はじめまして。若大将といいます。
このページを拝見しまして、ちょっと気になったことがあったので
書きこませていただきます。
実は僕は、小三のころから創竜伝を愛読しており、
それからギンエイ伝、アルスラーンなどを読破しつつ
続巻を待つうちにはや中三になってしまったものです。
このページで、創竜伝が数々の矛盾、というか、不条理な点など
(語彙の不足をお許し下さい)を抱えていることを知りました。
また、田中氏の経歴で、なんだか思想色がつよそうな人だと感じました。
ちなみに当時(今も)愛読していた理由は、
「単純に娯楽小説としてオモシロイと感じた。」
「三国志(この際田中氏のそれに関する考えはぬきで)が好きだったので、中国風の味付けが気に入った」
「喧嘩が弱かったので、悪を弁舌で倒すシーンにあこがれた
(これらの科白は小学校時代にいちゃもんをつけられたとき、
ここぞとばかりに愛用していました。)」
というものです。
はっきりいって、ずいぶん危険なことをしていたのかなあ
とおもいました。
で、石井由助さま及びこの掲示板に出入りする方への質問
(と、いうか意見をもとめるといったほうが適切でしょうか)
なのですが、中学生が創竜伝を読むにあたって、
なにか気をつけておくべきことや、こんなことも考えたほうがいい
ということはありますでしょうか。
なにせ、ココの記事を読んでいたら心配になってしまって。
(でも新しい事実に気づかせてくださったことには感謝しています)
若輩者ですが、今後ともヨロシクお願いいたします。
では、失礼いたしました。
(もしかしたら、書きこみに失敗しているかもしれません、、
そのときは申し訳ありません。)
はじめまして。
>「喧嘩が弱かったので、悪を弁舌で倒すシーンにあこがれた
> (これらの科白は小学校時代にいちゃもんをつけられたとき、
> ここぞとばかりに愛用していました。)」
>というものです。
>はっきりいって、ずいぶん危険なことをしていたのかなあ
>とおもいました。
確かにあの毒舌は、実生活で使うと非常に危険なシロモノです。あれは4兄弟が不死身の肉体を持っているからこそ可能なんです。普通ならああいう言辞を叩きつけたが最後、時に相手に殴り倒され、時に友人を失い続ける毎日でしょう。以前指摘されていましたが、田中芳樹は暴漢に襲われたら「そこをおどき、恥知らず!」とおっしゃるのかもしれませんが。
>で、石井由助さま及びこの掲示板に出入りする方への質問
>(と、いうか意見をもとめるといったほうが適切でしょうか)
>なのですが、中学生が創竜伝を読むにあたって、
>なにか気をつけておくべきことや、こんなことも考えたほうがいい
>ということはありますでしょうか。
>なにせ、ココの記事を読んでいたら心配になってしまって。
>(でも新しい事実に気づかせてくださったことには感謝しています)
中学3年生で、そこまで「わかって」いらっしゃるなら、なにも心配することはないでしょう(わが身を振りかえると…恥)
そうそう、昨日買ったオートバイ雑誌「ビッグマシン」9月号、コーナリング上達法特集巻頭の辞(柏秀樹・文)が、ことバイクに限らず、田中芳樹に限らず、読書にあたっての心得、またファンの方々の、このページとの接し方の参考にもなりそうですので、抜粋して紹介します。
さて、本編を読み進めるにあたり、注意していただきたいことがある。これまで自分でやってきたことと異なることが書かれてあったとしても否定的に解釈しないことだ。もちろん私も他を否定しない。肝心なことは「素」の自分に戻り、すべてを率直に受け入れ、実践し、楽に出来て、栄養になりそうなものを優先すればいい。
若大将さんは書きました
> ちなみに当時(今も)愛読していた理由は、
> 「単純に娯楽小説としてオモシロイと感じた。」
> 「三国志(この際田中氏のそれに関する考えはぬきで)が好きだったので、中国風の味付けが気に入った」
はっきり言ってあの中国賛美は「贔屓の引き倒し」に近い代物です。しかも歴史的事実を相当曲げています。(「宦官は中国の生んだ偉大な文化だ」とか)個人的にはあれで中国を知ることはお勧めできません。
> 「喧嘩が弱かったので、悪を弁舌で倒すシーンにあこがれた
> (これらの科白は小学校時代にいちゃもんをつけられたとき、
> ここぞとばかりに愛用していました。)」
> というものです。
> はっきりいって、ずいぶん危険なことをしていたのかなあ
> とおもいました。
これは危ないです。「創竜伝」の場合は敵が馬鹿な竜堂兄弟よりも輪をかけて馬鹿だから論破されているように見えるだけです。小・中学生程度ならともかく、ある程度経験を積んだ大人(大学生以上)に毒舌を言ったって、あっという間にカウンター食らっておしまいです。
竜堂続よろしく「日本は先進国で唯一民衆が革命を起こして支配者を打倒しなかった先進国だ」と毒舌をかましたって「スウェーデンやノルウェーは先進国じゃねえのか?」と反撃されるのがオチでしょう。
