の在処を言い残す間もなくお亡くなりになっていたらどうするんでしょうね…
> 掃除の最中にようやく発見してもらえる、とか?
まずは、オーベルシュタインの遺書のありかですが、
銀英伝 落日編10章(から、よりこさんが引用したオーベルシュタインの発言)
銀英伝> 「ラーベナルトに伝えてもらいたい。私の遺言状はデスクの三番めの抽斗にはいっているから、遺漏なく執行すること。
銀英伝> それと、犬にはちゃんと鳥肉をやってくれ。もう先が長くないから好きなようにさせてやるように。それだけだ」
これより、デスクの抽斗にしまわれているわけです。
この「デスク」ですが、私は「オーベルシュタイン邸にある執務室のデスク」だと思うんです。
そして、この執務室はオーベルシュタインが死ぬとラーベナルトに整理され、自動的に遺書が見つかる、と。
つまりは、新Q太郎さんが書かれた
5510> 遺言状は職場の引き出しに入れておけ
を、まさに実行していたんです。
さらに、自動的に見つかる(ように仕組んである)のだから、ラーベナルトに知らせる必要もないので、知らせてなかった。
死ぬ間際なって遺書のことを話したのは、死期を悟って、自分に尽くしてくれた(なついてくれた)者達が
気になったんじゃないかと思います。
逆に言えば、オーベルシュタインと仲が良かったのは、この1人と1匹だけ。。。
ちなみに、私はオーベルシュタインがラーベナルトを信用していたと思います。
そして、ラーベナルトは、遺書の在り処を知ったとしても、遺書を開けないでしょう。
なぜなら、主人の意に反して遺書を開けてしまうような人が、オーベルシュタインの執事を出来るとは思えない(笑)
さて、さらに妄想して、オーベルシュタインの遺書の中身ですが、
おそらくは自分の財産について細かく書いてるんじゃないでしょうか?
銀行に預けてる分の利子まで計算にいれて、こまかーーーく(笑)
そして、その細かい遺書を遺漏なく実行するラーベナルト、、、ラーベナルト氏の苦悩は続く。。。。
以上、妄想でした。
こんにちわ、新参者さん。よろしくお願いします。
まず、新参者さんのご意見を拝読して「これぞFAQのA7にある“上級シャーロキアン的な”作品設定擁護だ~♪」と、凄く嬉しかったことを最初に申し上げます。
そして5511のログを書いていた時の私は、5509と5510の新Q太郎さんの面白いお話を拝読できた喜びのあまりに、どうやら脳ミソがかっ飛んでいたみたいです…(恥ずかしい奴…)
< 銀英伝> 「ラーベナルトに伝えてもらいたい。私の遺言状はデスクの三番めの抽斗にはいっているから、遺漏なく執行すること。
これより、デスクの抽斗にしまわれているわけです。
この「デスク」ですが、私は「オーベルシュタイン邸にある執務室のデスク」だと思うんです。
そして、この執務室はオーベルシュタインが死ぬとラーベナルトに整理され、自動的に遺書が見つかる、と。
つまりは、新Q太郎さんが書かれた
5510> 遺言状は職場の引き出しに入れておけ
を、まさに実行していたんです。 >
新参者さんの「デスク」についてのご解釈に、思わず「あっ!」と声をあげてしまいました。
遺言での「デスク」とは、てっきり「オーベルシュタイン邸の(私的な意味あいの)書斎のデスク」のことであって、「(公的な意味あいの)執務室のデスクとは軍務省の自室にある方を指す」とばかり私は思い込んでいましたから。
でも、自分の私情を排して、帝国の「公益」の充足をはかることを徹底して考えて実行する、というオーベルシュタイン閣下なら「(公的な意味あいの)執務室」が軍務省だけでなく私邸にあっても全然違和感がありませんね。
むしろ、その方が「らしい」かも……
< さらに、自動的に見つかる(ように仕組んである)のだから、ラーベナルトに知らせる必要もないので、知らせてなかった。
