キュンメル事件で、ラインハルトが暗殺されていたら、オーベルシュタインたちはどう動いたでしょうか?
(第2巻での暗殺の話題ははたくさん投稿されてますが、第6巻での暗殺の話題は投稿されていないようなので投稿してみました)
> キュンメル事件でラインハルト暗殺
これって、キュンメル男爵がああも長々と御高説をラインハルト達相手に語ることなくさっさとゼッフル粒子の起爆スイッチを押してしまうか、あるいはキュンメル男爵だけでなく、地球教の関係者達もスペアの起爆スイッチを持っていたら、いとも簡単に実現していた話なんですよね。
過去にこれと同種の話は確かに出ていませんし、これのIFについて考えてみるのは面白いのではないかと思います。
あそこでラインハルトが死んでしまった場合、今更ゴールデンバウム王朝に戻すことは不可能なわけですし、さし当たっての対策としては、隠遁しているアンネローゼにご登場頂き、形式的にでも女帝として即位してもらう、ということになるでしょうか。帝国の体制を維持しなければならない、とは誰もが考えるでしょうし、実際問題、それ以外に「ローエングラム王朝を存続させる」方法はないでしょう。
あとは「バーミリオン会戦でラインハルトがヤンに抹殺されるIF」と同じく、マリーンドルフ伯が形式的な首席閣僚として音頭を取りつつ、実質的にはミッターマイヤーと手を組んだロイエンタールが主導権を握る、といった辺りになるでしょうか。オーベルシュタインがどうなるのかは正直微妙ですが、彼の場合、ゴールデンバウム王朝復興という方向性に行くのでなければ帝国を維持する方向で活動するでしょう。
ただ、アンネローゼに子供を産む意思または能力がなく、ローエングラム王朝の維持に問題があることが判明した場合、ロイエンタールとオーベルシュタインが手を組んで簒奪を行う、というシナリオがありえるかもしれません。
大きく変わりそうなのは同盟側ですね。
ラインハルトが死んでしまった帝国では、内部の混乱の収拾に忙殺されて同盟に再度攻め込むどころではなくなりますし、オーベルシュタインがレンネンカンプを煽ってレベロにヤン捕縛を強要させることもまずなくなるでしょうから、ヤン達が対帝国向けの反抗計画を準備するための時間が5~10年単位で充分に与えられるわけです。
表面的には帝国に従属するフリをしつつ、ひそかに戦力を再建し反抗の時を待つ。
これが可能になります。
IFの叩き台としてはこんなところでしょうか。
ちょこっとだけ参加させてい下さい。
>マリーンドルフ伯が形式的な首席閣僚として音頭を取りつつ
実行犯がマリーンドルフ家と近い血族のキュンメル男爵であること。そのキュンメル男爵家に行幸をお願いしたことで、下手をすれば死罪となりうるのではないでしょうか。もしくは、ラインハルト暗殺の責任と同時にヒルダを失った失意から、自害を選ぶ可能性もありますよね。
なんにせよ、暗殺が未遂でラインハルトが無事だったからこそ、ヒルダもマリーンドルフ伯も謹慎で済みましたが、いくら事件の黒幕は地球教だとはいえ、そのまま閣僚で有り続けることは無いように思います。
ラインハルト亡き後、ロイエンタールとミッターマイヤーが協力しあいながら主導し、人材豊富な帝国閣僚達が補佐していけば、数年のうちに安定した平和な国をつくりあげるでしょう。
それはオーベルシュタインが理想とする国家とは違うかも知れませんが、少なくともゴールデンバウム王朝の様に民衆が虐げられる国家とはならないはずで、ラインハルトという強力なエンジンを失ったオーベルシュタインが、自らの理想に固執してロイエンタールらと対立して混乱を招く道を選ぶとも思えません。
そこでロイエンタールとの不仲という世評を利用し、ロイエンタールらが実権を握ることに不満を持つ連中を集め、一堂に会したところで自分もろとも処分し、内乱の芽を摘み役割を終えるというストーリーはどうでしょう。
<実行犯がマリーンドルフ家と近い血族のキュンメル男爵であること。そのキュンメル男爵家に行幸をお願いしたことで、下手をすれば死罪となりうるのではないでしょうか。もしくは、ラインハルト暗殺の責任と同時にヒルダを失った失意から、自害を選ぶ可能性もありますよね。
なんにせよ、暗殺が未遂でラインハルトが無事だったからこそ、ヒルダもマリーンドルフ伯も謹慎で済みましたが、いくら事件の黒幕は地球教だとはいえ、そのまま閣僚で有り続けることは無いように思います。>
これは確かにそうですね。
ただそうなると、誰が政治のまとめ役になるのか、という問題がありますね。国務尚書も空席になってしまうわけですし。
シルヴァーベルヒ辺りが台頭することになるでしょうか?
<ラインハルト亡き後、ロイエンタールとミッターマイヤーが協力しあいながら主導し、人材豊富な帝国閣僚達が補佐していけば、数年のうちに安定した平和な国をつくりあげるでしょう。
それはオーベルシュタインが理想とする国家とは違うかも知れませんが、少なくともゴールデンバウム王朝の様に民衆が虐げられる国家とはならないはずで、ラインハルトという強力なエンジンを失ったオーベルシュタインが、自らの理想に固執してロイエンタールらと対立して混乱を招く道を選ぶとも思えません。>
オーベルシュタインがどう動くかは、ラインハルト亡き後の帝国の体制がどうなるかで変わるでしょうね。
アンネローゼを形式的にでも女帝にしてとにもかくにもローエングラム王朝を持続させるのであればオーベルシュタインも協力的になるでしょうが、もしゴールデンバウム王朝復興という方向性にでもなれば、彼は同盟に亡命してでも帝国を倒そうとするでしょう。
オーベルシュタインの目的はゴールデンバウム王朝の打倒なのですから、一度打倒されたはずの王朝が復興するなど、到底許せることではないでしょう。
また、アンネローゼが女帝になった場合、彼女はいずれ政治的に結婚を迫られることになるでしょうし、結婚相手を誰にするかという問題も出てきます。史実の銀英伝もそうでしたが、皇帝が結婚&出産しなければローエングラム王朝は断絶の危機に晒されるのですから。
ロイエンタールがアンネローゼと政略結婚する、というシナリオも十二分に発生しそうですね。
あと、一番変化しそうなのは対同盟関係ですね。
ラインハルトが死んだことによって、帝国内は当面混乱状態になるわけですし、フェザーン遷都計画も実現されるかどうか危ぶまれます(計画自体はすでに秘密裏に命じられていたシルヴァーベルヒが知っているでしょうけど)。
そうなれば同盟は、すくなくとも銀英伝本編よりは長い期間延命されるでしょうし、ヤンの対帝国反抗計画も相当程度実現できるようになります。
レンネンカンプの暴走も、元々はオーベルシュタインの扇動が原因のひとつでもあったのですし、それがなくなればこちらも結構イイ線いくかもしれません。
>オーベルシュタインの目的はゴールデンバウム王朝の打倒なのですから、一度打倒されたはずの王朝が復興するなど、到底許せることではないでしょう。
私もラインハルトが暗殺された後、密かにヤンと連絡を取り、メルカッツと合流するという流れを考えてみたのですが、どうもしっくりきません。というのも、ロイエンタールとミッターマイヤーが主導する限り、ゴールデンバウム王朝復興はないと思われるからです。なんの能力もない連中が門閥貴族というだけで民衆を虐げるゴールデンバウム王朝時代に嫌気がさしているのは共通認識でしょうから。
>また、アンネローゼが女帝になった場合、彼女はいずれ政治的に結婚を迫られることになるでしょうし
アンネローゼにはエミールとか戦争孤児を養子にとるというシナリオもあるのではないでしょうか。専制政治の元で生まれ育ったとはいえ、同盟のあり方を目にしているのですから、ラインハルトという万人が従うのに納得するカリスマがいなくなった以上、ロイエンタールとミッターマイヤーが一気に立憲君主制を目指すというのも、無理のないシナリオのように思います。
>レンネンカンプの暴走
これも、カイザーが健在だったからこそ、オーベルシュタインの暗黙の一押しが必要だったわけで、ラインハルト亡き後一気に旧同盟領を手中に収め、ロイエンタール・ミッターマイヤー体制に対抗する野心を抱かないとも限りませんし、その際は、カイザーに旧同盟領でゴタゴタが起きていることを知られたくないという制約もありませんから、ヤン本人に対して形式すら無視した抹殺というシナリオも有り得ますよね。
<私もラインハルトが暗殺された後、密かにヤンと連絡を取り、メルカッツと合流するという流れを考えてみたのですが、どうもしっくりきません。というのも、ロイエンタールとミッターマイヤーが主導する限り、ゴールデンバウム王朝復興はないと思われるからです。なんの能力もない連中が門閥貴族というだけで民衆を虐げるゴールデンバウム王朝時代に嫌気がさしているのは共通認識でしょうから。>
というより、オーベルシュタインもその他廷臣達もほとんど全会一致で「アンネローゼの女帝即位」をまずは採用&実行せざるをえないでしょう。それ以外に「現状維持」の方法はないわけですし。
ただこれには問題がふたつあって、ひとつ目は当のアンネローゼがあくまでも隠遁し続ける道を選び、女帝即位を拒否する可能性がある、という点ですね。そうなると「体制をどうやって維持していくか?」で帝国政府内が紛糾するのは確実ですし、それこそ「とにもかくにも跡継ぎが存在するゴールデンバウム王朝の人間にまた皇帝をやってもらおう」という勢力が台頭することも充分にありえるわけです。
そして、もしアンネローゼが女帝即位を承諾したとしても、今度は第二の問題である「アンネローゼの結婚相手&後継者問題」が浮上することになります。女帝となったアンネローゼと結婚すれば、最高権力に近づけることは確実なわけですし、それを利用しようとする野心家達も出てくる懸念もあります。
後継者問題は原作でもありましたが、アンネローゼが後継者を生まないとローエングラム王朝断絶が確実なのですから、アンネローゼには出産が強要されることになるでしょう。
アンネローゼの対応次第で、この辺りはかなり結果が変化すると言えそうですね。
<アンネローゼにはエミールとか戦争孤児を養子にとるというシナリオもあるのではないでしょうか。専制政治の元で生まれ育ったとはいえ、同盟のあり方を目にしているのですから、ラインハルトという万人が従うのに納得するカリスマがいなくなった以上、ロイエンタールとミッターマイヤーが一気に立憲君主制を目指すというのも、無理のないシナリオのように思います。>
下手に「養子」という選択肢を採用してしまうと、結婚問題と同様の弊害(「俺を養子にしてくれ」的な要望の乱発およびそれに伴う権力闘争)が発生しかねませんから、あまり懸命な話とは言えませんね。「養子」といってもこの場合、アンネローゼより年長であっても普通に採用される可能性すらありますし。
また、同盟に無条件停戦命令を出させたミッターマイヤーとロイエンタールは、同盟のあまりの脆さと脆弱さを目の当たりにしていますし、特に銀英伝8巻~9巻で新領土総督だったロイエンタールは、同盟の汚職政治家を民主的な手続きなしで逮捕投獄することによって、旧同盟の迂遠な民主主義体制を嘲笑すると共に同盟市民の支持を集めていましたよね。その彼らが、同盟の政治体制を一部でも真似ようなどとするのでしょうか?
