> ヤン「誘惑を感じるな」
だったら紅茶なんかすすっていないで、書斎へ行って作戦計画書に纏めて宇宙艦隊司令部なり、統合参謀本部なりに提出すりゃぁいいじゃんかよ。十分「民主国家の一軍人」の仕事の範疇だぞ。むしろやらないほうが大将閣下としての職務の放棄だ。
> 「人民を害する権利は、人民自身にしかないからです」
ねえよ!そんな権利!「人民の名」の下に人民が害されたら共産主義と変わりないじゃないか。人民でさえもが人民を害することを防ぐ「法の支配」の意味するところを良く考えてみることですね。それが民主共和制の「肝」。専制政治の罪は「容易に腐敗する」「権力者の腹ひとつでどんな残虐行為も可能になる」それに比べれば「人民の無責任」など取るに足らないものです。
> > ヤン「誘惑を感じるな」
>
> だったら紅茶なんかすすっていないで、書斎へ行って作戦計画書に纏めて宇宙艦隊司令部なり、統合参謀本部なりに提出すりゃぁいいじゃんかよ。
> 十分「民主国家の一軍人」の仕事の範疇だぞ。
> むしろやらないほうが大将閣下としての職務の放棄だ。
これは「仕方ない」ですね。
正否はさておきヤン・ウェンリーという個性は「軍略的才幹とそれに基づく知的好奇心」の持ち主であるのと同等かそれ以上に「戦争という非生産的な社会動静への嫌悪と私的怠惰心」で構成されていますので。
「いささか俗な賢人」と取るか「しょうもない穀潰し」ととるかは読者とヤンの周囲の人間に一任されておりますので「ヤン・ウェンリーはいかなる人物であるべきか」くらいは当人に決めさせるよりないでしょう。
> > 「人民を害する権利は、人民自身にしかないからです」
>
> ねえよ!そんな権利!「人民の名」の下に人民が害されたら共産主義と変わりないじゃないか。人民でさえもが人民を害することを防ぐ「法の支配」の意味するところを良く考えてみることですね。それが民主共和制の「肝」。専制政治の罪は「容易に腐敗する」「権力者の腹ひとつでどんな残虐行為も可能になる」それに比べれば「人民の無責任」など取るに足らないものです。
「強いとか偉いとか、そういう誰かの所為にして人民個々の尊厳を放棄するな」と言っていると思えば結構これは厳しい一言ですよ。
「奴隷根性と呼ばれたくなかったら自分で決めて生きろ、賢帝だの名将だのに頼るな」という突き放しの科白でもありますし。
おそらくヤンが愛していたであろう民主主義というのは「全ての人が自己の最善をつくして社会全体をより豊かにより賢く運営していける手法」だと思いますが如何でしょう。
そういう意味では実はヤンは7巻以降の不正規隊&エル・ファシル独立政府に個々人への好悪を抜きにしてウンザリしていたのではないかとさえ思います。
S.Kさま、ろくでんです。
> 「ヤン・ウェンリーはいかなる人物であるべきか」くらいは当人に決めさせるよりないでしょう。
でしたら「民主国家の一軍人」以下は不要ですよね。「面倒くさいのでその先を考えるのをやめた」でもいいはずです。それにクーデターに関してはビュコックに警告するという積極的な行動をとっています。「ヤン怠惰説」は否定されます。そもそも帝国との戦争は非生産的でしょうか?戦わなければ専制政治の下、全人類が自由を奪われ、社会の活力は低下の一途をたどります。
> 如何でしょう。
上の話にもつながりますがこの物語でヤンが自己の最善をつくしたとはとても思えないのですが。それに有権者はそれで良いとしてもアンネローゼのような未成年児童の権利はまた別に守っていかなければならないですし。
> ウンザリしていたのではないかとさえ思います。
これは仕方ないでしょう。銀英伝世界ではどんなに強い信念を持とうが、どんな新兵器があろうが「軍事的天才」の前には無力だと規定されている世界なのですから。エル・ファシルとしてはヤンに拠らざるを得ないでしょう。
> 「ヤン提督の讐だ!」
民主共和制の軍人が私怨で人を殺すのはええんかいな?例え凶悪なテロリストであろうと公平な裁判を受ける権利を守ることが民主共和制のために戦う軍人の任務なのではあるまいか?バーラトの和約にさえ「従うべきだ」と言ったのは他ならぬユリアン・ミンツ君なのですが。ヤンが絡むとたちまちダブスタ。
> 「自分だけ安全な場所に隠れて戦争を賛美し、愛国心を強調し、他人を戦場にかりたてて後方で安楽な生活を送るような輩」
そんなもんが実在するなら具体例を挙げてみろ。チャーチルはボーア戦争の英雄だし、ブッシュ・シニアは米海軍最年少パイロット、ミッテランはパルチザンの闘士。
> 「むしろ古代の覇王のほうが、陣頭に立って自らの身を危険にさらしただけましかもしれず」
あれあれ、古代の戦争がどんなにムゴイ(語源は「モンゴイ」即ち、モンゴル軍の残虐性に由来するとか)ものだったか分かってて言ってるのかな?チンギス・ハーンでも信長でもいいけれど、勝者が敗者に対してどんな残虐行為を働いたことか。
そもそも「停戦命令そのものが合法的か?」という疑問があるのですが。言うまでもなく評議会の議決を経ていません、トリューニヒトと地球教徒によるクーデターの産物です。国防委員長と宇宙艦隊司令長官の署名も入っていないでしょう。そんな命令書(文書であったかどうかも怪しい)に従う義務がヤンにはあったのでしょうか?あったとして、ヤンが受けたのは「無条件停戦命令」となっています。ハイネセンの置かれた危機的状況に関しての情報は含まれていません。ブリュンヒルトを目の前にして「上の命令だから」では無責任に過ぎます。せめて戦況を報告して命令の再確認を行う義務があるでしょう。さもなくば海軍刑法第二編第三章第三十五条「指揮官其ノ尽スヘキ所ヲ尽サスシテ敵ニ降リ又ハ其ノ艦船若ハ守所ヲ敵ニ委シタルトキハ死刑ニ処ス」を適用すべきだと思います。日本海海戦で戦力を保持していたにもかかわらず、連合艦隊に降伏したロシアのネボガトフ提督は帰国後、やはり死刑判決を受けています。それでもなお停戦を求められた場合、10億の「命」のために残り120億の「個人の自由と権利」を帝国に売り渡すことが法的に可能なのでしょうか?帝国に飲み込まれた場合、全人口130億が常に「命」を脅かされることになるのですが。
> 「民主国家の市民には国家の犯す犯罪や誤謬に対して異議申したて、批判し、抵抗する権利と義務がある」
言行不一致だと思います。
ろくでんさん、レス有難うございます。
以下「こういう解釈で銀英伝を楽しんでいる人間もいる」程度の尺度でご覧いただければ幸いです。
> > 「ヤン・ウェンリーはいかなる人物であるべきか」くらいは当人に決めさせるよりないでしょう。
>
> でしたら「民主国家の一軍人」以下は不要ですよね。「面倒くさいのでその先を考えるのをやめた」でもいいはずです。
いや身分として「民主国家の一軍人」なのは事実ですし「公人は恣意的にやってはいけない事がある」のは一先ずヤン個人の理念ですから。
>それにクーデターに関してはビュコックに警告するという積極的な行動をとっています。「ヤン怠惰説」は否定されます。そもそも帝国との戦争は非生産的でしょうか?戦わなければ専制政治の下、全人類が自由を奪われ、社会の活力は低下の一途をたどります。
せめて「第十三艦隊が潔白である以上クーデター画策勢力は何らかの艦隊戦力を確保可能と推測されるので真っ先に第一艦隊と第十一艦隊の司令官であるパエッタ、ルグランジェ両提督とアムリッツァ残存艦隊が再編される際司令官として有望視される将官、例えばモートン提督やカールゼン提督などの身辺調査をお願いしたい。諸提督を信頼はしているがこの件についてはむしろ真面目に思いつめる人間の方がまずいと思うので念の為」くらいまでの指示をしていればそれは能動的でしたが「不安なので気付いた事でもあれば」ではXディまで気を揉まされただけビュコック提督が気の毒だっただけではないでしょうか。
> > 如何でしょう。
>
> 上の話にもつながりますがこの物語でヤンが自己の最善をつくしたとはとても思えないのですが。
理念と人格と実像とは必ずしも一致しない事があります。
ハイドリッヒ・ラングは何かいかがわしい目的の為に匿名で孤児に寄付をしていた訳ではないでしょうし、よんどころない家族愛の発露の為にロイエンタールを誹謗した訳でもないでしょう。
> > ウンザリしていたのではないかとさえ思います。
>
> これは仕方ないでしょう。銀英伝世界ではどんなに強い信念を持とうが、どんな新兵器があろうが「軍事的天才」の前には無力だと規定されている世界なのですから。エル・ファシルとしてはヤンに拠らざるを得ないでしょう。
「自力で勝ってくれ、そうじゃないならラインハルトの失政で大義名分が立ったとかそういう時期を待ってくれ。今改革を成し遂げ同盟を打倒したという自負と戦意と戦力の充実しきった帝国軍と戦争しても勝てないから」とはヤンも反論したかったでしょう。
レべロ議長が非を認めてマル・アデッタ会戦前に間に合う前提ならロムスキー医師を説得して今回は帝国に出頭するという考えもあった風でしたし。
> > 「ヤン提督の讐だ!」
>
> 民主共和制の軍人が私怨で人を殺すのはええんかいな?例え凶悪なテロリストであろうと公平な裁判を受ける権利を守ることが民主共和制のために戦う軍人の任務なのではあるまいか?