死ぬ間際なって遺書のことを話したのは、死期を悟って、自分に尽くしてくれた(なついてくれた)者達が気になったんじゃないかと思います。
逆に言えば、オーベルシュタインと仲が良かったのは、この1人と1匹だけ。。。 >
これについては念のために別のデータを提示します。
(銀英伝 雌伏篇 はばたく禿鷹 Vより)
< オーベルシュタインは家庭を持たない。官舎では従卒が、私邸では初老の執事夫妻が、彼の身辺の世話をするのだが、この他に同居者がいる。
それは人間ではなく、ダルマチアン種の犬で、一見しただけでも、かなりの老齢である。 >
この後に、かの有名な(笑)オーベルシュタイン閣下と犬の出会いについての文章が続きます。
引用文にある、この初老の執事夫妻の旦那さんの方がラーベナルトさんだと推測できると同時に、奥さんも一緒に閣下に仕えていたようですから「2人と1匹」と言っても良いのでは──凄く細かいことで恐縮なんですけど……(^-^;)
< ちなみに、私はオーベルシュタインがラーベナルトを信用していたと思います。
そして、ラーベナルトは、遺書の在り処を知ったとしても、遺書を開けないでしょう。
なぜなら、主人の意に反して遺書を開けてしまうような人が、オーベルシュタインの執事を出来るとは思えない(笑) >
私がオーベルシュタイン閣下はラーベナルト氏を「忠実であるとは認識していても信用はしていなかった」と考えていたのは、「遺言状の在処を知らせていない」という前提に基づいてでした。
そして、この前提が新参者さんによって崩されたからには、私も「ラーベナルト氏を信用はしていなかった」という自分の主張にこだわる理由も必要もありませんので、撤回しますね。
自分で書いておいててナンですけど…良かった…誰一人も信用できないまま人生が終わる、なんて哀しすぎますから…
< さて、さらに妄想して、オーベルシュタインの遺書の中身ですが、
おそらくは自分の財産について細かく書いてるんじゃないでしょうか?
銀行に預けてる分の利子まで計算にいれて、こまかーーーく(笑)
そして、その細かい遺書を遺漏なく実行するラーベナルト、、、ラーベナルト氏の苦悩は続く。。。。 >
あははは~♪ では私もさらに妄想してみます(笑)
遺言状の中身が「財産について」なのは大賛成です。
私の妄想を書き連ねる前に、ちょっとおさらいしてみますね。
5509の新Q太郎さんの下記のご意見で
< 彼の性格から、人生観や感謝の言葉や政策提言などがあるとは思えず、やはり家に関する事務的な注意が列挙してある、というイメージですな。 >
「人生観や感謝の言葉」は…そういった情緒的なことって確かにオーベルシュタイン閣下にそぐわないですね、故に却下。
「政策提言」は…そんなこと執事に言ってどうするんだ、って感じですね。
もしも言うなら、相手はラインハルト崩御後に摂政皇太后となるヒルダにでしょうから、これも却下。
「家に関する事務的な注意」や「遺産関連」…結局この辺りに落ち着きそうです。
では「遺言状の内容」について私の妄想を開始します。
オーベルシュタイン閣下には妻子がいませんし、作品中に記述があった覚えがないのですけど親類縁者もおそらくいないと思われますから、まず忠実に仕えてくれた執事夫妻に遺産を分与して、ラーベナルト氏は遺産の大部分を用いて「遺漏なく執行すること」と遺言された通りに事業を興します。
その事業とは「視覚障害者の教育・就業支援そして眼病患者の医療費援助」を目的とした慈善団体の設立と運営でした。
そして、後にそのことを耳にした生前のオーベルシュタイン閣下を知る人々は皆一様に腰を抜かさんばかりに驚いたという……(特にビッテンフェルトあたりが)
…っていうのはダメですか?