集団指導体制など、それこそ「迂遠」以外の何物でもありませんし、彼らはやはり「お飾りな皇帝の下での独裁」か「自分が皇帝になる」的な道を模索するのではないでしょうか。
<これも、カイザーが健在だったからこそ、オーベルシュタインの暗黙の一押しが必要だったわけで、ラインハルト亡き後一気に旧同盟領を手中に収め、ロイエンタール・ミッターマイヤー体制に対抗する野心を抱かないとも限りませんし、その際は、カイザーに旧同盟領でゴタゴタが起きていることを知られたくないという制約もありませんから、ヤン本人に対して形式すら無視した抹殺というシナリオも有り得ますよね。>
レンネンカンプがそれをやるには手元の戦力があまりにも足りません。かつて保持していた艦隊も手元にない状態で一体何ができるのでしょうか?
それに「俺を殺せるものなら殺してみろ、俺が死んだら同盟も一緒に破滅だぞ」的な本人の発言にも現れているように、レンネンカンプの権力どころか生命さえも担保しているのはあくまでも「バーラトの和約」と帝国政府であり、帝国政府から弁務官の職と軍の階級を剥奪されてしまったら、自前の戦力に乏しい彼はその時点で破滅確定です。シュタインメッツ艦隊辺りに総攻撃をかけられるか、同盟政府に八つ裂きにされるか、どちらか好きな方を選んで下さい状態ですね。
それ以前に、これはレンネンカンプのみならず帝国の高官全てに言えることですが、ラインハルトが暗殺され、帝国に政変が起こった時点で、最優先の関心事項は帝国中央の動向にならざるをえません。下手すればそれが自分の今後にも大きく関わってくる可能性だってありえるのですから当然のことです。そんな状態の中で、原作のような「平地に乱を起こす」ような行動に出たら、すぐさまそれを口実に処断されてしまう、ということくらい、よほどのバカでもない限りは誰もが痛感せざるをえないところでしょう。
すくなくとも自分の職と軍の階級が保証される、と確信できるまでは、レンネンカンプも「事なかれ主義」に徹するしかありませんし、それが達成された後も、自前の戦力が乏しいことも相まって、レンネンカンプの立場は原作のそれと全く変わらないと思われるのですが、どうでしょうか。
>オーベルシュタインもその他廷臣達もほとんど全会一致で「アンネローゼの女帝即位」をまずは採用&実行せざるをえないでしょう。
ですね。ラインハルト崩御を知った民衆が一番恐れるのは、ゴールデンバウム王朝時代へ逆戻りすることでしょうから、ラインハルト崩御の発表と、アンネローゼが即位しラインハルトの施政を継承することの発表はセットで行われる必要がありますね。というか、これが出来なければ帝国内は内乱の時代となるしかないのでしょう。
>女帝即位を拒否する可能性がある
「ラインハルトやキルヒアイスが命を掛けてやってきたことを無に帰するつもりか!」とせまればなんとかなりそうな気はするのですが、どうも思っていることがうまく言葉になりませんので、アンネローゼの後継問題とあわせてもう少し頭を整理してから書き込みますね。
>同盟のあまりの脆さと脆弱さを目の当たりにしていますし
確かに仰るとおりですね。立憲君主制へすすむという主張は撤回させてください。
>レンネンカンプがそれをやるには手元の戦力があまりにも足りません
これも私の勘違いでした。ロイエンタールが反乱を起こした時のイメージがあったので、Mr.レンネンにも手持ちの艦隊がいるように思ってしまったのですが、この時点ではまだ同盟政府は存続してますもんね。レンネンカンプが野心にかられて行動を起こすのは不可能ですね。
> >オーベルシュタインもその他廷臣達もほとんど全会一致で「アンネローゼの女帝即位」をまずは採用&実行せざるをえないでしょう。
>
> >女帝即位を拒否する可能性がある
>
> 「ラインハルトやキルヒアイスが命を掛けてやってきたことを無に帰するつもりか!」とせまればなんとかなりそうな気はするのですが、どうも思っていることがうまく言葉になりませんので、アンネローゼの後継問題とあわせてもう少し頭を整理してから書き込みますね。
ラインハルトがそうしたように、一時女帝となったアンネローゼからロイエンタールなり有力者が周囲の了承を取り付けて禅譲願うという手もあります。
> >同盟のあまりの脆さと脆弱さを目の当たりにしていますし
>
> 確かに仰るとおりですね。立憲君主制へすすむという主張は撤回させてください。
そのあたりとは別に、オーベルシュタインは
「『完全なる公』たる絶対権力者による公正無私の統治」
を希求している感もありますので、たとえばロイエンタールの様な私の滅却が出来ない人物の翼賛に努めるよりは、「戦術的勝利を目前に『公の決定』に従ったヤン=ウェンリー」
あたりに価値を見出し亡命するかもしれません。
> >レンネンカンプがそれをやるには手元の戦力があまりにも足りません
>
> これも私の勘違いでした。ロイエンタールが反乱を起こした時のイメージがあったので、Mr.レンネンにも手持ちの艦隊がいるように思ってしまったのですが、この時点ではまだ同盟政府は存続してますもんね。レンネンカンプが野心にかられて行動を起こすのは不可能ですね。
これもレンネンカンプがヤンを嫌っているのとヤンに実際「反攻十年計画」「動くシャーウッドの森艦隊」など後ろ暗い所があるのは事実なので、嫌がらせにしても勘繰りを積み重ねていけば、「名将ヤンによる帝国への叛乱」という思わぬヒットを掴む可能性はありますし、そうなれば帝国としてもレンネンカンプに相応の戦力を与えてシュタインメッツと事態の鎮圧にあたらせる等手をうたない訳にはいかなくなるでしょう。
> レンネンカンプがそれをやるには手元の戦力があまりにも足りません。かつて保持していた艦隊も手元にない状態で一体何ができるのでしょうか?