ド・ヴィリエは武装している上に逃亡を邪魔する相手への殺意も明白だったので正当防衛はして良いでしょう。
>バーラトの和約にさえ「従うべきだ」と言ったのは他ならぬユリアン・ミンツ君なのですが。ヤンが絡むとたちまちダブスタ。
「私憤が第一の理由」と公言したのはいささかまずかったですがド・ヴィリエがあの時点で死刑相当の犯罪者だった事も生きていれば必ずまたテロ活動を続行しただろう事もまず間違いなかったでしょう。
正直あれで『逮捕→脱獄→数年後バーラト自治区成立記念式典でテロ、ユリアン・ミンツ死亡』という仮定が実現するくらいなら以後発言内容に気をつける様心がけてあそこでは射殺してしまう事を私としては彼にすすめたいです。
> そもそも「停戦命令そのものが合法的か?」という疑問があるのですが。言うまでもなく評議会の議決を経ていません、トリューニヒトと地球教徒によるクーデターの産物です。
上手くやったものであれは正式の決定と考えた方が妥当です。
トリューニヒトは間違いなく同盟の正式な選良であり評議会議長の立場にあれば『降伏受諾』を動議する権利があります。
そして『銀河帝国正統政府との結託』の件、アイランズ国防委員長を沈黙させた旧悪に見られる利権政治ぶりと派閥掌握力から察するにまずあの評議会は発言のあったアイランズ、ビュコックの反対2票、10億の命の判断に困ったレベロ、ホワン・ルイによる棄権2票他全て賛成の動議可決ではないでしょうか。
そして地球教徒の件ですが、困った事に評議会を説得できずにトリューニヒトを腕力で沈黙させようとしたのはビュコックの方が先であり、であれば「先のクーデターに懲りて政治家が独自に暴力からの護身の為に募った思想信教の自由の国でたまたま全員地球教に入信していた有志達」が取り押さえてさほど問題はないでしょう。
まあ「バーミリオン会戦が行われたにも関わらず首星侵攻が行われた』という事実はヤンの『ラインハルトが戦死すれば帝国が混乱する』の予測を根底から揺るがしていますので降伏した方が傷は浅かったでしょう。
『ラインハルトによらない帝国の意思決定能力』が存在するなら報復戦は必死であり降伏勧告からそれが帝国軍で最高の能力と連携を誇る『双璧』と予測されるのでモートン提督戦死の打撃まで受けている同盟艦隊がそのままラインハルト&ミュラー艦隊を撃破しても多分次は勝てないでしょう。
逃げても十億人とラインハルトを無駄に殺して負けただけでオチになりそうですし。
S.Kさん、ろくでんです。
> いや身分として「民主国家の一軍人」なのは事実ですし「公人は恣意的にやってはいけない事がある」のは一先ずヤン個人の理念ですから。
いや「公人にはやらなければいけない責務がある」というのが一先ず私個人の意見ですから。戦略の立案、提案は提督としてやらなければいけない職務です。
> せめて(以下略)
相手がビュコックでも、そこまで事細かく指示してやらないとだめなのですか?役にたたねぇ爺だなぁ。
> 「自力で勝ってくれ、そうじゃないならラインハルトの失政で大義名分が立ったとかそういう時期を待ってくれ。今改革を成し遂げ同盟を打倒したという自負と戦意と戦力の充実しきった帝国軍と戦争しても勝てないから」とはヤンも反論したかったでしょう。
そうは言っても銀英伝世界はこと軍事に関しては凡人の集団がいくら束になってかかろうとも、天才の前にはかなわない(帝国軍がどれだけ戦力を整えてもヤンを討ち取ることはかなわない)世界ですから共和主義者としてはヤンを頼らざるを得ません。
実際には軍事的天才の時代は遥かナポレオン時代に終わってるんですけどね。フランス革命前「1人の将軍が掌握できる兵士の数は5万が限度でそれ以上の兵士は邪魔になるだけだ」と言ったフランスの将軍がいました。そこで革命フランス軍は兵を「師団」に分割して運用する手段を発明しました。しかし、50万の兵をそろえたモスクワ進軍の際にはナポレオンは師団長だけでも何十人という人間を選出する必要に迫られました。さらに広大なロシアに広がった軍を統一指揮するためにはナポレオンと各師団をつなぐ連絡網を確立する必要があったのにそこに気がつきませんでした。ここまで巨大な軍となるとさすがの天才にも手に余るようになり、歴史が示すとおりナポレオンは敗北しました。「ムーアの法則」通りにコンピュータが発達すれば、一人で何百万という軍隊を動かせる日が来るかもしれません。しかし、銀英伝世界はいまだホームコンピュータでさえ使いこなせない人間のいる世界です。しかもジャミングで無線交信もままならないとなると、各級指揮官にどんどん指揮権を委譲して戦わせるしかありません。その指揮官の人選も一人では手に余るでしょうから、参謀に色々と調べてやってもらう以外にないでしょう。近代戦では天才の出番はあまりないんですよね。
「想像を絶する」と冠される用兵思想の転換の例「長篠の合戦」「南雲機動部隊」「電撃戦」いずれも考案した側が最終的な敗者となっているのを先生忘れていませんかね?しかも天才の着想でも実現には信長以外は秀才の集団(参謀)による綿密な検討がなされています。同様にナポレオン、ハンニバルも一時的な勝利はあったものの最終的には敗者の側に立っています。
> ド・ヴィリエは武装している上に逃亡を邪魔する相手への殺意も明白だったので正当防衛はして良いでしょう。
第10巻、P.228に「大主教は、自分が地球教団について有していた知識を、帝国治安機構に提供することで、生命を確保できるものと信じていたのであろう。」とあります。私には抵抗の意思はもうなかったように見えます。
> 「私憤が第一の理由」と公言したのはいささかまずかったですがド・ヴィリエがあの時点で死刑相当の犯罪者だった事も生きていれば必ずまたテロ活動を続行しただろう事もまず間違いなかったでしょう。
「死刑になるから」という理由で裁判を行わずにその場で殺すわけにはいきませんよ。しかもやり口があくどい。相手がのた打ち回って息絶えるまで銃を撃ち込み続けるなんて、イゼルローン共和国の処刑方法はずいぶんと残虐なんですね。
> 正直あれで『逮捕→脱獄→数年後バーラト自治区成立記念式典でテロ、ユリアン・ミンツ死亡』という仮定が実現するくらいなら以後発言内容に気をつける様心がけてあそこでは射殺してしまう事を私としては彼にすすめたいです。
脱獄は全ての犯罪者に可能性があります。脱獄を前提に話を進められては困りますね。
> そして『銀河帝国正統政府との結託』の件、アイランズ国防委員長を沈黙させた旧悪に見られる利権政治ぶりと派閥掌握力から察するにまずあの評議会は発言のあったアイランズ、ビュコックの反対2票、10億の命の判断に困ったレベロ、ホワン・ルイによる棄権2票他全て賛成の動議可決ではないでしょうか。
上手くやったもので「彼らを監禁してくれたまえ」の「彼ら」がビュコックとアイランズだけを指すのか、全評議員を指すのかが明確にされていません。ただ地球教徒の銃口がトリューニヒト以外の全員に向けられたことから私は後者ととります。
> さほど問題はないでしょう。
大有り名古屋は城で持つ。扉の外には警備兵がいたんですからビュコックを議場からつまみ出すのは彼らの仕事です。
> 降伏した方が傷は浅かったでしょう。
私は困る。帝国に併合されたら不敬罪でたちまちあの世行きだ(しかも家族まで連座制で巻き添えにしてしまう)。どうせ死ぬなら民主共和制のために死にたい。
> 逃げても十億人とラインハルトを無駄に殺して負けただけでオチになりそうですし。
オーベルシュタイン構想の下での帝国はNo.1が死ねば指導部がとたんに烏合の衆と化す脆弱この上ない組織です。対して同盟は各星系に自治政府があり、独自の警備隊も組織されています。たとえ首都が落とされたとしても新たな政府を立ち上げるのに帝国ほどの苦労はないでしょう。
自己レスです。
ヤン 「つねに陣頭に立っておいでです。」