> で、石井由助さま及びこの掲示板に出入りする方への質問
> (と、いうか意見をもとめるといったほうが適切でしょうか)
> なのですが、中学生が創竜伝を読むにあたって、
> なにか気をつけておくべきことや、こんなことも考えたほうがいい
> ということはありますでしょうか。
田中芳樹氏が書いている社会批評は全部が全部間違ってるって訳じゃないんです。2~3割は本当のことも書いてます。しかし「創竜伝」の恐ろしい所は、その2~3割の真実で残りの7~8割のウソ・誇張・偏見・左翼偏向史観を説明しちゃうという所です。全部ウソじゃないので、大上段に「これは間違いだ」と切り捨てられないんです。
読むべきときは「創竜伝」に書かれている事がすべて事実だと信じずに、他の本なども見て比較していくといいでしょう。
はじめまして。このサイトを読んでいただいて、嬉しく思います。
> で、石井由助さま及びこの掲示板に出入りする方への質問
> (と、いうか意見をもとめるといったほうが適切でしょうか)
> なのですが、中学生が創竜伝を読むにあたって、
> なにか気をつけておくべきことや、こんなことも考えたほうがいい
> ということはありますでしょうか。
> なにせ、ココの記事を読んでいたら心配になってしまって。
> (でも新しい事実に気づかせてくださったことには感謝しています)
このサイトは基本的には田中芳樹の「作家としてのありかた」についての批判です。だから、もし創竜伝の思想が右翼的保守的、または中道であろうと関係なく(たまたま左翼・革新的なだけ)、創竜伝の「作風」が同じであるならば、批判に値するものです。
ただし、あくまでも実質「評論」の部分がある以上は、言説に責任をとらせるべきだと思うので、その批判も行います。
田中芳樹が依拠しているのは戦後の革新思想です。ソビエト崩壊が最も端的に表しているように、戦後の思想状況は劇的に変化しています。その時代の変化に学ぶことなしに、十年一日の持論を展開しがちな革新思想(全然革新ではないですけど)を展開していれば、それは当然批判されることになります。田中芳樹が思想的に批判されている核は、その部分です(あとは論じる態度やルール破りの問題ですね)。
創竜伝も、そのまま鵜呑みにせず、自分で噛み砕いて読めば、適度な初級論破実験台になると思います(笑) まあ、これは半分冗談ですが、本の読み方の練習としては妥当だと私は考えています。
創竜伝だろうと、ゴーマニズム宣言だろうと、自分で噛み砕いて、必要なところだけ自分の身にするべきです。毒の部分は捨てればいいし、あるいは自分に力量があれば毒を薬に転じることを考えても良し。
(創竜伝にしろゴー宣にしろ、鵜呑みにさせようとしているのに「噛んでいる」と錯覚させようとしている部分があるのがちょっといやらしいと、私は思います。ただ、本当に噛む訓練が出来ていれば、それが判るはずです)
それには、主義主張やジャンルにとらわれず様々な本を読むこと、なるだけ原典を読むこと、ではないでしょうか。
まあ、本来は余計なことは考えずに「楽しむ読書」をするべき小説なのに、いろいろ余計なことを考えてしまうのが創竜伝らしいかも知れません。
> 「喧嘩が弱かったので、悪を弁舌で倒すシーンにあこがれた
> (これらの科白は小学校時代にいちゃもんをつけられたとき、
> ここぞとばかりに愛用していました。)」
> というものです。
> はっきりいって、ずいぶん危険なことをしていたのかなあ
> とおもいました。
もう他の方が散々書かれていることですが、田中芳樹の毒舌は「本人は毒舌のつもりでも、傍から見ると単なるギャグ(またはアブない人)」というパターンがほとんどですので、やはりお勧めできませんね。
創竜伝みたいに下劣ではない銀英伝であっても、ジョークや悪口は演劇風(もしくは翻訳小説風)であり、現実とは乖離しています(それはそれでいいんですけど)。
根本的に書き言葉と話し言葉は違いますからね。悪口を学ぶのならテレビでも見た方が速いと思います(身も蓋もなくてスミマセン)。
しつこいようですが、田中芳樹の「毒舌」やら「正論」で相手が沈黙するのは幻想です。
ほら、生きた証拠に田嶋センセがいるでしょ(笑)?
あれだけ論理丸無視、屁理屈へったくれオンリーでも、あのように勢いよくまくしたて、断定し、決めつければ、口での議論は強いんです。
もし、あれが文章での論争だったら誰も相手にしません。
朝まで生テレビで、結局何がなんだか判らないまま番組が終わってしまうのも同様ですね。
口語の世界と文語の世界は、同じ言葉でも別物だと考えるべきだと思います。
論争で相手を論破する、黙らせる知識が書いてある本があります。
『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』遥 洋子著 筑摩書房
興味があったら、読んでみてください。
田中さんの文章を引用するよりは、役に立つように思います。
お邪魔いたしました。