夢、見すぎ(笑)とか…
では失礼しました~
> オーベルシュタイン閣下には妻子がいませんし、作品中に記述があった覚えがないのですけど親類縁者もおそらくいないと思われますから、まず忠実に仕えてくれた執事夫妻に遺産を分与して、ラーベナルト氏は遺産の大部分を用いて「遺漏なく執行すること」と遺言された通りに事業を興します。
> その事業とは「視覚障害者の教育・就業支援そして眼病患者の医療費援助」を目的とした慈善団体の設立と運営でした。
> そして、後にそのことを耳にした生前のオーベルシュタイン閣下を知る人々は皆一様に腰を抜かさんばかりに驚いたという……(特にビッテンフェルトあたりが)
>
> …っていうのはダメですか?
> 夢、見すぎ(笑)とか…
>
> では失礼しました~
よりこさんの妄想というのも、あり得ない、とは言い切れないかと思いますが。
というか、そういう遺言が有ってもおかしくないかと思います。
オーベルシュタインの旧帝国への反感の一端には、自分の肉体的欠陥に対しての旧帝国内での差別があったはずです。その是正の為に動くのは自然ではないでしょうか。
私個人的には、最後の方に、ある女性に対し、彼女が死去するまで間毎年一定額を変わらず匿名にて振り込むように、という記述があって欲しいかなと思います。
私はオーベルシュタインはけして冷血な人間ではなく、他人の感情を理解できた上で、何かを為す為にはそれを切り捨てる事が出来る人物だと思いますので、
若かりし時、親友と共に一人の女性を巡ったロマンスがあり、結局彼女は親友と結ばれた。
その後親友は戦死し、未亡人になった彼女の為にオーベルシュタインは匿名で彼女への送金を続けた。
などという逸話があっても良いのではないでしょうか。
(これこそあり得ない話ですね)
こんにちは、よりこさん。お返事ありがとうございます。
また、私のオーベルシュタイン話にお付き合い頂きありがとうございます。
> (銀英伝 雌伏篇 はばたく禿鷹 Vより)
> < オーベルシュタインは家庭を持たない。官舎では従卒が、私邸では初老の執事夫妻が、彼の身辺の世話をするのだが、この他に同居者がいる。
> それは人間ではなく、ダルマチアン種の犬で、一見しただけでも、かなりの老齢である。 >
>
> この後に、かの有名な(笑)オーベルシュタイン閣下と犬の出会いについての文章が続きます。
> 引用文にある、この初老の執事夫妻の旦那さんの方がラーベナルトさんだと推測できると同時に、
> 奥さんも一緒に閣下に仕えていたようですから「2人と1匹」と言っても良いのでは
> ──凄く細かいことで恐縮なんですけど……(^-^;)
中略
> 自分で書いておいててナンですけど…良かった…誰一人も信用できないまま人生が終わる、なんて哀しすぎますから…
なるほど、夫婦でオーベルシュタインに仕えてたのですね。
この執事夫妻はオーベルシュタインにとっての良き理解者じゃないかと思うんですよね。
オーベルシュタインは単なる冷酷非情で嫌な奴ではなく、何か立派な目的のために冷徹に仕事をする人で、
ラーベナルト夫妻はその理解者だった、と。
ミッターマイヤやビッテンフェルトが彼を嫌いなのは、彼を理解できてないから。
オーベルシュタインも理解されようとしないので、嫌われるのは当然の結果なのですが(苦笑)
そうなると、オーベルシュタインの目的(ライフワーク)が気になるわけですが、それは遺書に。。。
> では「遺言状の内容」について私の妄想を開始します。
>
> オーベルシュタイン閣下には妻子がいませんし、作品中に記述があった覚えがないのですけど親類縁者もおそらくいないと思われますから、
> まず忠実に仕えてくれた執事夫妻に遺産を分与して、ラーベナルト氏は遺産の大部分を用いて「遺漏なく執行すること」
> と遺言された通りに事業を興します。