> それに「俺を殺せるものなら殺してみろ、俺が死んだら同盟も一緒に破滅だぞ」的な本人の発言にも現れているように、レンネンカンプの権力どころか生命さえも担保しているのはあくまでも「バーラトの和約」と帝国政府であり、帝国政府から弁務官の職と軍の階級を剥奪されてしまったら、自前の戦力に乏しい彼はその時点で破滅確定です。シュタインメッツ艦隊辺りに総攻撃をかけられるか、同盟政府に八つ裂きにされるか、どちらか好きな方を選んで下さい状態ですね。
> それ以前に、これはレンネンカンプのみならず帝国の高官全てに言えることですが、ラインハルトが暗殺され、帝国に政変が起こった時点で、最優先の関心事項は帝国中央の動向にならざるをえません。下手すればそれが自分の今後にも大きく関わってくる可能性だってありえるのですから当然のことです。そんな状態の中で、原作のような「平地に乱を起こす」ような行動に出たら、すぐさまそれを口実に処断されてしまう、ということくらい、よほどのバカでもない限りは誰もが痛感せざるをえないところでしょう。
> すくなくとも自分の職と軍の階級が保証される、と確信できるまでは、レンネンカンプも「事なかれ主義」に徹するしかありませんし、それが達成された後も、自前の戦力が乏しいことも相まって、レンネンカンプの立場は原作のそれと全く変わらないと思われるのですが、どうでしょうか。
オーベルシュタインが煽らないのですから、かえって、
考察1の3のある、シビリアン・コントロールの矛盾にある
>同盟の国防軍基本法における職権濫用にあたり、また背任横領罪と公文書偽装の罪というにもあたります(銀英伝6巻 P132)。
(中略)
>上記のような「違反行為」を列挙することで、レンネンカンプは、ヤンを合法的に逮捕する事がができたのです。
>しかもその「罪状」には「シビリアン・コントロールの逸脱」というオマケまでつきます。ヤンの民主主義思想に対する大ダメージとなったことは疑いの余地がないでしょう。同盟市民にも、ヤンの民主主義思想が全くの偽りであるという印象が与えられたかもしれません。何も「反和平活動防止法」などという「事後法」を使わずとも、この方がはるかに効果的ではありませんか。完全に事実なのですし、法的にも万全なのですからヤンもさぞかし困る事でしょう。
が実現するのではないでしょうか。
ほかに2つネタを考えてみました。
その1。
キュンメル事件は7月6日におこり、史実では10日にユリアンは地球の土を踏んでますが、ラインハルト暗殺に地球教が関与していると9日までに帝国が発表するでしょうか?
発表した場合、ユリアンは地球巡礼を延期(中止?)するでしょうか。やはり地球に行くでしょうか?
その2。
また、史実では16日にはレサヴィク星域において破壊・解体の道をたどるはずであった同盟軍の艦船1,000隻以上が、強奪される。という事件が起こってますが、これについて
1.破壊・解体は延期されるでしょうか、予定通り行われるでしょうか。
2.予定通り行われたばあい、帝国を刺激しないほうがいい、ということで強奪は中止されるでしょうか?
<オーベルシュタインが煽らないのですから、かえって、
考察1の3のある、シビリアン・コントロールの矛盾にある
(中略)
が実現するのではないでしょうか。>
前にも言いましたが、ラインハルトが暗殺されたという時点で、レンネンカンプも同盟に内政干渉するどころではなくなってしまうのではないでしょうか。帝国の体制がどうなるかで、今後の自分の動向や地位も左右されることになるわけですし。
すくなくとも帝国の体制がある程度安定し、自分の安全が確認されるまでは、レンネンカンプも慎重にならざるをえないのではないかと。
また、レンネンカンプには帝国の代表として同盟政府と交渉したり、同盟政府の諸議会全てに同席し内容を傍聴する権利はあっても、同盟政府に直接命令を下したり意見を述べたりする権限までは備わっていません。
たとえヤンの行動にどれだけ疑わしいものがあったとしても、レンネンカンプ自身はヤンを直接逮捕・殺害する法的根拠がないわけですし、だからといって同盟政府に「ヤンを逮捕しろ」と要求することもできないのです。だからこそ、史実のレンネンカンプの「バーラトの和約に基づかない」内政干渉行為は帝国でも大問題となったわけで。
レンネンカンプにそういう制約がある以上、ラインハルト暗殺という状況で同盟政府を直接動かすのは非常に難しいと言わざるをえないでしょう。
そして同盟政府は、史実でもレンネンカンプの内政干渉という圧力があるまでは動こうとすらしなかったわけですから、案外、ヤンの安全は保証されていた可能性が高いのではないかと。
<キュンメル事件は7月6日におこり、史実では10日にユリアンは地球の土を踏んでますが、ラインハルト暗殺に地球教が関与していると9日までに帝国が発表するでしょうか?
発表した場合、ユリアンは地球巡礼を延期(中止?)するでしょうか。やはり地球に行くでしょうか?>
帝国の体制を変更しなければならないわけですし、下手に発表して宇宙規模の政治的混乱が起こることは避けたいでしょうから、わずか3日で真相の発表はさすがにしないのでは?
アンネローゼを説得し、女帝に即位させるにしても1ヶ月はゆうにかかりそうですし、それがこじれでもしたらさらに長い時間がかかるでしょうから。
地球教の討伐自体は、暗殺の成功失敗を問わず犯人が判明するわけですから、史実と同じように行われるでしょうけど。
<また、史実では16日にはレサヴィク星域において破壊・解体の道をたどるはずであった同盟軍の艦船1,000隻以上が、強奪される。という事件が起こってますが、これについて
1.破壊・解体は延期されるでしょうか、予定通り行われるでしょうか。
2.予定通り行われたばあい、帝国を刺激しないほうがいい、ということで強奪は中止されるでしょうか?>
「1」は予定通り行われるでしょう。同盟は帝国ほど緊急事態な状況にはありませんし、最高評議会が「あの」レベロでは、ここで機転を利かすみたいなことができるようには思えませんから。
史実でも、当時艦船破棄の責任者でありながら少なからぬ書類改竄行為で多くの艦船を温存させていたチュン・ウー・チェンが、この時「だけ」はきちんと破壊行為を行おうとしていたわけですし。
また、この時期はおそらく帝国側で徹底した報道管制が敷かれるでしょうから、「帝国で何か異変があった」的なことは漠然と掌握できても、具体的な内容までは同盟側の人間には分からないのではないでしょうか。
そうなると、「2」のメルカッツらによる艦船強奪も、これまた予定通り行われることになりそうです。
> 前にも言いましたが、ラインハルトが暗殺されたという時点で、レンネンカンプも同盟に内政干渉するどころではなくなってしまうのではないでしょうか。帝国の体制がどうなるかで、今後の自分の動向や地位も左右されることになるわけですし。
> すくなくとも帝国の体制がある程度安定し、自分の安全が確認されるまでは、レンネンカンプも慎重にならざるをえないのではないかと。
いや「ヤン・ウェンリーって何によらず『帝国の害悪』だろ?」と私怨でレンネンカンプが暴走してしつこく情報収集に努めて「ヤンの弱み」にたどり着く可能性は残されれているのでは?
ここらへんレンネンカンプの権限内でもまだできる事ですし。
> また、レンネンカンプには帝国の代表として同盟政府と交渉したり、同盟政府の諸議会全てに同席し内容を傍聴する権利はあっても、同盟政府に直接命令を下したり意見を述べたりする権限までは備わっていません。
> レンネンカンプにそういう制約がある以上、ラインハルト暗殺という状況で同盟政府を直接動かすのは非常に難しいと言わざるをえないでしょう。
> そして同盟政府は、史実でもレンネンカンプの内政干渉という圧力があるまでは動こうとすらしなかったわけですから、案外、ヤンの安全は保証されていた可能性が高いのではないかと。
むしろ「ラインハルト暗殺」のドサクサと帝国内の混乱がこの時はレンネンカンプの暴走を許してしまうのではないでしょうか?
逆に「今後の帝国」にレンネンカンプにも投票権があるなら「ここで『奇禍おくべし』との処断をして何がまずいのか」とも主張できる訳ですし。
> 帝国の体制を変更しなければならないわけですし、下手に発表して宇宙規模の政治的混乱が起こることは避けたいでしょうから、わずか3日で真相の発表はさすがにしないのでは?
> アンネローゼを説得し、女帝に即位させるにしても1ヶ月はゆうにかかりそうですし、それがこじれでもしたらさらに長い時間がかかるでしょうから。
> 地球教の討伐自体は、暗殺の成功失敗を問わず犯人が判明するわけですから、史実と同じように行われるでしょうけど。
むしろ「社会治安の敵=地球教」のコンセプトが既に成り立っている道理ですから「ユリアンの暗躍の隙なく帝国が地球教討伐」という図式もあるかもしれませんね。
<いや「ヤン・ウェンリーって何によらず『帝国の害悪』
だろ?」と私怨でレンネンカンプが暴走してしつこく
情報収集に努めて「ヤンの弱み」にたどり着く可能性は
残されれているのでは?
ここらへんレンネンカンプの権限内でもまだできる事
ですし。>
合法的な範囲内で「しつこく情報収集に努め」るのは暴走とは言わないのでは? たとえば、バーミリオン会戦当時におけるヤン艦隊の公式書類や記録を調べてみたいから提出しろ、と同盟政府に要求するのは、別に非合法な行為ではないですし。
そしてヤン側でも、例の「シャーウッドの森」をでっち上げる際には、公式書類や記録の偽造について、ちょっとやそっとでは何も分からないような工作くらいは当然行っているでしょう。元々銀英伝世界では、撃沈が確認できていない艦艇は全て「行方不明」扱いせざるをえないという事情もあるのですし、公式書類や記録の偽造を見破るのは難しいのではないかと。
また、たとえばメルカッツ艦隊の生き残りを探し出してヤンが反帝国的な行為を行っていた証拠とするにしても、レンネンカンプの立場でそれをやるためにはシュタインメッツの協力が必要不可欠なんですよね。弁務官当時のレンネンカンプは、自身を警護するための陸上戦力しか掌握していないのですし。
そして、階級が同格であるシュタインメッツの協力を仰ぐためには、自分が疑惑を抱くに至った理由と経緯の説明くらいはきちんと行わなければなりませんし、それができるのであれば、そもそも「暴走」とは言わないでしょう。史実のレンネンカンプはそれすらもやっていなかったのですけどね。
<むしろ「ラインハルト暗殺」のドサクサと帝国内の混乱が
この時はレンネンカンプの暴走を許してしまうのではないで
しょうか?
