帝国暦488年9月、キルヒアイスの死を姉アンネローゼに報告したラインハルトは姉の口から意外な事実を知らされた。実は、皇帝の死後、アンネローゼとキルヒアイスは男女の関係となり、アンネローゼは既にキルヒアイスの子を宿しているというのだ。ラインハルトは生前にさかのぼって、キルヒアイスとアンネローゼの結婚を認め、二人の子を自分の後継者に指名した。アンネローゼは無事、男児を出産し、アンネローゼの子供は新帝国の後継者としてすくすくと育っていった。しかし、新帝国暦2年8月、ラインハルトはヒルダと一夜を過ごし、ヒルダはラインハルトの子を身ごもってしまう。新帝国の後継者はラインハルトの子かそれともアンネローゼの子か?帝国指導部は真っ二つに分裂する。果たして、ラインハルトの決断は?
お初に御意を得ます。
小官は方々のサイト様を流れ歩き、こちらのサイト様へ(ようやく?)漂着した者です。
こちらのサイト様のお噂は、かねがね小官も存じ上げていましたが、
小官の某検索サイトの操作方法が悪かったのか、なかなかこちらへ辿り着くことが出来ませんでした。
今後は稚拙ながら、皆さまの議論に参加させて頂きたいと思いますので、何卒よしなに。
小官も実のところ、「銀英伝」の構成の「大穴」と「創竜伝」の構想の「貧困さ」、そして両作品に共通する作者・田中芳樹氏の「思考的なバイアスの内容の是非」には、大いなる疑問と疑念を抱いていた者の一人です。
「大好きな作家の言うことだから・・・」などと、作者を無条件で何でも礼賛するような低レベルの「乱立ファンサイト」が横行するなか、一線も二線も画した皆さまの「辛口」のスタンスは、ご憧憬の至りです。(専門的な事象に踏み込んだ議論は、たとえネット上とは言え、なかなか出来ることではありません)。
作品を読み込み、作者の意図する処を、その深層心理に至るまで洞察する皆さまの読者としてのスタンスに敬意を表します。
(皆さまは「偏向のない歴史観」を持たれているとか、どこぞの阿呆党首どもに爪の垢でも飲ませてやりたいくらいです。)
前口上が長くなりましたが、本題に入らせて頂きます。
・「銀英伝」の敵キャラが役不足では?
こちらのサイト様では、随分前から議論がなされているようですので、「何を今更?」と思われるでしょうが、少々お付き合いください。
貴族連合側の人材不足は、確かに間違いなく敵役としては「不適格」です。小官も「フォン・タンネンベルク伯爵」的な人物を想定して「思考実験」を繰り返してみましたが、彼1人だけでは、まだまだ役不足では?という結論に至らざるを得ません(ウ~ムッ)。
作者の依怙贔屓のためか、「金髪の儒子」にはキルヒアイスだけでなく「帝国軍の双璧」やオーベルシュタインのような曲者もいることですし(笑)。
それに、小官としましては、約500年も続いたゴールデンバウム王朝を(建前として)支えてきた「理念」とやらの具現者がリップシュタット戦役の時点にも登場しても良いのでは?と勝手に思いこんでいます。
「肉体的はオフレッサーが、権力者としてブランシュヴァイク、リヒテンラーデがいるではないか!」とも思ったのですが、いかんせん、3人とも単なるやられ役・引き立て役でしかありません(釈迦に説法でしたな)。
そこで、良くも悪くも「ミニ・ルドルフ」的な人物が好敵手となれば、物語に多少なりとも深みが増すのでは、と思います(たしか、ルドルフ的な父性に対する克服もテーマの一つだったはずでは?)。
小官の身勝手(?)設定キャラ
氏名:カール・フォン・ロートリンゲン
性別:男性
家門:公爵(あるいは侯爵)
ただし、「臣下」の貴族ではなく、傍系の「皇族」出身であるところ
がミソです。しかし、幼帝エルウィンちゃんの叔父や従兄弟のような
近親者では単なる皇室内部の「お家騒動」となってしまい、底が見え
てしまいます。皇族とはいえ、もはや皇位継承など望むべくもない傍
流の「ルドルフ大帝の第二~四皇女の子孫」あたりが面白いのでは?