ジェシカ「死ぬ覚悟があれば、どんな愚かなこと、どんなひどいことをやってもいいというの?」
> いつまで純粋な軍人でいられるか、こころもとない状況になりつつあるようであった。
リヒテンラーデ公謀殺は明らかに純軍事的行動を超えた政治的謀略です。第2巻の時点ですでにミッターマイヤーは純粋な軍人の領域をはみ出しています。
> 「ゴールデンバウム朝も、これで終わった。自らの手足を切りとって、どうして立っていることができるだろう」
私の叔父は糖尿病で足が壊疽を起こしたために足首の切断手術を受けました。確かに立つことはかないませんでしたが、終わりはしませんでしたよ。肢体不自由をもって「終わり」と称するのは健常者の偏見です。「腐ったミカン」の話ではありませんが、全体を救うために一部を除去する外科的処置が求められる場合もあります。
ろくでんさん、お久しぶりです。
> いや「公人にはやらなければいけない責務がある」というのが一先ず私個人の意見ですから。戦略の立案、提案は提督としてやらなければいけない職務です。
ところで民主主義社会で全人類に「死にそうに苦しいので助けてくれ」と請われて『2割を幸福にして7割にになるべく苦しむ期間が短く結果を出してやって1割力が及ばなかった』のがルドルフ・フォン・ゴールデンバウムです。
言ってみれば全人類の期待を受けて努力してあらかた達成した訳ですが、こんな彼が何故悪し様に罵られるのか御一考いただきたいと思います。
余談ですが9巻のヴェスターラント出身の暗殺者の恨み言「自分と取り巻きだけ幸せになりやがって」については一つ反問を思いついたので提示しておきます。
「俺に頼み事をされてるんだからまず『俺自身』は十全に使えないと頼み事を片付けてやれないではないか。そして効率を考えたら幸せにしてやる具体策が俺に判る人間から幸せにしてやった方が結果が確かで数をこなせるだろうに。『全く未知の相手』から幸せにしていくと方法から検出する手間がかかるので結果として幸福になれる人数は半減するぞ。貴君が『自分が幸せになれないなら人類は滅ぶべきだ』と主張するなら別に止めないが俺に『幸せにしてくれ』と頼む時にちゃんと言っておいてくれないと困る。俺とてそこまで聞けば全人類に答えるにあたって『俺には無理だ、諦めて自然の成り行きに任せろ』と言う選択肢が出てくるのだから」
> 相手がビュコックでも、そこまで事細かく指示してやらないとだめなのですか?
「ラインハルト以上の知略の持ち主」以外の誰しもに何かしらのアドバイスが必要です。
リンチの自白で裏付けられた通りあのクーデターの絵図面は常勝の天才が描いてるんですから。
>役にたたねぇ爺だなぁ。
人生訓や艦隊戦について意見を求めるならともかく、防諜や監査についてビュコックは使えない人だと思いますよ、ハウスキーパーとしてのヤンに匹敵するくらいに。
いっそトリューニヒトに選挙協力を約束して見返りに情報提供を請うた方がベイ大佐でも紹介してくれたかも知れません。
手があるならトリューニヒトだって穴倉で安酒飲んで震えをごまかす一ヶ月は送りたくなかったでしょう。
ヤンと握手してるポスターでもあればフェザーン=地球教枢軸にも「金髪の坊や勝ったんでしょう?なら掛け捨て策の一つくらい潰してもヤンに恩を売って我々の手駒としてコネをつけた方が得じゃないですか」とでも釈明できますし。
> そうは言っても銀英伝世界はこと軍事に関しては凡人の集団がいくら束になってかかろうとも、天才の前にはかなわない(帝国軍がどれだけ戦力を整えてもヤンを討ち取ることはかなわない)世界ですから共和主義者としてはヤンを頼らざるを得ません。
やった人間と動機はさておき『立憲君主制の導入』という方策自体は大変建設的なもので、トリューニヒトは成立寸前に漕ぎ付けるまでに建前一兵も必要としておりません。
「軍事力の行使」でその第一人者ヤンが「いくら回廊の地の利と要塞があったからって3万隻強で万全の兵站と運用をしてくる30万隻弱の艦隊には勝てない」と言ったなら、「状況の変化を言われた通り待つ」か「兵力によらない切り抜け方」を考えるべきなのです。
言ってしまえば「勝利して人類社会を自分に都合良い形で成立させる」という熱意において自由惑星同盟の民衆は「麻薬と教義による人民の思想支配」を貧乏な中でちゃんと考えた地球教幹部達よりさえ怠慢であったと謗られるべきですね。
> 実際には軍事的天才の時代は遥かナポレオン時代に終わってるんですけどね。
お話の前提として人類全体の発想・着想のレベルが落ちていると仮定すべきですね。
実際の所の本編というのは「愚劣指揮官の群れ」の中ラインハルトはまともな事しかやってないだけでヤンは堅実に自分はミスせずに相手の失敗を待っているだけとそういう話になりますから。
> 「想像を絶する」と冠される用兵思想の転換の例「長篠の合戦」「南雲機動部隊」「電撃戦」いずれも考案した側が最終的な敗者となっているのを先生忘れていませんかね?
知っている範囲で「長篠の合戦」について言えば、この史実と全く関係なく人類史として『兵器として火砲は連続発射を前提として使用するのが強力』という発想は今だにアサルトライフルやバルカン砲として使用され実績を挙げておりますよ。
> 第10巻、P.228に「大主教は、自分が地球教団について有していた知識を、帝国治安機構に提供することで、生命を確保できるものと信じていたのであろう。」とあります。私には抵抗の意思はもうなかったように見えます。
「今ユリアン達を殺害して逃走する意志があるか」についてはその通りですね、認めます。
> 「死刑になるから」という理由で裁判を行わずにその場で殺すわけにはいきませんよ。しかもやり口があくどい。相手がのた打ち回って息絶えるまで銃を撃ち込み続けるなんて、イゼルローン共和国の処刑方法はずいぶんと残虐なんですね。
しかし法律も交戦規定も守らない相手は逆に保護する理由もないのですが。
地球教の情報についてはよりによってド・ヴィリエ本人が「総大主教は死んでいる。中核の最後の一人が自分だ」と公言してしまっていますし。
やり口については、作品世界レベルで「あんなもん」なんでしょう。
大の大人の不正規隊だってヤン暗殺部隊の捕虜の処遇として真剣に「生きたまま原子炉に投げ込む」を検討してるくらいですから。
「銀河英雄伝説で描写される民主主義とその信奉者の思想は稚拙」と言った方が妥当性があるのではと思います。
> 脱獄は全ての犯罪者に可能性があります。脱獄を前提に話を進められては困りますね。
ド・ヴィリエは「全て」という括りで縛れないほど有能な犯罪者振りを示してはいますが、これも建前としてはろくでんさんの御主張が筋ですね。
> 上手くやったもので「彼らを監禁してくれたまえ」の「彼ら」がビュコックとアイランズだけを指すのか、全評議員を指すのかが明確にされていません。ただ地球教徒の銃口がトリューニヒト以外の全員に向けられたことから私は後者ととります。
事実としての沈黙をもって「意義なし」と可決されてしまった解釈も通用するでしょう。
さらに作中事実としてもその後「射殺されてまでトリューニヒトを絞殺して10億玉砕」を選択した評議員は一人もいなかったのですから。
あくまでと言うなら「どうせビームで蒸発するんだから今更小銃が何だと言うんだ」と主張し行動すべきだと思います。
しかしながら全艦隊ラインハルトにぶつけた後で首都侵攻された事実の前にそこまでして賭ける程の明るい未来は残ってなかったでしょう。
> 扉の外には警備兵がいたんですからビュコックを議場からつまみ出すのは彼らの仕事です。
「1.警備兵が『民間の協力』の元きちんと『議長にも任されたお仕事』をした」「2.暴力を黙認して加担するクーデター兵を愛国者は許さず制圧して議長と文官統制を守った」どっちで言い訳ても今更トリューニヒトの面の皮の厚さに影響はありませんし建前上筋は通っていませんか?
