ルビンスキーの目算だと同盟はフェザーンの援護があれば帝国に対し消耗前なら圧倒までは至らないが帝国を越えるとなっていますが、増税らしい増税無しに破綻寸前の旧同盟領を健全化させヤン一派征伐の為の大動員を掛けた余裕からと始めからフェザーンを入れたぐらいでどうにかなるような格差ではないと、思います。
新朝が立つ前の軍拡前の帝国正面戦力(諸侯軍除く)ならフェザーンと組めば上回れるかもしれませんが、経済力を入れたら覆せない差が始めから付いている気がします。
> ルビンスキーの目算だと同盟はフェザーンの援護があれば帝国に対し消耗前なら圧倒までは至らないが帝国を越えるとなっていますが、増税らしい増税無しに破綻寸前の旧同盟領を健全化させヤン一派征伐の為の大動員を掛けた余裕からと始めからフェザーンを入れたぐらいでどうにかなるような格差ではないと、思います。
内実はともかくとして、一応「負ければ民主主義は消滅する」前提で総力戦体制の同盟の軍備は、仰る通り貴族私軍を除く帝国正規軍に数量的には匹敵しており、ここにフェザーンの経済力と技術力を足せば総力戦体制の社会的な無理の解消が可能であり、ルビンスキーの計算も甘い所はあるとして間違いとは言えないと考えられます。
> 新朝が立つ前の軍拡前の帝国正面戦力(諸侯軍除く)ならフェザーンと組めば上回れるかもしれませんが、経済力を入れたら覆せない差が始めから付いている気がします。
この時代帝国・同盟諸共にフェザーンに相当額の借金があり、同盟のそれを一時棚上げして帝国への金利、取立てを厳しくしていくなら、経済力だけでも彼我の差は逆転する可能性が高いのではないでしょうか。
ただし「同盟は万難を排してフェザーンの安全と利益を確保しフェザーンは代償として『帝国打倒』の期限まで同盟の国益を自らの利益に万時優先させる」という程の堅い協約を結び運命共同体になる決意がフェザーン・同盟の双方にあるならば、の話ではありますが。
> 内実はともかくとして、一応「負ければ民主主義は消滅する」
> 前提で総力戦体制の同盟の軍備は、仰る通り貴族私軍を除く
> 帝国正規軍に数量的には匹敵しており、ここにフェザーンの
> 経済力と技術力を足せば総力戦体制の社会的な無理の解消が
> 可能であり、ルビンスキーの計算も甘い所はあるとして間違い
> とは言えないと考えられます。
元帥杖を乱発する事で何とか大動員を掛け同盟征伐に漕ぎ着け成功寸前まで行った皇帝がいます。フェザーンが経済力を武器にした硬軟混ぜた交渉で貴族世論を操り大動員を掛けられない状態を維持する事を前提にして、影から同盟を支援したと考えると間違いとは言えませんね。
> この時代帝国・同盟諸共にフェザーンに相当額の借金があり、
> 同盟のそれを一時棚上げして帝国への金利、取立てを厳しく
> していくなら、経済力だけでも彼我の差は逆転する可能性が
> 高いのではないでしょうか。
問題はフェザーンは「帝国」の自治領であり、帝国に対し面と向かった敵対行動を取れば適当な罪状で取り潰される可能性があります。フェザーンが同盟に降れば帝国は借金を全て踏み倒すでしょうし、自国の安全の為フェザーン回廊の閉塞に出ると思います。フェザーン回廊を閉じられればフェザーンの旨みはなくなり唯一の武器である経済力が使えなくなると思います。
> 問題はフェザーンは「帝国」の自治領であり、帝国に対し面と向かった敵対行動を取れば適当な罪状で取り潰される可能性があります。
ルビンスキーの国力比分析はラインハルトの覇道が本格化する前の話であり、故に「『フェザーンの中立は不可侵である』といつ誰が決めたのだ」という当たり前でありながら慣例を打破する画期的発想に衰退した帝国帝室や門閥貴族が気付く可能性を計算しないのも仕方ないかとは思われます。
>フェザーンが同盟に降れば帝国は借金を全て踏み倒すでしょうし、自国の安全の為フェザーン回廊の閉塞に出ると思います。フェザーン回廊を閉じられればフェザーンの旨みはなくなり唯一の武器である経済力が使えなくなると思います。
しかし「金を貸した」事実は厳然として残るのであり、「フェザーン借款の帝国内における無効化」というのは事実上現在帝国内を流通している信用経済の無効化という事になります。「フェザーンの保証があるなら」で交わしていた物流や経済、財産保証がいきなり全て消失するのは貴族・平民を問わず帝国全体に大打撃となるでしょう。
> ルビンスキーの国力比分析はラインハルトの覇道が本格化する