階級:上級大将(内戦勃発時は退役または予備役なのはタンネンベルク
伯と同じ)
軍人・政治家としての手腕は未知数ながら「端倪すべかざるものあ
り」とメルカッツあたりに言わしめている(出来過ぎか?)。
年齢:20台後半から30台前半
狭い貴族社会のことですので、オーベルシュタインかロイエンタール
あたりと「同級生」とするのも面白いのでは? 知己同士ですから、
お互いの「心理の裏の裏」を探り合う駆け引きは見物のはずです。
スタンス:帝国内部の「第三勢力」の領袖。
皇族出身ということで「ゴールデンバウム王朝擁護」。ただし、無条
件の礼賛者ではなく、正統な「王朝原理主義者」。
第2代ジギスムント1世以後の皇室本宗家の乱脈・廃退ぶりに疑念と
反感を持ち、内心「この俺が何とかせねば!」と使命感に燃える知性
派の熱血漢(笑)。ついでに王朝護持のためなら、自ら簒奪も厭わぬ
「図太さ」も欲しいところ(結局はラインハルトと同じ?)。
登場人物との相関関係:タンネンベルク伯の士官学校の先輩・上官。
義兄弟(タンエンベルク伯の姉の夫)とする手もありますが、ありき
たりな設定になってしまうかも? 「肝胆相照らす」「刎頸の交わ
り」という言葉はこの二人の為にあり、と後世の史家が絶賛するほど
の信頼関係がないとダメでしょうね(笑)
ブランシュヴァイクあたりとは、一線を画す「良識派」であることは
言わずもがなですかな。
容姿:一応は良い意味での「若き日のルドルフ大帝」を思わせる筋肉質
な美丈夫。やっぱ、オフレッサーのような「熱血筋肉髭オヤジ」やフ
レーゲルくんのような「貧相を絵に描いたようなひ弱なボンボン」で
は誰も付いてきませんわな(笑)
その他:帝国の腐敗に嫌気がさしてタンネンベルク伯と伴に進級すると
直ちに退役した。ミッターマイヤー拘禁事件の直前に領地へ隠遁して
いたため、帝都で決定的な権力を振るえず、このことがロイエンター
ルをしてラインハルトを頼らしむることになった。逃した大魚(帝国
軍の双璧)はあまりにも大きすぎたため、ロートリンゲン公爵殿下の
行く末に暗い影を落とすことになった・・・。
ところで、旗艦を「シュトラスブルグ」とするのは出来過ぎでしょう
か?(笑)
と、何だか何処かのファンサイトのようになってしまいましたが、どなたか小官の設定で思考実験をしていただけますと有り難く思います。
それでは、今回の投稿はここ迄にいたしとう御座いまする<(_ _)>
普通に考えれば、ラインハルトの直系であるアレクが次期皇帝になるはずですが、なんせラインハルト!「力があるものが皇帝の座につくがよい」と言い放ちそうです。1人しか自分の血を分けた子供がいなければともかく、2人もいれば後継者をはっきりと定めないかも。何せ民主制は欠陥だらけ、血縁による相続は大嫌いだと考えるお方。やはり「実力で皇帝になって見せろ!」と言う可能性が高いと思います。
例え後継者を正式に決めなくても、さすがにヒルダ派とアンネローゼ派に別れて皇帝の座を懸けて内乱が起きるとは思えないですね。まぁラインハルトの死後20年も経てば帝国軍も一枚岩でなくなり、ラインハルトの「力のあるもの…」から皇帝位請求の内乱が勃発する可能性も少なからずありますが……。
とりあえず、ある意味平和的な解決案として
1・双方支持派で構成された1個艦隊に根拠地の惑星を決め、どちらが勝つか勝負させる。(血生臭いですが軍人皇帝のため)
2・どちらが皇帝に相応しいか全臣民の選挙(笑)で決める。
を挙げますが、現実的ではないか……。(^^;;)
八木あつしさま、レスありがとうございます。
> 普通に考えれば、ラインハルトの直系であるアレクが次期皇帝になるはずですが、なんせラインハルト!「力があるものが皇帝の座につくがよい」と言い放ちそうです。1人しか自分の血を分けた子供がいなければともかく、2人もいれば後継者をはっきりと定めないかも。何せ民主制は欠陥だらけ、血縁による相続は大嫌いだと考えるお方。やはり「実力で皇帝になって見せろ!」と言う可能性が高いと思います。
ラインハルトならこれくらい言いそうな気がします。(笑)
> 例え後継者を正式に決めなくても、さすがにヒルダ派とアンネローゼ派に別れて皇帝の座を懸けて内乱が起きるとは思えないですね。まぁラインハルトの死後20年も経てば帝国軍も一枚岩でなくなり、ラインハルトの「力のあるもの…」から皇帝位請求の内乱が勃発する可能性も少なからずありますが……。
オーベルシュタインあたりが、マリーンドルフ家が外戚なるのを恐れて、アンネローゼの子を支持しそうな気がするのですが・・・。
>
> とりあえず、ある意味平和的な解決案として
> 1・双方支持派で構成された1個艦隊に根拠地の惑星を決め、どちらが勝つか勝負させる。(血生臭いですが軍人皇帝のため)
> 2・どちらが皇帝に相応しいか全臣民の選挙(笑)で決める。
> を挙げますが、現実的ではないか……。(^^;;)
まあ無難なところでは、アレクが後継者に指名されるものの、「わが子に器量がない場合は遠慮なく姉上の子を皇帝にするが良い」とかラインハルトが言い残して、重臣会議に皇帝位の剥奪権を与えそうですね。ヒルダとアンネローゼの関係はぎくしゃくするでしょうし、重臣のなかにはアンネローゼに与するものも現れたりして、アレクの権力基盤はかなり揺らぐでしょう。「続・銀河英雄伝説」の予感。(笑)
どうもイッチーさん。
単純にラインハルトの後継者はどちらか? ではなくよく考えたらどちらにも資格(皇位継承権)はあるんですよね。
もともとラインハルトの指名でジーク2世(仮)が皇位継承権第1位となりましたが、ラインハルトの直系アレクの誕生でアレクが皇位継承権第1位にジーク2世(仮)が2位に変わります。単純に血の濃さによってですが。
もちろんラインハルトが正式に後継者を定めれば継承権順位は関係ありませんが、ラインハルトのあの性格から後継者指名はしない可能性が高いです。となると継承権順位で皇帝が決定されると思います。
> オーベルシュタインあたりが、マリーンドルフ家が外戚なるのを恐れて、アンネローゼの子を支持しそうな気がするのですが・・・。
我らが偉大なる軍務尚書オーベルシュタイン閣下がどう動くのか?
マリーンドルフ家が皇帝の威をかる外戚になるには力不足だと思います。なんせヒルダ1人ぐらいしかいないので。
むしろキルヒアイスとアンネローゼの子供ジーク2世(仮)の方が、ローエングラム王朝にとって長期的に見ると邪魔でしょう。この子は、ローエングラム皇家というよりグリューネワルト皇家の子供といえます。
オーベルシュタインには、理想の皇帝制度があるはずです。その中で皇帝家の直系子孫から分家が出来ていくのならともかく、ローエングラム家と関係がなく、ラインハルトの血もかなり薄いくせに皇帝位継承権を持つグリューネワルト家をオーベルシュタインが排除する決定をしてもおかしくないのでは。
オーベル閣下は、アレクが結婚し子供が出来た時点でジーク2世(仮)に皇位継承権を返上させ臣下の身分に落とすのではないかと思います。さすがに地球教残党のテロをでっち上げて、幼いうちには殺さない……はず?