> その事業とは「視覚障害者の教育・就業支援そして眼病患者の医療費援助」を目的とした慈善団体の設立と運営でした。
> そして、後にそのことを耳にした生前のオーベルシュタイン閣下を知る人々は皆一様に腰を抜かさんばかりに驚いたという……
> (特にビッテンフェルトあたりが)
オーベルシュタインなら事業を起こしそうな気がしますね(笑)
多額の遺産を残しているでしょうし、その遺産の使い道が新たな事業なら、オーベルシュタインらしいと思います。
そして、私も、オーベルシュタインが起こす事業は弱者救済のための事業だと思います。
ただ、おそらくは、視覚障害者に限定せず、(自分の努力ではどうにもならない)なんらかの障害を持っていて
社会的に不利益を被っている人が、平等にチャンスを与えられるための(教育・就業・医療)を扱う事業です。
それこそが、オーベルシュタインのライフワークだったと。。。
というのも、無能者には冷たいオーベルシュタインが、老犬にはやさしいのですよね。
この事から思うに、「どうしようもない理由から困っている人を助けたい」とオーベルシュタインが考えていたとしても
不思議ではないような気がします。
ちなみに、書いていて思ったのですが、
この事業の役員(会長?)としてラーベナルトが指名されていて、ラーベナルトが辞退しないために、
死の間際になって「遺漏なく執行すること」などと言ったのかも。。。
なんか、オーベルシュタインがいい人になっちゃってますね(笑)
# 私の中のオーベルシュタインはいい人なんですが(爆)
こんにちわ、よりこです。
新参者さん、私の方こそお付き合い頂きありがとうございます。
今回もよろしくお願いします。
< ミッターマイヤやビッテンフェルトが彼を嫌いなのは、彼を理解できてないから。
オーベルシュタインも理解されようとしないので、嫌われるのは当然の結果なのですが(苦笑) >
私、これはちょっと違うかな、と思ったんです。
ミッターマイヤーやビッテンフェルトのオーベルシュタイン嫌いは「理解できないから」というよりも、「共感できないから」ではないのでしょうか。
つまり、人間の心を理論・道理などの『理』と、感情・情緒などの『情』とに分けて考えた際に、「オーベルシュタインの考え方・主張は極めて『理』に叶った正論であるのは認める、だがマイナス方向にしか『情』が刺激されない」というのがミッターマイヤーやビッテンフェルトの見方であり言い分だと思うのです。
「好き・嫌い」って『理』より『情』に関わる話ですから。
そして、パウル・フォン・オーベルシュタインという人は、周囲の人物の『情』をマイナス方向に刺激してしまう、という凄く損なタイプなんでしょうね。
< ラーベナルト氏は遺産の大部分を用いて「遺漏なく執行すること」と遺言された通りに事業を興します。
その事業とは「視覚障害者の支援そして眼病患者の医療費援助」を目的とした慈善団体の設立と運営でした。 >
< オーベルシュタインなら事業を起こしそうな気がしますね(笑)
多額の遺産を残しているでしょうし、その遺産の使い道が新たな事業なら、オーベルシュタインらしいと思います。
そして、私も、オーベルシュタインが起こす事業は弱者救済のための事業だと思います。
ただ、おそらくは、視覚障害者に限定せず、(自分の努力ではどうにもならない)なんらかの障害を持っていて社会的に不利益を被っている人が、平等にチャンスを与えられるための(教育・就業・医療)を扱う事業です。
それこそが、オーベルシュタインのライフワークだったと。。。
というのも、無能者には冷たいオーベルシュタインが、老犬にはやさしいのですよね。
この事から思うに、「どうしようもない理由から困っている人を助けたい」とオーベルシュタインが考えていたとしても
不思議ではないような気がします。 >
菅根さんへのレスで結構細かい話はしましたので、同じことをクドクド言ってもしょうがありませんから、簡略して述べますけどご容赦をお願いします。