> 私は困る。
バーミリオンの会戦に限って言えば『民主主義者の尊厳』『単なる不平』を示したくらいでラインハルトは処罰しませんよ。
建前上の取り締まりで一日拘禁されるくらいはあるかも知れませんが、ろくでんさんが十三人からなる集団で「一日牢屋で過ごすなんて嫌なのでかく言う自分も対象にするから誰か一人死のう」と主張されても多分「いや自分が一晩我慢するから誰も死ななくていい」と否決されるんじゃないかと思います。
そしてろくでんさんが不敬罪で七親族まで処刑されるような皇帝の帝国が攻めてきていたなら、評議会全員「誰か一人成功すればいい」と決死でトリューニヒト絞殺に挑んだでしょうしヤンにだって別の決断の余地があったでしょう。
> オーベルシュタイン構想の下での帝国はNo.1が死ねば指導部がとたんに烏合の衆と化す脆弱この上ない組織です。
だからこそ『オーベルシュタイン構想』はNo.1代行の能力のあるロイエンタール、ヒルダを危険視する方向だったわけで。
そしてラインハルト翼賛以上の意志のなかったリヒテンラーデ侯粛清直前と違い、バーミリオンでのロイエンタールは至尊の地位に対する色気があります。
そこで『主君の仇討ちとして同盟討伐』の功績を挙げられてしまえばオーベルシュタインとしては『嫌われ者』の立場上もう自身が社会変革に貢献し尽力する事を諦める他ないでしょう。
何を言うにもラインハルトより小粒というだけの話で実際ロイエンタールは充分衆に優れて有能なんですから。
> 対して同盟は各星系に自治政府があり、独自の警備隊も組織されています。たとえ首都が落とされたとしても新たな政府を立ち上げるのに帝国ほどの苦労はないでしょう。
バーラト星域防衛が至上任務の第一艦隊までヤンの指揮下につけて打倒ラインハルトを目指している状態では他の星域の自衛能力は推して知るべきでしょう。
> > いつまで純粋な軍人でいられるか、こころもとない状況になりつつあるようであった。
>
> リヒテンラーデ公謀殺は明らかに純軍事的行動を超えた政治的謀略です。第2巻の時点ですでにミッターマイヤーは純粋な軍人の領域をはみ出しています。
「専制軍事国家の軍人」と「民主主義下の職業軍人」は多少存在意義が異なります。
「専制軍事国家の軍人」はある意味王国騎士みたいな物で国事に関わる必要性も大きくなります。
ロイエンタールに至っては旧同盟領の三権の最高責任者である総督にまで任命されたではないですか。
それにリヒテンラーデ公謀殺については軍の行動指針決定機関である参謀本部から「ラインハルト暗殺を企んだリヒテンラーデ公の謀略悉く国内治安のため検挙し阻止鎮圧するように」と指示されたので帝国軍人としては従事する義務があります。
もっともオーベルシュタインの謀略だとあからさまに判っていてなおかく思うミッターマイヤーはいい根性だと思います。
それと7227番、叔父上はご災難でしたと申し上げた上で『物の例え』にまで言及するのはどうかと考えます。
あまり言いたくはないですが、結果叔父上が杖や義足といった通常不要な用具なしに数分直立する事は両足のある人間よりは労力が必要ではなかったのではないでしょうか。
加えて言い難くかつ強制する意図は全くありませんが『銀英伝:第~巻、P.~』は何本か分の内容を溜めてから自己レスの形ででも一本のスレッドにまとめていただけると読み易くかつレスも付きやすいと愚考いたします。
S.Kさん、ろくでんです。
ご忠告を無視する形になってしまいますが、とりあえず一点だけ反論させてください。残りは後日(できるかな?)。
> 知っている範囲で「長篠の合戦」について言えば、この史実と全く関係なく人類史として『兵器として火砲は連続発射を前提として使用するのが強力』という発想は今だにアサルトライフルやバルカン砲として使用され実績を挙げておりますよ。
天才信長の場合は戦国の世に突如現れた種子島の有効性にいち早く気付き、実戦に大量投入したわけですが、欧州では地道な火器開発の歴史の中で必然的に火砲が行き渡るようになっただけで、突如現れた軍事的天才が火器の大量使用を思いついたわけではありません。
あけましておめでとうございます。ろくでんです。
銀英伝:第1巻、P.77
> 自分の脚で歩くこともかなわぬ者が、巨大な帝国を肩の上に載せることができるだろうか?
「流血帝アウグスト」は明らかに皇帝としての資格を欠いているように思えるのですが…。(^_^;
銀英伝:第1巻、P.140
元帥府を開き質量ともに十分な前線指揮官をそろえたラインハルトも参謀役の人材の収集には不満を感じていたといいます。「軍事能力は学校教育で育つものではないことを彼は知っていた」……、なんか私の聞いた話とちがいますね。(^_^; ドイツ参謀本部で参謀将校の養成が盛んに行われた時期、逆に前線指揮官の教育が不十分であったと聞きます。戦場でのリーダーと違って「参謀のほうは、それ程の才能のない軍人でも、戦争術の天才にいくらかはあやかることができた」とWWI最後の独参謀総長ゼークトは指摘しています。
逆に同盟では最前線にある有能な指揮官ヤン・ウェンリーが軍閥化しないよう、あの手この手でその力を削ごうという努力が注がれましたが、WWIIの時、マッカーサー元帥はノルマンディ上陸作戦の指揮官として最適と判断されていたマーシャル参謀総長の後任として最有力の人物と目されながら「政治的野心が強すぎる」との理由でその活躍の場は太平洋地域に限定され、ワシントンに召還されることはありませんでした。前線指揮官の軍閥化なんていってみれば『三国志』世界のものであって近代的な軍隊においてはむしろ中央に置くほうが政官界とのコネクションを作りやすく、現政権にとっての脅威になるようです。
銀英伝:第2巻、P.107
ラインハルトたちは装甲擲弾兵総監オフレッサー上級大将のことを「石器人」呼ばわりしていますが、ゼッフル粒子の登場によって白兵戦が陸戦において重要な位置を占めるようになった時代にあっては彼は十分に「近代的な勇者」と言うことができるのではないでしょうか?腕力ひとつで下級貴族から上級大将にまで上り詰めた勇者です。
銀英伝:第3巻P.132
> 人間は国家なしでも生きられますが、人間なくして国家は存立しえません
う~ん、どうかな?果たして国家ないし、何らかの権力機構なしに個人の安全や権利が保障されるのかどうか、もちろん国家があっても保障されない場合はありますが、国家なしにこれらの権利が保障されることは「絶対にありえない」と言っても過言ではないでしょう。国家と個人の関係は鶏と卵のような関係に過ぎないような気がします。20世紀後半から21世紀初頭にかけての国民国家の時代に国家を持たぬ民族がどのような悲惨な目にあったか?ユダヤ、パレスチナ、クルド、etc.歴史をかじっただけでちゃんと学んでいないアマチュア歴史家だからこういう寝言が吐けるんでしょうな。(--;
銀英伝:第4巻、P.169
> すると、制度のせいなのでしょうか
その通りです。(^_^; 民主共和制には問題ありませんが、それを保障する制度が整っていなかったのが同盟滅亡の原因です。同盟憲章には市民の「抵抗権」の記述があるにもかかわらず、市民が武装していなかった。もし、国民皆兵制をとっていればクーデターの実行など不可能でドーリア星域会戦は生起せず、同盟の軍事力が危険なレベルにまで低下することはなかったでしょう。そして帝国軍によって同盟艦隊が壊滅しても市民が銃を持って立ち上がればラインハルトによる支配に抵抗することができたはずです。
銀英伝:V巻P.244