問題はどこにあるか? ジーク2世(仮)が生まれると、少なくとも6巻以降の未来が改編されてしまう可能性が高いことですね。ヤンはどう動くのか。地球教団はどう動くのか。そしてロイエンタール!彼が生き残った場合、ラインハルト死後に反旗を翻すのか。興味はつきません。
初めましてです、ソルジャー大佐さん。
私も「反銀英伝」に感化されてそのような設定を考えた事があります。
余裕が出来たら自分のHPで書こうかと思っています。
主役の名前はルクセンブルク伯(帝国大将、旗艦の名前は『スパルタクス』)、
腹心の部下の名前はリープクネヒト、
他の部下がベルンシュタイン、ラサール、フォイエルバッハ(もしかしたら裏切るかも)、……アイゼナッハも部下に加えたく思いますが、これはよしたほうがいいですね。
はい、そうです。みなドイツ社会主義の系図に名前が載っています。
ドイツ系の名前、という制約があるのが少々つらかったのでこういうところから採用させてもらいました。
以上、駄文によるお目汚しをお許しください。
初めまして、ソルジャー大佐さま。
銀英伝の新キャラを考えるというのは面白い試みだと思います。ところで、帝国に必要なキャラがラインハルトに対抗出来る貴族軍人キャラだとすると、同盟に必要なのはトリューニヒトに対抗出来る政治家キャラでしょうか?そこで、私もない知恵を絞って考えてみました。
ユーゼフ・ヤルゼルスキ
年齢 30代後半から40代前半
容姿 整った顔立ちでハンサムの部類に入るが、厳しい表情をすることが多く、とっつきにくい印象を与える。
設定 警察官僚出身。幼少期に帰還兵の犯罪に巻き込まれて家族を惨殺され、苦学して法秩序委員会に就職し、犯罪の摘発に乗り出す。しかし、犯罪を減らすには政治を良くする事が必要だと考え、政界に転出。サンフォード政権で法秩序委員長。犯罪に対して厳しい姿勢で臨み、国民の人気を集め、与党内ではトリューニヒトと勢力を二分する。対外的には帝国の民主化を条件として帝国との講和を主張する条件付反戦派。帝国領侵攻作戦に反対して閣僚を辞任。レベロ、ルイ、ヤン、ジェシカなどと連絡をとりながら、帝国との講和の道を探る。ヤン曰く「トリューニヒトの演説を10時間聞くより、ヤルゼルスキと5分会話したほうが得るものは多い。彼は同盟の政治家のなかで信頼できる数少ない政治家の一人だ」ヤンからは事前にクーデターの可能性を聞かされ、警察内部の独自の人脈を通じて、軍の内偵をすすめるが、現職閣僚でないため、思うように動けず、クーデターを未然に防ぐことは出来なかった。しかし、クーデター勃発後は地下にもぐり、警察に対して救国軍事会議の命令に対してサボタージュで応じよと呼びかける。ヤン艦隊がハイネセンに近づくと、市民・警察を率いて、ハイネセン解放に尽力し、国民的英雄となる。国民の圧倒的な支持を前にトリューニヒトもヤルゼルスキの入閣を認めざるを得なかった。法秩序委員長に復帰したヤルゼルスキは政界におけるヤンの代弁者となり、エルウィン・ヨーゼフの受け入れに反対。また、トリューニヒトの警告を無視して、憂国騎士団を摘発し、身を呈して反戦派を守る。「私は無条件講和に与しない。しかし民主制を取る以上、自分の意見とは異なる意見を持つ人々も守るのが私の役目だ」
警察力を駆使して、トリューニヒトと地球教の関係を突き止めたヤルゼルスキは果たして、トリューニヒトの暴走を止めることが出来るか?
同盟キャラって、トリューニヒトについてぶつくさ文句を言う割には自ら行動を起こす人がいないんで、一人くらいこういう熱いキャラがいてもいいかな、っと。
こんばんは!! ソルジャー大佐です!!
またまた参上いたしました!!
「反銀英伝」リップシュタット戦役
不沈戦艦殿の華麗なる構想力と魅力ある登場人物、
このソルジャー、感服つかまつりました。
(小官のフォン・ロートリンゲン公など割り込む余地などございま
せんでした)
ところで、原作者・田中芳樹氏による「ご都合キャラ」として
幼帝エルウィン・ヨーゼフⅡ世があげられると思います。
かの少年皇帝は、言うまでもなくラインハルトが銀河帝国の実権を
掌握するための「錦の御旗」として擁立され、門閥貴族の敗亡後は
ラインハルトの「黙認」のもと、銀河帝国正統政府の皇帝として、
事実上「厄介払い」された人物です。
その為人も「人格形成の責任者不在」ということで、自我の抑制の
ない「山猫」のような性質とか。これでは、行方不明になろうが、
野垂れ死にしようが、読者の共感など得られないことは言うまでも
ありません!
(ラインハルトの息子・アレク大公とはえらい違いだ!)