> 前の話であり、故に「『フェザーンの中立は不可侵である』と
> いつ誰が決めたのだ」という当たり前でありながら慣例を打破
> する画期的発想に衰退した帝国帝室や門閥貴族が気付く可能性を
> 計算しないのも仕方ないかとは思われます。
ラインハルトは焦土戦術、内戦での戦術核で領民を見捨てた事がアキレス腱としてありますから、フェザーンが本気でネガティブキャンペーンに出れば支持基盤である庶民層の動揺を煽る事が出来ます。
フェザーンには新政権のラインハルトには無い帝国、同盟双方に通商を介したネットワークが有り情報戦術、宣伝戦争になればフェザーンに一日の長があり歴史の無いラインハルト派閥に勝ち目はありません。ラインハルトにしてみれば楽に素早く統一する為の下準備が弱点になり旧政権以上にフェザーン対応は慎重にならざる得なかったと思います。
弱みが無ければガイエスブルクを使ったイゼルローン攻略なんかせず、フェザーン回廊からガイエスブルクを同盟領に送り込み移動拠点としての強みを活かしたほぼ無期限の同盟領内の通商破壊に従事させていたでしょう。
フェザーンは臣下の関係がはっきりしていて、取り潰すにも大義名分が幾らでも作れる旧政権の方が厄介だったと思います。
> しかし「金を貸した」事実は厳然として残るのであり、
> 「フェザーン借款の帝国内における無効化」というのは事実上
> 現在帝国内を流通している信用経済の無効化という事になります。
> 「フェザーンの保証があるなら」で交わしていた物流や経済、
> 財産保証がいきなり全て消失するのは貴族・平民を問わず
> 帝国全体に大打撃となるでしょう。
ラインハルト政権への移行や帝国内戦で不良債権が大量発生して帝国経済が一時的に麻痺したとか、ラインハルト政権がその対応に追われたとかの描写が無い事を考えると、そこまで強い影響が出るかなとは思います。精々大貴族と皇帝周辺に限られ大した混乱は起きないのではないでしょうか。起きたとしてもフェザーンと関係の深かった諸侯の幾らかが没落する程度で済むと思います。
> ラインハルトは焦土戦術、内戦での戦術核で領民を見捨てた事がアキレス腱としてありますから、フェザーンが本気でネガティブキャンペーンに出れば支持基盤である庶民層の動揺を煽る事が出来ます。
「焦土戦術」は「ゴールデンバウム王朝に帝国防衛を命令されたから」であり「ヴェスターラント虐殺看過」は「社会的に『より多く』を救う為」「実際ラインハルト軍とリップシュタット同盟軍の戦略的軍事力比はラインハルト軍が互角以上という事はなく自らの戦略によらない軍事行動を行う余裕はなかった」と釈明が可能であり、その釈明は「ラインハルトに都合の良い部分」であれ「事実」です。
> フェザーンには新政権のラインハルトには無い帝国、同盟双方に通商を介したネットワークが有り情報戦術、宣伝戦争になればフェザーンに一日の長があり歴史の無いラインハルト派閥に勝ち目はありません。
故にラインハルトは廉潔に振る舞い、謀略の担当者としてオーベルシュタインを登用する訳です。
弱みがない上に謀略スキルの強化を図っている訳ですからフェザーンとしてはラインハルトには慎重かつ入念に対策を講じるべきでした。
> 弱みが無ければガイエスブルクを使ったイゼルローン攻略なんかせず、フェザーン回廊からガイエスブルクを同盟領に送り込み移動拠点としての強みを活かしたほぼ無期限の同盟領内の通商破壊に従事させていたでしょう。
> フェザーンは臣下の関係がはっきりしていて、取り潰すにも大義名分が幾らでも作れる旧政権の方が厄介だったと思います。
「要塞対移動要塞」は正に「フェザーンを取り潰す『合理的な』大義名分」がなかった為に発生し得た会戦であり、『理不尽な』フェザーン取り潰しをゴールデンバウム王朝やその元で繁栄する門閥貴族が図った所で、ラインハルトが持っていない借金や醜聞といった弱味や政敵・同盟に便宜を図るなどの謀略で痛撃をくらって撤退するのがオチでしょう。
> ラインハルト政権への移行や帝国内戦で不良債権が大量発生して帝国経済が一時的に麻痺したとか、ラインハルト政権がその対応に追われたとかの描写が無い事を考えると、そこまで強い影響が出るかなとは思います。
いえフェザーンに対する『借り』を抜いてもリップシュタット同盟軍の総資産は帝国の公的軍事・行政の担当者と敵対して互角以上の戦闘行為を行うに十分な物でしたから。