> 私は地上で最大の権力をえたはずなのに、会いたくもない男と会わねばならないのか
そりゃそうでしょ。自力で勝ち取ったわけじゃなく、ヒルダのお膳立てでヤンとヨビー閣下から譲り受けただけの権力なんですから。ある意味ヨビー閣下はラインハルトの命の恩人でもあります(笑)。
銀英伝:第6巻、P.145
> 着ている服は違っても、権力者の本質は変わらない
おいおい、見てきたような嘘をつくな。「おれは命令するのは好きだが、命令されるのはきらいでね」なんて言い出す人物を基準に他人を判断されてはたまりません。ヤン艦隊では戦死した者はいても過労死した人間は一人もいません。祖国と最前線で戦う兵士のために身を粉にして働き、過労死した権力者の数は決して少ないものではありません。過労以外にも権力者は暗殺の脅威にもさらされていて、前線で戦う兵士よりもお気楽であるとは必ずしも言い切れないのではないでしょうか?WWIIでは独将官の1割が戦死、ないし行方不明となっていますし。
銀英伝:第9巻、P.211
> 「不名誉な所業を、おれにさせてくれたものだ」
……、事実を指摘されて逆切れしただけのくせによう言うわ。だれも「元帥閣下、どうか私を撃ち殺しておくんなまし」などと一言も頼んではいないのですが。「エゴイズム」という点においてラインハルトとヨビー閣下との間にさしたる違いがあるようには感じられません。政権の維持のために民衆の人気取りをせざるをえない点においても両者は同一ですし、ヨビー閣下が同盟市民の愛国心を鼓舞したのも民衆自身がそれを欲していたからに他なりません。閣下から見ればラインハルトの天才ぶりも「お子様にしては良くやる」程度のものでしかありません。笑っちゃうのも当然でしょう。ラインハルトはその程度の存在にすぎません、ロイエンタールはラインハルトを買いかぶりしすぎです(ついで言うと自分自身も)。ヨビー閣下から見ればローエングラム朝の権力構造など飯事レベルといったところでしょうか?(東方先生、一発ガツンと「だからお前はアホなのだ!」とやっちゃってください)
銀英伝:第10巻、P.150
> ローエングラム王朝あるかぎり、銀河帝国の軍隊は、皇帝がかならず陣頭に立つ
あれあれ、僅か二代で早くもこの宣言は怪しいものになってしまいましたね。首も据わらない赤子を旗艦のブリッジに立たせるとでも言うんでしょうか?よしんばアレクが立てるようになったとして、同盟亡き後の帝国軍の敵は神出鬼没の宇宙海賊です。内政そっちのけで海賊狩りにばかり精を出す皇帝というのも困り者です。その辺よく考えてもらわないと華麗なる戦争の天才がただの馬鹿に見えてしまいます(などと病人に言ってみたところで詮無い事なのかもしれませんが (^_^;)。
銀英伝:第10巻、P.198
> 「民主主義って素敵ね」「だって伍長が中尉さんに命令できるんだもの、専制政治だったらこうはいかないわ」
いや、専制政治でも伯爵夫人が皇帝陛下に対して無理難題を吹っかけるということも全く不可能というわけではないのですが。(^_^; 満二十歳の上級大将なんてのはどう考えても無茶な話でしょう。惚れたものの弱みってやつは社会制度とは関係なく、どんな時代にもありうる話なんですよ。
銀英伝:第10巻、P.217
> ユリアンの想像世界に住むアッテンボローの姿は、つねに野党の席にいる。
結構ですな、自らは責任を問われることのない立場から権力者の非をあげつらって日を暮らす、無責任な話です。対案なき反対論など糞の役にも立ちません。「つねに野党の席にいる」ということはアッテンボローは自分が提案した案が採択されるや否や反対派へと鞍替えするのでしょうか?散々「打倒帝国」を叫びながら真っ先に降伏してしまったヨビー閣下とどこが違うんでしょうね?(^_^; どっちかっていうと野党というよりはマスコミに近いのでは?
銀英伝:第10巻、P.231
> 「皇帝アレク陛下に忠誠を誓約しなさい」
人の話を聞け~!だれが「息子に臣下を与えたい」と言った?「対等な友人が欲しい」というのが先帝陛下の御意ぞ。
追加レスです。
銀英伝:歴史から何を学んだ?
ヤンは歴史家を志し、多くの歴史書に親しんできた訳ですが、戦略上の誤りを戦術で覆すのが至難の業であるのと同じように、外交で失敗した国家が戦略で事態を打開できることがありえない事は当然、熟知していたはずです。にもかかわらず軍人として戦術レベルでの活動に終始し、外交に資する行動が全く見られないのはいったいどういうわけなのでしょうか?誤った外交政策の下、戦術レベルで善戦すればするほど、軍事国家銀河帝国の反応は硬化するばかりだと思うのですが。ヤンの対帝国外交に関する考察は十分、的を得たものといえるのですが、それを実現に移す為の行動が全く見られないのが不思議です。ヨビー閣下に期待しないというのはまだわかるとしても、同盟市民、民主共和制に迫る危機に対して鈍感すぎるような気がします。本気で民主共和制を守る意思があるのでしょうか?
銀英伝:パウル対ルドルフ
オーベルシュタインは「その権力を利用して私服を肥やすような人物ではなかった」とされていますが、これって別に彼が個人的欲求を持たなかったということではないですよね?オーベルシュタインはゴールデンバウム朝を滅ぼして自らが思い描く理想郷を打ち立てたいという個人的な欲求に従って行動しているだけで、しかもその理想の実現のためには自分を含めて何人の人が命を落とそうと何ら良心の痛みを感じないという危険思想というか危険思考の持ち主です。さらにその理想郷が賢明にして偉大なる唯一絶対の指導者に導かれた健全で活力ある社会というのではルドルフが当初、思い描いていたであろう社会とそうベクトルが違っているようには見えないんですが。(^_^; おまけに権力の委譲に際して血統以上のものを考案できず、ラインハルトに「世継ぎをお設けください」などと言い出す始末では何をか言わんやですな~こりゃ。
銀英伝:二種類の暴力
ヤンによれば国家の軍隊というのは本質的に「支配し、抑圧するための暴力」の組織だそうですが、宇宙暦8世紀の時点ではどうだか知りませんが、西暦20世紀の歴史を振り返ってみると先進国ではそもそも権力者と市民が対立すること自体が稀な例ですし、ましてや軍隊が市民に敵対するなんてことはもっと少なかったのではないでしょうか?あのソ連ですら最後には軍が市民の側に立ってクーデターを失敗に追い込んだのですから。「抑圧のための暴力」という言葉は軍隊よりもゲシュタポ、KGB、特高警察といった秘密警察にこそふさわしい言葉だと思います。ただ、ヨビー閣下お気に入りの憂国騎士団なんかもナチのSSと同じでやはり「抑圧のための暴力」に分類せざるを得ませんが、その悪行を隠蔽し続けることが出来るヨビー閣下の政治的手腕には危険な魅力を感じずにはいられません。(^_^;
銀英伝:民主共和制は正しいのか?
民主主義は道義的に優れているから近代社会において広く採用されているのでしょうか?ただ単に、近代社会を運営するのに効率的であるというだけなのではないでしょうか。産業の生産性が低く、全ての国民に教育を施す余力のない社会で、ただ形式的に民主主義を導入してもうまくいかないような気がします。明治の日本、革命直後のソ連や戦後のアジアの開発独裁国の発展を見ると、必ずしも民主共和制が最善の政体であえるとは思えません。もちろん、いつまでも古い体制のままでは社会は停滞します。ある程度産業が発展した後には、民主制へと移行する必要が出てくるのでしょう。日本が、韓国が、ソ連がそうだったように。ただ、これは善悪の問題ではなく単なる必然であるように思えます。
銀英伝:シリウスのどこに住む?