そこで(懲りずに)提案いたします。
もし、エルウィン・ヨーゼフⅡ世が以下のようなキャラクターだっ
た場合、史実(物語)はどのように変わったか、思考実験をお願い
いたします。
容貌:金髪、群青色の瞳を持つ繊細な美貌の少年(仮想)
出生:父・ルードヴィヒ皇太子
母・マリア・フォン・バイロイト(皇太子付き女官、仮想)
性格:幼くして父母と死別し、母方の祖父母バイロイト男爵家(仮
想、地方の中流貴族)で養育された。
人格者バイロイト男爵夫妻の薫陶よろしきを得てエルヴィン
・ヨーゼフⅡ世は文字通り、絵を描くことが好きな、素直で
心優しい健気な少年として成長した。
その他:バイロイト男爵家の飼い犬パトラッシュ(セントバーナー
ド種の老犬)はエルウィン・ヨーゼフⅡ世の「心の友達」
小官としましては、「平家物語・壇ノ浦」&「フランダースの犬・
最終話」のような、涙無くしては語れない物語となると思います。
仮想年表
帝国歴482年:エルウィン・ヨーゼフ・フォン・ゴールデンバウム
ルードヴィヒ皇太子(史実通り)の皇子として誕生。
母は皇太子付き女官マリア・フォン・バイロイト
(地方貴族バイロイト男爵の娘:仮想キャラ)
484年:ルードヴィヒ皇太子急逝(ブランシュヴァイク公に
よる毒殺?の噂)。
485年:生母マリア急逝。エルウィン・ヨーゼフ皇子、母の
実家へ引き取られる。
487年:皇帝フリードリヒⅣ世崩御。リヒテンラーデ公、ロ
ーエングラム侯の推戴によりエルウィン・ヨーゼフ
Ⅱ世即位
488年:リップシュタット戦役。ブランシュヴァイク公ら門
閥貴族敗亡。帝国宰相リヒテンラーデ公も自決。ロ
ーエングラム独裁体制成立。
489年:幼帝誘拐事件。エルウィン・ヨーゼフⅡ世、新無憂
宮より誘拐される。実行犯・ランズベルク伯らの計
らいにより祖父母バイロイト男爵夫妻も自由惑星同
盟へ亡命。
ラインハルト、「神々の黄昏」作戦発動。
490年:バーミリオン星域会戦、バイロイト老男爵戦死。
バーミリオンの敗報を聞いた幼帝一行は密かにハイ
ネセンを脱出。間もなくビュッテンフェルト艦隊に
捕捉され「星の大海にも都はありましょう・・・」
のバイロイト男爵未亡人の言葉と伴に自決・自爆。
捕らえられたランズベルク伯は公衆の面前で、
「ローエングラム公よ、至尊の冠を手にされ、さぞ
ご満足のことと拝察する。次はカザリン・ヘート
ケン陛下の番ですか? 覇権を得るためにいたい
けな幼な子の生命が必要ならば、そうなさい!!」
と侮辱した。間もなくこの話が全銀河系に広まり、
ラインハルトは不名誉な「幼児殺し」の汚名を着る
ことになる。
「幼児殺し」の汚名にまみれたラインハルトは、あえてそれでも
「簒奪」という強行手段を採るのか?
ヤンはそのようなラインハルトをなおも名将として尊敬するのか?
ローエンタールは「好機至れり!」と謀反を起こしたりしないか?
ヒルダやミッターマイヤーら部下の動向は?
地球教、ルビンスキー、そしてトリューニヒトはどのような謀略を
仕掛けるか?
オーベルシュタインはどのような対応策を打つのか?
などなど、興味が尽きないこととおもわれますが・・・?
それでは、今回の投稿はここ迄にいたしとう御座いまする<(_ _)>
ソルジャー大佐さん、こんばんわ。
お話の「純真な少年皇帝エルウィン・ヨーゼフ二世」面白かったです。
その設定ならばこちらで時折物議をかもす「何故あんなクソガキを同盟市民は迎えいれたのか?」が無理なく説明できますね。
御質問の帝国サイドの反応としてはこんな処でいかがでしょう。
まずランズベルク伯の遺言にオーベルシュタインが、「神々の黄昏」作戦発動に際して臣下と民草にラインハルトが同じ科白を言う事で「子供殺し」の汚名はかなり薄れます。
その科白とは「では皇帝エルウィン・ヨーゼフ二世陛下の純真と慈愛をもって過去400年のゴールデンバウム王朝の生贄たる多くの血にいかなる償いができるのか問おう。皇帝陛下に罪はない、ゴールデンバウム王朝の存続を許す事が人類への大罪なのだ」という所でしょうか(ルイ十六世処刑を決めたサン・ジュストの演説の剽窃ですが)。
さらにラインハルトが孤独に深酒に浸りながら「キルヒアイスの命と姉上の心で購った銀河だ、子供一人への情けと引き換えられるものか……」とワイングラスでも握りつぶせば完璧でしょう。
「歴史の改変」にはならないでしょうが銀英伝の改良案として良いと思います。
さすがに、この話題については私が何か付けるべきでしょう。「フォン・タンネンベルク伯爵」は、最初に北村賢志さんが「リップシュタット戦役の大貴族方が今ひとつなので、こんなキャラクターが居た方が、もっと面白くなったのではないか」という意見を出したことに対して、私が勝手に命名(元ネタは柘植久慶氏の架空戦記「逆撃」シリーズからですが)したものですから。そして、この後に平松重之氏のストーリーの提案があったので、その後をどんどん膨らませてしまうような話を、調子に乗って書いてしまっていますもので。「大逆転!リップシュタット戦役」というタイトルで、こちらのURLに掲載しています。興味がある方はどうぞ。
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Sumire/2681/han-gineiden1.html
>
>前口上が長くなりましたが、本題に入らせて頂きます。
>・「銀英伝」の敵キャラが役不足では?
>こちらのサイト様では、随分前から議論がなされているようですので、「何を今更?」と思われるでしょうが、少々お付き合いください。
>貴族連合側の人材不足は、確かに間違いなく敵役としては「不適格」です。小官も「フォン・タンネンベルク伯爵」的な人物を想定して「思考実験」を繰り返してみましたが、彼1人だけでは、まだまだ役不足では?という結論に至らざるを得ません(ウ~ムッ)。
むー、そうでしょうか。私の設定では、「タンネンベルク伯」は、かなりの「スーパー軍師」扱い(ラインハルトを戦術的に手玉に取ってしまうような、ヤンと同等以上級)にして、一応「大貴族の理念」も語っているキャラクターにしてますけど。これじゃ役不足ですかね?
