初めまして、こちらのHPを拝見してから約半年になりますが、書き込むのは初めてです。
昨日、創竜伝12巻を購入しました。
詳しくは書きませんが、相変わらず無茶苦茶な理屈をこねくり回しておりまして、仙人と西洋の吸血鬼の話(P153~155)とか、宋と戦前の大日本帝国について(P162~163)など、比較の対象にならないものを強引に比較して、中国を褒めちぎっています。
A.Naさんは書きました
> 初めまして、こちらのHPを拝見してから約半年になりますが、書き込むのは初めてです。
>
> 昨日、創竜伝12巻を購入しました。
> 詳しくは書きませんが、相変わらず無茶苦茶な理屈をこねくり回しておりまして、仙人と西洋の吸血鬼の話(P153~155)とか、宋と戦前の大日本帝国について(P162~163)など、比較の対象にならないものを強引に比較して、中国を褒めちぎっています。
>
何だかんだ言って定価で購入しました(笑)。
まだパラパラめくっただけですが。
ある程度予想されたことですけど、なんか今回も拍子抜けする程評論が少なそうな感じです。
ある意味この作品らしさが失われていってるんですけど・・・(^^;;)。
どんな理由が考えられるでしょうか。
①日本が没落したことで叩き甲斐がなくなった&読者の反発が強まった。
②文庫化されることが既定路線となったので、時事ネタは控えるよう出版社から要望された。
③かつて竜王かぶれした世代が社会人になってよしきん思想の欺瞞に気づきだしたことを敏感に察知し、デタラメな評論を徐々にフェードアウトさせることでバックレを図った。
等々・・・
他の理由を思いつく人がいたら教えてくらはい。
しかし「第9巻のラストからの続きになる」とか書いてあったけど、この人一体全体ストーリーの脈絡ってものを何だと思ってるんでしょうか。
うろ覚えだけど、10巻ではイギリスに渡って日本に帰ってきたとこで終わったんでしたっけ?
それが何でいきなり宋のお話に・・・。
9巻以前は忘却の彼方なんでこれまた訳ワカラン。
腹立てたりツッコミ入れるために買うほど余裕は無いので立ち読み。
座談会では、案の定「神の国」発言が。
「神の国」発言と「密室での総理選び」を強引に結びつけて「選挙で国家の首班を選ぶ西欧諸国は悪魔の国なんだろう」(始談。うろ覚え)などと相変わらずむちゃくちゃな皮肉を述べてました。
仙人がうじゃうじゃ居る異世界はよくて、八百万の神はイケナイのかオイ。
久しぶりに書き込みます、俺も定価で買いました(笑)
> 他の理由を思いつく人がいたら教えてくらはい。
④単独の中国モノでは売れないから、創竜伝と抱き合わせにした。
宋の話が書きたかったんだけど、隋唐演義で懲りているから創竜伝と合わせたのでは?実は9巻もその布石だったりして。
本編と絡むところといったら、12巻の事件がきっかけで竜種と牛種の抗争が表面化するといった程度のものですし。
私も買っちゃいました。
確かに本文の方は社会批評が少なくなっています。しかし、田中芳樹の
中国フェチが大暴走していて、読むのが辛いですが(^^;;;
最後の方で機関銃のごとく社会批評が乱発しています。
首相が倒れて密室で次期内閣が決まった事がお気に召さないようです。
最後の巻末座談会では、13巻を21世紀初めに出すと息巻いてます。もう
12巻で完結させるという約束はイゼルローン回廊の彼方に飛んでいっちゃってますな(笑)
それと最後の方に創竜伝初のインターネットネタが登場しています。
作品世界では富士山が大噴火してるのによくインターネットが普及しましたね。
「創竜伝は12巻で完結」というのは、たしか本編を12巻分であったんじゃないでしょうか。現在外伝のほうもひっくるめて12巻としているだけで、あまり公約違反という気はしないですが。
ああ、あと座談会での「神の国」は確かに飛躍してますね。
モトラさんは書きました
> 座談会では、案の定「神の国」発言が。
>
> 「神の国」発言と「密室での総理選び」を強引に結びつけて「選挙で国家の首班を選ぶ西欧諸国は悪魔の国なんだろう」(始談。うろ覚え)などと相変わらずむちゃくちゃな皮肉を述べてました。
>
> 仙人がうじゃうじゃ居る異世界はよくて、八百万の神はイケナイのかオイ。
モトラさんはじめまして。
それにしても竜堂兄弟よ、西欧諸国は悪魔の国なんでしょ?牛種が支配しているんだから(^^)。
ども、お久しぶりです。
やっぱり、9巻のラストを覚えているのは中国史系の人だけでしたか…(中国史関係のサイトでも決して評価は高くないのですが)。要するに、勉強が足りなかったので、10巻で余君の夢として挿入するはずだった、宋×遼戦を12巻で単体で持ってきたのではないでしょうか?自分は11巻は時間稼ぎのために出した外伝だと今でも信じて疑わないのですが…。内容の薄さはともかく、今回は慎重に勉強はしてたようです(細かいこと言うとキリがないけど)。まあ、コレを中国モノとして単体で出そうとすると辛いですね。殆どネタ本も割れてますから…(竜堂兄弟以外はみんなマネキンのようで無個性な登場人物ばかりだったし…)。社会評論が減ったのも、同系列の摩天楼シリーズの方で憂さを晴らしたので、本筋が滞りがちな創竜伝の方では控えたという所ではないでしょうか(筋的には完全に足踏み状態だった10巻が好例?アレは意図的に停滞させたのだろうけど…)?