逆に「今後の帝国」にレンネンカンプにも投票権があるなら
「ここで『奇禍おくべし』との処断をして何がまずいのか」
とも主張できる訳ですし。>
前にも言いましたが、弁務官当時のレンネンカンプには直接指揮下にある独自の兵力といったものがほとんどありませんので、ラインハルトの有無に関わらず、帝国政府から離脱するといった類の独立行動に出ることができません。
そしてラインハルトを失った帝国政府はゴタゴタを収拾するだけで当面は精一杯という状況となりますし、そんな状況下で、史実でさえ問題となった「平地に乱を起こす」かのごとき言動が果たして歓迎されるのでしょうか?
下手に帝国政府の意向に反した独自行動をとって帝国政府から罷免されてしまったら、その瞬間からレンネンカンプと地位どころか身の安全すらも保証するものがなくなってしまうのですよ。映画「ロボコップ」1作目のラストでオムニ社の会長から「お前はクビだ!」と言われた直後に射殺されてしまった社長と同じ運命を辿ることになるでしょう。
ただでさえ帝国中央の動向が不安定な時期に、そんな愚行をレンネンカンプが起こすとは思えないのですが……。
<むしろ「社会治安の敵=地球教」のコンセプトが既に
成り立っている道理ですから「ユリアンの暗躍の隙なく
帝国が地球教討伐」という図式もあるかもしれませんね。>
「地球教もろとも地球そのものをまるごと消し飛ばす」的な行動に帝国軍が出ない限り、そちらの動向はあまり変わらないのでは? キュンメル事件とユリアン達の地球潜入はほとんど同時期に行われていますし。
史実だってユリアン達は帝国軍に協力しているわけですし、その辺はあまり影響ないのではないかと思うのですけど。
> <いや「ヤン・ウェンリーって何によらず『帝国の害悪』
> 合法的な範囲内で「しつこく情報収集に努め」るのは暴走とは言わないのでは?
「軍の要人として『私憤の公憤への取り繕ったスライド』というのはどうか」というニュアンスで「暴走」と表現しましたが、このあたりは意味が伝われば特にこだわりません。
> また、たとえばメルカッツ艦隊の生き残りを探し出してヤンが反帝国的な行為を行っていた証拠とするにしても、レンネンカンプの立場でそれをやるためにはシュタインメッツの協力が必要不可欠なんですよね。弁務官当時のレンネンカンプは、自身を警護するための陸上戦力しか掌握していないのですし。
> そして、階級が同格であるシュタインメッツの協力を仰ぐためには、自分が疑惑を抱くに至った理由と経緯の説明くらいはきちんと行わなければなりませんし、それができるのであれば、そもそも「暴走」とは言わないでしょう。
確かに「何でもいいからヤン関係の不透明な疑惑があれば軍務省か宇宙艦隊司令部に報告して伺いを立てる」以外の手はレンネンカンプにはないでしょう。
>史実のレンネンカンプはそれすらもやっていなかったのですけどね。
まああれはオーベルシュタイン曰くの「犬の餌」を独占してローエングラム王朝下で軍人として双璧に並ぶという色気を出していましたしオーベルシュタインも故意にそう誘導していましたし。
> 前にも言いましたが、弁務官当時のレンネンカンプには直接指揮下にある独自の兵力といったものがほとんどありませんので、ラインハルトの有無に関わらず、帝国政府から離脱するといった類の独立行動に出ることができません。
> そしてラインハルトを失った帝国政府はゴタゴタを収拾するだけで当面は精一杯という状況となりますし、そんな状況下で、史実でさえ問題となった「平地に乱を起こす」かのごとき言動が果たして歓迎されるのでしょうか?
> 下手に帝国政府の意向に反した独自行動をとって帝国政府から罷免されてしまったら、その瞬間からレンネンカンプと地位どころか身の安全すらも保証するものがなくなってしまうのですよ。映画「ロボコップ」1作目のラストでオムニ社の会長から「お前はクビだ!」と言われた直後に射殺されてしまった社長と同じ運命を辿ることになるでしょう。
> ただでさえ帝国中央の動向が不安定な時期に、そんな愚行をレンネンカンプが起こすとは思えないのですが……。
流石に「『占領地の治安維持と不穏の検挙』は高等弁務官の職責の内である。平地と見まごう泥濘の窪みに帝国が足をとられる危険を看過はできない」くらいの弁明はレンネンカンプにも可能かつ社会的にも許容せざるを得ないのでは。
悪くても他提督に職責を譲って帝国本国で発言の意図と根拠を説明する義務を負うくらいで、ならばここで双璧に取り返しのつかない水をあけられるよりは、ヤンへの意趣返しをかねた博打に出るのもそれなりにレンネンカンプ本人的には意味があるのでは。
> 「地球教もろとも地球そのものをまるごと消し飛ばす」的な行動に帝国軍が出ない限り、そちらの動向はあまり変わらないのでは? キュンメル事件とユリアン達の地球潜入はほとんど同時期に行われていますし。
> 史実だってユリアン達は帝国軍に協力しているわけですし、その辺はあまり影響ないのではないかと思うのですけど。
考えてみればそうでした。
逆に「ラインハルト暗殺成功」に浮かれる地球教本拠でもっと大きな収穫なり功績なりをあげる可能性の方がまだありそうですね。
<流石に「『占領地の治安維持と不穏の検挙』は高等弁務官の
職責の内である。平地と見まごう泥濘の窪みに帝国が足を
とられる危険を看過はできない」くらいの弁明はレンネン
カンプにも可能かつ社会的にも許容せざるを得ないのでは。
悪くても他提督に職責を譲って帝国本国で発言の意図と根拠
を説明する義務を負うくらいで、ならばここで双璧に取り返し
のつかない水をあけられるよりは、ヤンへの意趣返しをかねた
博打に出るのもそれなりにレンネンカンプ本人的には意味が
あるのでは。>
史実のレンネンカンプの暴走って、「双璧に追いつき追い越したい」的な出世欲も相当なまでに絡んでいましたよね(だからこそオーベルシュタインの煽りが有効だったわけですし)。その観点から言ったら「他提督に職責を譲って帝国本国で発言の意図と根拠を説明する義務を負う」などというシナリオは、レンネンカンプにとっては最悪もいいところなのでは?
また、そもそもレンネンカンプが暴走するに至った最初のきっかけは、メルカッツらの艦船奪取後に「ヤンに不穏の動きがある」という密告状が届けられたことにあるのですが、彼らの目的は「同盟を見捨ててヤンを売り飛ばし帝国への忠義を示す」ことにあります。しかし、ラインハルト暗殺後の不安定な帝国に対してそこまでの魅力を感じるものなのでしょうか?
ラインハルト暗殺は、当然密告者達にも相当な衝撃を与えるでしょうし、彼らも帝国中央の動向を確認するまでは、当面様子見を決め込まざるをえないのではないかと思うのですが。
> 史実のレンネンカンプの暴走って、「双璧に追いつき追い越したい」的な出世欲も相当なまでに絡んでいましたよね(だからこそオーベルシュタインの煽りが有効だったわけですし)。その観点から言ったら「他提督に職責を譲って帝国本国で発言の意図と根拠を説明する義務を負う」などというシナリオは、レンネンカンプにとっては最悪もいいところなのでは?
勿論「でっち上げしか弾がない」状態で博打に出れば最悪の結果は覚悟するしかないでしょうし、この場合の「最悪」って少なくとも「自殺」「銃殺」といった「『お前はクビだ』の社長辞令でセイフティを解除され人間としての義憤をロボコップ=マーフィに叩き付けられ横死したオムニ社社長」よりはマシなのでは?
第一原作でも確か「悪意の沼地と偏見の荒野を突破して実は真実にほど近いところに着眼していた」のがレンネンカンプですので「絶対外す」という博打でもないかとも思います。
それにあまりにキツイ懲罰も、ラインハルト死後に誰が暫定トップであれ不安定な帝国の結束をこれはこれで揺らがせる結果になるのでは?という疑念もあります。
> また、そもそもレンネンカンプが暴走するに至った最初のきっかけは、メルカッツらの艦船奪取後に「ヤンに不穏の動きがある」という密告状が届けられたことにあるのですが、彼らの目的は「同盟を見捨ててヤンを売り飛ばし帝国への忠義を示す」ことにあります。しかし、ラインハルト暗殺後の不安定な帝国に対してそこまでの魅力を感じるものなのでしょうか?
> ラインハルト暗殺は、当然密告者達にも相当な衝撃を与えるでしょうし、彼らも帝国中央の動向を確認するまでは、当面様子見を決め込まざるをえないのではないかと思うのですが。
それでももう同盟の国力・国情がそんな帝国にさえ抗い得ないレベルの代物なのも現実でしょうし、これはあくまで可能性に留まりますが「それでも同盟よりマシな現帝国に恩を売って『第二のトリューニヒト』を目指す志の低い政府軍部の高官」というのは存在しうるのではないかと予想します。
<勿論「でっち上げしか弾がない」状態で博打に出れば最悪の
結果は覚悟するしかないでしょうし、この場合の「最悪」って
少なくとも「自殺」「銃殺」といった「『お前はクビだ』の
社長辞令でセイフティを解除され人間としての義憤をロボコップ
=マーフィに叩き付けられ横死したオムニ社社長」よりは
マシなのでは?