>作者の依怙贔屓のためか、「金髪の儒子」にはキルヒアイスだけでなく「帝国軍の双璧」やオーベルシュタインのような曲者もいることですし(笑)。
さすがに、タンネンベルク伯一人では、綺羅星の如く幕僚が揃っているラインハルト陣営には敵わないので、「大逆転!リップシュタット戦役」では、タンネンベルク伯にも優秀な幕僚多数を付けてしまいました。例えば、その中の一人のシュタイナー少将などが大活躍してます。それに関しては、こちらのURLをどうぞ。タンネンベルク伯爵陣営だけでなく、「大逆転!リップシュタット戦役」の登場人物について、冒険風ライダー氏がまとめてくれたものです。
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Sumire/2681/encyclopedia-character.html
>それに、小官としましては、約500年も続いたゴールデンバウム王朝を(建前として)支えてきた「理念」とやらの具現者がリップシュタット戦役の時点にも登場しても良いのでは?と勝手に思いこんでいます。
>「肉体的はオフレッサーが、権力者としてブランシュヴァイク、リヒテンラーデがいるではないか!」とも思ったのですが、いかんせん、3人とも単なるやられ役・引き立て役でしかありません(釈迦に説法でしたな)。
>そこで、良くも悪くも「ミニ・ルドルフ」的な人物が好敵手となれば、物語に多少なりとも深みが増すのでは、と思います(たしか、ルドルフ的な父性に対する克服もテーマの一つだったはずでは?)。
「ミニ・ルドルフ」までは、私は考えなかったですね。でも、この設定も面白そうです。というか、タンネンベルク伯より、こちらが主役でしょうね。
>
>小官の身勝手(?)設定キャラ
>氏名:カール・フォン・ロートリンゲン
>性別:男性
>家門:公爵(あるいは侯爵)
> ただし、「臣下」の貴族ではなく、傍系の「皇族」出身であるところ
> がミソです。しかし、幼帝エルウィンちゃんの叔父や従兄弟のような
> 近親者では単なる皇室内部の「お家騒動」となってしまい、底が見え
> てしまいます。皇族とはいえ、もはや皇位継承など望むべくもない傍
> 流の「ルドルフ大帝の第二~四皇女の子孫」あたりが面白いのでは?
>階級:上級大将(内戦勃発時は退役または予備役なのはタンネンベルク
> 伯と同じ)
ちなみに、タンネンベルク伯も、一応血統的には皇族からの出自と設定しています。「清和源氏・桓武平氏」のようなものと言えば、分かりやすいかな?それと、ロートリンゲン公爵にも、自分たちの「皇帝候補」を持っているべきではないでしょうか。というのは、皇帝候補がいないと、理念としては弱いし陣営に対する求心力もないでしょうから(いくら何でもロートリンゲン公爵とタンネンベルク伯爵だけでは、勢力として少なすぎます。また、傍流過ぎるロートリンゲン公爵自身が皇帝候補だというのでは、刎頸の友のタンネンベルク伯爵はともかく、血統万能主義の他の貴族たちが付いてこないでしょう)。ペクニッツ子爵の娘の、本筋では第38代皇帝となった「カザリン・ケートヘン1世」でも持ってきませんか?
> 軍人・政治家としての手腕は未知数ながら「端倪すべかざるものあ
> り」とメルカッツあたりに言わしめている(出来過ぎか?)。
>年齢:20台後半から30台前半
タンネンベルク伯の設定は25歳にしてますので、それよりちょっと上くらいですか。30代の方が良い(34~35くらい)と思います。ちなみに、何でタンネンベルク伯を25歳にしたかと言うと、敵手のラインハルトが「20歳の元帥」ですからね。バランスから言ってラインハルトより若干上、こんなもんで適当だろう、というところです。ヤンは30に手が届くような年ですから、それよりは若くしたかったもので。
> 狭い貴族社会のことですので、オーベルシュタインかロイエンタール
> あたりと「同級生」とするのも面白いのでは? 知己同士ですから、
> お互いの「心理の裏の裏」を探り合う駆け引きは見物のはずです。
>スタンス:帝国内部の「第三勢力」の領袖。
> 皇族出身ということで「ゴールデンバウム王朝擁護」。ただし、無条
> 件の礼賛者ではなく、正統な「王朝原理主義者」。
> 第2代ジギスムント1世以後の皇室本宗家の乱脈・廃退ぶりに疑念と
> 反感を持ち、内心「この俺が何とかせねば!」と使命感に燃える知性
> 派の熱血漢(笑)。ついでに王朝護持のためなら、自ら簒奪も厭わぬ
> 「図太さ」も欲しいところ(結局はラインハルトと同じ?)。
第三勢力ですか・・・・・結構苦しそうですね。ラインハルト陣営はかなり強いですし、貴族連合はこのロートリンゲン公爵陣営には簡単には靡きそうにありません。兵力的には、他の二者より少なくなるのでは。ガイエスブルグなみの強力な要塞でも根拠地にしていないと、かなり厳しそうな気がします。それと、簒奪を言っちゃうと拙いかも知れませんね。「反逆者」のレッテルを貼られてしまいますから。ラインハルトの場合は確信犯ですからそれでいいんですけど、貴族側としては拙いと思います。ロートリンゲン公爵陣営としては、ブラウンシュヴァイク公爵陣営を切り崩して、自分の勢力を拡大せねばならなくなるでしょうから、反逆者呼ばわりされる訳にはいかんでしょう。仮に簒奪の意志があったとしても、ロートリンゲン公爵とタンネンベルク伯爵二人だけの絶対の秘密にして、そんなことはおくびにも出さない必要があるのでは。
>登場人物との相関関係:タンネンベルク伯の士官学校の先輩・上官。
> 義兄弟(タンエンベルク伯の姉の夫)とする手もありますが、ありき
> たりな設定になってしまうかも? 「肝胆相照らす」「刎頸の交わ
> り」という言葉はこの二人の為にあり、と後世の史家が絶賛するほど
> の信頼関係がないとダメでしょうね(笑)
> ブランシュヴァイクあたりとは、一線を画す「良識派」であることは
> 言わずもがなですかな。
まあ、私もタンネンベルク伯については、一応「良識派」のつもりで設定しましたけど。とは言っても、オーベルシュタインもどきも平気で実行するような、ヤな性格してますが。例えばですが、人質に取ったアンネローゼを、兵士で取り囲んで怯えさせている映像を、艦隊戦が始まる直前にキルヒアイスとミッターマイヤーに送りつけて、怯ませておいてから一方的に攻撃する、とか。
>容姿:一応は良い意味での「若き日のルドルフ大帝」を思わせる筋肉質
> な美丈夫。やっぱ、オフレッサーのような「熱血筋肉髭オヤジ」やフ
> レーゲルくんのような「貧相を絵に描いたようなひ弱なボンボン」で
> は誰も付いてきませんわな(笑)
やっぱり、怒号は雷に例えられるんでしょうか?