多分、宋×遼戦では楊家将の絡みで八仙が出てくるような筋もプロットにあったんでしょうが、入り切らなくなったので、本編から浮いてしまったのでしょう。
何もあえてこの巻から批判箇所を探さなくてもイイのでは?銀月王に誰も本気で腹立てないでしょうに…。もうあきれて探す気にもなりませんでしたが…。
って言ってもまだ全部読んでないんですけど(笑)。
>抱き合わせ?
たしかに中国物の新作と言ってもいい位に宋代の人物に関する記述が大半を占めている!
思うに既存のファンの中国物への食いつきがイマイチな為、(ニフのらいとすたっふフォーラムでも「中国物はちょっと・・・」という人は結構いる。)人気のある創竜伝をダシに再度の布教を試みたとか(笑)。
>宋と戦前の大日本帝国について(P162~163)など、比較の対象にならないものを強引に比較して、中国を褒めちぎっています。
大日本帝国云々はともかく、その後に続くモンゴルへの悪意むき出しの文章が凄すぎる(^^;)。
元々田中氏は騎馬民族とその国家が大嫌いなんですけど(完全に中国化した北魏とかはOKらしい)、中でもモンゴルに対するそれは常軌を逸していて、書いてるそばから抑えようも無く悪意が滲み出てしまうという感じ(^^;;)。↓
“「でも宋はたしかモンゴル帝国にほろぼされたんだよな。これは単純にモンゴルの軍隊の方が強かったからだろ?」
「宋は三百二十年つづき、豊かな文化と芸術を後世にのこした。モンゴルは宋をほろぼしたあと九十一年で滅亡し、後世に何ものこさなかった」”
↑でもねー。チンギスハーンやフビライハーンの名は世界中の人が知ってるけど、岳飛や韓世忠はお隣の日本でも当の田中芳樹がしゃかりきになって布教しなきゃならん、という時点でどちらが世界史における勝者かは明らかだと思うのよ。
“「うーん」
「ま、元曲といわれる戯曲はさかんになって、名作もあるが、それも侵略されたがわの旧宋人たちがつくったものだ。モンゴルは軍事力と経済力で世界を征服し、支配しようとした。その結果、中国でもエジプトでもペルシアでもポーランドでもベトナムでも日本でも、侵略者であるモンゴル軍と戦った人の名が、ヒーローとして後世にのこることになった。」”
えー、毎度毎度の引用で申訳ないが『中国武将列伝』にはこう書いてますね。
後漢の馬援の項↓
“もっとも有名なのは、交祉(ベトナム)で起こった大叛乱を平定したことです。その当時は、ベトナムは秦の始皇帝のころからもう、中国の領域だったわけですから。ベトナムから見れば独立戦争ということになりますが、歴代の中国王朝から見れば叛乱なわけです。
(中略)
後漢という時代は、光武帝という人が前漢の武帝とまったく逆で、無用な軍事行動を極力ひかえた人です。馬援がらみでいいますと、ベトナムというのはもう、中華帝国の領土と皆思っていたからこそ、叛乱を鎮定するために馬援を遣ったんですね。そこはもう自分の領土じゃないと思ったら、全然光武帝は兵を出さないんですね。逆にいうとその当時のベトナムは中国の一部だと認識されていたわけです。ですから非常に左翼的な歴史観で書かれている歴史事典などを見ますと、光武帝がベトナムを侵略してベトナム人がそれに反抗して戦ったと書いてありますけど、ここで近代的な侵略という概念を持ち出すのは不正確だと思いますね”
・・・・・・。
2つ並べるとヒドさが余計に際立つような・・・。
「中国人が中国の領土のつもりだったから侵略じゃない」
なんて、こんな手前勝手な理屈がまかり通るなら
「満州は無主の地」
とか言って開拓団を送り込んだ日本の侵略だって弁護できてしまうではあーりませんか(--#)。
ちなみに『歴史読本』の世界の英雄なんたらいう別冊によると、この時女性の身でありながら兵を率いて漢軍に立ち向かい、最後には捕らえられて処刑された
「徴(チュン)姉妹」
なる姉妹がいるんだそうです。(トータルライフアドバイザーではない)
もちろんベトナムでは今でも
“侵略者である中国軍と戦ったヒーロー(じゃなくてヒロイン)”
とされて崇められているとのこと。
こういう話聞くと元の「侵略」と漢の「遠征」にどれ程の違いがあるんでしょうか、田中センセー。
>「神の国」発言と「密室での総理選び」を強引に結びつけて「選挙で国家の首班を選ぶ西欧諸国は悪魔の国なんだろう」(始談。うろ覚え)などと相変わらずむちゃくちゃな皮肉を述べてました。
しかしアメリカはともかくなぜ唐突にフランスが出てくるのでしょうかね。
薬師寺シリーズの取材でパリに行ったから?