つまりラインハルトは帝国内にあって国家としての帝国以上の資産を押収した訳で、これではいかな格差是正や社会改革を行っても金に困る道理がありません。
> 「焦土戦術」は「ゴールデンバウム王朝に帝国防衛を命令された
> から」であり「ヴェスターラント虐殺看過」は「社会的に
> 『より多く』を救う為」「実際ラインハルト軍とリップシュタット
> 同盟軍の戦略的軍事力比はラインハルト軍が互角以上という事は
> なく自らの戦略によらない軍事行動を行う余裕はなかった」と
> 釈明が可能であり、その釈明は「ラインハルトに都合の良い部分」
> であれ「事実」です。
暗殺事件の際、ラインハルトがオーベルシュタインに俺はお前の傀儡か、最終判断を下したのもヴェスターラント虐殺を見逃した全責任は己に有ると激高出来なかった事を考えると、ラインハルトにはそんな釈明は出来ないのではないでしょうか。
自身の焦土戦術、虐殺見逃しで多くの領民が苦しんだと面と向かって言われると自身の罪にうろたえ立ち直るまでに相当な時間が掛かると思います。この二点はラインハルトを首魁に抱いているからこその弱点になります。叩き上げやある程度の図太さがある連中ならその釈明が出来たと思いますけど、皇妃の弟君として大切に育てられた箱入り息子の繊細な少年(ラインハルト)にはその釈明は無理だと思います。
> 「要塞対移動要塞」は正に「フェザーンを取り潰す『合理的な』
> 大義名分」がなかった為に発生し得た会戦であり、『理不尽な』
> フェザーン取り潰しをゴールデンバウム王朝やその元で繁栄する
> 門閥貴族が図った所で、ラインハルトが持っていない借金や醜聞
> といった弱味や政敵・同盟に便宜を図るなどの謀略で痛撃を
> くらって撤退するのがオチでしょう。
宗主である帝国を裏切り叛徒の犬に成り下がったで充分な気がします。醜聞が広まったとしても叛徒の戯言で切って捨て(貴族間下手に騒ぎたて薮蛇になる事を恐れ叛徒の離間で終わらせる)、元から幻滅している庶民はああやっぱりで終ると思います。
> いえフェザーンに対する『借り』を抜いてもリップシュタット
> 同盟軍の総資産は帝国の公的軍事・行政の担当者と敵対して
> 互角以上の戦闘行為を行うに十分な物でしたから。
> つまりラインハルトは帝国内にあって国家としての帝国以上の
> 資産を押収した訳で、これではいかな格差是正や社会改革を行って
> も金に困る道理がありません。
金蔵が空だからこそ借りるのであり、そんな膨大な資産が有るならフェザーンから借りたりしないと思います。
> 暗殺事件の際、ラインハルトがオーベルシュタインに俺はお前の傀儡か、最終判断を下したのもヴェスターラント虐殺を見逃した全責任は己に有ると激高出来なかった事を考えると、ラインハルトにはそんな釈明は出来ないのではないでしょうか。
オーベルシュタインが言えればそれで良いのです。
「ラインハルトの」帝国ではありますが「ラインハルト一人で運営する」帝国である必要はありません。
> 自身の焦土戦術、虐殺見逃しで多くの領民が苦しんだと面と向かって言われると自身の罪にうろたえ立ち直るまでに相当な時間が掛かると思います。
「焦土戦術」の方は苦しんでいないと思いますよ、渋るキルヒアイスに「勝つためだ」となだめている位ですし、同盟の占領地維持力と士気崩壊の限界点を見定めた上で全惑星同時に開放・物資供給もやっているんですから。
「虐殺看過」については上記の通り、ラインハルト個人がいくら「悪かった」と苦しもうと「ローエングラム王朝の公的責任」に抵触しなければそれは「問題ない」事にされてしまいますので。
> 宗主である帝国を裏切り叛徒の犬に成り下がったで充分な気がします。醜聞が広まったとしても叛徒の戯言で切って捨て(貴族間下手に騒ぎたて薮蛇になる事を恐れ叛徒の離間で終わらせる)、元から幻滅している庶民はああやっぱりで終ると思います。
衰退した旧王朝がそも謀略でフェザーンを出し抜こうと考える事自体が無謀です。
同盟との講和が成立しフェザーンの存在価値が単なる回廊内交易地に成り下がろうとした時、皇帝すら謀殺した位ですから「フェザーン改易」を言い出した皇族なり貴族が逆に「叛逆罪」でもでっち上げられて終わりでしょう。
ラインハルトの時は「『銀河帝国正当政府』の処理に協力しましょうか?」と貸しを作るつもりで「では有難くフェザーン回廊の通行権と進駐権、同盟領の全航路データをお借りしよう」と身包み根こそぎ剥されたという話で。