>その他:帝国の腐敗に嫌気がさしてタンネンベルク伯と伴に進級すると
> 直ちに退役した。ミッターマイヤー拘禁事件の直前に領地へ隠遁して
> いたため、帝都で決定的な権力を振るえず、このことがロイエンター
> ルをしてラインハルトを頼らしむることになった。逃した大魚(帝国
> 軍の双璧)はあまりにも大きすぎたため、ロートリンゲン公爵殿下の
> 行く末に暗い影を落とすことになった・・・。
> ところで、旗艦を「シュトラスブルグ」とするのは出来過ぎでしょう
> か?(笑)
「シュトラスブルグ」は、今はフランスですよね。旗艦にするより、ロートリンゲン陣営の根拠地の要塞名にしてしまった方が良くありませんか?ガイエスブルグ要塞に対して、シュトラスブルグ要塞ということで。ロートリンゲン公爵の旗艦は「エルザス」にしましょうよ。ま、それにあまりロートリンゲン公爵には、前線で戦って貰わなくてもいいと思いますし。それはタンネンベルク伯爵に担当させれば良いので。
>と、何だか何処かのファンサイトのようになってしまいましたが、どなたか小官の設定で思考実験をしていただけますと有り難く思います。
「タナウツ」は、銀英伝に関してはファンサイトの要素がかなりありますから、それは気にするようなこともないでしょう。しかし、この設定で何か考えるにしても、即興では出てきませんね。どうしましょうか?
>それでは、今回の投稿はここ迄にいたしとう御座いまする<(_ _)>
あらま、懐かしい。「武田信玄」でしたっけ?
S.K様
早速のご意見・ご感想、有り難う御座います。
原作者・田中芳樹氏なら、ご意見のような「口実」を設けて、依怙贔屓してでもラインハルトの「簒奪」を正当化するでしょうな(笑)。
それでも、小官としては、ラインハルトの「ゴールデンバウム王朝打倒」が「過剰報復」のような気がしてならないのです。
アンネローゼを奪った皇帝フリードリヒⅣ世は既に鬼籍に名を連ね、アンネローゼ自身もラインハルトのもとに帰ってきました。
恨み重なるブランシュヴァイク公ら門閥貴族も敗亡しています。
キルヒアイスを失った「悲哀と空虚を埋め合わせる」といった「個人的感情」のために「多くの人命を損なうこと、度が過ぎる」と思うのですが・・・。
これでは「ゴールデンバウム王朝の悪政」と何ら変わらないのでは?
この点も原作者の(かなり悪質な?)ダブルスタンダードのような気がします。
ところで、先の投稿ではランズベルク伯を「糾弾者」としましたが、
「臣も、・・・どこまでもお供いたしまする・・・(泣)」と言って
エルウィン・ヨーゼフⅡ世と伴に自決する可能性が大きいですね。
(いかん! 投稿者自身が破綻しとる!!)
「糾弾者」は、やはりもう一人の「誘拐実行犯」シューマッハの方が妥当だったのでは? と反省(?)するソルジャーでした(笑)
(やっぱ、ロイエンタールは、これくらいでは謀叛を起こさないのかな??)
それでは、今回の追加投稿は
ここ迄にいたしとう御座いまする<(_ _)>
どうもソルジャー大佐さん。八木と言います。
ソルジャー大佐さんが考えた、素直で心優しく健気な少年エルウィン・ヨーゼフⅡ世。(本物からは想像できない(笑)) 私もそれに便乗させてもらいシミュレートしてみました。
そこで最初にすみません。私は新キャラを造り、登場させるというのが苦手なので、ソルジャー大佐さんの純心エルウィンをどのようにしたら既存から造れるかを考えてみました。
~~~以下想像~~~
リヒテンラーデ侯「皇帝陛下、残念なお知らせです。皇太子ルードヴィヒ殿下がお亡くなりになりになられました」
フリードリヒⅣ世「そうか。ルードヴィヒも父より先に逝ったか……」
リヒテンラーデ侯「陛下。ルードヴィヒ殿下は、陛下の孫であるエルウィン・ヨーゼフ様を残されています。既に皇太子妃さまも亡くなられており、1人になられたエルウィン様をいかがなされます。新無憂宮へ引き取りますか」
フリードリヒⅣ世「そうだな……。1人なら新無憂宮へ連れてくるしかあるまい」
リヒテンラーデ侯爵「は。では早速、新無憂宮内でお世話を行う乳母の人選を宮内省に命じます」
フリードリヒⅣ世「いや、それには及ぶまい。アンネローゼに余の孫の世話をさせるがよい。アンネローゼも子供の世話でもしていれば、退屈も紛れるだろう……」
リヒテンラーデ侯爵「な、陛下! それはお止めになった方がよろしいかと。ブラウンシュヴァイク公やリッテンハイム侯がどう思うか分かりませぬぞ。いらぬ疑いを与えるだけでは」
フリードリヒⅣ世「よいのだ。どうせアンネローゼは、余の子供を生めぬのだ。ならば余の孫の世話をさせ、形だけでも母親の真似をさせてやるがよい……」
リヒテンラーデ侯「…………かしこまりました」
このフリードリヒⅣ世の気まぐれにより、2歳になったばかりのエルウィン・ヨーゼフは、グリューネワルト伯爵夫人アンネローゼがその世話をすることになった。それはラインハルトにとって、非常に不愉快であり苦痛なことであった。しかし皇帝の命令に逆らうわけにもいかず、姉と皇帝の実の子供でないだけマシだと自分を慰めるのだった。