ま、たしかに
「地球の裏側の植民地で核実験」
なんちゅー恥知らずな所業を平然とやってのけてふんぞりかえってるような国は牛種の支配する国だと拙者も思います。
>何もあえてこの巻から批判箇所を探さなくてもイイのでは?銀月王に誰も本気で腹立てないでしょうに…。もうあきれて探す気にもなりませんでしたが…。
まあ、その通りですね(^^;;)。
巻末の神の国ネタについてはそれほど目くじらを立てるような代物でもないかな。
森に関する記述は概ね同感だし(爆)。
どうでもいいけど
「第1巻からこの作品のなかでは首相がかわっていなかったもんな。」
にはちょっと笑った。
ま、直接のモデルになった人も亡くなったことだし、丁度いいタイミングだったかも。
しかし・・・、
作中での皮肉や評論にしても、昔はデタラメなりにキレとパンチ力っつーもんがあったんですがね。
今では中学生にも鼻で笑われそうな低次元で寒いあてこすりしかできなくなってしまったのには痛々しさを感じてしまう・・・。
やっぱりこの人は完全に終わってしまったんだなあ。
ちょっと忙しくてまだ実物を見てもいないんですよね。
さすがに今回は買うつもりなので、詳しいことは読んでから書きたいと思います。
> しかし・・・、
> 作中での皮肉や評論にしても、昔はデタラメなりにキレとパンチ力っつーもんがあったんですがね。
> 今では中学生にも鼻で笑われそうな低次元で寒いあてこすりしかできなくなってしまったのには痛々しさを感じてしまう・・・。
>
> やっぱりこの人は完全に終わってしまったんだなあ。
いろいろなところで話題になっている座談会の「神の国」批判は、その通りだとすると、おそらく最悪な形での森批判のように思えますね。
スキだらけの森首相なんかは目をつぶって批判書いても有効打になりそうなレベルだというのに、それに対してまったく批判になっていない批判であるというのは、ある意味で貴重な気がします。
モトラさんは書きました
> 座談会では、案の定「神の国」発言が。
>
> 「神の国」発言と「密室での総理選び」を強引に結びつけて「選挙で国家の首班を選ぶ西欧諸国は悪魔の国なんだろう」(始談。うろ覚え)などと相変わらずむちゃくちゃな皮肉を述べてました。
しかし、衆議院の解散・総選挙によって、正式に総理大臣が選出された訳ですから、
いよいよ日本も悪魔の国の仲間入りですな(笑)。
それとも著者は、最高指導者を直接選挙で選ばないのは民主主義ではない、とでも
主張するつもりなんでしょうか?(多分、そこまで深く考えてないだろうけど。)
やまださんは書きました
> 「創竜伝は12巻で完結」というのは、たしか本編を12巻分であったんじゃないでしょうか。現在外伝のほうもひっくるめて12巻としているだけで、あまり公約違反という気はしないですが。
ちょっと調べてみました。問題の箇所はノベルス六巻の座談会ですね。
余 だいじなことを忘れていたよ。「創竜伝」は何巻で完結するの?