西暦27世紀、シリウスは地球にとって憎むべき存在となっていたわけですが、青白色巨星と白色矮星からなるシリウス星系のどこに人類は居住していたのでしょう?誕生して僅か3億年以内という若い恒星系(おまけに連星!!)では惑星が存在する可能性は皆無です。
ちらと見てさしあたって感じたことだけですが、初めて小説版を読んだときに感じた解釈です。
一部小説が手元にないので前後関係を確認できないので何とも返せない場所がありますがお許し下さい。
> 銀英伝:第1巻、P.140
> 元帥府を開き質量ともに十分な前線指揮官をそろえたラインハルトも参謀役の人材の収集には不満を感じていたといいます。「軍事能力は学校教育で育つものではないことを彼は知っていた」……、なんか私の聞いた話とちがいますね。(^_^; ドイツ参謀本部で参謀将校の養成が盛んに行われた時期、逆に前線指揮官の教育が不十分であったと聞きます。戦場でのリーダーと違って「参謀のほうは、それ程の才能のない軍人でも、戦争術の天才にいくらかはあやかることができた」とWWI最後の独参謀総長ゼークトは指摘しています。
軍組織におけるスタッフとしての「参謀」ではなく、戦国時代の日本的に言うところの「軍師(それもラインハルト個人に対しての腹心としての)」のような人材を欲していたと言うことではないのでしょうか? 正直、ドイツの参謀本部がどうこうという様な話ではないと思います。
> 逆に同盟では最前線にある有能な指揮官ヤン・ウェンリーが軍閥化しないよう、あの手この手でその力を削ごうという努力が注がれましたが、WWIIの時、マッカーサー元帥はノルマンディ上陸作戦の指揮官として最適と判断されていたマーシャル参謀総長の後任として最有力の人物と目されながら「政治的野心が強すぎる」との理由でその活躍の場は太平洋地域に限定され、ワシントンに召還されることはありませんでした。前線指揮官の軍閥化なんていってみれば『三国志』世界のものであって近代的な軍隊においてはむしろ中央に置くほうが政官界とのコネクションを作りやすく、現政権にとっての脅威になるようです。
政府に批判的な言動の多い仲良し軍人達が一カ所に(それも要塞に)いる以上、実際に軍閥化するかはおいとくにしても、中央の政治家が恐れるのは至極自然だと思います。
> 銀英伝:第2巻、P.107
> ラインハルトたちは装甲擲弾兵総監オフレッサー上級大将のことを「石器人」呼ばわりしていますが、ゼッフル粒子の登場によって白兵戦が陸戦において重要な位置を占めるようになった時代にあっては彼は十分に「近代的な勇者」と言うことができるのではないでしょうか?腕力ひとつで下級貴族から上級大将にまで上り詰めた勇者です。
国家政略レベルで考え、軍事戦略レベルで艦隊運用をする人間が、白兵戦だけで上がってきた人間を嘲るのは人間心情として自然なのでは?(それをする人間が高尚かどうかは別として)
> 銀英伝:第3巻P.132
> > 人間は国家なしでも生きられますが、人間なくして国家は存立しえません
> う~ん、どうかな?果たして国家ないし、何らかの権力機構なしに個人の安全や権利が保障されるのかどうか、もちろん国家があっても保障されない場合はありますが、国家なしにこれらの権利が保障されることは「絶対にありえない」と言っても過言ではないでしょう。国家と個人の関係は鶏と卵のような関係に過ぎないような気がします。20世紀後半から21世紀初頭にかけての国民国家の時代に国家を持たぬ民族がどのような悲惨な目にあったか?ユダヤ、パレスチナ、クルド、etc.歴史をかじっただけでちゃんと学んでいないアマチュア歴史家だからこういう寝言が吐けるんでしょうな。(--;
人間は(義務も権利も捨てて)国家なし(の状態になっても)でも生きられますが、人間なくして国家は存立しえません
ってことではないのでしょうか?
> 銀英伝:V巻P.244
> > 私は地上で最大の権力をえたはずなのに、会いたくもない男と会わねばならないのか
> そりゃそうでしょ。自力で勝ち取ったわけじゃなく、ヒルダのお膳立てでヤンとヨビー閣下から譲り受けただけの権力なんですから。ある意味ヨビー閣下はラインハルトの命の恩人でもあります(笑)。
ここはラインハルトの心情ですね。彼からしたらそんな言葉を吐きたくなるのは自然だと思うのですが、そんな変なことなの?
> 銀英伝:第9巻、P.211
> > 「不名誉な所業を、おれにさせてくれたものだ」
> ……、事実を指摘されて逆切れしただけのくせによう言うわ。だれも「元帥閣下、どうか私を撃ち殺しておくんなまし」などと一言も頼んではいないのですが。「エゴイズム」という点においてラインハルトとヨビー閣下との間にさしたる違いがあるようには感じられません。政権の維持のために民衆の人気取りをせざるをえない点においても両者は同一ですし、ヨビー閣下が同盟市民の愛国心を鼓舞したのも民衆自身がそれを欲していたからに他なりません。閣下から見ればラインハルトの天才ぶりも「お子様にしては良くやる」程度のものでしかありません。笑っちゃうのも当然でしょう。ラインハルトはその程度の存在にすぎません、ロイエンタールはラインハルトを買いかぶりしすぎです(ついで言うと自分自身も)。ヨビー閣下から見ればローエングラム朝の権力構造など飯事レベルといったところでしょうか?(東方先生、一発ガツンと「だからお前はアホなのだ!」とやっちゃってください)
同上です。ロイエンタールらしい物言いだと思うのですが。
> 銀英伝:第10巻、P.150
> > ローエングラム王朝あるかぎり、銀河帝国の軍隊は、皇帝がかならず陣頭に立つ
> あれあれ、僅か二代で早くもこの宣言は怪しいものになってしまいましたね。首も据わらない赤子を旗艦のブリッジに立たせるとでも言うんでしょうか?よしんばアレクが立てるようになったとして、同盟亡き後の帝国軍の敵は神出鬼没の宇宙海賊です。内政そっちのけで海賊狩りにばかり精を出す皇帝というのも困り者です。その辺よく考えてもらわないと華麗なる戦争の天才がただの馬鹿に見えてしまいます(などと病人に言ってみたところで詮無い事なのかもしれませんが (^_^;)。
ラインハルトらしい(略
> 銀英伝:第10巻、P.198
> > 「民主主義って素敵ね」「だって伍長が中尉さんに命令できるんだもの、専制政治だったらこうはいかないわ」
> いや、専制政治でも伯爵夫人が皇帝陛下に対して無理難題を吹っかけるということも全く不可能というわけではないのですが。(^_^; 満二十歳の上級大将なんてのはどう考えても無茶な話でしょう。惚れたものの弱みってやつは社会制度とは関係なく、どんな時代にもありうる話なんですよ。
誰がどこから見てもジョークですが……。ひょっとして僕がおかしいんでしょうかねえ?
> 銀英伝:第10巻、P.217
> > ユリアンの想像世界に住むアッテンボローの姿は、つねに野党の席にいる。
> 結構ですな、自らは責任を問われることのない立場から権力者の非をあげつらって日を暮らす、無責任な話です。対案なき反対論など糞の役にも立ちません。「つねに野党の席にいる」ということはアッテンボローは自分が提案した案が採択されるや否や反対派へと鞍替えするのでしょうか?散々「打倒帝国」を叫びながら真っ先に降伏してしまったヨビー閣下とどこが違うんでしょうね?(^_^; どっちかっていうと野党というよりはマスコミに近いのでは?
与党にいる姿が想像できない、ってだけの意味でしょ?
> 銀英伝:第10巻、P.231
> > 「皇帝アレク陛下に忠誠を誓約しなさい」
> 人の話を聞け~!だれが「息子に臣下を与えたい」と言った?「対等な友人が欲しい」というのが先帝陛下の御意ぞ。
皇帝の「臣下のミッターマイヤー」にそれを求めるのは無茶というものでしょう。他に言いようもあるまいに。
マキャベリズムに鑑み「幼帝エルウィン・ヨーゼフ2世は帝国へ送り返したほうがよい」と言い放つヤンがどうしてメルカッツ提督の引渡しには同意しないのでしょう?全面降伏したのですからメルカッツでもヤンでも帝国の要求するものは全て差し出すのが同盟評議会議長が下し、ヤン自身が追認した決断のはずですが。
> マキャベリズムに鑑み「幼帝エルウィン・ヨーゼフ2世は帝国へ送り返したほうがよい」と言い放つヤンがどうしてメルカッツ提督の引渡しには同意しないのでしょう?