それから3年後。
アムリッツア星域で自由惑星同盟軍に完勝し、帝都に帰還したラインハルトは皇帝崩御の報を聞く。そこでラインハルトはリヒテンラーデ候と手を組み、強力な外戚を持たないエルウィン・ヨーゼフを皇帝に擁立することで帝国の権力を奪取を目指すのだった。
門閥貴族の反感が強まる中、エルウィン・ヨーゼフⅡ世の即位式典が挙行された。ラインハルトは、その式典で不快なものを目の当たりにする。彼の名目上の支配者となる少年は、玉座に自分の姉、アンネローゼに抱きかかえられ座っていたのだ。そしてエルウィンは、皇帝の証である皇帝冠をアンネローゼの手でその頭に載せたのだった。
エルウィン・ヨーゼフⅡ世は、アンネローゼに育てられ素直で心優しく健気な少年に育っていた。年相応のあどけなさもあり、宮廷での評判は大変に良かった。しかし、エルウィン・ヨーゼフにも唯一の欠点があった。育ての親であるアンネローゼに執着の度合いがやや強く、常に一緒にいようとする点であった。
特にラインハルトやキルヒアイスがアンネローゼと団らんを時間をもつと、2~3回に一度はエルウィン少年がやって来て、それをぶち壊しアンネローゼをさらっていくのだ。他の面では素直に言うことを聞くエルウィンだが、この点だけはアンネローゼが叱ってもなかなか聞きつけなかった。ラインハルトだけでなくキルヒアイスでさえも正直なところ非常に不愉快だったのだが、皇族でありそして皇帝になった少年に逆らうことは出来ない。そして何といってもアンネローゼが、自分で育てたエルウィンを可愛がっているのである。二人は、政治・軍事以上にこの問題に悩むのだった。
帝国歴489年。ラインハルトは、リップシュタット戦役で貴族連合軍を打ち倒し、返す刀でリヒテンラーデ侯一族を処刑した。キルヒアイスを失うという、ラインハルトにとって大きすぎる損失もあったが、もはや皇帝位簒奪への大きな障害は消えた……かに見えた。しかし、最後に1つ残っていたのである。むしろこれが一番大きい障害かもしれなかった。
キルヒアイス死後、アンネローゼが向ける愛情はラインハルトとエルウィンへの2つに分けられていた。そしてラインハルトにとって信じられないことに姉の愛情が、実の弟と皇帝とにほぼ等分だということだった。しかもエルウィン・ヨーゼフⅡ世の素直で健気な性格から、宮廷内には大勢のシンパが生まれていた。また帝都の臣民の間には、幼い皇帝を若く有能な宰相とその姉が支えている、というイメージが定着しつつあったのだ。
ラインハルトは姉の目と国民の目を振り払い、皇帝簒奪という野望を実現できるのか。フェザーンの皇帝誘拐の陰謀に乗るのか、それとも乗らないのか? 銀河帝国正統政府皇帝にエルウィンが担がれたとき、国民の反応は、アンネローゼの反応はいかに!
~~~以上終わり~~~
ここまで長々と書きましたが「皇帝の気まぐれから、アンネローゼがエルウィン・ヨーゼフを育てたら」というシミュレートでした。
これなら何とかソルジャー大佐さんの考えた、純心エルウィンが出来上がる気がします。しかしエルウィン・ヨーゼフが、アンネローゼに育てられたなら絶対にアンネローゼになつくと思います。上記にもありますが、ラインハルトやキルヒアイスのアンネローゼとの団らんをぶち壊しそうです。
その時のラインハルトを考えると、ゴールデンバウム王朝への怒りが全てエルウィン・ヨーゼフに向かい、エルウィン・ヨーゼフは相当に悲惨な死に方を迎えそうな気が……。(-_-;)
今回はこのあたりで。それでは!(^-^)/~~
八木さん、ソルジャー大佐です。
さっそく興味深いご意見ありがとう御座います。
> ソルジャー大佐さんが考えた、素直で心優しく健気な少年エルウィン・ヨーゼフⅡ世。(本物からは想像できない(笑))
キャラクターは「世界名作劇場・フランダースの犬」、「某機械生命体」がタイトルになっている「某帝国皇太子」、あとは古文の「平家物語・壇ノ浦」を参考になさってください(笑)
八木さんが想定された、
「もしも、フリードリヒⅣ世の気まぐれでアンネローゼがエルウィン・ヨーゼフⅡ世の育ての親になっていたら・・・」
オリジナルのキャラで構成すると、やはりご意見のようになりますな。歴史は「偶然」と「必然」の産物だとか。ならば、アンネローゼがエルウィン・ヨーゼフⅡ世の育ての親になっても、何も不自然ではないですね。むしろ、「必然」なって良いくらいの自然な流れだと思われます。
しかし、この想定でいくと、フリードリヒⅣ世崩御でキルヒアイスの動向がポイントになるのでは?
とらわれの身だったアンネローゼは無事に帰ってきました。
しかも、アンネローゼは幼い皇帝の「育ての親(准皇太后)」として、門閥貴族やリヒテンラーデ公はともかく、帝国臣民から広く敬愛されています。
母親がわりだった「姉上様」のことで、とかく冷静さを失いやすいラインハルトと異なり、キルヒアイスはアンネローゼの公的立場を「冷静」に慮って「簒奪」に反対すると思われます。
(態度を「豹変」させたキルヒアイスと、かたくなに「簒奪」に拘るラインハルトがつかみ合いの大ケンカをするかも??)