「視覚障害者に限定」したのは、オーベルシュタイン閣下は結構な資産家だったと推測はできても、旧王朝時代の大貴族ブラウンシュヴァイク公やリッテンハイム侯・カストロプ公みたいに「巨万の富」とかって形容されるほどではない、と私は考えてます。
つまり、「あまり手を広げすぎると資金不足で行き詰まりやすくなる」…と。
運営資金を得るために寄付を募るとしても、それをあてにしないで堅実な運営を心がけるようにするのではないか、とも思うんです。
それに視覚障害者以外の弱者に対しては「あのオーベルシュタインがやったのだから」と、残った面々が何か行動を起こすのではないかと。
< ちなみに、書いていて思ったのですが、
この事業の役員(会長?)としてラーベナルトが指名されていて、ラーベナルトが辞退しないために、
死の間際になって「遺漏なく執行すること」などと言ったのかも。。。 >
それはあり得るかも……
閣下がふとラーベナルトさんに、事業の構想についてと代表者になるようにと言ったらば、ラーベナルトさんは「滅相もない! 私には荷が重すぎます!」とかなんとか言って辞退したので「遺漏なく執行すること」とダメ押しをした……とか。(また妄想に走ってる)
< なんか、オーベルシュタインがいい人になっちゃってますね(笑)
# 私の中のオーベルシュタインはいい人なんですが(爆) >
大丈夫です。私の中でもいい人ですから(笑)
新参者さんと菅根さんに賛同していただけて凄く嬉しいです。
でも、違うお考えのご意見もぜひ聞いてみたいので、もし別のお考えをお持ちの方がいらっしゃいましたら、ご遠慮なくおっしゃってください。
では今回はこの辺で失礼します~
こんにちわ、よりこです。
異論や反論が出てくるかな、と思って待っていたのですけど、現時点ではないまま、今回で「オーベルシュタインの遺言」について私の書き込みは終了します。
「オーベルシュタインの遺言」と新参者さんの下記のご意見について、原著の記述を読み直しつつもう一度考えてみました。
< ミッターマイヤやビッテンフェルトが彼を嫌いなのは、彼を理解できてないから。
オーベルシュタインも理解されようとしないので、嫌われるのは当然の結果なのですが(苦笑) >
「オーベルシュタイン閣下が他者に嫌われる」ことについて3つのデータを提示します。
データA
(銀英伝外伝 星を砕く者 第五章 間奏曲 I)
<「あのくたばりぞこない……」
年長の軍務尚書(※エーレンベルク元帥)をののしる司令長官(※ミュッケンベルガー元帥)のうなり声に、陪席の次席副官が奇妙な視線を向けた。
「は、何かおっしゃいましたか、閣下」
「何も言ってはおらん。出しゃばるな」
副官の青白い顔までもが、この時のミュッケンベルガーには不快の種だった。こいつも貴族の出身で、生活や食事には何ら不自由がないはずなのに、なぜこうも栄養の悪そうな顔をしているのだ。しかも、まだ若いくせに頭髪が彼と同じ半白なのである。目つきもよくない。義眼だと聞いてはいるが、同情する気にもなれなかった。ひとたび気になると、この次席副官の存在それ自体が耐えがたいものに思えてくる。
宇宙艦隊司令部に到着して、まずミュッケンベルガー元帥がやったことは、この次席副官を更迭して、統帥本部の情報処理課に転属させてしまったことである。着任わずか一ヶ月で上司の不興──というより、とばっちり──を買った三〇代半ばの大佐は、ごく冷淡に命令を受領すると、未練も残さず、職場を移っていった。
そうなると、自己の存在を軽視されたような気がして、ミュッケンベルガーはまた不快になったが、いつまでも拘泥してはいられなかった。山積する事務が、彼の採決と処理を待っていたのである。 >
[余談]
上記では誰かって明記されてませんけど「ミュッケンベルガーのとばっちりを買って更迭された次席副官」が、オーベルシュタインその人だっていうのは分かりますよね?