> 金蔵が空だからこそ借りるのであり、そんな膨大な資産が有るならフェザーンから借りたりしないと思います
「権勢を誇る為に一時的に大金が必要」という場合もあり、そも門閥貴族には帝国国庫に収める以外の独自の課税権がありヴェスターラントの叛逆もこれの限界以上の徴収で起こっています。
あと借金には「資産として残る物」と「蕩尽され消費される物」があり、後者も結構な割合だったでしょうが基本的には贅を誇る財として前者が多数を占めたと思われます。
そして先の独自課税権もそうですが、基本借金は「返せる収入と信頼」に応じて行われるものであり、幾許フェザーンの賄賂的要素があっても「無価値」な相手に「投資」は行われません。
ラインハルトはリップシュタット戦役直後にフェザーンをどうこうする意図はなく、故に敗北した門閥貴族の「財」から「正規の返済額」を「正規の回数」行う契約を履行するなら、門閥貴族の「私財」「税収」はラインハルトの裁量で運用する事が出来る物であり、やはりそれは「傾いた帝国を建て直し民生に活力を与えるに足る」金額が残るでしょう。
面白そうなので参加させて下さい。
<ラインハルトは焦土戦術、内戦での戦術核で領民を見捨てた事がアキレス腱としてありますから、フェザーンが本気でネガティブキャンペーンに出れば支持基盤である庶民層の動揺を煽る事が出来ます。>
これは非常に怪しいですね。
物資を取り上げられた領民達、取り上げた一般兵全員の口を封じる事なんてできっこありません。
少なくとも焦土戦術に関しては「同盟を称する外敵」を撃退する為に実践された事だと知られていると思います。
次に核攻撃を黙認していた点ですが、普通に噂になってましたよね。
キルヒアイスが咎めて兵士が「偶然、核攻撃を行う瞬間を撮影できたとでも?」と反論したという記述があったと思います。
つまり、公然の秘密的な扱いだったのでしょう。
ヴェスターラントの生き残りが暗殺に失敗し、「ラインハルトの悪行」を絶叫していました。
それでも人気が衰えるような描写は一切ありません。
ルビンスキーが死に間際経済攻撃を行いましたが、ラインハルトの悪評を流すような事はしませんでした。
つまり、焦土作戦、核攻撃の黙認という「事実」はラインハルトの支持基盤を揺るがすには至らないと判断していたのでしょう。
<暗殺事件の際、ラインハルトがオーベルシュタインに俺はお前の傀儡か、最終判断を下したのもヴェスターラント虐殺を見逃した全責任は己に有ると激高出来なかった事を考えると、ラインハルトにはそんな釈明は出来ないのではないでしょうか。>
ラインハルトがやらなくてもオーべシュタインがやりますよ。
と言うか実際にやってましたよね。
「ヴェスターラントを見殺しにした事によって数ヶ月は内乱が早く終わり、無駄に血を流さずにすんだ」と。
切り捨てられる方は怒って当然ですが、切り捨てられた存在によって助かった兵士・市民達は果たして怒りますかね?
「あいつらを見殺しにした事によってお前達を助けたのだ」と言われたのと同じですよ。
村田さんが仰るようにラインハルトの心には繊細な部分があり、だからヴェスターラントに生き残りがいたという事実に衝撃を受けてとっさに反応できなかったんでしょうね。
でも、それ故にオーベルシュタインに存在価値があるわけで、ラインハルトが登用した理由ですよ。
<そんな膨大な資産があるならフェザーンから借りたりしないと思います>
それはそうですが、莫大な資産を持ってるのは門閥貴族であって
帝国の財政自体は火の車ではなかったでしょうか。
内乱の時も門閥貴族達を討伐し財産を押収すれば一気に借金を返せるので、そういう意味では敵になる貴族が多いほどありがたいといった記述があったと思います。
原作でそうなっている以上、ラインハルトの良心がかなり痛む以上の内容にはなりませんね。そうなるとラインハルト派閥が真に恐れるとしたらフェザーンの債権、経済爆弾になりますね。
あの頃のラインハルト派閥の懸案は占領と自壊のどっちが早いかわからない同盟ではなく、フェザーンの動向。フェザーンの早期掌握は人類圏統一の為の急務。
下策とも取れるガイエスブルクのイゼルローン攻略もあの時点で出せる精一杯の作戦だった事になる。フェザーン回廊の同盟側出口を握る事でフェザーンを孤立させる為にイゼルローン攻略は必要だったとか。フェザーンさえ握れれば統一はなったような感じになるし、ガイエスブルクを質量弾に見立ててイゼルローンにぶつけてでも回廊を取る意味があった。