第一原作でも確か「悪意の沼地と偏見の荒野を突破して
実は真実にほど近いところに着眼していた」のがレンネンカンプ
ですので「絶対外す」という博打でもないかとも思います。>
いや、レンネンカンプは「死」を恐れてはいないようですし、一方では地位や名誉といったものにやたらとこだわる性格の持ち主のようなので(でなければ「ピエロな自分を恥じて自殺」はしないでしょう)、左遷だの降格だの処刑だのといった「帝国から下される処罰」は何よりも警戒せざるをえないのでは?
帝国から地位を剥奪された挙句に殺されても「武人の名誉」にも何にもなりはしませんからねぇ。しかも「自業自得な独断専行」の結果だったとすればなおのこと。
あと、レンネンカンプがヤン処断に動きたがったとしても、ラインハルト暗殺後の帝国政府が「当面は帝国内を掌握するのに精一杯だから、対外戦争をやるどころではないしゴタゴタは避けたい」と日和見を決め込む可能性も充分にありえるんですよね。史実でさえ問題だったレンネンカンプの行動は、ラインハルト暗殺後だとさらに帝国政府関係者から忌避される可能性が高いのではないでしょうか。
<それにあまりにキツイ懲罰も、ラインハルト死後に誰が暫定
トップであれ不安定な帝国の結束をこれはこれで揺らがせる結果
になるのでは?という疑念もあります。>
上でも述べたように、処刑とはいかないまでも、左遷や降格処分が下されるというだけでレンネンカンプにとっては「死」以上の屈辱でしかありえないでしょう。
しかも、史実レベルの暴走であれば、レンネンカンプの自業自得でしかないのですし。
<それでももう同盟の国力・国情がそんな帝国にさえ抗い得ない
レベルの代物なのも現実でしょうし、これはあくまで可能性に
留まりますが「それでも同盟よりマシな現帝国に恩を売って
『第二のトリューニヒト』を目指す志の低い政府軍部の高官」
というのは存在しうるのではないかと予想します。>
必要最低限、ラインハルト暗殺後の帝国がどのような体制を構築するかが分からないと、「同盟よりマシ」かどうかの判断もできないでしょう。最悪、ラインハルト暗殺後の帝国が四分五裂の内戦状態に陥らないとも限らないのですから。
また、最高権力を誰が持つのかが分からないと、同盟を手土産に裏切りたくても「誰に取り入れば良いのか」も分からない状態となるでしょう。密告者達が自殺願望者でもない限り、彼らが史実通りの行動に出るにしても、その辺りの見極め程度はきちんと行わないとマズいのではないかと。
> いや、レンネンカンプは「死」を恐れてはいないようですし
それはますます投機的行動の危険があるのでは?
>一方では地位や名誉といったものにやたらとこだわる性格の持ち主のようなので(でなければ「ピエロな自分を恥じて自殺」はしないでしょう)、左遷だの降格だの処刑だのといった「帝国から下される処罰」は何よりも警戒せざるをえないのでは?
「何故地位や名誉にこだわるのか」と言えば、「自身が帝国に貢献した象徴」だからであり「死を恐れない」のもそのあたりの心性の発露でしょう。
であれば、「正しい(つもりの)事をした」上で「帝国の弱味(人質)」にもならず「「忠言を呈した」レンネンカンプに主観的に疚しい所は全くなく、従って「死刑以外の(彼個人にとって)不当な性分が下されても(彼の)正義が明白化するまで忍従する事はさほど無理とも思えません。
> あと、レンネンカンプがヤン処断に動きたがったとしても、ラインハルト暗殺後の帝国政府が「当面は帝国内を掌握するのに精一杯だから、対外戦争をやるどころではないしゴタゴタは避けたい」と日和見を決め込む可能性も充分にありえるんですよね。史実でさえ問題だったレンネンカンプの行動は、ラインハルト暗殺後だとさらに帝国政府関係者から忌避される可能性が高いのではないでしょうか。
「しばらく泳がせておけ。卿の慧眼は良く判った」という評価は一事左遷させるにしても悪くない落とし所の評価でかつ今帝国が対同盟に動かずに済む大義名分になるかと思います。
> 必要最低限、ラインハルト暗殺後の帝国がどのような体制を構築するかが分からないと、「同盟よりマシ」かどうかの判断もできないでしょう。最悪、ラインハルト暗殺後の帝国が四分五裂の内戦状態に陥らないとも限らないのですから。
> また、最高権力を誰が持つのかが分からないと、同盟を手土産に裏切りたくても「誰に取り入れば良いのか」も分からない状態となるでしょう。密告者達が自殺願望者でもない限り、彼らが史実通りの行動に出るにしても、その辺りの見極め程度はきちんと行わないとマズいのではないかと。
「先輩(トリューニヒト)に相談する」というのはひとつの手段ではないでしょうか。
少なくともその利の聡さと行動力は間違いない物ですし「利用価値」さえ手土産に持参できれば粗略にはされないかと。
<それはますます投機的行動の危険があるのでは?>
さすがのレンネンカンプも「醜態を晒して死にたい」とまでは考えていないでしょう。帝国からの左遷や降格処分等が「醜態」であると自覚できる程度の分別くらいはあるでしょうし、「帝国に見捨てられて殺されたら醜態の極み」という打算を巡らすくらいのことは可能なのではないかと。
レンネンカンプは「死」を恐れないにしても「自暴自棄」な性格ではないですし、オーベルシュタインばりに自己を犠牲にして事を為そうと考えられるような人物でもありません。
だからこそ、「地位や名誉への執着心」と「自己保身」から様子見を決め込む、ということになるのではないかと私は思うのですが。
<「何故地位や名誉にこだわるのか」と言えば、
「自身が帝国に貢献した象徴」だからであり
「死を恐れない」のもそのあたりの心性の発露
でしょう。
であれば、「正しい(つもりの)事をした」上で
「帝国の弱味(人質)」にもならず「「忠言を呈した」
レンネンカンプに主観的に疚しい所は全くなく、
従って「死刑以外の(彼個人にとって)不当な性分が
下されても(彼の)正義が明白化するまで忍従する
事はさほど無理とも思えません。>
レンネンカンプが「忠言」などという芸当ができる人間なら、そもそも史実のような暴走行為自体やらかしていないのでは? 何しろ、史実のラインハルト相手にすら「ヤンは帝国にとって危険だから殺せ」と「忠言」することすらできなかったくらいなのですし。
帝国の体制が変わったところで、レンネンカンプと帝国政府の関係は全く変わりようがないわけですし、ラインハルトと同様に「忠言」なんてできないのではないかと。
<「先輩(トリューニヒト)に相談する」というのはひとつの
手段ではないでしょうか。
少なくともその利の聡さと行動力は間違いない物ですし
「利用価値」さえ手土産に持参できれば粗略にはされないかと。>
そういえば、キュンメル事件時、トリューニヒトはケスラーによって警護と称して軟禁されていたはずですが、ラインハルトが暗殺された場合、彼の身柄は保証されるのでしょうか?
下手すると、地球教の一味として有無をも言わさず殺されてしまう可能性も否定できないのではないでしょうか。トリューニヒトがいかに抗弁しようが、地球教とトリューニヒトが提携していたのは事実なのですし。
あと、レンネンカンプの暴走にはオーベルシュタインの煽りも一要素として存在するのですが、ラインハルト暗殺後にオーベルシュタインがレンネンカンプを煽る余裕などあるのでしょうか?
こちらはこちらで、暗殺後のゴタゴタを収拾するだけで手一杯になってしまうのではないかと。
> レンネンカンプが「忠言」などという芸当ができる人間なら、そもそも史実のような暴走行為自体やらかしていないのでは? 何しろ、史実のラインハルト相手にすら「ヤンは帝国にとって危険だから殺せ」と「忠言」することすらできなかったくらいなのですし。
事実として負けた僻みに解釈される可能性がラインハルトの心性を鑑みて高かったからでしょう。
> オーベルシュタインばりに自己を犠牲にして事を為そうと考えられるような人物でもありません。
こう言われる人でかつそれが事実でありまうし。
> 帝国の体制が変わったところで、レンネンカンプと帝国政府の関係は全く変わりようがないわけですし、ラインハルトと同様に「忠言」なんてできないのではないかと。
上記の様にラインハルト個人を相手にするのと違い一応同格の面々との合議議題の提出ですから、もう少し心理的負担は軽く目算の目途も立ちやすいのではないでしょうか。
> <「先輩(トリューニヒト)に相談する」というのはひとつの
> 手段ではないでしょうか。
> 少なくともその利の聡さと行動力は間違いない物ですし
> 「利用価値」さえ手土産に持参できれば粗略にはされないかと。>
>
> そういえば、キュンメル事件時、トリューニヒトはケスラーによって警護と称して軟禁されていたはずですが、ラインハルトが暗殺された場合、彼の身柄は保証されるのでしょうか?