そのうち『あれこれ』他にもお返事しようと思っておりましたが手近な所でちょっと。
1.敵からさえ評価される名提督たる老将の行動は『確固たる自己の決断』であり民主主義社会はそれを容認すべきである。
しかし著しく他者との意思疎通能力が未熟な幼児を前面に立てての誘拐行為の容認は法治国家としてすべきではない。
2.メルカッツはゴールデンバウム王朝体制の為に最善を尽くし終えた敗将であり、尊敬に値する人物である旨無視しても既に追及すべき価値も道理もない(あまりに苛烈な敗者の糾弾は最終的に『徹底抗戦』という形で我が身に返る不利益も生じる)。
しかしエルウィン・ヨーゼフは『銀河帝国今上皇帝』であり、「退位書を残して来た。可能なら亡命ならびに人民と自由の為に戦う義勇兵としての参戦をご許可いただきたい」と自ら理と意を尽くすのとは全く逆方向の経緯であったから、帝国が「皇帝の最低限の義務(退位および譲位)を果たしていただく」と要求するなら道理は帝国の主張にある。
> 同盟評議会議長が下し、ヤン自身が追認した決断のはずですが。
実際「処刑するからメルカッツを差し出せ」とは誰も主張していません。
6巻のレンネンカンプでさえ「あの統制のとれた海賊艦隊はメルカッツの指揮に違いない。しかし立証できないので腹が立つから『ヤン・ウェンリーの使走』という事にしてあの憎たらしいぐうたらを始末してしまおう。何、どうせ何か我が帝国に良からぬ事はしているに決まっておる」とターゲットを早々にヤンに変更しています。
翻って4巻、一応生活に不自由はさせていなかったラインハルトが表向き慮外な誘拐犯に「我が主君を返されよ。私は帝国武力の最高責任者として陛下の身柄と臣民の心の平穏に責任を持つ立場より要求する」というのはこの上なく道義的主張です。
そのですね、そろそろあまりに無茶な前提での銀英批判は考え直しませんか?
「擁護じゃ通じないから今度はデタラメの羅列で『銀英伝批判』など皆あんなような難癖レベル』という認識を一般化させたいヨシキの手先のせこいやり口」とは言われたくないでしょう?
S.Kさん、ろくでんです。
> しかし著しく他者との意思疎通能力が未熟な幼児を前面に
> 立てての誘拐行為の容認は法治国家としてすべきではない。
その通り。エルウィン・ヨーゼフ二世の宮廷への移送は、本人や両親の意思とは無関係な独裁者ラインハルトの都合に基づく誘拐と言っても過言ではないでしょう。ラインハルトはかつてフリードリッヒ四世がミューゼル家に対して行ったのと同じことをしているのです。ひとたび権力を手にしたのなら、体裁など気にせずエルウィンを親元に帰して、自ら戴冠すれば良かったんですよ。そうすれば私ももう少しラインハルトを人道的な権力者として認めることができるのですが。
> 実際「処刑するからメルカッツを差し出せ」とは誰も主張していません。
ならばメルカッツの引渡しに何の問題もないはず。
> 翻って4巻、一応生活に不自由はさせていなかったラインハルト
> が表向き慮外な誘拐犯に「我が主君を返されよ。私は帝国武力の
> 最高責任者として陛下の身柄と臣民の心の平穏に責任を持つ立場
> より要求する」というのはこの上なく道義的主張です。
してますよ。ちゃんとした教育を受けられなかったためにエルウィン・ヨーゼフの人格は非常に歪んでしまいました。ラインハルトの行為は道義的に許されません。そして帝国正統政府は憲法の制定と議会の開設を同盟に対し誓約しています。独裁より遥かにましです。
まだ「あれこれ」へのレスもまとめていないうちに恐縮では
ありますが。
> その通り。エルウィン・ヨーゼフ二世の宮廷への移送は、本人や両親の意思とは無関係な独裁者ラインハルトの都合に基づく誘拐と言っても過言ではないでしょう。
で、銀英伝の中の誰がそれを知っていて立証できるんですか?
ラインハルトとオーベルシュタインはやりませんよ、念の為。
>ひとたび権力を手にしたのなら、体裁など気にせずエルウィンを親元に帰して、自ら戴冠すれば良かったんですよ。そうすれば私ももう少しラインハルトを人道的な権力者として認めることができるのですが。
ラインハルトはやりたかったでしょうね。
で、適当な旧王朝派貴族がエルウィン・ヨーゼフを担ぎ出してまたぞろ内乱が起こって結局ろくでんさんは「名目上くらいエルウィン・ヨーゼフを王様にしてやって宰相として辣腕を振るえば良かったのにこれだからラインハルトは」と延々こきおろし続ける訳です。
ろくでんさんが「ラインハルトを認める」なんてそんな大嘘を何故つくのか知りませんが人として忠告します、『やめなさい』。
> ならばメルカッツの引渡しに何の問題もないはず。
シュナイダー中尉の忠誠にほだされて亡命したメルカッツですが「『ゴールデンバウム王朝での軍人という自己の人生の供養』としてローエングラム王朝以外の社会の可能性を目指し続ける」のがご老人の余生の第一義なので「逃がして地下活動を依頼する」か「2巻で使いそこねたブラスターの再使用」かの2択しかバーミリオン会戦直後にはありません。
もっとも「当面潜伏して機を伺う」というヤン自身の方針を省みればシャーウッド潜伏艦隊をこの時点で結成してしまうのは割と情に流された判断という感はあります。
ところで「要求もいわれもない事をするのが無問題」なろくでんさんはいつになったら私に100万円払う気ですか、 それを確認しないうちにろくでんさんがメルカッツの身柄ががどうこうというのは、払ってもらえない私としては聞けない話ですね。
そしてろくでんさんからいわれのない100万円をもらえない人間全てが「イカサマな発言をするな」とろくでんさんを糾弾するのもお気の毒でも仕方ない成り行きと思います。
> してますよ。ちゃんとした教育を受けられなかったためにエルウィン・ヨーゼフの人格は非常に歪んでしまいました。ラインハルトの行為は道義的に許されません。
家と食事と衣類、これの保証だけあればあとの話はどんなに理不尽であろうが運まで含めて格個々人の持分です。
ついでに帝国正統政府の方が家やら食い物やら格落ちさせていたでしょうし命の保証を危うくしているんですから、当座ラインハルトが保護してやると言っているうちは頼んでおく方がベターだと「裏側の陰謀」を知らないが物事の正当性を公正に判断できる人間は思うでしょうね。
> そして帝国正統政府は憲法の制定と議会の開設を同盟に対し誓約しています。独裁より遥かにましです。
伝統というのはバカに出来ないもんです、たとえそれが「馬鹿の筋金の入り方」という代物でも。
まあ他人様に面倒のかからない範囲であれば夢を糧に人生を歩むのも素敵ですよね、という事でヤンが「余所でやれ、同盟に来るな」と言うのは極めて正しいです、あの茶番で迷惑しするであろう人類のトップランカーとして。
S.Kさん、ろくでんです。
> で、銀英伝の中の誰がそれを知っていて立証できるんですか?