それに、アンネローゼも「我が子」となった幼帝を、文字通り「身を挺して」守ることでしょう。史実でも、我が身を顧みず身重のヒルダを地球教徒から庇っていますしね。
また、史実(物語)のとおりキルヒアイスが凶弾に倒れたとき、アンネローゼが虚脱状態のラインハルトに「あなたは疲れても、立ち止まってもいけません!」などと「簒奪」や「同盟への征服戦争」をけしかけるような(?)激励はしなかったと思われます。
アニメ編「女優退場」から推測すると、おそらくは、
「もう、皆を・・・ゴールデンバウム王家の人たちを赦しておあげなさい。憎しみからは憎しみしか生まれないのだから・・・」
となるでしょうな。
(なにせ、心の広い、聖母or慈母観音のような人ですから)
となると、いくらオーベルシュタインが泣こうが喚こうが、ラインハルトはそのまま二十歳過ぎで楽隠居?
ローエングラム独裁体制は流産!
リヒテンラーデ単独政権が成立することになります。
そうなれば、地球教団が「幼帝誘拐」などと荒技・大業の陰謀を企んで帝国・同盟の力関係を変更させる必然性がかなり薄れることに?
(オーベルシュタインがローエンタールたちを嗾けて、リヒテンラーデ公を自決に追い込んでも大勢にあまり影響しない可能性が大。また、地球教団としては、この時点なら「だらだらと戦争が長引く」ほうが得策だったはず)
「神々の黄昏」作戦は発動されず、そうなると・・・
・ゴールデンバウム王朝の銀河帝国:聡明で慈悲深き皇帝の治世で、多少は「自由化」するか? それでも同盟との完全停戦は無理か?
・自由惑星同盟:おそらくトリューニヒト「記録的」長期衆愚政権のまま(間違いなし!)、だらだらと戦争を続けるか?
・フェザーン自治領:ルビンスキーの跡目はルパートが継ぐか? ボルテックが巻き返すのか? いずれにしても地球教団の支持を得た者が自治領主閣下に就任
・地球教団:あいもかわらず陰謀の巣窟(これも間違いなし!)。ド・ヴィリエが何代目かの総大主教猊下を襲名(おそらく、これも間違いなし!)
・・・どれもこれも現状維持で、ヤンは長生きして孫娘に最期を看取られ、シェーンコップは40前で「おじいちゃん」呼ばわりされることに?!
「伝説が終わり、歴史が始まる」ではなく、
「デメタシ! デメタシ!」(クレ○ンしんちゃん)
となってしまったりして・・・(核爆!!!)
(これでは、「どこが”英雄伝説”やねん!!」と突っ込まれますな、いやはや)
深読みしますと、原作者・田中芳樹氏はこれらの理由(物語の構成が破綻してしまう?!)から、あえてアンネローゼをエルウィン・ヨーゼフⅡ世の「育ての親」にしなかったのだろうと推測します。
少々「おふざけ」が過ぎましたが、
今回の追加投稿はここ迄にいたしとう御座いまする<(_ _)>
再び失礼いたします。
さて、ソルジャー大佐さんの仰る「ゴールデンバウム王朝崩壊=過剰防衛」は私としては少々首肯いたしかねます。
ラインハルトにせよオーベルシュタインにせよ「強権」と「400年の伝統」にあぐらをかいた強大な社会そのものに自分もしくはそれより大事な物をおびやかされた訳で、しかも気を許せばいつ悪意を持って逆襲してくるかわからない訳です。
この二人に限って言えばゴールデンバウム王朝を完全に滅亡させないという事は自殺行為に等しいのではないでしょうか。
ラインハルトとオーベルシュタインの正史の行動の弁明が終わった所で八木さんのアンネローゼ=エルウィン・ヨーゼフ二世の心の母説の感想なぞ。
実現していれば美しい逸話になったとおもいますが悲劇の彩りにもなった可能性も捨てきれません。
おそらくあのラインハルトですからキルヒアイスに「老人の次は幼児に姉上を奪われる人生か。お前に奪われるならともかく俺には到底許容できんな」とでも吹き込んでキルヒアイスを板ばさみの苦悩に無自覚(ラインハルトは当然「その通りです」という返答を確信している)に叩き込むでしょうし、これでキルヒアイスが死んでアンネローゼが「全てを許して」とでも言おう物なら「わかりました。「私の姉上」は十年前にもういなくなっていたという事が。『愛して理不尽に踏みにじられる』より私は『全ての理不尽を滅ぼし向けられて当然の憎悪を踏み砕いて嘲笑う』人生を選びます。ごきげんよう“グリューネワルト伯爵夫人”」との決別を告げ、事によるとオーベルシュタインが“ヤン艦隊におけるムライ”程度の価値しかなくなるような非情・果断にして絶対の君主になるかも知れません。
どうも美談にろくでもない水をかけたかもしれませんが御容赦を。
何分「何も憎まない者に何かが愛せるとは思えない」とかのヤン・ウェンリーさえ言っております故。
追記:幼児殺しを糾弾するのがシューマッハの役ならさしずめランズベルグ伯はエルウィン・ヨーゼフ2世と極寒の惑星に落ち延び、全ての生命維持システムが停止していく中命エルウィン・ヨーゼフ2世に体温の全てを捧げつくし、エルウィン・ヨーゼフ2世は息絶えたランズベルグ伯の腕の中で「僕、もう疲れたよ……」と言い残し薄幸の一生を終えるといった所でしょうか。
加うるにあの成り行きでラインハルト軍に「幼児殺し」を糾弾しようものなら、ロイエンタールはラインハルトに愛想を尽かして叛逆するよりは「ならば貴様等が子供を巻き込まずに戦いを挑め!今更体裁のいい事をほざくな!」とブラスターで糾弾者を銃殺しそうな気がしてなりません。
> とりあえず、ある意味平和的な解決案として
> 1・双方支持派で構成された1個艦隊に根拠地の惑星を決め、どちらが勝つか勝負させる。(血生臭いですが軍人皇帝のため)
> 2・どちらが皇帝に相応しいか全臣民の選挙(笑)で決める。
> を挙げますが、現実的ではないか……。(^^;;)
基本的には表題の通りです。
その上で、選挙によって後継者を決めましょう。
もっとも、アンネローゼが子供に引くよう説得すると思うけど。
(もしくはオーベルシュタインがアンネローゼの子供を暗殺)