> 下手すると、地球教の一味として有無をも言わさず殺されてしまう可能性も否定できないのではないでしょうか。トリューニヒトがいかに抗弁しようが、地球教とトリューニヒトが提携していたのは事実なのですし。
否定はできませんが、「私は利用されていた」と主張すればそれは満更嘘でもなく、であれば一度容認した亡命者の根拠薄弱な処刑というのは帝国の内情不安をわざわざ宣伝するようなものなのではないでしょうか。
> あと、レンネンカンプの暴走にはオーベルシュタインの煽りも一要素として存在するのですが、ラインハルト暗殺後にオーベルシュタインがレンネンカンプを煽る余裕などあるのでしょうか?
> こちらはこちらで、暗殺後のゴタゴタを収拾するだけで手一杯になってしまうのではないかと。
オーベルシュタインの唆しは最後の一押しのレベルで、それ以前にレンネンカンプが自分の価値観と真逆なヤンに悪感情を抱いて部下に内偵させていましたので、
「ラインハルト暗殺」そのものがオーベルシュタインの唆しの代役を務めるのではないかと推察しております。
無論史実のお膳立てのあった状態とは違い、自身でそれなりの疑惑と傍証を掴んだ上でなくては話にならないのは言うまでもありませんが。
<事実として負けた僻みに解釈される可能性が
ラインハルトの心性を鑑みて高かったからでしょう。>
<上記の様にラインハルト個人を相手にするのと違い
一応同格の面々との合議議題の提出ですから、もう少し
心理的負担は軽く目算の目途も立ちやすいのでは
ないでしょうか。>
ヤンについては、ラインハルト死後に軍事部門の頂点に立ちそうなミッターマイヤーやロイエンタールもラインハルトと同じ考えでしょうし、特に後者とレンネンカンプは「神々の黄昏」作戦時に少なからぬ衝突もやらかしていますから、やはりラインハルトと同様に「忠言」しにくい環境に変わりはないのでは?
<否定はできませんが、「私は利用されていた」と主張
すればそれは満更嘘でもなく、であれば一度容認した
亡命者の根拠薄弱な処刑というのは帝国の内情不安を
わざわざ宣伝するようなものなのではないでしょうか。>
史実のキュンメル事件後における帝国側の地球教への対処からして相当なまでに感情的でしたし、ましてやラインハルトが暗殺されてしまったら、トリューニヒトは「地球教への協力者」として充分に私刑で殺されそうな状況にありますけどね。ケスラーがトリューニヒトを軟禁したのも、間違いなく「いつでも殺せる」ようにするためなのですから。
トリューニヒトの処刑理由は「地球教に協力した」の一事で充分なのではないでしょうか。ラインハルト暗殺という状況下では、法や理性よりも復讐心的な感情の方が優先されそうですし。
> ヤンについては、ラインハルト死後に軍事部門の頂点に立ちそうなミッターマイヤーやロイエンタールもラインハルトと同じ考えでしょうし、特に後者とレンネンカンプは「神々の黄昏」作戦時に少なからぬ衝突もやらかしていますから、やはりラインハルトと同様に「忠言」しにくい環境に変わりはないのでは?
ミッターマイヤーについては疑念に一応の根拠があれば調査してくれるだけの公正さは期待して良いでしょう、
史実でも「疑わしい」というだけでルッツのフェザーン夜会爆破事件の詳細調査をケスラーが引き受けてくれたという事例もありますし、史実のレンネンカンプの横死についても部下への聞き取り調査などをきちんと行ってから「レンネンカンプと同盟政府の低劣な謀略」と結論した慎重さがミッターマイヤーにはありましたし。
ロイエンタールについては「有能ではあるが毒舌が過ぎる」という共通認識はあるでしょうから、「それが暫定とはいえ帝国最高責任者の器量か」と問えば、幾分ロイエンタールの方がこの提議の扱いを慎重にする必要を認めるでしょうし、ラングの時の様に切って捨てればその時はロイエンタールこそが「この危急の時期に好んで乱を引き起こす男」と評価を下げ、結果として「この事態を取りまとめうる人材=自身の脱落」という混乱を招く事にならないでしょうか。
> 史実のキュンメル事件後における帝国側の地球教への対処からして相当なまでに感情的でしたし、ましてやラインハルトが暗殺されてしまったら、トリューニヒトは「地球教への協力者」として充分に私刑で殺されそうな状況にありますけどね。ケスラーがトリューニヒトを軟禁したのも、間違いなく「いつでも殺せる」ようにするためなのですから。
> トリューニヒトの処刑理由は「地球教に協力した」の一事で充分なのではないでしょうか。ラインハルト暗殺という状況下では、法や理性よりも復讐心的な感情の方が優先されそうですし。
そこまでやってしまえば「帝国の気に入らない相手は全て『地球教徒』らしい。おそらく民主共和制も『共存価値を認める』という流れにはなるまい。こんな状況が『長征一万光年』の頃のゴールデンバウム王朝と何の違いがある?」と、同盟の燻る火種が発火点に上昇する、まさに「避けたい面倒」が勃発するのではないでしょうか。
<ミッターマイヤーについては疑念に一応の根拠があれば
調査してくれるだけの公正さは期待して良いでしょう、
史実でも「疑わしい」というだけでルッツのフェザーン
夜会爆破事件の詳細調査をケスラーが引き受けてくれたと
いう事例もありますし、史実のレンネンカンプの横死に
ついても部下への聞き取り調査などをきちんと行ってから
「レンネンカンプと同盟政府の低劣な謀略」と結論した慎重さ
がミッターマイヤーにはありましたし。。>
その「一応の根拠」なるものをレンネンカンプが自前で用意できるくらいなら、史実における暴走自体がありえなかったのでは?
ただでさえミッターマイヤーはヤンに敬意を表しているのですから、その彼にヤンに対する疑念を植え付けるというのであれば、相応の根拠は絶対的に必要になりますよ。すくなくとも、「ヤンは帝国にとって危険な人物だから殺せ」とがなりたてるだけでは、却ってレンネンカンプの方が不興を買うだけですね。
<ロイエンタールについては「有能ではあるが毒舌が過ぎる」
という共通認識はあるでしょうから、「それが暫定とはいえ
帝国最高責任者の器量か」と問えば、幾分ロイエンタールの
方がこの提議の扱いを慎重にする必要を認めるでしょうし、
ラングの時の様に切って捨てればその時はロイエンタールこそ
が「この危急の時期に好んで乱を引き起こす男」と評価を
下げ、結果として「この事態を取りまとめうる人材=自身の
脱落」という混乱を招く事にならないでしょうか。>
こちらもミッターマイヤーと同じことが言えます。
加えて、ここで「一応の根拠」なるものをレンネンカンプが提示できない場合、緊急時であろうがなかろうがレンネンカンプを罷免することに文句を言う人間はいないでしょう。史実でさえロクな評価を受けていないというのに。
<そこまでやってしまえば「帝国の気に入らない相手は全て
『地球教徒』らしい。おそらく民主共和制も『共存価値を
認める』という流れにはなるまい。こんな状況が『長征一万
光年』の頃のゴールデンバウム王朝と何の違いがある?」
と、同盟の燻る火種が発火点に上昇する、まさに「避けたい
面倒」が勃発するのではないでしょうか。>
いや、史実の帝国政府および帝国軍からして、キュンメル事件後の地球教に対してはまさに感情的な対応に終始していたでしょう。何かテロがあればすぐさま地球教の陰謀を疑ったり、単なる刑事犯罪者やその集団が、地球教を名乗ったばかりに問答無用で射殺されたり獄死したりした、という記述もありますし。
暗殺未遂でさえそうなのですから、ましてや暗殺成功ともなればなおさら、帝国がより一層感情的な復讐心に駆られてトリューニヒトを「地球教の協力者」として殺害することは充分にありえる話ですよ。ヤンを実際に暗殺されてしまったイゼルローンのお歴々が、地球教をどのように扱っていたかを考えれば、帝国も同じような対応を取る可能性が極めて高いと言わざるをえないのですけど。
それに無条件停戦命令を受諾し帝国に降伏した後のトリューニヒトって、一般の同盟市民から何らかの尊敬の念を受けていましたっけ? どう見ても同盟内でさえ「売国奴」の扱いだったと思うのですけど。
> その「一応の根拠」なるものをレンネンカンプが自前で用意できるくらいなら、史実における暴走自体がありえなかったのでは?
「ヤンの手はかならずしも白くないからもし万一レンネンカンプが『当たり』を引いたら」という前提の話ですので、そうでない場合「自滅やむなし」とは以前お話したかとは思います。
>史実でさえロクな評価を受けていないというのに。
史実こそが『あれはない暴挙』をしでかしているのですから評価が下落して当然でしょう。
むしろ平時の評価というならオーベルシュタイン、ロイエンタール、ビッテンフェルトの御三家より毀誉褒貶の激しい帝国幕僚はいないのでは?