状況証拠ならあります。皇帝の存在は独裁者ラインハルトにとっていずれ邪魔になります。五歳児に自己決定を求める無理はS.Kさんが言い出したこと。両親がラインハルトに逆らえる立場にないことも明白。両親を差し置いて最高実力者が「子供」ではなく「皇帝を返せ」というのも不自然です。いっそのこと救国軍事会議のときみたいに証拠を作ってしまっても良い。
> 『やめなさい』。
「認める」とは言ってませんよ「少しは認める」です。
> ろくでんさんはいつになったら私に100万円払う気ですか、
えっと、いつ要求された金でしたっけ?覚えていません。
> 家と食事と衣類、これの保証だけあればあとの話はどんなに
> 理不尽であろうが運まで含めて格個々人の持分です。
理不尽は理不尽ですよ、民主共和制はそれを許しません。子供には教育を受ける権利があります。
> ラインハルトが保護してやると言っているうちは頼んでおく方が
> ベターだと「裏側の陰謀」を知らないが物事の正当性を公正に
> 判断できる人間は思うでしょうね。
強大な武力を背景にした独裁者の口約束など何の保障にもなりません。しかも現実にエルウィンは人前に姿を現せないほどの病を患っています。
> 伝統というのはバカに出来ないもんです、たとえそれが
> 「馬鹿の筋金の入り方」という代物でも。
すみません、例えの意図するところが理解できません。
> あの茶番で迷惑しする
> であろう人類のトップランカーとして。
自分で選んだ道じゃないですか。それこそ「運まで含めて格個々人の持分」ですよ。学費がないなら夜学へ通うとか、奨学金を申請するとか。軍だって辞めようと思えばいつだって辞められる。プロイセンのシャルンホルストみたいに軍事論文携えて野党やシンクタンクの軍事顧問になってもいいし、「ミラクル」の称号を得た後は自伝を書けば「ミリオンセラー間違いなし」と出版社が太鼓判を押してるし。
> 状況証拠ならあります。皇帝の存在は独裁者ラインハルトにとっていずれ邪魔になります。五歳児に自己決定を求める無理はS.Kさんが言い出したこと。両親がラインハルトに逆らえる立場にないことも明白。両親を差し置いて最高実力者が「子供」ではなく「皇帝を返せ」というのも不自然です。>
拉致問題ってありますが、あれを国家間交渉以外で何とかできるなら被害者の家族に教えておあげなさいな。
>いっそのこと救国軍事会議のときみたいに証拠を作ってしまっても良い。
ラインハルトに勝つ見込みがあればそれも手ではあります。
ただ負けた上に「嘘つき」という評価が加算されて笑われておしまいな公算大ですが。
> > 『やめなさい』。
>
> 「認める」とは言ってませんよ「少しは認める」です。
少しもありえません。
ろくでんさんは太陽を西から昇らせてでもカラスを白いと言い張ってでもとにかく「銀英伝はダメ、ラインハルトはダメ、ヤンはダメ」と主張する類の方です。
「では何故S.Kはまだ対話を続けるのだ?」と言えば『銀英伝批判=電波のヨタ』の公式がろくでんさんの投稿で成立する事に忸怩たる思いがあるからです。
まともなものをまともと言わないクレーマーの言い草なぞ誰も本気で取り合いはしないので一緒にされないための努力をしている訳ですね。
> > ろくでんさんはいつになったら私に100万円払う気ですか、
> えっと、いつ要求された金でしたっけ?覚えていません。
それで結構、メルカッツについても「えっと、いつ要求された人身御供でしたっけ?覚えていません」で納得していただければ。
> > 家と食事と衣類、これの保証だけあればあとの話はどんなに
> > 理不尽であろうが運まで含めて格個々人の持分です。
> 理不尽は理不尽ですよ、民主共和制はそれを許しません。子供には教育を受ける権利があります。
自由惑星同盟軍の働くお父さん数万人を戦死させてまで殉じる理想ではありません。
ろくでんさんだってアフリカの貧しい子供たちのために井戸掘ってやるより優先したい事があるんじゃないですか?
> 強大な武力を背景にした独裁者の口約束など何の保障にもなりません。しかも現実にエルウィンは人前に姿を現せないほどの病を患っています。
事実無一文でしかもその事を自己認識していない帝国正統政府よりは金を持ってるというだけで保証になります。
あとエルウィン・ヨーゼフは「人前に出せない病気」なのではありません、「人目にさらしたら百中百同情されない躾の悪い子供」というだけです。
> > 伝統というのはバカに出来ないもんです、たとえそれが
> > 「馬鹿の筋金の入り方」という代物でも。
> すみません、例えの意図するところが理解できません。
こここそ正に「お貴族様が平民に出した空手形を後からでも払う訳がないだろう」と言ってるんですよ。
> > あの茶番で迷惑しする
> > であろう人類のトップランカーとして。
> 自分で選んだ道じゃないですか。それこそ「運まで含めて格個々人の持分」ですよ。学費がないなら夜学へ通うとか、奨学金を申請するとか。軍だって辞めようと思えばいつだって辞められる。
そう、個々人の持分においてヤンもエルウィン・ヨーゼフも理不尽な事態に「やめろぉショッカァーツ」と絶叫して足掻いて良いんです。
エルウィン・ヨーゼフ2世が金属バットで周囲の大人の勝手に異を唱えられる状況になかったからと言って、少しは抵抗できるヤンが大人しくする道理にはなりません。
>プロイセンのシャルンホルストみたいに軍事論文携えて野党やシンクタンクの軍事顧問になってもいいし、「ミラクル」の称号を得た後は自伝を書けば「ミリオンセラー間違いなし」と出版社が太鼓判を押してるし。
ヤン本人が自分の文才をユリアンの欲目曰くの『思想の巨人』と思っていない、正気の証明だと思いますね。
実際軍人じゃないなら一番向いてる職種は『プロ雀士』だと思いますね、人の観察に長けていて堅い勝負をしつつ好機を見逃す事がないという点で。
S.Kさん、ろくでんです。
> 拉致問題ってありますが、あれを国家間交渉以外で何とか
> できるなら被害者の家族に教えておあげなさいな。
だから人道的に家族を前面に立てた宣伝を繰り返しているじゃないですか。
> それで結構、メルカッツについても「えっと、いつ要求された
> 人身御供でしたっけ?覚えていません」で納得していただければ。
そう、いまだ身柄要求されてもいないのにヤンは逃亡させているのです。
> 自由惑星同盟軍の働くお父さん数万人を戦死させてまで殉じる
> 理想ではありません。
そんなことはありません。少なくともヤンにとっては民主共和制の理想は130億市民、国家そのものを犠牲にしてでも守るべき理想です。
> 「人目にさらしたら百中百同情されない躾の悪い子供」というだけです。
メルカッツ言うところの心の病気ですね。薬漬けでも長くは持たないでしょう。「帝国の藪には任せられない。」と、いずれ同盟の病院に移され、まっとうな教育がなされることでしょう。
> こここそ正に「お貴族様が平民に出した空手形を後からでも払う訳がないだろう」と言ってるんですよ。
帝国正統政府は何の実態もない存在です。同盟の後ろ盾なしには何もできません。空手形ではありませんよ。
> ヤン本人が自分の文才をユリアンの欲目曰くの『思想の巨人』
> と思っていない、正気の証明だと思いますね。
ヤンはアスターテでも帝国領侵攻作戦でも救国軍事会議でもパエッタやウランフやビュコック相手に理路整然と状況分析を行い的確な指示を出しています。それを紙に書けばよいだけです。
> > 自由惑星同盟軍の働くお父さん数万人を戦死させてまで殉じる
> > 理想ではありません。
> そんなことはありません。少なくともヤンにとっては民主共和制の理想は130億市民、国家そのものを犠牲にしてでも守るべき理想です。
「国家そのものを犠牲にしても」はヤンの発言中に「かかっているのはたかが国家の存亡だ」があるのでその通りでしょうが、「130億市民を(犠牲にしても)」というのの根拠は何でしょうか?そのような記述を、銀英伝作中で見た記憶がないのですが。
決めつけで論じるのは止めませんか?
> > ヤン本人が自分の文才をユリアンの欲目曰くの『思想の巨人』
> > と思っていない、正気の証明だと思いますね。
> ヤンはアスターテでも帝国領侵攻作戦でも救国軍事会議でもパエッタやウランフやビュコック相手に理路整然と状況分析を行い的確な指示を出しています。それを紙に書けばよいだけです。
「それを紙に書けばよいだけです」って、文筆家稼業を余りにも甘く見てはいませんかね?
そういう「文筆家を見下したような反論」ではなく、「ヤンが自分で書かなくてもいいように、ゴーストライターを出版社に用意さればいい」とか何とかあるでしょ。
ろくでん氏は、少々「決めつけ」と「思いこみ」が激しすぎるような気がします。まあ、書いていることを見るに、今まで「反田中論陣を張っていたところで、ほとんど相手にされなかったか信者の群れに反対される一方で鬱屈していたところ、アンチ田中サイトの掲示板を見つけて嬉しくなってしまい、暴走気味になっている」であろうことは、何となく分からないでもないですよ。でも、ここは今のあなたのように、「田中作品を何でもいいからとにかく罵倒したい」というサイトではないんです。ある意味、「ディープでマニアック過ぎる田中ファン」である人が、特に昔からの常連に多いんですよ。「ディープでマニアック過ぎる」からこそ、堕落しているとしか思えないような今の創竜伝やら薬師寺涼子シリーズに手厳しい訳で。もちろん、銀英伝も内容を吟味した上で「ここがおかしい、アレが変。このキャラのこの行動は批判されるべき」というのは「アリ」ではありますが、それは「銀英伝」という作品自体を敵視して、とにかく貶めたいからではありませんよ。