(私はこの文章を初めて読んだ時「この次席副官って、オーベルシュタインのことだぁ♪」とウケて大笑いしてしまいました。今でも凄く気に入ってるシーンの一つです)
データB
(銀英伝 落日篇 第四章 平和へ、流血経由 I)
< 「皇妃、予はオーベルシュタインを好いたことは一度もないのだ。それなのに、顧みると、もっとも多くあの男の進言にしたがってきたような気がする。あの男は、いつも反論の余地を与えぬほど、正論を主張するからだ」
ラインハルトの述懐が、ヒルダの脳裏に、ある映像を結ばせた。正論を、正論だけを文章として彫りこんだ、永久凍土上の石版。その正しさは充分に承知されながら、誰もが、近づくことを拒む。幾世紀かが経過して、後代の人々は、その正しさを客観的に、つまりある意味では無責任に、称揚するかもしれない。
(中略)
それにしても、パウル・フォン・オーベルシュタイン元帥は、皇帝ラインハルトの忠臣なのであろうか。
それは深刻で、しかも奇妙な命題であった。
オーベルシュタインが、軍務尚書として、きわめて貴重な人材であることは事実である。彼を嫌悪し忌避している者でも、それは認めざるをえない。表現を変えれば、傑出した才腕にもかかわらず、彼はほとんど誰からも好かれてはいなかった。彼自身、他者から好かれようと思ってはいなかったようである。その結果というべきであろうか、軍務省の官僚たちからは、すくなくとも尊敬と服従を全面的に獲得していた。軍務省の内部は、規律と勤勉と清潔とに支配され、巨大な機構は一ミクロンの狂いも遅滞もなく、帝国の軍事行政を運営しつづけている。ちなみに、軍務省の職員に胃痛患者が多いことは、社会保険局の統計によって実証されている。 >
データC
(銀英伝 落日篇 第四章 平和へ、流血経由 IV)
< 惑星ハイネセンにおける「オーベルシュタインの草刈り」について、イゼルローンが受領した情報は、早く、しかも豊富だった。帝国軍は、この件に関して情報封鎖をおこなわなかったのである。意図するところは明瞭であって、事実を知らせることによってイゼルローン共和政府と革命軍を動揺させようというのであった。開城に応じるのか否か、その議論によってイゼルローン内部が分裂するという計算もあるであろう。
帝国軍、正確には軍務尚書オーベルシュタイン元帥が立てた方程式は、途中までは正確に機能した。イゼルローンは沸騰し、フレデリカ・G・ヤンやユリアン・ミンツをはじめとする政府と軍部の代表者たちは、会議室に顔を並べて、対策を協議した。とはいっても、最初の三〇分ほどは、オーベルシュタイン元帥に対する多彩な悪口雑言が、一〇〇ダースほど記録されたにとどまる。 >
…と、こんな感じでオーベルシュタイン閣下は上役にも同僚にも嫌われ、部下には胃痛になるほど畏怖され、イゼルローンの面々からも多彩な悪口雑言を一〇〇ダースも言われた、と作中では表現されてますけど、ふと思い付いたことがあるんです。
新参者さんが5521で< 死ぬ間際なって遺書のことを話したのは、死期を悟って、自分に尽くしてくれた(なついてくれた)者達が気になったんじゃないかと思います。逆に言えば、オーベルシュタインと仲が良かったのは、この1人と1匹だけ。。。 >と、おっしゃっり、私も5522で< 自分で書いておいててナンですけど…良かった…誰一人も信用できないまま人生が終わる、なんて哀しすぎますから… >と書いたように、田中芳樹氏は「オーベルシュタインにも老犬だけじゃなく、心を通わせた人間が存在していたんだよ。死に至るまで孤独だったわけじゃないんだ」ということを表現しないで終わらせたくなかったのではないか。
それが、あの「オーベルシュタインの遺言」ではなかったか、って。
う~ん、単なる思い付きでハッキリした根拠があるわけじゃないんですけど…(^-^;)
それでは、この辺りでお開きにします。
お題を提供してくださったアサミさん、お付き合いくださった新Q太郎さん、ROMさん、新参者さん、菅根さん、ありがとうございました。m(_ _)m