> いや、史実の帝国政府および帝国軍からして、キュンメル事件後の地球教に対してはまさに感情的な対応に終始していたでしょう。何かテロがあればすぐさま地球教の陰謀を疑ったり、単なる刑事犯罪者やその集団が、地球教を名乗ったばかりに問答無用で射殺されたり獄死したりした、という記述もありますし。
思えばそれはそうですか。
> それに無条件停戦命令を受諾し帝国に降伏した後のトリューニヒトって、一般の同盟市民から何らかの尊敬の念を受けていましたっけ? どう見ても同盟内でさえ「売国奴」の扱いだったと思うのですけど。
「国を売っても死ぬんならもう最初から『殲滅』一択なんじゃないか」と帝国を疑う人は少なくないでしょう。
トリューニヒトを『売国奴』として帝国は未だ『敵国』なんですから。
<「ヤンの手はかならずしも白くないからもし万一
レンネンカンプが『当たり』を引いたら」という
前提の話ですので、そうでない場合「自滅やむなし」
とは以前お話したかとは思います。>
<史実こそが『あれはない暴挙』をしでかしているの
ですから評価が下落して当然でしょう。>
レンネンカンプにちゃんとヤンの陰謀の証拠が挙げられるというのであれば、そもそも史実の暴走自体なかったはずでしょう。アレだって、普通にシュタインメッツに協力を仰いだり、それとなく同盟政府に無言の圧力をかけたりしていれば、すぐにとは言わなくても確実な証拠が挙がってきて「合法的に」ヤンを追い詰められた可能性があったにもかかわらず、己の功名心から独断専行に出ていたわけですし。
原作の行動を見る限り、レンネンカンプにその手の「根回し」的な協調性はまずないとしか言いようがないのですが。
<「国を売っても死ぬんならもう最初から『殲滅』一択
なんじゃないか」と帝国を疑う人は少なくないでしょう。
トリューニヒトを『売国奴』として帝国は未だ『敵国』
なんですから。>
原作7巻で帝国が同盟を併合した直後に発生したハイネセンの失火後、帝国軍は治安維持の理由から憂国騎士団を証拠もなしに犯人として勝手にでっち上げた挙句、地球教と関係があった過去を知るや、「反帝国の英雄として象徴化される可能性」をも踏みつけてまで徹底的に殲滅していましたよね。帝国の「反地球教」的な感情は、史実でさえここまでひどいのです。
ましてや、ラインハルトが暗殺されようものなら、トリューニヒトが旧同盟の人間だろうが何だろうが、帝国側はそんなものを考慮することなくすぐさま殺しにかかるでしょうね。そして同盟市民の大多数も「あいつを殺してくれて清々した」と言わんばかりの喝采を帝国に送るのではないでしょうか。
> <「ヤンの手はかならずしも白くないからもし万一
> レンネンカンプにちゃんとヤンの陰謀の証拠が挙げられるというのであれば、そもそも史実の暴走自体なかったはずでしょう。アレだって、普通にシュタインメッツに協力を仰いだり、それとなく同盟政府に無言の圧力をかけたりしていれば、すぐにとは言わなくても確実な証拠が挙がってきて「合法的に」ヤンを追い詰められた可能性があったにもかかわらず、己の功名心から独断専行に出ていたわけですし。
あれは確率論の問題で、ヤンが上手くやりレンネンカンプにツキがなかった、それだけの話ではないでしょうか。
> 原作の行動を見る限り、レンネンカンプにその手の「根回し」的な協調性はまずないとしか言いようがないのですが。
「一枚上手のオーベルシュタインのそういう使嗾にまんまとのった」という理由で「レンネンカンプの非協調性」とするのは気の毒ではないですか?
仮にもその公正にして謹直なるをラインハルトに認められて登用された人なのも事実ですよ。
> ましてや、ラインハルトが暗殺されようものなら、トリューニヒトが旧同盟の人間だろうが何だろうが、帝国側はそんなものを考慮することなくすぐさま殺しにかかるでしょうね。そして同盟市民の大多数も「あいつを殺してくれて清々した」と言わんばかりの喝采を帝国に送るのではないでしょうか。
「トリューニヒトが一人で国を売れば選んだ責任を棚上げして地団駄をふみヤンが蜂起して横死すれば帝国に尻尾を振り直す」そういう浮薄な大多数は鼻で笑うとして、「当座の静穏」を切に望むのであれば暫定帝国指導部はシヴァ会戦に臨んだイゼルローン側1万隻弱の構成員の様な少数派同盟市民にこそ配慮すべきではないでしょうか。
まあその少数派も「トリューニヒト処刑」というニュース自体には喜ぶでしょうが。
<あれは確率論の問題で、ヤンが上手くやりレンネンカンプに
ツキがなかった、それだけの話ではないでしょうか。>
いや、確率論の問題ではないでしょう。仮に万が一レンネンカンプの策が100%的中してヤンが殺されたとしても、レンネンカンプの行為はやはり帝国政府で問題になったでしょうし。
とくにラインハルトに至っては、せっかく自身の戦争狂的性格を満足させてくれる人間を謀略で殺されることになるわけですから、怒りに任せてレンネンカンプを問答無用で処断したとしても不思議ではないのですが。
<「一枚上手のオーベルシュタインのそういう使嗾にまんまと
のった」という理由で「レンネンカンプの非協調性」とする
のは気の毒ではないですか?
仮にもその公正にして謹直なるをラインハルトに認められて
登用された人なのも事実ですよ。>
原作でもレンネンカンプは「少将か中将でとどまっていれば自他共に幸福な男だった」的な評価がありますし、原作の行動を見る限り、レンネンカンプは「自分の利害」が絡まない限りにおいて「公正にして謹直なる」人物だったのでしょう。
外伝「黄金の翼」でレンネンカンプがラインハルトを公正に扱った、というのは「自分の利害」が直接的にも間接的にも絡んでいなかったからこそできたことでしょう。
逆に「神々の黄昏」作戦時にロイエンタールと衝突した問題やヤンの件などは、まさに「自分の利害」が絡んでいたから視野が狭くなり判断を誤ったわけです。
「自分の利害」が絡む限り、レンネンカンプに公正性や他者との協調性は一切期待できない。それが私の評価ですね。
<「トリューニヒトが一人で国を売れば選んだ責任を棚上げして
地団駄をふみヤンが蜂起して横死すれば帝国に尻尾を振り直す」
そういう浮薄な大多数は鼻で笑うとして、「当座の静穏」を
切に望むのであれば暫定帝国指導部はシヴァ会戦に臨んだ
イゼルローン側1万隻弱の構成員の様な少数派同盟市民にこそ
配慮すべきではないでしょうか。
まあその少数派も「トリューニヒト処刑」というニュース
自体には喜ぶでしょうが。>
少数派でさえ「トリューニヒト処刑」というニュースに喜ぶ、というのであれば、むしろ当面の大多数の同盟市民からの好意的支持を獲得するという意味においても、逆にトリューニヒトの処刑は断行すべき、ということになってしまうのでは?
少数派はあくまでも少数派ですし、ましてや同盟はすくなくとも形式的には民主主義国家を自称しています。ならば大多数の支持を取り付けて好意を買うことで、当面の反帝国感情を抑えにかかる、という方がむしろ理にかなっているのでは?
この時期はおそらく帝国側で徹底した報道管制が敷かれるでしょうから、「帝国で何か異変があった」的なことは漠然と掌握できても、具体的な内容までは同盟側の人間には分からないのではないでしょうか。
帝国はレベロにラインハルトの死を(いつごろ)伝えるでしょうか?
そしてレベロはそのことをヤンに伝えるでしょうか?
伝えなかった場合、帝国側で徹底した報道管制が敷かれており、ボリス・コーネフもユリアンと共に地球に居る以上、
ヤンが7月20日(史実でレンネンカンプがヤン逮捕を勧告した日)までにラインハルトの死を知る事は無理でしょう。
> 下手に「養子」という選択肢を採用してしまうと、結婚問題と同様の弊害(「俺を養子にしてくれ」的な要望の乱発およびそれに伴う権力闘争)が発生しかねませんから、あまり懸命な話とは言えませんね。「養子」といってもこの場合、アンネローゼより年長であっても普通に採用される可能性すらありますし。
ラインハルトに「いとこ」っていますか?
いた場合、有力な後継者候補になります。
ゴールデンバウムでは、また従弟を養子にして皇帝位をつがせたこともあります。
> ラインハルトに「いとこ」っていますか?
> いた場合、有力な後継者候補になります。
作中では、ラインハルトの父親にも母親にも兄弟がいた、という設定はないので、ラインハルトに『いとこ』はいませんよ。祖父母に関する描写もないですし。
> ロイエンタールがアンネローゼと政略結婚する、というシナリオも十二分に発生しそうですね。
この場合、ロイエンタールはエルフリーデをどうするでしょうか?