始 そうそう、だいじなことだな。いちおう一〇巻完結だそうだ。
終 発禁にならなければ、だろ。
続 発禁になればそれまで。ならなければしかたないから一〇巻まで本編を書いて、そのあと二巻ぐらい番外篇を書く。それで本当におしまいだそうです。
本当は一〇巻で完結していない時点でとっくに公約違反だったんですが、みんな外伝が入っているからそれを含めると一二巻完結かな、と寛容に我慢していたんですよ。
いよいよ、いかなる言い訳も不可能な事態に突入したというわけです。
それにしても、何度読んでもまったくひどい文章ですね。だらしなくヘラヘラと一二巻で完結できなかったクセに、な~にが発禁だか。
政治家の責任を問う前に、自分の作家倫理の責任をとれっつーの。
山奥にでもこもってとっとと大好きな仙人にでもなってください。
> > 昨日、創竜伝12巻を購入しました。
> > 詳しくは書きませんが、相変わらず無茶苦茶な理屈をこねくり回しておりまして、仙人と西洋の吸血鬼の話(P153~155)とか、宋と戦前の大日本帝国について(P162~163)など、比較の対象にならないものを強引に比較して、中国を褒めちぎっています。
その割にはなんか勘違いしているような気がしました。
老荘に基づいて仙人の世界があるとすれば、それは文化人類学で言うところのアジールであり、現世とはまったく異なるルールで動いている世界であると私は思うんですよ(「人、能く遊ぶこと有れば、且た遊ばざるを得んや」(荘子外物篇)なんかがそれっぽいかな。無学なものですから、勘違いしていたらご指摘下さい)。
しかし、田中芳樹が語っている仙人や道士の世界は、まるでユートピアです。これこそ、西洋思想のネガでしかないと思うのですが。
これに関しては宮崎駿が「もののけ姫」でタタラを描くに当たって同様の勘違いをしていましたね。
あと、あいかわらず悪役が卑小にしか書けない描写が下手だな、という感を受けました。
殺人祭鬼たちが、死の邪神を祀っていながら、その餌食になるのを嫌がったり、死を恐れたりするのは妙な話だと思うんですけどね。よしんば、下っ端信者がそういう俗性を持っていたとしても、リーダークラスがそれじゃヘンでしょう。この人の頭の中では、どうしても「サディスト=自分は嫌だけど他人には出来る俗物」という図式があるようですね。
確かに、これは健全ではあるんですが、作家としては狭いかな、と思います。
現代日本人の文化からすると理解できない事であっても、南米で生贄にされる人間は喜んでいたとか、インドで未亡人が旦那の後追いをするために嬉々として自ら火の中に身を投じるという話が文化人類学で良く見受けられるんですけどね。
> 何だかんだ言って定価で購入しました(笑)。
> まだパラパラめくっただけですが。
> ある程度予想されたことですけど、なんか今回も拍子抜けする程評論が少なそうな感じです。
> ある意味この作品らしさが失われていってるんですけど・・・(^^;;)。
> どんな理由が考えられるでしょうか。
> ①日本が没落したことで叩き甲斐がなくなった&読者の反発が強まった。
> ②文庫化されることが既定路線となったので、時事ネタは控えるよう出版社から要望された。
> ③かつて竜王かぶれした世代が社会人になってよしきん思想の欺瞞に気づきだしたことを敏感に察知し、デタラメな評論を徐々にフェードアウトさせることでバックレを図った。
それにしても、その分最終章やら座談会が凄かったと思います。
首相が交代するわ、神の国発言が出てくるわ、私には時事ネタのオンパレードに見えました。
それにしても、蜃海さんがテレビ速報よりも速い情報をインターネットで探していましたが、どこを見ていたんでしょうか(笑)
はじめまして。私は田中作品はだいたい読んでいる者です。というわけで今更ながら創竜伝12巻も読んだんですがまるごと中国モノであまり面白くなかったです。本編じゃなくて外伝みたいな感じですかね?今までの権力者の卑屈っぷりがウソのように中国の立派なヒーロー達が出てきました。私としてはせっかくタイムスリップという異次元の舞台に立ったのだから民衆を苦しめる皇帝や宦官達の横暴っぷりを竜堂兄弟が叩きのめしてこそ創竜伝らしいと思うのですが、なぜか敵は妖怪で爽快感激減です。古代中国が舞台なら日本のヘッポコ首相を叩きのめすより数倍でかいスケールで竜堂ワールドが展開しただろうに残念です(笑)
まあ宋は天帝お墨付きの正統王朝なのでさすがの竜堂兄弟も日本国の政治家みたいにしばきまわるわけにはいかないってことかな(笑)