1 側室にする。
2 金を与えて追い出す。
3 闇に葬る。
4 その他。
史実では(トクマノベルス7p41)「金を与えて追い出せ」とミッターマイヤーは言っていましたが。
4 その他。
具体的には「撃退はするが手をつけない(抱かない)」が最も順当かと。
そもそも皇婿殿下を十七の小娘が暗殺しようという事自体論外ですし、アンネローゼが妻君である身で他の女に手をつけるなど、ラインハルト崇拝者のビッテンフェルトやキルヒアイスの良き補佐であり理解者・戦友であったルッツ、ワーレンの激昂を招いて一応アンネローゼ女帝の元纏った帝国に亀裂を入れるだけの愚行であり、親友といえど良識と社会的責任を鑑みてミッターマイヤーですら庇えない事態になるだけです。
> 史実では(トクマノベルス7p41)「金を与えて追い出せ」とミッターマイヤーは言っていましたが。
あれは「まだしも元帥の不品行であるに留まる」事態だったから有益な助言であったのです。
「帝国を四分五裂させかねない愚挙」をフォローしきれる対処ではありません。
1。
ロイエンタールがエルフリーデをものにしたのは、おそくても7月10日ごろです。
キュンメル事件は7月6日です。
つまり、エルフリーデに襲われたとき、ロイエンタールは「皇婿殿下」では無いでしょう。
7月にエルフリーデをものにして、8月(以降)にアンネローゼとの政略結婚の話が出てくる。
そこで、ロイエンタールはエルフリーデをどうする?という意味だったのです。
2。
>「撃退はするが手をつけない(抱かない)」
ロイエンタールがエルフリーデに襲われたのはいつなのかはっきりしません。
7月6日以降なら、ロイエンタールが「アンネローゼと政略結婚する」可能性に気づいて「撃退はするが手をつけない(抱かない)」でしょう。
5日以前なら「アンネローゼと政略結婚する」ことなど考えもしないから、ものにしてしまうでしょう。
ちなみにキュンメル事件当時、ロイエンタールは要塞を視察中(トクマノベルス6p99)でした。
3。
エルフリーデを側室にする、というのは無理だとわかりました。
確かにそんな事をしたら、みんなの怒りをかうことになりますね。
> 1。
> ロイエンタールがエルフリーデをものにしたのは、おそくても7月10日ごろです。
> キュンメル事件は7月6日です。
> つまり、エルフリーデに襲われたとき、ロイエンタールは「皇婿殿下」では無いでしょう。
「アンネローゼ即位後も統治」
のシナリオなら
「アンネローゼ女帝に帝国を支えうる補佐をつけよう」
とは誰しも考えるでしょうし、そうなれば史実の3日の差がより長くより難関になるだけで、そもその事態で
「ロイエンタールが漁色の隙をつかれて暗殺されかける」
などという事象が起こる事自体論外といえましょう。
> 7月にエルフリーデをものにして、8月(以降)にアンネローゼとの政略結婚の話が出てくる。
> そこで、ロイエンタールはエルフリーデをどうする?という意味だったのです。
そういう話であれば「才能も野心もあるのに好機を逃し、昇り詰めて宰相で諦めざるを得ない」境遇にロイエンタールを叩き落した、という事でエルフリーデの復讐自体はある程度叶うかも知れませんね。
帝国はミッターマイヤーが国務尚書として取りまとめ軍は残りの元帥・上級大将達の合議でしばらくやっていくという形にならざるを得なくなりますか。
その段階でエルフリーデがどう扱われるかは、ロイエンタールが囲い物なり伴侶なりそれなりに折り合いをつけて扱うか、負の感情剥き出しに最大級の屈辱を与えて放逐するかはちょっと判じかねますし、いずれあまり「ラインハルト亡き帝国の未来」から「ロイエンタール登極」の可能性を排除した以上の意味や影響は以降持たないでしょう。
> 2。
> >「撃退はするが手をつけない(抱かない)」
> ロイエンタールがエルフリーデに襲われたのはいつなのかはっきりしません。
> 7月6日以降なら、ロイエンタールが「アンネローゼと政略結婚する」可能性に気づいて「撃退はするが手をつけない(抱かない)」でしょう。
> 5日以前なら「アンネローゼと政略結婚する」ことなど考えもしないから、ものにしてしまうでしょう。
> ちなみにキュンメル事件当時、ロイエンタールは要塞を視察中(トクマノベルス6p99)でした。
要塞視察となれば前後1ヶ月、ラグナロック侵攻後処理の期間を考えるとやっぱりエルフリーデがラインハルト暗殺前にロイエンタールに接近して暗殺を試みるというのはかなり厳しいのではありませんか?
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>No. 8546のレス
>この時期はおそらく帝国側で徹底した報道管制が敷かれるでしょうから、「帝国で何か異変があった」的なことは漠然と掌握できても、具体的な内容までは同盟側の人間には分からないのではないでしょうか。
>帝国はレベロにラインハルトの死を(いつごろ)伝えるでしょうか?
そしてレベロはそのことをヤンに伝えるでしょうか?
>伝えなかった場合、帝国側で徹底した報道管制が敷かれており、ボリス・コーネフもユリアンと共に地球に居る以上、
ヤンが7月20日(史実でレンネンカンプがヤン逮捕を勧告した日)までにラインハルトの死を知る事は無理でしょう。
なぜこのことを問題にしたのかというと、(前回の書き込みとは矛盾しますが)
早めに知った場合、メルカッツに帝国を刺激しないよう強奪を中止するよう連絡するか?メルカッツのことがばれるから連絡しないか?という問題が出てくるからです。
ちなみに、史実では7月10日ごろ(強奪前)には「メルカッツ提督が生きているという噂」が流れて(トクマノベルス6P112)いました。
また
8519に
>ラインハルト暗殺は、当然密告者達にも相当な衝撃を与える
とありますが、レベロにつたえなかった場合、
「帝国側で徹底した報道管制が敷かれる」ので(いつ発表するかにもよりますが)密告時、ラインハルトが死んだ事を知らない、ということもありえます。
>>帝国はレベロにラインハルトの死を(いつごろ)伝えるでしょうか?
>そしてレベロはそのことをヤンに伝えるでしょうか?
仮にも民主国家の元首が『統治国元首崩御』の報道管制、
情報統制をやったらいけないでしょう。
あえてやったとして「当座捲土重来を期する」姿勢が明白
なヤンに困る事は何もないのでは?
>早めに知った場合、メルカッツに帝国を刺激しないよう強奪を
>中止するよう連絡するか?メルカッツのことがばれるから連絡
>しないか?という問題が出てくるからです。
何故メルカッツの隠し遊撃艦隊を「動くシャーウッドの森」
などと称しているかといえば、正にロビン・フッドよろしく
ヤンの大枠に沿いつつも現場の自主的判断に期待している
からで、艦隊強奪については完全にメルカッツの裁量による
と判断して構わないでしょう。
結果についてはどう言い抜けるか、どう誤魔化すかの責任は
どの道ヤンに帰する話で。
ただこの艦隊強奪に限って言えば、少なくとも帝国サイドは
「そんな瑣末時はどうでも良い」扱いになるでしょう、何せ
ヤンの謀略を暴いた手柄を賞賛してくれる筈の皇帝が既に
逝去しているのですから。
つけ加えるとヤンを売って帝国の歓心を買いたい同盟サイド
にも買い手が既にいない徒労と判断して自然な状態という事
でもあります。
>仮にも民主国家の元首が『統治国元首崩御』の報道管制、情報統制をやったらいけないでしょう。
早めに伝えた場合、帝国は同時に「下手に発表して宇宙規模の政治的混乱が起こることは避けたい」ので、しばらく公表はひかえることを求めるでしょう。
しかしことがことなので、ヤンにはラインハルト崩御のことを伝えるのではないか、そしてどうするべきか意見を聞くのではないか、と考えたのです。
>ただこの艦隊強奪に限って言えば、少なくとも帝国サイドは「そんな瑣末時はどうでも良い」扱いになるでしょう、何せヤンの謀略を暴いた手柄を賞賛してくれる筈の皇帝が既に逝去しているのですから。
史実でも「計画実施の責任者であるマスカーニ少将としては、艦船が強奪されただけなら口をぬぐってすませたいところであった」(トクマノベルス6p126)そうですから、ラインハルトが死んで帝国が混乱状態になった場合「同時に4000人を数える兵士が強奪犯とともに姿を消した」としても、
「そんな瑣末時はどうでも良い」扱いになることはありえます。
キュンメル事件でラインハルトが死んだ場合、地球討伐を誰がやるか、もめそうですね。みんな「俺にやらせろ」と主張するでしょうから。
史実ではラインハルトが決めましたが、ラインハルトが死んだ場合、誰が決めるのだろう? オーベルシュタインかな。オーベルシュタインが決めるとすれば、誰を選ぶだろう?
>キュンメル事件でラインハルトが死んだ場合、地球討伐を誰が
>やるか、もめそうですね。
>みんな「俺にやらせろ」と主張するでしょうから。
>史実ではラインハルトが決めましたが、ラインハルトが死んだ
>場合、誰が決めるのだろう?
>オーベルシュタインかな。
軍全体の方針を定める軍務尚書のオーベルシュタインや最高
実働指揮官のミッターマイヤーより、軍内部の統括・運用を
任せられる統合幕僚本部長のロイエンタールが一番決定者と
して適任ではないでしょうかね。
>オーベルシュタインが決めるとすれば、誰を選ぶだろう?
オーベルシュタインは「夢賭けたローエングラム王朝への
最後のご奉公としての事後処理と残務整理をして退役」が
妥当だと思います、彼が夢見た「無私の王者の公正な統治、
有能だが王座を脅かさない無数のNo.3の翼賛、誰からの利益
も受けず誰もが正しさだけを認める苦言役による過ちの是正
がなされる世界」という大望